カテゴリー「事前見解」の78件の記事

2009.05.30

皐月賞1番人気 ロジユニヴァース巻き返しはあるか?

アンライバルドが断然の支持を集める日本ダービーだが、クラシック初戦の皐月賞ではロジユニヴァースが単勝1倍台の1番人気に推されていたことを忘れるわけにはいかない。ウイニングチケット、アドマイヤベガ、タニノギムレットらは1番人気だった皐月賞では連対すら叶わなかったものの、ダービーではきっちり巻き返して栄冠を手にしている。ただ上記3頭で最も皐月賞の着順が悪かったのはアドマイヤベガの6着で、14着に大敗したロジユニヴァースは負けすぎの嫌いがある。それにしても、弥生賞まで圧倒的な強さで4連勝を飾った同馬が、まったく良いところないまま馬群に沈んだのはどうしてだったのだろう? 例年にないハイペースに先行勢が総崩れになったことは敗因のひとつではある。だが、同馬より先行したミッキーペトラあたりにも後塵を拝しているのは解せない限り。やはり本当の敗因は展開より体調面と見たほうが良さそうだ。

皐月賞の馬体重は弥生賞より10キロ減の490キロ。暮れのラジオNIKKEI杯より14キロ減らしていた。最終追い切りの形が整ったことで不安は表面化しなかったが、今から振り返れば、調子が落ち込んでいたわけだ。評論家の清水成駿は興味深い分析をしている。弥生賞の後、厩舎においておかず、社台の山元トレセンに放牧に出されたことが、調整の遅れを招いたのではないかと言うのだ。

オーナーの久米田氏はグループにとって上得意の顧客とはいえまい。また、生まれながら脚に欠陥をもつロジユニヴァースは堂々と競りにかけられる馬でもない。… 十把一絡げのバーゲンホースが走ってしまうのは、牧場の人間にとってかならずしも歓迎できる話ではあるまい。その社台トレセンに短期放牧。昨日の友が今日の敵であったりするのが勝負の世界でもある(競馬最強の法則 6月号)

魑魅魍魎の陰謀説とも取られかねない主張だが、実際、ロジユニヴァースは3月20日に帰厩後、初時計が4月8日と遅めで、順調さを欠いていたのは確かのよう。弥生賞の疲れが想像以上に濃かったのかもしれない。皐月賞後、再び短期放牧に出され、帰厩したのは5月8日。今度は5日後の13日には時計を出している。この時、手綱を取った横山典は「ギリギリで踏みとどまっているし、ダービーへ向けて光が見えた」(日刊)とコメント。その後も狂いなく調教は進み、今週水曜の追い切り、金曜の最終調整と意欲的な動きを披露した。 JRAから発表された調教後の馬体重は皐月賞より24キロ増の514キロ(28日)と、しっかり回復。前走とは雲泥の状態でダービーを迎えることができそうだ。同馬の母系はスピードの勝ったタイプだが、トビの大きさは府中向き。ちなみに皐月賞二桁着順からダービー優勝となれば、ダイナガリバー以来、 23年ぶりのこととなる。ダイナガリバーは雪でトライアルが順延になり、ぶっつけで臨んだ皐月賞は調整不足で敗退。それが一転、体調戻ったダービーでは3番手から抜け出す先行策で快勝している。ロジユニヴァースは社台の大先輩にあやかれるか。

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2009.05.29

6年ぶりの重馬場ダービー? リーチザクラウン逃げ宣言

金曜日の午前1時すぎ。会社を出ると、激しい雨が降っていた。このまま日曜日まで雨は残るようで、ダービー当日、府中の馬場は相当、重たくなっているかもしれない。もっとも最近、重馬場で行われたダービーは2003年。奇しくもアンライバルドの父、ネオユニヴァースが勝った年だ。スプリングSを快勝したように、重馬場を苦にせぬ血を受け継いでいるのなら、アンライバルドは父の走りを再現する可能性が高い。母系がサドラーズウェルズというのも、雨は降れば降ってくれただけ良いように思える。ただ一縷の不安は大外枠を引いたことか。これまでのレースを振り返れば分かるように、今の府中はインコースを通った馬が有利。雨が降り続ければ、踏み固められた内ばかりが走りやすくなる。しかし、今週からCコースへ変更になるから、傾向は変わってくる可能性もある。前週まであまり使われなかったDコースの部分も馬が走るようになり、痛みが少なければ一転、外差しグリーンベルトが出現することもあり得る。とにかく大外不利と結論づけるのは早計で、前日、当日のレースの様子には注意を払わねばならない。

このダービー週、皐月賞三強の一角、リーチザクラウンが俄かに脚光を浴びている。この馬は管理する橋口師が控える競馬に固執したのと反対に、鞍上の武豊は逃げてこそ持ち味が生きると考えていた。そのため、きさらぎ賞で調教師の目論見に反して逃げて快勝。次は抑えが利くかと聞いたアナウンサーに武豊が「逃げたらダメなんですか?」とキレ気味に応えたことも話題となった。皐月賞は折り合いを欠いて大敗。レース後、「単騎で逃げられれば折り合うが、今日はノーコントロール」とコメントし、今週は「ダービーでは逃げることも考えている」と実質的な逃げ宣言。第一人者に公言されては、どの騎手も競りかける勇気はなく、武豊のペースでレースは進みだろう。ところで昨日、ラジオNIKKEIが武豊の皐月賞後のコメントを誤りだったとして、異例の訂正を出す出来事があった。同社は「短い距離で逃げるなら折り合いがつく」と報じたが、実際には「単騎で逃げるなら折り合いがつく」が正しかったのだと言う。なぜ今頃になってという気はするが、ダービーは逃げると決意をした武豊と陣営への配慮であることは想像に難くない。長距離でも単騎なら折り合うかどうかは間もなく分かる。武豊の発言は自信に満ちているように思えるが。

>>「皐月賞のレース後のコメントの誤りについて」(ラジオNIKKEI)
>>決戦、きさらぎ賞 ”逃げちゃ駄目ですか?” (09/2/17)

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2009.05.22

オークス枠順確定 内枠の利を生かす馬は?

オークスの枠順が確定した。例年、オークスは差し馬が良績を残すレース。イソノルーブルの逃げ切りは強い印象にあるが、ここ10年、4角先頭で勝ったのはダイワエルシエーロだけ。優勝馬の9頭は差し、追い込み馬だった。先行抜け出したトゥザヴィクトリーをウメノファイバーがハナだけ差しきったレースは、差し馬台頭をイメージできる典型的なオークスと言えるだろうしかし、今年はその傾向は崩れるかもしれない。NHKマイルC、ヴィクトリアマイルは前残りの競馬。京王杯SCも内で巧く脚を溜めた馬が勝って、内枠、先行有利が府中の定石となりつつある。枠順を眺めると、有力な差し馬が外枠に固まった。ブロードストリート、ジェルミナル、ワイドサファイア、サクラローズマリーは外を回されると厳しい。逆にダノンベルベール、ディアジーナの先行勢は内枠を最大限、利するレースをするだろう。注目のブエナビスタは7番枠。安藤勝はある程度、前に行く腹積もりのようだ。先週のウオッカと同じようなレースができれば、取りこぼすことはないだろうが果たして。

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2009.04.23

話題先行ハシッテホシーノ 買うべきか買わざるべきか

オークスの出走権をめざして3歳牝馬が集うフローラS。フジ系列「みんなのケイバ」でキャスターを務めるほしのあきが命名したハシッテホシーノが出走する。先月31日、ほしのあき自ら美浦トレセン・手塚厩舎を訪れ、同馬を激励。その様子は各スポーツ紙でも取り上げられるなど、大きな話題を集めている。ハシッテホシーノはフジキセキやジャングルポケットを所有していた齊藤四方司氏がオーナーで、新潟総合テレビ「スマイルスタジアム」という番組で馬名を公募したところ、ほしのあきが応募した馬名が採用されたのだという。第一候補は「カッテホシーノ」だったらしいが、先に登録されていた「カタセテホシノ」と似ているとして却下された。ちなみにダービー2着と活躍しているスマイルジャックも同じ番組で公募された馬名というから、オーナーの引きの強さはあるにしても、競走馬にとってなかなか験のよい名づけ方なのではないだろうか。

こうなってくると、フローラSでは過剰人気になることは明白で、ハシッテホシーノに投じられたミーハー馬券を養分にして、他の有力馬を狙うのが筋なように思える。だが、ハシッテホシーノのインパクトは馬名だけでなく、レースぶりにも現れているから悩ましい。前走は2400メートルの500万条件だったが、不良馬場をものともせず、好位から抜け出す競馬で牡馬を蹴散らして快勝。一度、直線で前が壁になるロスを克服しての勝利だった。1馬身差の2着に入ったピサノカルティエも、その後、山桜賞で京成杯3着馬を降して強い勝ち方をしており、同時にハシッテホシーノの株もググっと上昇した。同馬の特長は鞍上の意のままに動く素直さ。オークスを狙うには欠かせない資質を持っている。血統的な背景もしっかりしている。兄ブラックカフェ、姉マドモアゼルドパリはそれぞれ6勝をあげてオープン入りした中距離馬。母は米G1を勝って社台ファームが繁殖として輸入したフランス産馬で、父はアグネスタキオン。走って当たり前な氏と育ちである。

前走後、短期放牧に出されていたが、先月19日に帰厩。懸案だったソエも固まった。中間、坂路でじっくりと乗り込まれ調整が進められてきた。飼い食いはあまり良くないようで、デビュー戦で458キロあった馬体重は出走する度に減り、前走は448キロ。これ以上、マイナス体重にはしたくない。だが、これも粗探しに過ぎないか。今回、ライバルはディアジーナ、ミクロコスモス、ワイドサファイアあたりになるだろうが、脚質、距離適性、気性面など不安材料も抱えている。その点、素直で好位も取れ、スタミナも十分なハシッテホシーノは最も減点材料が少ない馬である。。余談だが、土曜深夜の「みんなの☆ウマ倶楽部」でほしのあきは、初勝利のときは水着、2勝目のときはシースルーブラウスと超ミニスカの衣装で出演している。今週土曜の放送でも勝ったときの公約が発表されるそうだが、こういう企画ができるタレントをキャスティングしたのは、話題づくりという意味では予想外に成功したと言えるのかもしれない。

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2009.04.18

皐月賞展望 ”三強対決は固く収まる”は本当か?

無傷の4連勝で弥生賞を制したロジユニヴァース、きさらぎ賞を楽勝したリーチザクラウン、そのリーチとブエナビスタを伝説の新馬戦で下したアンライバルド。今年の皐月賞は三強対決と言われており、その通りこれら3頭が10倍を下回る単勝支持を集めている。なかでもロジユニヴァースは前日昼の時点で2倍を切る抜けた人気。アンライ、リーチがともに5倍から6倍で続く。4、5番人気のセイウンワンダーやベストメンバーは 20倍近くまで一気にオッズが跳ね上がるから、ほとんどのファンは3頭のいずれかが勝つと考えているようだ。よく競馬では二強対決はどちらかが崩れ、三強対決は固く収まると言われている。古くはTTGや、オグリキャップ、スーパークリーク、イナリワンの平成三強の印象が強いからかもしれない。過去、皐月賞ではどうだっただろうか。 1968年にはタケシバオー、マーチス、アサカオーの三強が上位を独占しているが、もう少し身近な時代から振り返ってみたい。

1990年、第50回皐月賞はアイネスフウジン(4.1倍)、メジロライアン(5.0倍)、ハクタイセイ(5.6倍)の三強対決。逃げるアイネスフウジンをきさらぎ賞以来のハクタイセイが交わしてゴール。直線で進路を失った横山典メジロライアンが3着で、3番人気→1番人気→2番人気。1993年はウイニングチケット(2.0倍)、ビワハヤヒデ(3.5倍)、ナリタタイシン(9.2倍)。それぞれ柴田政人、岡部幸雄、武豊の名手を鞍上に迎えた。レースは鮮やかな追い込みをみせたナリタタイシンが、早め先頭のビワハヤヒデをクビだけ差しきった。ウイニングチケットは伸びを欠いて5位入線4着。3番人気→2番人気→4番人気。 1998年はスペシャルウィーク(1.8倍)、セイウンスカイ(5.4倍)、キングヘイロー(6.8倍)。前評判ではスペシャルウィークが頭ひとつ抜けていると思われていて、オッズ的にも今年の状況に似ているかもしれない。だが、結果は内のグリーンベルトを利したセイウンスカイが逃げ切り勝ち。2番人気→3番人気→1番人気。こうして見ると、馬連は固くとも、1番人気の単は危なっかしいことに気づく。ロジユニヴァースは「1番人気は勝てない」皐月賞三強対決のデータを打ち破れるだろうか。

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2009.01.17

京成杯で注目 フサロー虎の子と昭和の大種牡馬

皐月賞と同じ、中山2000メートルの舞台で行われる京成杯。勝負は別にして、注目を集めている冠名馬が2頭いる。まずはフサイチナガラガワ。つい1、2年前まで90頭余りの競走馬を所有し、隆盛を誇ったヒルズ族・関口房朗。フサイチペガサスを80億円で売却し、参院選挙では2億円のフェラーリを落書き台にしてしまったスーパーセレブだ。しかし、何が起きたのか、起業した人材派遣会社の株は全て手放し、自慢の愛馬も叩き売り。あれほどメディア好きだった御仁も、すっかり音沙汰が消えた。よもや派遣村ではあるまいが。現在、準オープンで好走しているフサイチピージェイは吉田千津氏、東スポ杯を勝ったフサイチアソートは岡田牧雄氏の所有となっている。関口氏が手元に残した虎の子は5頭。そのうちの1頭がフサイチナガラガワだ。新馬戦は不利があって敗れたものの、2戦目は番手の競馬で評判馬、ネオレボリューションを退けて快勝した。距離適性は証明済みで、勝てば口取りで久々にフサロー登場となるやもしれない。

もう1頭はモンテトウルヌソル。重厚感いっぱいの名前が強烈だ。モンテと言えば、兄弟天皇賞制覇を遂げたモンテファスト、プリンスが有名だが、現在、軍団の総帥は二代目の毛利喜昭氏が務めている。去年はシンボリクリスエス産駒のモンテクリスエスがクラシックを賑わした。もちろん、モンテトウルヌソルの父はトウルヌソルなわけはなく、タニノギムレットである。では、なぜ6頭のダービー馬を輩出した昭和初期の大種牡馬の名をつけたかと言うと、毛利氏と同じ1922年生まれの同馬にあやかった馬名をこれぞという若駒につけようと考えていたからだそうだ。日本の伝統的な雰囲気とは裏腹に、母系はアメリカ血統。母は秋華賞にも出走したサンデー産駒のサファイヤコースト。生産はノーザンファーム。前2走とも後方から上がり33秒台の脚を繰り出しており、馬名のイメージで重い血統と決め付けると痛い目にあいそうだ。名前負けせず、向日葵(トウルヌソル)のような大輪を咲かせられるか、楽しみにしたい。

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2008.11.28

JC展望 三世代ダービー馬対決ともう一つのテーマ

高校1年生の私が初めて馬券を買ったのは、1989年のジャパンカップ。時代は競馬ブームの真っ只中にあった。訳も分からず、新聞と睨めっこして本命にしたのは前年の覇者、ペイザバトラー(米)。当時の馬柱を引っ張り出してみると、馬主は早田光一郎とある。ご存知のように、この年はイブンベイが驚異的なハイラップを刻み、女傑ホーリックス(NZ)と連闘策のオグリキャップが叩きあいを演じて、 2分22秒2という従来のレコードを2秒7も短縮するタイムで決着することになった。スーパークリークは4着、イナリワンは11着、ロジータは最下位15着。ド素人の青二才は世界レベルの高さに驚嘆し、日本勢が外国馬と互角に戦える日は来るのだろうかとハズレ馬券をじっと見つめたはずである。だが、その3年後、トウカイテイオーが感動的なJC父子制覇を成し遂げたのを境に、ホームの日本勢が絶対的有利な国際レースへと変わっていった。

東京競馬場で行われた過去10回、優勝馬8頭、連対馬17頭が日本馬である。その理由は日本馬のレベルアップにあることは間違いなく、喜ぶべきことではあるが、外国馬の走りに期待を馳せた高揚感がなくなったのは残念でもある。外国馬もチャンスは薄いと見て、去年、今年と来日したのは過去最少の4頭に留まっている。国際招待として華やかさがなくなったのは否めない。再来年、全重賞が外国馬に開放されることになるが、「世界に通用する強い馬づくり」を目指したJC創設時の役割は終えたのかもしれない。今年、海を渡ってきた4頭は言葉は悪いが二線級のメンバーだ。欧州勢はガリレオ産駒2頭とモンジュー産駒と、いずれもパワータイプのサドラーズウェルズ系が揃った。ペイパルブル(英)はチグハグな競馬で去年のJCは7着に敗れたが、地力を強化した今年はもう少しやれるか。馬場適性はありそうなミスプロ系マーシュサイド(米)は実績不足。

だが、外国馬の層が薄くとも嘆くことはない。今年のJCは「3世代ダービー馬の対決」という日本競馬史上初めての物語が実現することになるからだ。しかも舞台は東京2400であり、ダービー馬最強決定戦と言えるかもしれない。凱旋門賞後、帰国初戦となるメイショウサムソン、天皇賞秋の激闘を制したウオッカ、菊花賞をパスしてJCを最大の目標に仕上げられたディープスカイ。ダービーで燃え尽きてしまう馬も多い中、無事是名馬、この3頭はよく頑張ってくれている。メイショウサムソンは府中で、じっくりと調整をされてきた。去年は1番人気3着、石橋守の久々の手綱が見物だ。ウオッカは天皇賞秋の疲れを見せることなく、一週前から坂路で好時計を出している。取り消し後だった去年より状態は上で、ベストより少し長い距離の克服が鍵か。来年はエルコンドルパサーのような長期遠征を考えているディープスカイは、秋3走目でピークの状態。どれが頭に来ても驚かない。

ダービー馬対決の陰に隠れているが、菊花賞馬も2頭参戦する。アサクサキングスオウケンブルースリだ。両馬とも東京2400は前走より格段に適性があるコース替わりとなるが、とりわけジャングルポケット産駒のオウケンブルースリは歓迎のクチだろう。同馬自体は東京は初めてだが、父はダービー、ジャパンカップを制していて、持ち味の長い差し脚も活きるコースだ。かつて、「菊花賞は最強馬が勝つ」と言われたものだが、神戸新聞杯であしらわれたディープスカイ不在の菊では、勝っても世代チャンピオンとは認めてもらえない。その年のダービー馬が菊を使わず、天皇賞秋を選んだのはディープスカイが初めてで、いよいよ三冠ロードの権威崩壊かという声も聞かれた。もし、ディープスカイがJCを獲り、オウケンブルースリを完膚なきまま叩きのめすことになれば、将来、菊花賞のセントレジャー化を加速させた象徴的なレースということになるやもしれない。一方、オウケンブルースリが菊の威厳を誇示できれば、違う歴史が現れるかもしれない。そんな隠しテーマを想像して、JCを楽しむのも悪くない。

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2008.11.15

エ女王杯 重馬場で急浮上する”あの騎手”の逃げ馬

ウオッカ、ダイワスカーレットという希代の名牝の姿のない牝馬ナンバーワン決定戦となったエリザベス女王杯。とはいえ、一昨年の幻の優勝馬・ワカミプリンセスの雪辱なるか、秋華賞を除外されたポルトフィーノの挑戦、高レベル・ザルカヴァ世代の来日など、話題に事欠くことはない。ところで、今年のレースを左右しそうなのが天気。日曜日の京都は降水確率60%との予報。土曜日も朝から崩れそうな気配で、ひょっとすると重馬場ということも考えられる。人気馬の中で最も影響を受けそうなのがベッラレイアだ。切れ味勝負の差し馬で平坦の京都は合うはずだが、今春のマーメイドSでは道悪が原因で敗退。陣営の「てるてる坊主吊るして祈るよ」(花岡貴子 調教師(センセー)教えてっ!)は本音だろう。ナリタトップロード産駒だけに、個人的には応援する気持ちで一杯なのだが。

逆に雨は降れるだけ降ってくれと祈る陣営もある。新人・三浦皇成が乗るビエンナーレ。前走の札幌日経オープン(芝2600)では騎手の好判断からハナを奪うと、そのまま逃げ切り勝ちを収めた。コンマ4秒差の2着は先週のアルゼンチン共和国杯を勝ったスクリーンヒーローだから、負かした相手は強い。この時は中盤で13秒1、13秒3、12秒9と息を抜き、終盤は11秒8、11秒7、11秒6、12秒2と加速して後続の追撃を封じ込めた。新人とは思えない妙技に恐れ入る。G1で同様の緩いラップを中盤でつくることは難しいだろうが、馬場が悪化すれば状況は一変する。重・不良の成績は【1100】。1着は500万平場のものだが、相手はア共和国杯2着のジャガーメイル。とにかく、時計がかかって、自分の競馬ができた時には無類の強さを発揮するタイプだ。ビエンナーレは2週間前から栗東入りして、今週は三浦が駆けつけて追い切りを行った。単騎で行ければ侮れない。

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2008.10.31

前門の虎、後門の狼 ウオッカを悩ます2頭ライバル

今年の天皇賞秋は本当に楽しみなメンバーが揃った。なかでも話題の軸になるのはウオッカだろう。ひとつの見所は宿命のライバル、ダイワスカーレットとの牝馬頂上決戦。チューリップ賞こそウオッカが力でねじ伏せたものの、桜花賞、秋華賞と先行力とスピードに秀でたダイワスカーレットの前に後塵を拝してきた。今春、雪辱を誓ったウオッカは安田記念で岩田を鞍上に迎え、あっと驚く先行策でダービー以来の勝利をもぎ取った。だが、そこに大阪杯で戦線離脱したダイワスカーレットの姿はなかった。秋華賞はウオッカが休養明けだったが、天皇賞秋は立場が逆。舞台もウオッカが得意としてきた府中で、もしダイワスカーレットが勝利するようなら、歴史的評価は後者に軍配があがることになろう。ウオッカは負けられない。

もう一つの見所はダービー馬対決。神戸新聞杯を快勝しながら菊を回避、古馬との対決を選んだディープスカイとの対戦だ。菊花賞を快勝したオウケンブルースリを軽く捻った前走は、世代トップの実力を改めて見せつけたものだった。 3歳馬の優勝はバブルガムフェロー、シンボリクリスエスの2頭がいるが、ダービー馬の参戦は初めてとなる。力関係ではタダもらい同然とも言われた菊花賞を捨ててこちらに狙いを定めたのは、距離の不安というより古馬相手でも勝てるという自信の現れだろう。トライアルを勝ったダービー馬が菊をパスする前例をつくったディープスカイ。天皇賞を勝てば、菊花賞の重みは失われ、セントレジャー化していくのかもしれない。三冠ロードにも影響を与える一戦か。また、ウオッカを降ろされた四位が鞍上というのも、因縁があって面白い。

肝心のウオッカの状態だが、武豊公式サイトで「文句のつけようのないデキ」と手放しで誉めている。だが、毎日王冠ではハナを切らせる奇策だっただけに本番での乗り方は難しい。ああした競馬をした馬が、スンナリと中団で折り合いをつけることができるのか。スタートからダイワスカーレットとのマッチレースになるようなら面白いが、それで利するのは後方待機のディープスカイ。どう前門の虎、後門の狼と闘うのか。腕の見せ所である。ところで、今年もリーディングジョッキーを独走している武豊だが、G1はフェブラリーS勝ちだけで、重賞も3月のファルコンSを勝って以来、何と34連敗中(交流重賞を除く)。11度の1番人気を裏切っている。先週、新人最多勝記録を更新した三浦皇成に「70勝目がローカルの土曜1Rというのは華が足りません」と発破をかけた武豊。そろそろ後輩に格好良いシーンを見せたいところだ。

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2008.05.31

王道か規格外か 稀に見る混沌ダービーは予想難解

今週も天候には恵まれなかった東京。ダービー当日は晴れるようだが、土曜の競馬は不良で行われている。内外のどちらにアドバンテージがあるとも、前が残るとも、後ろが届くとも言えないが、馬場状態には注意しておきたい。人気も割れている。前売りでは NHKマイルC勝ちのディープスカイと皐月賞3着のマイネルチャールズが1番人気を争い、3番人気がダート無敗のサクセスブロッケン、青葉賞馬・アドマイヤコマンドが続く。ダービーは1番人気に絶大な信頼を寄せることができるレースだったが、去年、ひさしぶりにフサイチホウオーが着外に敗れる波乱が起きた。混戦だったオークスは、その借りを全妹のトールポピーが返し、例年の傾向通りに桜花賞組が上位を占める結果になった。果たして、今年のダービーは皐月賞組が王道の強さを見せるのか、あるいは過去のデータを覆す結末が待っているのか。

データ的に視覚がないのがマイネルチャールズ。弥生賞から皐月賞を経てダービーというのは、由緒正しきローテーションだ。昔から弥生賞とダービーの相性は頗る高く、しかも皐月賞で惜敗していた弥生賞馬は、スペシャルウィーク、ナリタトップロード、メジロライアンなど良く連対している。去年もアドマイヤオーラが3着を確保しており、3連単、3連複の馬券からは決して外せない。一方、ディープスカイはNHKマイルCから、返す刀でダービーに臨むマツクニローテに準じた。近年、キングカメハメハ、タニノギムレットがダービーを制している新しい戦い方だ。ディープスカイは毎日杯、NHKマイルCを連勝しており、キングカメハメハと同タイプ。但し、最初からダービーを視野に入れていたキングカメハメハと違い、 NHKマイルCに全力投球したクチで、お釣りがあるかどうかは難しいところ。前走は荒れた馬場をこなしたものの、基本的には切れ味で勝負する馬だ。

サクセスブロッケンはダートで4連勝中。過去につけた着差の合計は31馬身というから、適性云々よりエンジンが違うということだろう。父はシンボリクリスエス、母はサンデー産駒のサクセスビューティーで 6年前のフィリーズレビューを勝っている。芝で走らないのがおかしい血統で、ダートを使われてきたのは脚元を気遣ってきただけ。ダート連勝で臨んだ馬と言えば、サンデー直仔のゴールドアリュールが思い浮かぶが、同馬はシンボリクリスエスとはコンマ1秒差の5着に好走している。血統的に問題ないとは言え、初芝のサクセスブロッケンにとって馬場が柔らかいのは大歓迎のはずだが、重が苦手というオチはありうる。アドマイヤコマンドはキャリア3戦。青葉賞とダービーを連勝した馬はいないが、近6年で3頭が連対している。キャリア4戦の青葉賞馬ではゼンノロブロイやレオダーバンが2着にきている。 3月デビューでダービーの栄冠に輝けば歴史に残る偉業になる。

他で穴人気になっている馬も見てみよう。意外にも?5番人気に推されているのが、皐月賞2着のタケミカヅチ。前6走にいずれも重賞に出走して掲示板を外していない堅実さが、混戦のなかで支持されているのだろう。ゴールドアリュール×マルゼンスキーの配合は荒れ馬場にも強そうだ。レインボーペガサスは4着だった皐月賞で脚を余したことと、安藤勝への信頼が印を厚くさせているようだ。NHKマイルCで2着だったブラックシェルは7番人気。前走で府中向きなのは明らかになった。人気薄の武豊は怖い。青葉賞2、3着のクリスタルウイング、モンテクリスエスは両馬とも重適性に欠けるか。折り合いに不安のあるショウナンアルバは外枠を引いたのがどう出るか。ステイヤーの底力が問われる展開なら、スペシャルウィーク×リアルシャダイのフローテーションも一発ある。とにかく頭を悩ませてくれる。

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2008.05.01

最多4頭出し アドマイヤ軍団に作戦の利はあるか

最近は朝青龍問題でもタニマチとして睨みを利かせるなど、何かとお騒がせの近藤利一。今年も重賞6勝とアドマイヤ軍団は絶好調だが、天皇賞春には個人馬主としては異例の4頭出しで挑む。アドマイヤモナーク(ダイヤモンドS)、アドマイヤジュピタ(阪神大賞典)、アドマイヤフジ(中山金杯)、アドマイヤメイン(ダービー2着)、参加することに意義があるのではなく、どの馬も勝つチャンスがありそうだ。サンスポによれば、84年のグレード制導入以降、4頭出しは同一馬主のG1最多出走頭数タイ記録となる。過去6度あるが、すべてクラブ法人によるもので、最高着順はホーネットピアス(97桜花賞)、ローエングリン(03安田記念)の3着。一昨年の天皇賞春ではサンデーレーシングが4頭参戦させたものの、アイポッパーの4着が最高着順だった。こうして見ると、多頭数出しを有利に働かせるというのは意外に難しいのかもしれない。

但し、4頭出しが最多というのは登録名義が同一だった場合ということであり、例えば社台グループという括りなら幾らでも5頭を超えるケースはある。しかし、近年の社台グループは巨大さ故に、総がかりで1頭の馬を勝たせに行くといったことは、少なくともファンに見える部分ではない。そんな手荒なことをやれば、信頼を失って自らの首を絞めることは自明だ。では、他の有力馬主の場合はどうだろうか。思い浮かぶのは4年前の皐月賞とダービー。それぞれ岡田繁幸総帥は、マイネル、コスモを併せて5頭を出走させた。コスモバルクを勝たせるためにマイネルマクロスで先行勢を潰し、予想外のハイペースになれば後方待機の別の馬が差す。大まかにはそんな作戦だった。だが、岡田総帥の策は見当違いに終わり、暴走、骨折、予後不良と散々な結果が待っていた。

多頭数出しでは、1頭はハナを切らせてペースを握りたいと考えるのは常のようで、今回、アドマイヤ陣営は菊花賞3着の実績もあるメインを前に行かせたいと思っているようだ。ホクトスルタン、アサクサキングスと楽にハナで流されると手強いライバルもおり、メインが牽制していくことになるだろう。理想的には先頭集団を見守る位置にジュピタを置いて、中団フジ、後方モナークに脚を溜めさせたいところか。アドマイヤ勢の盾制覇は可能性が高いように思えてくる。だが、ゲートが開けば、脳内と同じ展開にならないのが競馬。ジュピタのポジションにはポップロックがいるかもしれないし、後方一気の利を得るのはドリームパスポートかもしれない。ちなみに4年前の皐月賞では逃げ宣言のマイネルマクロスは出遅れて、ダイワメジャーが押し切ってしまった。さて、天皇賞春のアドマイヤ軍団は如何に?

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2008.04.28

メジロと社台の執念 ホクトスルタン4代盾制覇なるか?

春の盾、最大の見所は、「父子四代天皇賞制覇」なるかどうかであると言ったら過ぎるだろうか。前走、準オープンのサンシャインSを勝って臨むホクトスルタンはメジロマックイーン産駒。その父系を辿ると、マックイーン、ティターン、アサマとメジロの天皇賞馬がズラリと並ぶ。メジロアサマはシンボリルドルフらを輩出したパーソロンの仔で、1970年の天皇賞を勝った。種牡馬入りしたものの、受胎率が極めて低くシンジケートは解散。「種無しスイカ」と揶揄された。だが、メジロ総帥の北野豊吉は大金を注ぎ込んで良血の肌馬を用意し、生涯19頭の産駒を誕生させた。その1頭が1982年の天皇賞馬・メジロティターンだ。気ムラな馬でとても種牡馬としても人気を博するタイプではなかった。それでも、ティターンにこだわり続けたのは、「ダービーより天皇賞を勝ちたい」というメジロのポリシーだ。北野が「父子三代で天皇賞を獲れ」と遺言を残して世を去って6年後、マックイーンが1991、92年の天皇賞優勝。武豊は表彰式で北野の遺影を掲げた。

メジロの執念が誕生させたマックイーンというミラクルホース。血統の墓場と言われる当時の日本で、こうした偉業が達成されたのは万にひとつの奇跡だった。アサマやティーターンとは対照的に、人気サイヤーとして社台SSに鳴り物入りでスタッドインしたマックイーン。環境の恵まれたマックイーンからG1ホースが出現する可能性はアサマらと比べると非常に高かった。ところが、エイダイクイン、タイムフェアレディ、ヤマニンベルメイユと言ったG3級の牝馬しか活躍馬を出せないまま、一昨年に心不全のため死亡。父子四代天皇賞制覇は幻に終わったかに見えた。そこに現れたのがホクトスルタンだった。夏の札幌で1000万円特別を勝つと、神戸新聞杯に参戦して4着と好走。距離が伸びた菊花賞はハナに立って6着に踏みとどまり、大いにファンを沸かせてくれた。正直、この時点では力負けの感は否めなかったが、もともとが晩成血統。半年の休養を経た前走は後続に1秒差をつける圧勝で、春の盾に名乗りを上げた。

淀の三千二百を乗り切るスタミナは父系から文句なしに受け継いでいる。かたや、現代競馬に必須のスピードだが、こちらは社台ブランドで固められた母系に埋め込まれている。母の父は言わずと知れたサンデーサイレンス。そして、リアルシャダイ、ノーザンテーストと、リーディングサイヤー三代が連なる。メジロの古き血の力は、社台の血と掛け合わせられることで再び力を呼び覚ましたかのようだ。また、サンデーはスペシャルウィークら、リアルシャダイはライスシャワー、ノーザンテーストはアンバーシャダイと、3頭とも天皇賞馬を出している心強さ。ちなみに、もう一代前にあるシーホークは、モンテファスト、モンテプリンスの2頭の天皇賞馬の父だ。こうして見ると、ホクトスルタンは天皇賞春の系譜が、もっと言えば日本の競馬史そのものが体現されているのかもしれない。大混戦の第137回天皇賞、父子四代制覇に願いをかけて単勝馬券を手に応援してみたい。

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2008.04.16

つれづれに 皐月賞の有力馬をおさらい

徒然だが、順を追って皐月賞の有力馬をおさらいしていきたい。実績的にトップを走っているのが、弥生賞を勝ったマイネルチャールズ。ホープフルS、京成杯に続いて、中山二千で3連勝したことで、皐月賞に最も近いポジションにいると見られている。だが、押し出された形の1番人気馬になることは否めず、本番でも徹底的にマークされることになるだろう。ラフィアン、悲願の牡馬クラシック制覇の気負いも引っかかるところ。一方、見方を変えれば、決定的な不安材料はなく、他馬に人気が分散するようなら、お買い得な1番人気になるかもしれない。というのも、意外に弥生賞2着のブラックシェルが支持を集める気配を見せているからだ。課題だったゲートも毎週、訓練を積んで解消してきたと報じられているし、何より手綱を取るのは武豊。桜花賞でポルトフィーノが直前で出走取り消しの憂き目にあったこともあり、皐月賞で悔しさを晴らすといった記事が踊りそうだ。ブラックシェルの父はクロフネ。母の父はウイニングチケット。ともに二千メートルを得意とした馬で、これまでのレースぶりからブラックシェルも皐月賞は適距離のようだ。とは言え、この2頭で決着するほど堅いG1になるはずもなく、伏兵の台頭は必至だ。

もうひとつの重賞トライアル、スプリングSはもどかしいレースを続けていたスマイルジャックが優勝。しかし、同馬が急に強くなったわけではなく、勝負付けが済んだミドルクラスの馬が展開や相手関係に恵まれて1着で入線したと見るのが妥当だ。言うまでもなく、スプリングS組の最大のポイントは1番人気だったショウナンアルバが巻き返しを図れるかどうかにある。共同通信杯を先行抜け出す競馬で勝ったショウナンアルバは、ウォーエンブレム産駒らしく燃えすぎる気性が両刃の剣。折り合ったときの爆発力や勝負根性は目を見張るものがあるが、スプリングSのように抑えが利かず暴走してしまったときは後続馬の餌食になるのは目に見えている。だが、共同通信杯も口を割りながら勝ってしまったように、ゼロか百か、二者択一の結果にならないところが難しい。速いペースで流れに乗れるのが理想だが、買うか切るかは購入者の展開予想に拠るか。2 着のフローテーションは嵌れば鋭脚を繰り出せるタイプ。昨秋は新馬、萩Sを連勝して注目を集めた。すみれSを一叩きされて状態が上向いていたが、前走は上手く乗られすぎた感じもある。それなら勝負どころで外を回らされた7着、きさらぎ賞勝ちのレインボーペガサスの方に食指が伸びる。安藤勝の手綱も怖い。

他の路線も見てみよう。阪神で行われた若葉Sはアグネスタキオン産駒のノットアローンが制覇。この馬は素質の高さは以前から話題になっていたが、オープンクラスで際立った結果を残せないでいた。若葉Sは少頭数とはいえ、ブラックシェルらと接戦してきたキングスエンブレムなども出走しており、低レベルと切って捨てるわけにはいかない。2着だったダンツウィニングを含めて、穴気配が漂うのはこの組かなという気はしている。新興勢力では新馬勝ち、毎日杯2着のキャリア2戦、アドマイヤコマンド。アグネスタキオン×カーネギーは、スピードもスタミナもバランスよく伝えている印象がある。ただ、毎日杯もディープスカイの離された2着だったように、底力という点では物足りないように思える。キャリア2戦というのも経験不足。触れていない馬で、前哨戦で敗退した重賞勝ち馬はドリームシグナル(シンザン記念)、キャプテントゥーレ(デイリー杯)、フサイチアソート(東京スポーツ杯)、サブジェクト(ラジオNIKKEI杯)など。軸に据える魅力はない。

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2008.04.11

あり余るスピード ポルトフィーノは一族の無念晴らす?

かつて、桜花賞は「魔のハイペース」という言葉とセットで語られるものだった。だが、フルゲート頭数の削減で先行争いは激しさを潜めるようになり、その傾向はコース改修によって強められたかのように思える。今年、ペースの鍵を握るのは、武豊が操るポルトフィーノ。エルフィンSではフィリーズレビューを制するマイネレーツェルに4馬身差をつけて逃げ切り勝ち。圧倒的な能力の高さを見せ付けた。ところが、前走アーリントンCでは抑える競馬を試みて大失敗。折り合いをつけられず、道中でエネルギーを使い果たしてしまった。桜花賞は控えず、馬の気のままに行くことになりそうで、ハナか、ハイラップを刻む馬がいれば番手につけることが予想される。

今年の牝馬戦線はレベルの高さ疑問視されるなか、ポルトフィーノはエルフィンSは一杯に追わず、上がり34秒4で後続を完封。ライバルより力が抜けている可能性もある。最終追いきりはテンションが上がってオーバーワークになるのを防ぐため、単走で行われた。桜花賞の枠は4枠7番。大外を引いた前走は最悪の展開になったが、今回はうまく内に入れてなだめられるかもしれない。姉アドマイヤグルーヴ、母エアグルーヴ、祖母ダイナカールはG1勝ち馬だが、3頭とも桜には縁がなかった。母は優勝確実と言われながら熱発で回避。姉は1番人気ながら出遅れて3着に敗れている。血は争えないのか、それとも一族の雪辱を果たすのか。武豊の技量に注目だ。

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2008.04.08

フラワーCとクイーンC 混戦に拍車かける別路線組

今週からクラシックが開幕。今年の牝馬戦線は重賞2勝馬が1頭もおらず、大混戦の様相を呈している。チューリップ賞などトライアル組を検討すれば事足りる年とは違って、別路線組も人気の一角を占めることになる。中でも、フラワーCを制したブラックエンブレムと、クイーンCを勝って臨むリトルアマポーは単勝10倍を切るオッズになりそうだ。かつて、両レースとも桜花賞には鬼門のレースだったが、フラワーCはダンスインザムード、シーザリオ、キストゥヘヴンなどがステップにして、重要レースへと性格を一変させた。ブラックエンブレムはウォーエンブレム産駒らしく気性の激しさは課題としてあるものの、前残りの展開になったときには逃げ粘ってしまうシーンもあるかもしれない。マイル戦への距離短縮は折り合いを考えると、好材料とみていい。

一方、アグネスタキオン産駒のリトルアマポーラは4戦3勝。負けた京成杯も脚を余してのもので、勝った弥生賞馬・マイネルチャールズからコンマ2秒差に踏みとどまった。その潜在能力の高さはクイーンCを直線一気で楽勝したことで証明された。だが、過去の成績からはクイーンC直行組は買える要素が見出せない。96年にイブキパーシヴが連対を果たしているものの、過去10年ではエアデジャヴー、シャイニンルビー、コイウタ、カタマチボタンと 3着までが精一杯。但し、もう少し能力が足りさえすれば連対圏内までは十分に手が届くと好意的に解釈することもできる。血統的にマイルはベストで、カワカミプリンセスのスイートピーSがそうだったように、臨戦過程の相性など簡単に引っくり返しても驚きはしない。むしろ、前走で12キロ減っていた馬体をどう捉えるのか、そちらのほうがデータ的には鬼門になる気もする。

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2008.03.28

高速の高松宮記念 先行ローレルゲレイロに期待

6ハロンの電撃戦、高松宮記念。例年、この時期の中京は馬場が渋る傾向があり、 G1にしては遅めの1分8秒台の決着になることが多い。ところが、今年は馬場状態が良好のようで、500万クラスでも1分7秒台が計時されているほど。過去のデータでは差し馬が絶対的に有利だが、高速馬場なら違った展開になるかもしれない。前残りを予想するのであれば、前哨戦の阪急杯を逃げ切ったローレルゲレイロに注目してみたい。マイルG1で2着2回の実績からマイラーズC→安田記念のローテが予定されていたが、阪急杯の勝ちっぷりから急遽、高松宮記念への参戦が決まった。東京新聞杯→阪急杯のステップは前2年の勝ち馬と同じでゲンは良い。思えば、父のキングヘイローも距離不適と言われながら、 G1の勲章は中京であげたスプリント戦だけだった。ローレルゲレイロも念願のG1をここで獲ることができるか。

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2008.03.20

フラワーC もう1頭の「奇跡の血」が桜女王へ名乗り

3つの桜花賞トライアルが終わり、残りの切符は今週のフラワーCで賞金を加算できた馬だけに与えられることになった。もっともレベルの高かったチューリップ賞では阪神JF組のトールポピー、オディールが好走し、本番でも中心視される結果を出した。一方、フィリーズレビューは人気のエイムアットビップが熱発の影響で大敗。 11番人気のマイネレーツェルが同タイムに4頭が並ぶ混戦を制したものの、内田博幸が手綱を取るという材料を除けば、桜でも軸にできるようなパフォーマンスにはとても届かなかった。アネモネSも人気のブーケフレグランスが右回りを苦にして着外に終わり、勝ったソーマジックは魅力的ではあるが、アネモネS勝ち馬と桜花賞の相性は悪い。

前走のアーリントンCで脆さを見せたポルトフィーノ含めて、桜花賞ではクイーンCを制したリトルアマポーラ、トールポピーの三強が形成される可能性が高い。だが、そこに楔を打ち込めるとすれば、フラワーCでブラックエンブレムが勝ったときだ。同馬は馬名の通り、「奇跡の血」と言われるウォーエンブレムの希少産駒の1頭。前走のきんせんか賞(芝1600)では4馬身差の大楽勝を演じているが、その前の葉牡丹賞(芝2000)で皐月賞有力候補のマイネルチャールズとクビ差の接戦をしているのだから、牝馬相手では当然のレースだったかもしれない。ショウナンアルバやエアパスカル同様、父は少ない子どもたちに激しい闘争心を伝えており、充実期には気で走る血統なのだろう。

かつて、フラワーCはクラシックでは用無しのステップだったが、スマイルトゥモローがオークスを制してから重要な前哨戦へと変貌している。 04年から06年にかけては、ダンスインザムード、シーザリオ、キストゥヘヴンが連続して桜花賞で連対。一昨年、きんせんか賞から臨んで2着だったフサイチパンドラもオークスで2着している。今年のフラワーCには新馬、特別を連勝してきたシングライクバードも出走してくる。直線一気型のタイプで中山は取りこぼしがあるかもしれないが、こちらも潜在能力は高そう。ブラックエンブレムともども、桜か樫か、どちらかは連絡みしそうな雰囲気で、桜の最終上京便に要注目だ。

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2007.12.19

名手の揃った有馬記念 KYなんて関係ねー!?

今年の有馬記念は面白いメンバーと、それを引き立てる国内外の名手が揃った。メイショウサムソン武豊を中心にして、来年のことを考えて妹・ダイワスカーレットを選択した安藤勝。兄・ダイワメジャーのラストランを任されることになったのはデムーロポップロックには引き続きペリエ。そして、菊花賞で1番人気に推されたロックドゥカンブは柴山からキネーンに乗り代わりとなった。思い起こせば一昨年、追い込み馬だったハーツクライを果敢に先行させてディープインパクトを破ったのはルメールだった。外国人ジョッキーは例え”KY”と罵られようと、 ”そんなの関係ねぇ”とばかりに遠慮なしのレース振りでファンを驚かすことがある。南半球産のアドバンテージで53キロで出走できるロックドゥカンブは、キネーンがどんな競馬を見せるのか、最大の惑星馬になろう。どこかリードホーユー的な穴馬感を醸し出している気がしてならない。

これら並み居る名手たちを敵に回し、ファン投票1位の重みを背負って走るのがウオッカ。鞍上は四位。秋華賞、ジャパンカップは後方待機策を取ったため、その位置取りを批判されることも少なくなかった。私自身、秋華賞は宝塚記念のショックを引きずらないためという正当な理由があったと考えたものの、ジャパンカップはもう少し積極的な騎乗をしてほしかったと感じていた。しかし、四位はウオッカについて騎乗批判されたことについて、激しい憤りを持っているようだ。福永との対談のなかでも、四位は怒りをぶちまけている。

「ある雑誌に秋華賞の俺の騎乗を批判してる記事が載ってたんだけど、読んでガッカリした 。馬のことも俺の考えも全然判ってない。評論家ってまずは批判ありきといったスタンスの 人種が多い。馬のことを深く理解しようと努力もせず、ただ批判のための批判を書く。… 憶測記事を書くぐらいなら直接聞きにくるか、それが無理ならせめて電話をかけてきて欲しい。ウオッカには宝塚記念みたいなレースを経験させたくなかった。あの馬の将来を考えつつ、なおかつあの秋華賞で勝ちに行くためにはあの乗り方しかなかった。俺はいまでもそう思っている」(競馬ブック 編集員通信)

また、四位はジャパンカップについても、「前走は中間にいろいろあったし、有馬記念のことも考えて後ろのポジションで競馬をした」(Gallop)と述べている。前2走の競馬は先を見据えた故の戦法だったというのだ。となれば、秋3走目となる有馬記念はその集大成を見せるべきところ。その発言から四位にとっても、ここがラストチャンスという覚悟はできているだろう。広い府中コース向きと見られいるウオッカ。中山2500の舞台で、一線級の牡馬相手にどんな手綱さばきを見せるのか。よもや最後方待機ではあるまい。64年ぶり、牝馬のダービー優勝という金看板にこれ以上、傷はつけられない。

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2007.12.06

2歳女王に快勝 ヤマニンキングリーの激走はあるか

POGの良いところのひとつは、デビュー前から新馬、条件戦、オープン戦と、馬柱を縦読みするように1頭の馬を注視し続けられることだ。その馬の特徴や敗因を把握できれば、馬券にも当然、影響が出てくる。先週、ポインセチア賞を勝ったイイデケンシンはPOGで指名した馬だったが、ハナを切れる展開、ダート替わりなら一変できると考えて単複を購入。 9番人気ながら期待に応えて好配当をプレゼントしてくれた。今週の朝日杯FSにも、ヤマニンキングリーという指名馬が出走してくる。新馬でセンスのある勝ち方をしたものの、札幌2歳S、萩Sで大敗。ところが、新馬と同じ藤田が手綱を取った黄菊賞は見事な差し脚を繰り出して快勝。 2着は阪神JFを勝ったトールポピーだった。良馬場で脚を溜めることさえできれば、重賞級の能力があることを証明したのである。

ヤマニンキングリーの父は新種牡馬アグネスデジタル。祖母はケンタッキーダービー馬のティファニーラスという良血。サンデー産駒の母はPOGで息子より人気を集め、新馬、クローバー賞を連勝している。姉に牝馬重賞で活躍するメジロマックイーン産駒・ヤメニンメルベイユがいるが、母系のベースは仕上がり早やのマイラーと見るべきではないか。もし、今回、同馬が勝てば、武豊の朝日杯初優勝、河内厩舎、アグネスデジタルにとっては初G1と記録ずくめ。2歳リーディングの可能性も出てくる。去年、ウオッカはトールポピーと同じく、黄菊賞2着から阪神JFを制した。この時の勝ち馬は休養中のマイネルソリストだが、同馬は次走、ラジオNIKKEI杯でアサクサキングスに先着して力のあるところを見せている。2歳女王を打ち負かしたヤマニンキングリーも、馬場さえ恵まれれば恥ずかしくない競馬ができるはずだ。

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2007.11.20

ディラントーマス出走断念 外国馬にチャンスはあるのか

エリザベス女王杯に続いて、また直前で非常に残念な出走取り消しがあった。バゴ以来、3年ぶりの凱旋門賞馬の挑戦として注目を集めたディラントーマスが、ジャパンカップを回避することが発表された。同馬は競馬学校の国際厩舎で輸入検疫を受けていたものの、届出伝染病に指定されている馬ウイルス性動脈炎(EVA)の抗体検査で陰性確認ができなかったという。これにより入国が認められず、出走も叶わなくなった。同馬はブリーダーズカップ出走後にアメリカでEVAワクチンを接種したことが確認されている。一般的にワクチンは弱めた病原体を体内に注入することで抗体をつくるものだが、今回の抗体検査との関係は明らかではない。日本で種牡馬入りするわけでもない同馬の電撃的な参戦は世界的な話題となっていたし、渡仏ならなかったメイショウサムソンウオッカとの対戦が幻となってしまったのは、返す返すも惜しいことだ。

他の外国馬にはチャンスはあるのだろうか。ディランに替わって大将格を任されるのが英・ペイパブル。父は99年に来日して4着に敗れた凱旋門賞馬モンジューで、 2400メートル前後のG2、G3を転戦してきた。一線級相手に力は見劣り、馬場適性にも疑問符がつくとなれば狙いは立てづらい。独・サデックスもサドラーズウェルズの直仔。日本の馬場は微妙と言わざるを得ないが、 3連勝後、一息入れた凱旋門賞が不利があって6着。どこかJCに照準を合わせたようなローテは不気味な感じがする。 95年のランドのようにドイツ産馬は遠征に強いイメージがある。米・アルティストロワイヤルはデインヒル産駒。BMSもマニラで軽い馬場は合いそう。前走は強敵を破って久々の勝利をあげ、JCが叩き3戦目。従来の詰めの甘さが解消されていれば、あっと言わせるシーンもあるかもしれない。英・ハリカナサスは2400メートルは未経験。春から既に10戦を消化しており、上積みは難しい。馬券はもう少し検討して結論を出したい。

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2007.11.10

選択したのは背水の陣 ウオッカが期す三度の正直

※ウオッカは出走取り消しとなりました。

ダービー馬・ウオッカを桜花賞、秋華賞で破ったダイワスカーレット。チューリップ賞でウオッカの後塵を拝した後は、完璧なレースを続けている。前日売りでは秋華賞と同じく人気はウオッカに軍配が上がった。それだけ人々に印象付けたダービーのパフォーマンスは衝撃的だったということだろう。本来なら休養明けの秋華賞を叩いた後、世代頂点に立つダービー馬として、ジャパンカップをめざすのが王道ではあった。しかし、ダイワスカーレットに敗れたままでは済まされないと考えたのか、陣営は敢えてエリザベス女王杯での再戦を選択した。だが、三度負ければ、最優秀3歳牝馬の座を失うことになりかねず、 64年ぶりの牝馬ダービーがノンタイトルとなる可能性さえある。どこかの放送局の陳腐な台詞を借りれば、ウオッカ陣営にとって「絶対負けられない戦い」に間違いない。

宝塚記念、秋華賞の連敗でウオッカに力の陰りがあるとする見方もあるが、私は正しくないと思う。不運が重なった宝塚記念もそうだが、秋華賞もとても地力だけで勝つことは難しい展開になった。 G1レベルでは考えられない中盤13秒6のスローラップが出現、 2番手で追走していたダイワスカーレットに勝って下さいと言わんばかり。対するウオッカはタメていくことを決めていたため、縛られたように後方に待機するしかなかった。結果として、上がり33秒2という限界に近い脚を繰り出したものの、先に抜けたダイワスカーレットを捕らえられなかったのは当然としか言いようがない。今回、舞台は京都内回りから、直線で内の開きやすい外回りに変わる。ひと叩きされたウオッカが前走のような不完全燃焼の競馬に終わるとは考えづらい。G1での三度目の正直。ウオッカか、ダイワスカーレットか。個人的には背水の陣を期すダービー馬の雪辱を観たい。

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2007.10.27

見どころ満載の天皇賞 この秋いちばんの一戦!

今年の天皇賞秋は何処からでも馬券を買いたくなるような、そそられるメンバーではないか。それぞれに興味深いストーリーもあるし、前々日の1番人気が伏兵アグネスアークというのも面白い。最も印を集めるだろうアドマイヤムーンは、ダーレー・ジャパン・ファームに 40億円でトレードされて初めてのレースになる。ダーレーにとって、ムーンは日本のファンにドバイの名を知らしめる大切な広告塔。しかも、ムーンは年内限りで引退、ダーレー・ジャパン・スタリオンコンプレックスで種牡馬入りすることが決まっている。秋のG1戦線でダーレーサイドは距離適性のある天皇賞秋に照準を絞っており、休養明けもここは全力勝負とみていい。種牡馬の価値を下げかねないジャパンカップや有馬記念の参戦は積極的ではなく、本来なら出走するはずだった香港Cも検疫期間が延びた関係で遠征を取りやめている。つまり、天皇賞秋がラストランになる可能性も低くない。追い切りの遅れは気になるが、ダーレーの輝かしい船出を傷つけるわけにはいかないだろう。

そのムーンに宝塚記念で敗れたメイショウサムソンは、なんと鞍上に武豊を迎えて秋を戦うことになった。燻し銀、石橋守を降板させての乗り替わり劇だけに、浪花節好みのファンからオーナーサイドは批判に晒されたという。もともと、馬インフルエンザのために遠征を中止した凱旋門賞では、海外経験の豊富な武豊が手綱を取ることになっていた。武豊はサムソンの滞在先厩舎の手配など、さまざまな労を惜しまずに動いていたことから、そのお礼という見方が強かった。だが、メイショウの松本好雄オーナーは「ユタカが乗るサムソンを見たい」(Number 689)と、能動的な騎手指名であったことを明言している。以前、CSの番組で「乗ってみたい馬は?」と聞かれて、石橋を隣に「メイショウサムソン」と半ば冗談で答えた武豊。実際、敬愛する兄弟子のお手馬を奪う形になったが、オーナーの期待ともどもプレッシャーが圧し掛かる。臨戦過程の狂いから100%の仕上げとはいかないだろうが、武豊がどんな位置取りでレースを進めるのか、楽しみにしたい。

この2頭に対峙するのが、順調にひと叩きされた馬たち。毎日王冠では3着に敗れたダイワメジャーだが、休養明けでハイペースを追走した結果なら悲観する内容ではない。、宝塚記念の大敗は滞在厩舎の騒音で精神的なダメージを受けていた故で、その影響を引きずらなかったことは喜ばしい。外枠を引いたのも大歓迎だ。毎日王冠を8番人気で差しきったのは上がり馬、チョウサン。ダンスインザダーク×サッカーボーイは4年前の天皇賞秋で連対したツルマルボーイと同じ。府中のスタミナ勝負は得意とする血統で、極端なハイペースで流れるようなら再度、浮上する余地がある。京都大賞典2着のポップロックは来日したばかりのペリエに手綱を託した。同厩のデルタブルースとも狙いは次走、次々走かなという気はする。関屋記念を豪快に追い込み勝ちしたカンパニー。G1では不完全燃焼のレースが少なくなく、実力発揮で一発あるなら今回ではないか。何処となくオフサイドトラップの薫りも漂う。盛岡のOROカップをステップにしたコスモバルク。全盛時の勢いはないが、中央G1は今秋がラストチャンスだろう。

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2007.10.18

無敗ロックドゥカンブ 南半球産馬が菊の大輪を咲かす?

64年ぶりに牝馬が優勝したダービー、初めて外国産馬がクラシックを制することになったオークス、重賞レース史上で970万円という最高額の配当が飛び出したNHKマイルC。今年の3歳G1は記録ずくめとなるならば、菊花賞も「初の南半球産馬による制覇」なる偉業が達成されても不思議ではない。牝馬に世代の頂点に立たれ、プライドを引き裂かれてしまった2004年産の牡馬たち。本来なら最強馬決定戦になるはずの菊花賞も、ウオッカへの挑戦権を獲得する予選のような状況だ。クラシックで本命視されていたフサイチホウオーの体たらくもあり、低レベルと揶揄されることも多いが、やはり菊花賞も軸馬不在の混戦模様。その中で無敗の4連勝を飾り、一躍、京へと上ってきた南蛮生まれの若武者に期待がかかるのは無理からぬところか。負け犬根性は知らぬうちに身につくものだそうだが、ロックドゥカンブだけは勝利の喜びしか味わったことしかない。

ニュージーランド産のロックドゥカンブは北半球の同世代より半年遅く、9月29日に生を受けた。競走馬の1年は人間の4年に該当すると言われるが、育ち盛りのロックドゥカンブは 2歳も3歳も上級生のライバルたちと戦ってきたことになるのかもしれない。 3月に1800メートルの新馬戦を番手から抜け出す危なげない競馬で勝利を収めると、一息入れた6月には小回りの中京で届かないと思われた後方から差しきり勝ち。非凡な能力を見せ付けた。初めてオープン級と対戦したラジオNIKKEI杯は早め先頭で初重賞制覇。そして、セントライト記念も外から被せられても動じることのない大人のレースぶりで、好位から楽に抜け出してのゴール。1馬身1/4の着差以上の完勝だった。鞍上の意のままに動くセンスの良さはピカ一と言えよう。他馬より2キロ軽い55キロの斤量で出走できるのは鬼に鉄杖、ライバルからすれば盗人に追い銭か。

もちろん、不安材料はいくらでも指摘できる。父・レッドランサムは日本ではユノペンタゴンやアポインテッドデイなど、早熟のマイラー色が強い。海外ではドバイWCを勝ったエレクトロキューショニストなど中距離G1馬も輩出しているものの、スピードの勝ったタイプであることは間違いない。セントライト記念の勝ち馬がシンボリルドルフ以降、菊花賞を制していないのも嫌なデータだ。歴代の優勝馬を眺めてみると、中距離ホースばかりが名を連ねており、ロックドゥカンブも例外ではないだろう。鞍上の経験のなさも取捨の大きな要因になる。柴山雄一は笠松競馬の出身。 1次から騎手試験を突破した異色の地方ジョッキーだ。中央入りした一昨年は80勝をあげる大活躍を見せたが、去年は52勝、今年は35勝と尻すぼみの成績。一時期は極度の不振に陥ったこともあった。美浦所属の柴山は京都3000メートルは未体験で、長距離のキャリアは一歩も二歩も劣る。

シンボリルドルフ以降、ロックドゥカンブのように無敗で菊花賞に挑んだ馬は3頭しかいない。春の二冠を制したミホノブルボン(2着)、ディープインパクト(1着)は別格。あとは未勝利、400万、900万と3連勝していたマチカネイワシミズ(7着)。ダビスタの"種付け料無料"で有名になったが、同馬は13番人気での挑戦で比較対象外にすべきか。ロックドゥカンブとイメージが重なるのは、無敗でも春クラシック未出走でもないが、夏から馬が変わったように3連勝して菊まで勝ってしまったマチカネフクキタルか。この馬もクリスタルグリッターズ×トウショウボーイとスピード色の強い配合だったが、スローペースを味方につけて33秒9の電撃的な差し脚で距離を克服した。自在性あるロックドゥカンブ、やはり淀の三千を乗り切れるかは柴山の手綱次第となるのだろう。

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2007.10.13

脚部不安?鉄砲駆け? 2番人気ウオッカの大きな誤解

8月2日、凱旋門賞に向けて順調に調整されていたウオッカに起きたアクシデント。坂路調教後、右後肢に蹄球炎を発症してしまったのだ。蹄球炎とは、蹄の後ろ側にある蹄球部が何か硬いものを踏んだり、ぶつけることで腫れて血がたまるもの。馬はチクチクとして痛みを感じるが、数日で症状は治まる一過性の外傷で、人間で言えば足の裏に血豆ができたようなものだ。通常なら発表するほどのものではない軽傷だが、ウオッカへの注目度は大きすぎた。わずか4日間とはいえ馬場入りできなかったこと、まるで大きな故障でも発症したかのような扇情的な報道がなされたこと、もともと宝塚記念を惨敗したことに批判も起きていたこと。挑戦するからには無様な結果に終わることは許されなくなっていた角居陣営は、さまざまな状況やレース後の影響まで考えて「遠征中止」という苦しい判断をしたのではないだろうか。

すぐさま秋華賞に目標を切り替えたウオッカにとって幸運だったのは、栗東トレセンに在厩していたため、8月末には坂路入りを再開したことだ。 8月15日に馬インフルエンザの発生が確認されると、翌月に入るまで民間牧場とJRA施設との移動が禁止された。もし、ウオッカが放牧に出されていれば、帰厩ままならず調整に大きな遅れが出ていた可能性もあった。現実、秋華賞に出走するザレマ、ローブデコルテらは予定通りに帰厩できず、少なからぬ影響を受けている。前日昼の段階でウオッカはダイワスカーレットに次ぐ 2番人気に留まっている。64年ぶりに牝馬として日本ダービーを制したように能力の高さは言及するまでもない。「脚部不安」「鉄砲駆け」という馬柱の文字だけで配当があがっているのなら、大いなる誤解と言うべきではないだろうか。

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2007.06.22

宝塚記念 裸同然51キロのウオッカの取捨は?

並み居る牡馬を打ち破り、64年ぶりに牝馬として日本ダービーを制したウオッカ。それだけでも桁外れの偉業なのに、続けざまに宝塚記念で古馬まで斬って捨てようというのだから恐れ入る。私は正直、ウオッカの宝塚参戦を手放しに歓迎していたクチではない。秋に凱旋門賞という大きなレースをめざすつもりがあるのならば、ダービー激走の疲れを癒して海外遠征に備えてほしいと考えていたからだ。報道によれば(nikkan)、今回のローテーションを提案したのは谷水雄三オーナーだという。参戦の理由は春のグランプリを盛り上げることと、古馬との対戦を経験させておくことだそうだ。市井のファンとしては、どちらも決定的な要素には感じられない。

とはいえ、現実にウオッカが出走してくれたことで、宝塚記念が例年にない注目を集めているのも事実。春の天皇賞を制して名実とも古馬チャンプと認められたメイショウサムソンとの勝負は、果たしてどんな結末が待っているのか。ポイントは斤量になる。ウオッカとサムソンの斤量差は7キロ。ウオッカの51キロは裸同然だ。96年、同じく3歳牝馬ながら果敢に宝塚記念に挑んだヒシナタリーという馬がいた。フラワーCや若駒Sを勝ったものの外国産馬ということで、クラシック路線を歩むことはなかった。前走は白百合Sで7着に敗れていたものの、宝塚記念は52キロの恵量もあってマヤノトップガンとコンマ3秒差の4着と大健闘した。その後、ヒシナタリーは小倉記念、ローズSを連勝して実力を証明したが、ウオッカのようにダービーを勝つほどの力はとてもなかった。

一方、ダービーを勝った刀で宝塚に矛先を向けた馬としては、ネオユニヴァースが記憶に新しい。ヒシミラクルが勝った03年、2億円を同馬の単勝で儲けた"ミラクルおじさん"が話題をさらったレースだ。ネオユニヴァースはスタートで行き脚がつかず、後方からの競馬を余儀なくされて4着に敗れている。しかも、その秋はすっかり体調を崩してしまったから、3歳クラシックホースの宝塚挑戦にトラウマを残すことになってしまった。この年は36秒9とレースの上がりがかかる持久力勝負となった年。ウオッカの身上はダービーで見せたような閃光走る瞬発力にある。スタミナの求められる戦いになれば、一日の長のある古馬、とりわけ、そうしたレースが得意なサムソンに分が出てくる。今年はアドマイヤメイン、インティライミ、コスモバルク、シャドウゲイト、ローエングリンと脚の早い馬が揃った。かと言って、必ずしも厳しいペースにならないのが競馬。ペースをどう読むか、ウオッカの取捨は予想者の真価が問われる一手にもなりそうだ。

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2007.04.28

大混戦の春の盾 穴のセオリーは人気薄の逃げ馬?

かつて、天皇賞春と言えば、超一流馬が人気に応えて強い競馬を見せる鉄板レースの代表であった。ところが、2003年から3年間は様相が異なり、人気薄の馬が激走、波乱を起こして万馬券が炸裂する間逆の傾向が続いた。 7番人気ヒシミラクルが勝ったときは「さすがは菊花賞馬」と納得したものだが、交流重賞やオープン特別で負けていたイングランディーレ、スズカマンボに勝たれては、理由の後付けすら考えられなくなってしまった。オールドファンに言わせれば「春の盾は死んだ」のである。去年は怪物ディープインパクトがその流れを断ち切ったが、今年は飛びぬけた人気馬もなく波乱ムードが漂っている。天皇賞春は再び荒れるレースへと戻るのだろうか。

本来、ディープ後継となるべきメイショウサムソは大阪杯で復活の勝利をあげたものの、過去10年、同レースの勝ち馬が天皇賞春を制した例はなく、相性の悪いステップであることは否めない。昔話の域かもしれないが、トウカイテイオーやメジロマックイーンが大阪杯で強い勝ち方をしながら、本番で敗れ去った印象も強い。菊花賞で離された4着に敗れているメイショウサムソンも、中距離に距離適性があるのは間違いないようだ。父オペラハウスはテイエムオペラオーやアクティブバイオなどステイヤーを輩出しているが、母系のダンシングヴレーヴ、サンプリンスはスタミナよりスピードを伝えている。もちろん1番人気の二冠馬だから優勝すれば、従来のような盾の格が復活となるのかもしれないが。

今週の週刊プレイボーイで蛯名正はイングランディーレを引き合いにして、騎手のメンタル面から人気薄の逃げ馬が要チェックだと述べている。「簡単に言えば、人間は見えるものには安心するが、見えないものには不安を感じるということだ。 …自分の後ろにいる馬たちは視界に入らないから、その分、どこで仕掛けてくるか、仕掛けてきたらどう対応するかと神経過敏になる」。騎手の注意が後ろへと働くだけ、視界にある格下の逃げ馬への関心は低くなるというわけだ。とはいえ、過去10年、天皇賞春を逃げ切ったのはイングランディーレだけ。複勝に絡んだのもセイウンスカイだけの苦戦が続く。だが、2番手あたりで競馬をしたビッグゴールド、シルクフェイマスは好走しており、先行勢という括りなら波乱の目はそこに見出せるかもしれない。

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2007.04.05

Jpn1・桜花賞 二強はウォッカを逆転できるか?

いよいよクラシックシーズンが到来。今週は初の"Jpn1(ジーワン)" 桜花賞が行われる。巷ではウオッカダイワスカーレットアストンマーチャンの三強対決とも言われているが、各紙の予想オッズを眺めるとウオッカ一強の感も否めない。 4日には有力馬の最終追い切りが敢行されたが、3頭とも順調な調整ぶりをアピールし、ほぼ100%の状態で本番を迎えることができそうだ。ここまで桁違いの強さを見せているウオッカは、桜花賞次第ではダービーに向かうことも検討されている。十年に一度の名牝とも噂されるウォッカの戴冠は揺るぎないのだろうか。

ライバルとなるダイワスカーレットは、前走のチューリップ賞でハナを切り、ウォッカが来るのを待って直線で追いだした。結果的には着差以上の完敗だったわけだが、陣営には完調ではなかったとの思いも強いようだ。いつもよりイラついていたこと、あくまでトライアル用の仕上げだったのは間違いなく、今回は坂路で連日の猛稽古を積んでいる。「馬の後ろに入れて気を抜かせるような調整」(松田国師)というから、本番では好位で抑える競馬をすることになるだろう。弥生賞馬アドマイヤオーラを完封した実力は、例年なら桜の1番人気に推されているはず。ウォッカが馬群を割るのにもたつく場面があれば、ダイワ→ウォッカの馬単はある。

アストンマーチャンはウォッカと阪神JFで対決して、クビだけ差されてしまった経験を持つ。マイルより1400の方が良いのは確かだが、こうしたスピードに勝ったタイプも桜では数多く連対している。前走、楽勝したフィリーズレビューは準オープンの時計に肉薄しており、この馬もクラシックホースの及第点は充分に得ている。今年、気に留めておきたいのは、阪神が改修されて外回りコースで行われるということ。直線が長いためか追い出しを待つケースが多く、往年の「魔の桜花賞ペース」にはなりづらい。距離ロスのない内枠を引けば、俄然、差は縮まってくる。

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2006.12.21

ラジオNIKKEI杯展望 クラシックの主役は誰だ?

ディープインパクトの引退レースとなる有馬記念は非常に楽しみだが、それに負けず劣らず注目したいのがラジオNIKKEI杯2歳Sだ。朝日杯は東スポ杯3着だったドリームジャーニーが勝ち、1番人気3着だったオースミダイドウは戦線を離脱。さらにクラシック候補の呼び声高かったアドマイヤオーラは 2戦目とはいえ、牝馬ダイワスカーレットに完敗してしまった。となれば、残るはラジオNIKKEI杯。例年、ハイレベルなメンバーが揃うレースだが、今年もクラシック勢力図を決める面白い闘いになりそうだ。 6年前のアグネスタキオン、クロフネ、ジャングルポケットのような名勝負を期待したい。

1番人気は東スポ杯をモタれながら直線200メートルだけで快勝したフサイチホウオーか。2、3着馬とは決定的な実力の違いがあったが、その馬が朝日杯を制してしまったのだから、同馬の非凡さが分かろうというもの。父はダービー馬・ジャングルポケット、 BMSはサンデーサイレンス。3代母は仏クラシック二冠馬で、配合にも奥深さを感じさせる。追い切りも古馬に2馬身先着して好調をアピールした。但し、父もこのレースで2着に敗れているように、広々とした府中、京都向きの血統であることは確か。まだまだ荒削りな部分も多く、取りこぼす可能性は低くない。

ライバルとして浮上してくるのは札幌2歳Sを勝ったナムラマース。 6月から9月までに7戦を闘ったタフネスホースで、今回は3ヶ月ぶりの実戦となる。キャリアを重ねながら強くなっていくのはメイショウサムソンと通じるところがあり、こちらも血統は地味。負かしてきた相手も強いとは言えないが、手綱がペリエというのは侮れない。キャリア6戦のマイネルソリストも軽視はできない馬。何と言っても前走では阪神JFを好タイムで制したウォッカを破っている。かかり癖があるだけに思い切ってハナに行かせてしまうだろう。自分のペースに持ち込めればしぶとさを発揮する。

半姉にローズバドらがいる薔薇一族、ローズプレステージも本命候補の1頭。兄ローゼンクロイツは一昨年の本レースで1番人気2着している。父がダンスインザダークに代わって早熟性が後退したように思えるが、京都2歳Sは最後方待機で勝ち馬に逃げきられるミスでの敗戦。今回はもう少し前につけることになりそう。不思議と京都2歳S組は相性が良い。新馬、特別を連勝してきたアサクサキングスは最大の惑星馬。父はホワイトマズル、叔父にジェニュイン。意外性に溢れていそうな馬だ。1戦1勝ヴィクトリーはリンカーンの半弟。多士済々の好メンバー、どんなレースが待っているのだろうか。

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2006.10.19

菊花賞か天皇賞秋か 悩み深きマルカシェンク

メイショウサムソンの三冠がかかった今年の菊花賞。しかし、ディープインパクトやナリタブライアン、あるいはルドルフ、シービー、シンザンと比べて、ライバルたちと絶対的な能力の開きがあるように感じられないのも事実だ。サムソンがアタマひとつ抜けていることは認めても、付け入る隙も充分にあると各陣営は踏んでいるのではないか。吉凶は分からないが、トライアルで勝利に導いた高田を降ろしたドリームパスポート陣営も、その勝負への非情さは不気味なまでだ。

一方、出走すれば上位人気になりそうながら、未だに菊参戦に迷いを見せているのがサムソンと同僚のマルカシェンク。ようやく間に合ったダービーでは馬群が捌けず4着と敗退したものの、 2歳時から評価されていた能力の高さを証明するレースになった。そして、秋初戦に瀬戸口師が選んだのは毎日王冠。 BMSが全欧2歳チャンプで母は伊1000ギニー馬ということもあり、マイルから2000メートルがベストと判断したのではないか。毎日王冠の結果は4着。予想以上の健闘で天皇賞秋へ、ということになるはずだった。

ところが、天皇賞秋の出走優先順位は19位(フルゲート18頭)。登録全馬が出走すれば、除外されてしまう。マルカシェンクの命運を左右するのがディープの選択。府中で調整は続けられているものの、「出否は未定」と相変わらず池江師は態度を保留している。天皇賞秋に出走したいマルカシェンクだが、除外対象のままなら菊花賞へ向かうことにしている。陣営は追い切りを木曜日に遅らせて、ディープの不出馬宣言を待っている。もし菊を勝つようなら、僚馬の三冠阻止という複雑な状況になる? ひょっとしてオグリキャップの瀬戸口厩舎だけにGⅠ連闘もありうるか?

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2006.08.30

酷量62キロ コスモバルクが札幌参戦を敢行

ホッカイドウ競馬所属のコスモバルク札幌日経オープンに出走する。今回、バルク参戦が話題になっているのは、62キロという酷量を背負うことになるため。 62キロの平地勝利は平成2年・武蔵野Sのダイナレターまで遡らねばならない。 29日、バルクは門別競馬場で最終追い切りを行った。長め7ハロンから95.5-65.0-39.9-13.3でフィニッシュ。騎乗した田部師は「宝塚では淋しく見えた馬体も、トモの張りが良くなっているし、これなら復活なるでしょう」(サンスポ)と及第点を与えた。バルクは夏場もビッグレッドファームで乗り込まれており、相変わらずのハードトレーニングをこなしているようだ。

通常なら使う必要のないオープン特別に62キロで出走してきたのは、地元ファンへの顔見世興行的な意味合いが強い。当初、バルクは旭川でのブリーダーズゴールドカップやオープン戦を検討していたが、「不得手のダートでファンに迷惑はかけられない」との陣営の判断で回避した。一昨年、バルクがセントライト記念を前に北海優駿(旭川)に参戦した際には、当年の入場者数レコードを更新し、交流重賞と変わらない売り上げをあげている。今回はホッカイドウ競馬への経済的な貢献がないことを考えると、それほど無理をして地元に義理立てしなくてもと感じるところではある。

外厩馬のバルクは調教方法、ローテ、騎手への指示、乗り替わりなど、岡田繁幸総帥の意向を全面的に受けてきた。シンガポールでのGⅠ勝利まで成績が伴わなかったこともあり、岡田総帥の過剰な"介入"を批判する声も良く聞かれた。前走の宝塚記念も不十分な調整で臨んだが故の惨敗だった。市井の一ファンとしてはプロが組むローテにご意見を申し上げる立場にないが、まずは今回も無事にレースを終えてくれることを祈りたい。最後の国内GⅠ制覇のチャンスになりそうな天皇賞秋を狙うには、オールカマーで2着以内に入って権利を取ることが前提条件だ。札幌参戦が吉か凶かは、秋の成績次第ということになる。

もう一頭、岡田総帥が期待をかけているのがクローバー賞を圧勝したイクスキューズだ。こちらはバルクとは対照的に、中央リーディングトレーナーの藤沢和雄厩舎所属。岡田総帥は札幌2歳Sまで一気呵成に3連勝を狙いたかったようだが、藤沢師からにべもなく断られたという。「ほかの調教師なら口を出したくなるんだけど、あの人は不思議と出す気がしない。今後? う~ん、阪神JFぐらいは使うんじゃないかと思うんだけど…」(大スポ)と弱気の様子。レース前、藤沢師は「ビッグレッドファームでやらないでくれ」と進言していたそうで、こちらの馬は総帥も思うがままにはいかないようだ。

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2006.06.04

ブリッシュラック1番人気 清水成駿がオッズを動かす?

安田記念の単勝オッズに異変が起きている。前日17時30分時点での1番人気は5.5倍のオレハマッテルゼが推され、以下、10倍を切る馬が5頭もひしめく混戦になっていた。ところが、窓口の販売が終ってから、香港馬ブリッシュラックの人気が急騰。午前4時現在で3.7倍の1番人気の支持を受けている。どうやら、PATを通じた数百万円単位の大量投票があった模様だ。ということは、香港勢十八番の調教師らの大量買いではないということか。逆にオレハマッテルゼは2番人気ながら6.2倍まで急下降だ。

ブリッシュラックは神懸かり的な予想で話題を集める清水成駿が東スポ紙上で本命をつけている。今春、清水の本命は桜花賞・キストゥヘヴン(1着)、皐月賞・フサイチジャンク(3着)、天皇賞・リンカーン(2着)、NHKマイルC・ロジック(1着)、ヴィクトリア・エアメサイア(2着)、オークス・カワカミプリンセス(1着)、ダービー・ドリームパスポート(3着)。すべて1番人気でないのに複勝圏を外したことがない。そして、最後には本命を1番人気に押し上げることになったのだが、のるかそるかは神のみぞ知る。

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2006.05.28

最終レース・目黒記念 ポップロックの勢い買う 

今日は競馬の祭典、日本ダービー。予想のほうは「今週のデータ解析」をご覧いただければと思うが、今年はダービー当日の最終レースに目黒記念を施行する新たな取り組みが行われる。ダービーは観ている側も終わると疲れが一気に押し寄せるほどエネルギーを消費するもの。果たして17時発走の目黒記念が盛り上がるのか否か、注目してみたいところ。なお、ダービーは10レース、目黒記念は12レースなので買い間違えのなきよう。

その目黒記念は3連勝中のポップロックを狙ってみたい。前走の1000万特別(2400メートル)は、重馬場で1秒差をつけて圧勝。しかも、58キロを背負っていた点を評価したい。格上挑戦の今回は見込まれたとは言え、54キロの恵量ハンデ。馬場が悪そうな府中で先行力も大きな武器になる。追い切りはステーブルメイトのハットトリック相手に脚色優勢でフィニッシュ。勢いを買いたい。

◎ポップロック ○トウショウナイト ▲トウカイトリック
△アイポッパー、トリリオンカット、ホオキパウェーブ、グレートボヤージュ

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2006.05.25

トーホウアラン ゲルマニウムパワー注入中!

去年のダービーではアドマイヤフジがチタン製の馬服を使用していたことが、東京スポーツで報じられて話題になった。繊維と違ってチタンは熱を吸収しやすく保温性が高い。そのため、血行が促進されて、疲労回復や運動能力の向上につながるのだということだった。効果があったのだろうか、アドマイヤフジはダービーで4着に健闘した。今年、またもや東京スポーツによれば、トレンドはゲルマニウムなのだという。

すぐに思い浮かぶのが温浴だが、これはゲルマニウムを粉末状にして入れると、代謝や血行が良くなるというもの。そして、ゲルマニウムを繊維の中に織り込んだバンテージ=ゲルマーパットだという。疲労回復やコズミを取るのに効果的だそうで、藤原英厩舎が積極的に使用している。ゲルマーパットで馬がグンと良くなったのがトーホウアラン。体質が強化され4月から坂路入りできるようになったとか。ダービーでのゲルマニウムパワーや如何に…。

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2006.05.20

白熱リーディング争い! 内田博VS柴田善

先週、4勝の固め打ちで42勝とし、関東リーディングトップに立った内田博幸。関東地方という括りで見れば、中央、大井、川崎、船橋、浦和のすべてでリーディングとなり、瞬間的にではあるにせよ前人未踏の完全制覇を達成したことになる。中央の勝率18.7%は武豊に次ぐものであり、連対率28.9%も武豊、横山典に迫る3位につけている。今や敵は武豊だけか? ウチパク旋風は今週も止まらない。

1位の座を奪われた騎手会長、柴田善臣は内田博と1勝差。成績の中身は内田博の【42-23-19】に対して、柴田善は【41-33-32】であり、 1着に馬を持ってくる技術は内田博の方が優れていると言えよう。もちろん、内田博は全開催日に参戦できず、騎乗数は圧倒的に柴田善が多いのだから、関東リーディングはハンデ戦のようなものだ。だからこそ、逆転された柴田善にも奮起を促したい。

今週、内田博の騎乗は土曜日だけ。参戦するのは計10レース。うち7レースで柴田善と直接対決がある。ノッケの1レースは内田博が前走3着のデアリングワールド、柴田善が初出走デヘア産駒のユーワシャルム。人気は拮抗か。 10レースは内田博ゼンノスピリッツ、柴田善トウカイトニー。ともに先行タイプの実力馬だけに両者の手綱さばきは見物だ。ふたりのリーディング・デッドーヒートを楽しもう。

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2006.05.13

京王杯SC データはグレイトジャーニーを指名

ヴィクトリアマイルの新設で土曜のメインレースに逆戻りした京王杯SC。今年はデータ解析の対象から外れてしまったが、去年までのデータを基に勝ち馬を探ってみたい。まずは消去データから。

①前走GⅢ以下で着外だった馬、 ②前走非重賞戦に出走していた6歳以上馬、 ③前走非重賞戦組は1番人気で連対していたことが必要、 ④前走で重賞連対していた馬を除く7歳以上馬、 ⑤前走、斤量が牡馬54㌔、牝馬52㌔以下で未連対だった馬、 ⑥前2走とも1200㍍以下で敗退していた馬(GⅠ馬・外国馬を除く) 、⑦年明け2戦以上して未連対の馬(GⅠ馬を除く) 、⑧マイル戦未勝利馬(外国馬を除く)、 ⑨休養明け馬(GⅠ馬を除く)、 ⑩GⅠ連対経験のない牝馬、 ⑪東京芝コースで2走以上して3着以内のない馬

以上の項目を完全にクリアしたのはグレイトジャーニー、テレグノシス、オレハマッテルゼの3頭になる。ネイティヴハート、インセンティブガイ、フジサイレンスが減点1で続く。続いて好走データは①前走芝マイル戦連対馬。穴データは②前走3着以内かつ重賞勝ちのある6歳以上馬。該当するのはグレイトジャーニー、フジサイレンス、オレハマッテルゼ

03年、04年に勝ち馬を輩出しているダービー卿CT組が狙い目。今年の勝ち馬は佐藤哲グレイトジャーニー。スローな流れを上がり33秒2で差しきっており、本格化の印象もある。距離短縮も府中では不安材料にならず、軸馬として指名したい。 BMSはミスタープロスペクターなら、むしろ一層の切れ味を発揮できるかもしれない。相手は高松宮記念を勝ったオレハマッテルゼ、府中の鬼テレグノシスら。

◎グレイトジャーニー ○オレハマッテルゼ ▲テレグノシス
△インセンティブガイ、フジサイレンス、シンボリグラン、ネイティヴハート

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2006.05.09

大混戦の日本ダービー 1番人気馬は?

京都新聞杯、プリンシパルSの勝ち馬も決まり、日本ダービーの出走馬の顔ぶれもほぼ揃った。ダービーは黙って1番人気から買えばいいと言われているレース。過去15年、連を外した1番人気馬は1頭だけ。97年のメジロブライトだ。大概、ダービーで1番人気に推される馬は、皐月賞が終われば予想がつくものだが、大混戦の今年はすべてのトライアルが終わっても、核となる馬が見えてこない。

前評判が高いのは皐月賞3着フサイチジャンク(岩田)か。府中替りが好材料なのは間違いなく、底を見せていない点では一番だ。切れ味という点では心許ないが。皐月賞1着メイショウサムソン(石橋守)は血統と騎手の地味さで、まず1番人気にはならなさそう。皐月賞を先行して押し切ったセイウンスカイイシノサンデーとイメージが重なるのもマイナス。実はサニーブライアンだったというオチも考えられなくもないが。

意外にも武豊は青葉賞を楽勝したアドマイヤメインではなく、アドマイヤムーンをチョイスした。この選択でムーンの1番人気もあり得るか。同馬主だけに乗り替わりは気兼ねなくできるものと思っていたが、名手はムーンの方がチャンスが大きいと判断したのだろうか。距離延長を不安視する声もあるが、弥生賞勝ち→皐月賞惜敗→ダービー優勝は一昔前の王道ライン。ロジックの騎乗を見ると、やはり府中の武豊は外せない。

一方、アドマイヤメインには柴田善臣が決まった。この馬らしい大逃げを打てるかどうか、騎手会長の手綱さばきは見物のひとつ。京都新聞杯を一叩きしたマルカシェンクは福永。この馬は相当、強い。そろそろ福永にもダービージョッキーの称号が与えられる頃か。騎手だけの魅力で言えば、サクラメガワンダーも挙げずにはいられない。関東リーディングを脅かす内田博幸。大舞台で何もしないことはあるまい。

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2006.05.04

GⅠ完全制覇 サンデー産駒のラストチャンス

先週の天皇賞で1着から3着までを独占したサンデーサイレンス産駒。通算重賞勝利数、年間最多勝利数、年間最多獲得賞金、通算クラシック勝利数などなど、サンデーサイレンスは死後も恐るべき記録を更新しつづけている。その偉大なサイアーだからこそ目指せると言われたのが中央GⅠ完全制覇。未だサンデーサイレンス産駒が手にしていないのは、安田記念、JCダート、ヴィクトリアマイル、NHKマイルカップ4つ。今年の3歳世代がラストクロップになるサンデーにとって、今週のNHKマイルは偉業達成の最後のチャンスになる。

去年はデアリングハートが2着、ペールギュントが4着だったが、あとは99年にロサードが9着だったぐらいで、どうも府中マイルとは安田記念も含めて波長が合わないのかもしれない。今年はダイアモンドヘッドモエレソーブラッズの2頭が出走予定。ダイアはレベルの高かったデイリー杯でマルカシェンクの2着に来た馬で、リズムに乗れなかった皐月賞15着からの参戦。モエレはスプリングSで皐月賞馬メイショウサムソンからコンマ9秒差だった。 2頭とも人気薄だが、サンデーの底力であっと言わせて記録に望みをつなぐことができるか。

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2006.04.29

青葉賞 マチカネ&マツリダでサンデー祭り!

3着までにダービーの優先出走権が与えられる青葉賞。オープンからGⅡまで昇格してきたが、新興勢力が皐月賞組へ挑戦権を獲得する上がり馬のレースであるのは変わりない。かつてはレオダーバン、ステージチャンプらが勝って菊花賞に直結するとも言われていたが、最近でもシンボリクリスエス、ゼンノロブロイがここを勝ってダービーで2着、ハイアーゲームは3着と重要性は年々増している。

今年、気になるのは平場500万条件を勝ったばかりのマチカネゲンジ。藤沢ブランドのサンデー産駒だ。レコードの未勝利戦ではNZTを勝ったマイネルスケルツィを降し、やはりレコード決着の葉牡丹賞でもフラムドパシオンを抑えて2着している。休み明けの前2走ともマイルを使ったのは気がかりだが、淀みのない流れになれば折り合いもつくだろう。スローにならなければ力を発揮できる。

サンデーの秘密兵器と言えばマツリダゴッホも忘れてはならない。札幌のデビュー戦では7馬身差をつける圧勝。ひさびさの前走も難なく勝利しており、底を見せていない点では一番だ。ハナを切るだろう人気のアドマイヤメイン、スペシャルウィーク産駒の素質馬マイネルアラバンサ、内田博のエイシンテンリューらが相手になろうが、大外タマモサポートも怖い。マチカネ、マツリダの1、2着固定3連単で。

◎マチカネゲンジ ○マツリダゴッホ
△アドマイヤメイン マイネルアラバンサ エイシンテンリュー タマモサポート

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2006.04.27

ディープ追い切り順調 天皇賞春は乱ペース? 

今週は春の天皇賞。有馬記念で初めて土をつけられたディープインパクトが、再び最強馬の称号を手にすべく淀の3200に挑む。だが、有馬記念で後塵を拝したハーツクライはドバイ・シーマクラシックを勝って、キングジョージに直行することが発表された。ディープはここで無様な競馬をすれば海外遠征も吹き飛ぶ。ハーツクライのいない天皇賞春は、借りを返すために負けられないレースなのだ。

26日の追い切りはDWでオリエントチャーム(準オープン)を追いかけて、ラスト12秒9の低速でクビ差遅れた。だが、稽古で動かないは前走と同じ。古馬になって良い意味でズブさが出てきたと見るべきで、オーバーワークの心配がないだけプラスではないだろうか。一方、2番人気が予想されるリンカーンは坂路で馬なりフィニッシュ。過去2年はこの馬が1番人気だった。波乱の盾の戦犯とも言えるが。

まともに勝負しても相手にならないと考えているライバル陣営は「ハーツクライと同じ戦法しかない」と口を揃えているという。つまり、前につけて粘りこむということだ。ハナはトウカイトリック。早めに仕掛けたいのがシルクフェイマスブルートルネード。持久力勝負に持ち込みたいデルタブルースも4角先頭か。乱ペースなら追い込み勢が有利だが、こういう前評判の時に限ってスローだったりするから予想は難しい。

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2006.04.16

皐月賞 中山競馬場は雨を気にする必要なし

皐月賞当日の中山競馬場の天気だが、 6時から12時は雨マーク。とはいえ、降水量はあわせて2mmほどということ。今のところ、馬場の悪化は考えにくい。土曜の芝1600メートル戦では差しが決まっており、先行馬から買わねば当たらない状況にはないようだ。先ほど今週のデータ解析にUPした皐月賞予想はスーパーホーネット。理由はデータ解析を見ていただきたいが、あまりに人気がないようなら複勝もぶち込もうか。目が覚めれば、中山に出向きたいと考えている。

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2006.04.15

3強対決皐月賞 気になる人気と天気

金曜日から発売が始まった皐月賞。前日の午後1時現在のオッズは 1番人気はアドマイヤムーンで3.1倍 2番人気はフサイチジャンクで4.9倍。 3番人気はフサイチリシャールで5.8倍。前評判通り、弥生賞勝ちのムーンに 4戦無敗のジャンク、2歳王者のリシャールが挑戦する3強の構図か。ラジオたんぱ杯を勝ったサクラメガワンダーが4番人気の9.0倍と続く。

今年の皐月賞は騎手の選択が大きな話題になったが、人気にも当然、反映されてくるだろう。ジャンクの人気は武豊も相当迷ったとファンは感じてのことと思うし、メガワンダーは内田博を迎えても安藤勝が選ばなかったという印象も強い。逆に若葉Sで完敗したキャプテンベガが7番人気の15.3倍というのも、その裏返しということになる。高田潤ドリームパスポートは8番人気。こちらは乗り替わりで過剰に人気を落としている。

気になる空模様は、日曜日の中山競馬場は降水確率80%(前日午前発表)。ある程度、馬場が悪くなるのは織り込んでおいたほうがいいかもしれない。重馬場で実績があるのはリシャール、ドリーム、ナイアガラ、ショウナンタキオン、メガワンダー。血統的にはオペラハウス産駒のメイショウサムソン、ロドリゴデトリアーノ産駒のスーパーホーネットも歓迎の口。馬場が内外の差が大きくなれば、大外一気の差しも決まるか。

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2006.04.14

皐月賞 ドリームパスポートは高田潤

皐月賞に有力馬3頭を出走させる松田博厩舎。そのなかの1頭、ドリームパスポートに自厩舎所属の高田潤が騎乗することが発表された。ドリームパスポートは安藤勝の手綱できさらぎ賞を勝利。安藤勝が同厩舎のキャプテンベガを選んだため、スプリングS(3着)はデムーロが騎乗した。しかし、先週、デムーロが騎乗停止処分を受け、鞍上は宙に浮いていた。高田は同馬の調教をつけていることもあり、よく癖などを知っていることが評価されたようだ。

高田は99年デビューの25歳。3年目に22勝をあげたものの、その後は勝ち鞍は減る一方で、一昨年は4勝、昨年は3勝に留まっている。近年は障害レースに騎乗することが多く、今年の1勝は障害未勝利戦のものだ。皐月賞前日も中山グランドジャンプに阪神スプリングジャンプ2着のアズマビヨンドで参戦することになっている。平地では重賞勝ちはなく、中山は6戦未連対。1番人気タイムパラドックスを飛ばした3着が最高だ。調教で馬を仕上げる技術に関して評判は良いが、いざ実戦となると経験は心許ない。今回は04年秋華賞のドルチェリモーネ(13着)以来のGⅠ挑戦となる。

皐月賞でドリームパスポートが引いた枠は内の2番。フルゲートの中山2000、末脚を活かしたい同馬を上手く外に出すのは楽なことではない。憧れのクラシックを勝てれば、まさに夢のパスポートになるが、客観的には買いづらいポジションになってしまったのも正直なところ。師匠の心意気に応えることはできるだろうか。なお、弥生賞2着のグロリアスウィークは追い切りで骨折、回避。ダイアモンドヘッド(北村宏)が繰り上がって出走する。グロリアスの柴田善臣は11日のロッテ戦で予定していた始球式も雨で中止になっており、何ともついていない週になったようだ。

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2006.04.13

皐月賞 雨が降らなきゃナイアガラじゃない?

牡馬クラシック第一弾、皐月賞。追い切りも行われているが、各馬とも順調に調整されているようだ。気になるのは天気のほう。今週、関東地方は断続的な雨に見舞われているが、中山競馬場周辺では金曜が降水確率50%、土曜が30%、日曜が50%と後半も晴れ間は見えなさそうだ。ただでさえ荒れている最終週の馬場。大幅に天気が崩れるようなら、予想も一筋縄ではいかない。

多くの陣営が心配する中、雨乞いをしてでも降ってほしいと願っているのがナイアガラを出走させる池江郎師。同馬は前走で不良のすみれSを優勝。瞬発力勝負は避けたいタイプで、皐月賞も時計がかかるほうがチャンスがある。池江師からは「水がなければナイアガラ(の滝)じゃないよ」とジョークも飛び出したそう。勝てばディープインパクトに続く連覇となる。瀑布のGⅠ制覇のチャンスはお天道様次第か。

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2006.04.07

ニュージーランドT 外車ドラゴンウェルズに期待

NHKマイルCの前哨戦となるニュージーランドトロフィー。 NHKマイルCが設置される以前は、クラシックに出走できない外国産馬が集まるマル外ダービーなどと呼ばれたものだ。かつては、地方出身のオグリキャップもダービーではなく、このレースを選ばざるを得なかったこともある。今年は例年より寂しい12頭立て。クラシックにマル外が参戦できるようになり、ハイレベルの短距離馬が少なくなった現われだろうか。

人気を集めるのは内国産勢だが、逆説的にマル外を狙ってみるのも面白い。大外とはいえ12番枠のドラゴンウェルズに食指が動く。父ダイナフォーマーはダート馬ばかり日本に送り込んできたが、ノーザンダンサー直仔との配合はスピードに秀でた同馬を誕生させた。桜花賞の有力馬、シェルズレイ、フサイチパンドラと接戦だった暮れの平場500万下はハイレベル。しかも、この時はソエに悩まされていた。 1月にこぶし賞を勝って一息入れソエも完治。追い切りも大迫力で初重賞でも即通用する勢いだ。

やはり対抗はマイネルスケルツィ。素質は評価されながら、対戦相手に苦しめられて2勝目をあげるまでに6戦を要した。初めてのマイル戦だった前走は強い内容で、一流マイラーの片鱗を見せるものだった。単穴にはフジキセキ産駒のファイングレイン。ここ2戦は距離が向かなかったこともあり大敗が続いたが、マイルに戻れば話は違う。重賞を勝ちまくっている横山典への乗り替わりも好材料。もう1頭あげれば、アポロノサトリ。朝日杯FSはテキが嘆くほどの体調不良。スーパーホーネットにクビ差まで食い下がったくるみ賞を思い出したい。

◎ドラゴンウェルズ ○マイネルスケルツィ ▲ファイングレイン △アポロノサトリ

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2006.03.25

毎日杯 あの馬を彷彿とさせるアドマイヤメイン

皐月賞最終便、毎日杯。テイエムオペラオー、クロフネ、キングカメハメハといった名馬が、ここを勝って春のGⅠへと赴いたレースだ。今年の目玉はセレクトセールで1億3900万円で取り引きされたアドマイヤメイン。前走の500万条件戦は、逃げて9馬身差の楽勝。素質を開花させた。圧巻だったのはラップ。前半5ハロンが1分00秒3、後半5ハロンが1分00秒6と、完全にスピードを持続させたまま逃げ切ってしまったのだ。勝ちタイム2分00秒9は翌週の古馬オープン、大阪城Sの3着馬を上回る。

今回、鞍上はドバイ遠征中の武豊に代わって福永となるが、陣営は前走同様にハナを切ると宣言しており、自分の型に嵌れば多少のハイペースでも後続を振り切ってしまうだろう。同じサンデー産駒だった若き日のサイレンススズカと面影を重ねてしまうのは、ちょっと過大評価かもしれないが。相手は前走圧巻だったエイシインテンリュー、不利がなければオープン馬だったマイネルアラバンサ。ラジオたんぱ杯3着のヴィクトリーランもいて、今年の毎日杯はレベルが高い。

◎アドマイヤメイン ○エイシンテンリュー ▲マイネルアラバンサ
△ヴィクトリーラン △テューダーローズ △トップオブツヨシ △クラフトミラージュ

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2006.03.18

フラワーC オリオンオンサイトの先物買い

桜花賞への最終便、フラワーカップ。最近4年の勝ち馬はシーザリオ、ダンスインザムード、マイネヌーヴェル、スマイルトゥモローと、GⅠ馬3頭に重賞戦線で息の長い活躍をした馬が並んでいる。ダンスインザムードは気性面からマイラーとして大成したが、秋の天皇賞でも連対しているようにスタミナは豊富な馬。シーザリオ、スマイルトゥモローはオークス馬であり、桜より樫に向いている馬を狙うべきなのかもしれない。

デビュー2戦とキャリアは浅いが、水仙賞2着のオリオンオンサイトの将来性を買ってみたい。前走は勝ったエイシンテンリューの強さばかりが目についたが、好位からしぶとく食い下がった同馬の根性も特筆もの。グラスワンダー×モガミの配合は充分なスタミナを供給しているはずだ。鞍上は今年すでに重賞2勝と波に乗るホープ、3年目の川田将雅(かわだゆうが)。厩舎も新進気鋭の矢作芳人。チャレンジャーらしく思い切った先行策をとってほしい。

◎オリオンオンサイト ○フサイチパンドラ ▲アイスドール
△ルビーレジェンド △ビューティーパール △プリティタヤス
△ハネダテンシ

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2006.03.11

アネモネS アンテヴォルテに謎の騎手

先日の記事でもご紹介した、トライアルレース完全制覇の野望を企む松田博厩舎。土曜のアネモネSにもアンテヴォルテを抽選でしっかりと送り込んだ。だが、アンテヴォルテの馬柱を見て?と思ったファンも多いはず。鞍上は「和田譲治」。もちろん、テイエムオペラオーの和田竜二でもなければ新人でもない。和田譲治は大井・朝倉実厩舎所属の4年目のジョッキーである。 7レースの3歳500万下、スズランサイレンスの遠征に合わせてやってきた。今回が中央競馬での初騎乗になる。それにしても、なぜ不慣れなジョッキーにトライアルレースを有力厩舎が任せたのかは謎のままだ。

土曜には船橋所属の張田京も参戦している。地方での実績も、中央の経験も遥かに和田譲を上回る(去年、地方で張田は139勝、和田譲は19勝)。私が調教師なら、迷わず張田に依頼しただろう。だが、松田博師は一発の魅力に賭けたのかもしれない。和田譲の名前が全国に轟いたのは去年5月。 3連単1500万円の最高配当が出たレースで、10番人気ベルモントジャイブを勝利に導いたのが和田譲だった。この時、ゲート入りを嫌がる同馬を叱りつけると、驚いてダッシュ良く飛び出し、逃げ切ってしまった。 1500万馬券の立役者、意外性の男なのである

ナリタブライアンと75%同じ血を持つアンテヴォルテ。デビュー戦でハナ差だったダークメッセージはホープフルS3着、 2戦目でハナ差だったシェルズレイはチューリップ賞2着だった。相手に恵まれた前走は外を回って楽勝。今の中山では後ろから行っては間に合うまいが、内枠を利して和田譲が思い切って先行させれば権利獲りのチャンスも出てこよう。不安は410キロ台の小柄な馬体が輸送でどれだけ減っているか。人気もそれほどでないなら、馬連で買ってみようか。

◎アンテヴォルテ ○アサヒライジング ▲ラピッドオレンジ
△ロランラムール △グレイスティアラ △タイセイハニー △プリティタヤス

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2006.03.09

松田博厩舎が挑む トライアル完全制覇!

先週、アドマイヤムーンで弥生賞を、アドマイヤキッスでチューリップ賞を制した松田博、通称マツパク厩舎。粒ぞろいの3歳勢を抱えるマツパクが大胆不敵な記録に挑もうとしている。それはトライアルレース完全制覇。牡馬は若葉S、スプリングS、牝馬はアネモネS、フィリーズレビュー。まだ4つも残っているじゃないかというご意見はもっともだが、そのいずれにも人気になりそうな有力馬を参戦させるのが今年のマツパクの凄いところ。

まずはフィリーズレビュー。ここには1番人気が予想されるサンヴィクトワールを出走させる。同馬は父サンデー、母がマーメイドS2着などの実績があるヴィクトリーバンク。前走は有力馬が集ったエルフィンSで優勝しており、同レース4着のシェルズレイがチューリップ賞で僅差2着だったことを物差しにすれば、実力は世代トップレベルにあると言えよう。アネモネSはアンテヴォルテ。父はブライアンズタイム、祖母はパシフィカスだから、ナリタブライアンと4分の3が同じ血統構成。抽選を通れば、印がつくのは間違いない。

来週の若葉Sにはキャプテンベガが控えている。休養後、馬体に身が入って2連勝。ダービー馬アドマイヤベガを含めて、兄3頭はステークスウイナー。マツパク先生曰く「アドマイヤムーンの敵はキャプテンベガだけ」というのも、あながちラッパに聞こえないのが今の勢い。スプリングSはドリームパスポート。年明け初戦のきさらぎ賞をきっちり勝って、クラシック戦線に名乗りをあげた。次走も勝って当然の雰囲気。 6頭はすべて社台グループの生産馬だが、これだけの素質馬を預けられるにも名伯楽の証か。まずは土曜のアネモネSから注目したい。

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2006.03.05

中京記念 勢いある4歳馬を連軸に

開幕週のハンデ重賞、中京記念。時期が移動になって過去6年、1番人気馬の連対は一度もない。トップハンデ馬も同様だ。健闘しているのが3、4番人気馬。世代別では4、5歳馬の連対率が抜けており、関西馬が圧倒的に強いのもレースの特徴だ。穴をあけるのは高齢馬。前走が重賞なら着順は不問だ。

ここは本格化著しいエイシンドーバーに賭けてみたい。条件戦を3連勝後、京都金杯では勝ち馬と同タイムの4位入線(12着降着)。前走の小倉大賞典でも逃げた勝ち馬に半馬身差に迫る2着。ハンデ55キロは恵まれた。伊藤雄師が大抜擢した3年目、川田のマチカネオーラも狙ってみたい1頭。トップハンデ、ローゼンクロイツは押さえまで。

◎エイシンドーバー ○マチカネオーラ ▲ツルマルヨカニセ
△ローゼンクロイツ △エアシェイディ △オースミグラスワン △アサクサキニナル

>>弥生賞はいつもの「今週のデータ解析」へ

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2006.03.04

チューリップ賞 出走権を取りたい馬を狙え

チューリップ賞を制した馬が桜花賞を勝つと言われたのは一昔以上前。重賞に格上げされてから、チューリップ賞で力を消耗した馬は桜花賞を勝てなくなった。過去10年で連勝したのはテイエムオーシャン1頭だけ。ここで負けても悲観することはない。テイエムプリキュアやラッシュライフ、タッチザピークなど、すでに充分な賞金を上積みしている馬はメイチで臨む必要性が全くないレースなのだ。そうなると、必然的に狙いは賞金800万円以下の出走権を確保したい馬にならないか。

「データ解析」と同様に消去データを当てはめてみると、減点のないのはヤマトオリオン、ステラマドレード、シェルズレイ、タッチザピーク、テイエムプリキュア、プリムローズヒルの6頭。チューリップ賞はエルフィンSで未連対だった馬が穴をあける傾向があり、シェルズレイに食指を動かされる。暮れの500万条件ではドラゴンウェルズ、フサイチパンドラといった強豪を退けての勝利。時計も優秀で単勝も買ってみたい馬だ。父は乗ってるクロフネ、母は桜花賞6着のオイスターチケットで、最近はエンジンがかかり始めた金子馬でもある。

◎シェルズレイ ○タッチザピーク ▲テイエムプリキュア
△ラッシュライフ △ヤマトオリオン △プリムローズヒル △アドマイヤキッス

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2006.02.26

引退・松田正師 ニシノデューで有終の美を狙う

あいにくの雨となった有終の美ウィーク。阪神競馬場は芝、ダートともに不良馬場で、爽やかなミッキーには似つかわしくない天気になった。メインレースの阪急杯はブルーショットガンに騎乗するが、良馬場希望の切れるタイプだから、ラストデイの激走とはなりそうもない。最終レースのフィールドルージュは堅そうなので、最後はきれいにまとまりそうだが。

阪急杯には引退する二人の調教師も管理馬を出走させている。大久保正師のシルクトゥルーパー、松田正師ニシノデューだ。ニシノデューの母親は桜花賞などを制したニシノフラワー。松田正厩舎を代表する馬の仔で調教師人生を締めくくる相応しい馬と言えよう。午後1時すぎでニシノデューは単勝24倍をつけており、 3走前に同コースを逃げ切り勝ちしていることを考えると、狙ってみても面白いかもしれない。

◎ニシノデュー流し 
→ビッグプラネット、グランリーオ、オレハマッテルゼ、
  コスモサンビーム、ウインクリューガー

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2006.02.23

ラストライド! ミッキー祭りに乗り遅れるな

2月の最終週は引退する調教師、騎手にとって、有終の美を飾る大切なレースが行われます。今年は何と言っても調教師に転身する松永幹夫(38)が主役です。天皇賞を含むGⅠ6勝、通算1396勝をあげた大ジョッキー。師弟愛深い山本師の定年に伴って、ミッキーも若くして厩舎を引き継ぐべく引退を決めました。人格者として知られる彼ですから、ミッキー祭りが勃発するのは間違いありません。

みなさんは3年前の河内祭りをご記憶でしょうか。もちろん、和歌山県の伝統行事ではなく、河内洋のラストライドのこと。この時の様子は拙サイトを読み返していただければと思いますが、いかに引退の花道を立派なものにするか、周囲の騎手は気を遣うものなのです。河内のラストレースでは、熊沢はスタートで落馬するわ、小牧は大外をぶん回すわ、そりゃもう大騒ぎになったわけです。今年も武豊を中心にミッキー祭り実行委員会が結成されるでしょう。

さてさて、気になるミッキーの騎乗馬ですが、土日併せて10鞍が用意されています。どれも有力馬ばかりですが、土曜1レースでカネツフルーヴの半妹・リヴィエールジータ、 6レースでは師匠・山本厩舎のゴービハインド、日曜の阪急杯ではブルーショットガンの手綱を取ります。正真正銘のラストライドとなる日曜最終は前2走とも2着のフィールドルージュ。負けられないですね。空気の嫁ない和田あたりは差したりしないよう気をつけていただきたいものです。

この他、天間昭一(40)は日曜中山7レースのデルマアポロが最後の騎乗になります。現役最年長の大塚栄三郎(52)は残念ながら乗鞍はありません。一方、調教師は美浦では加藤修、古賀一、中尾銑、成宮明、栗東では大久保正、北橋修、清水久、松田正が引退です。ナリタブライアン、アイネスフウジン、ニシノフラワー、サニーブライアンなど、数々の強豪馬を育て上げた名トレーナーが並びました。年に一度のお祭り開催をファンも楽しみましょう。

【ミッキー騎乗馬一覧】
25日(土)
1R リヴィエールジータ
3R ケイエスシンケイト
6R ゴービハインド
8R テイエムヘネシー

26日(日)
2R スティーブバローズ
3R メイショウソーラー
5R マチカネセイカイハ
6R セイウンワキタツ
11R ブルーショットガン
12R フィールドルージュ

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2005.12.24

オーラス 有馬記念予想は…

馬券日記オケラセラをご愛読のみなさま。いつも拙ブログをご贔屓頂きありがとうございます。毎週のレース予想は本サイト・馬耳東風の「今週のデータ解析」で行っております。有馬記念のデータと予想はこちらへ。また、予想掲示板にあなたの予想を書き込んでみて下さい。ひとまず、ブログオンリーの読者の方への告知でした。

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2005.10.30

東京11レース 気になる多摩川特別の誤投票

皆さんはもうお忘れでしょうか? あの日本ダービーの日、最終レースで起こった悲劇を。 通常の開催日と違って、メインレースのダービーは10レースでした。 そのため、1.1倍の断然支持を集めたディープインパクトに投票したファンのなかに、 最終11レースの同番号の馬の単勝を誤って購入した方が大勢いらしたのです。 同じ5番枠だったオートゼウス号は前走13番人気にも関わらず、 当日朝9時の次点では2.1倍の1番人気に。 最終的には16.4倍(6番人気)となりましたが、 かなりの額がディープと間違われて投入される結果になりました。 オートゼウスは3着で、複勝を間違って買った人は大儲けでしたが。。。

そして、天皇賞秋。10レースですよー。 お間違いのないように。11レース(多摩川特別) でゼンノロブロイと同じ13番枠に入ったのはスターボイジャー(柴田善)。 前日の21時43分、ドカンと20倍から7倍へ人気をあげ、 午前2時13分には5.8倍を示しています。 新聞の印と比べると、オッズは若干低めくらいかな。 ゼンノロブロイがそれほど人気してないということもあるでしょう。 スターボイジャーは前走は同条件で1番人気3着の成績でしたから、 普通でも売れるでしょうし、勝つ可能性も高いですよね。 今回は間違って買っても、嬉しい誤算になるやも。 それとも、ありがたく1番人気を買う のが王道なのかなぁ。

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2005.10.01

サイレントウィットネス 放馬で大爆走の影響は?

前売りで単勝1.9倍という圧倒的な支持を集めている 香港の刺客、サイレントウィットネス。 ところが、前日追いでとんでもないハプニングが起きていた(東京スポーツ報)。 中山のダートコースにキャンターで脚を踏み入れた同馬だったが、 4コーナーで躓き、コーツィー騎手が落馬。 同馬はゴール前を通り過ぎ、 一周して再びゴール前に来たところで捕獲された。 騎手が乗っていないとはいえ、向正面では13.5→12.5の速いラップを記録した。

放馬を伝える東京スポーツ一面

管理するクルーズ師は「獣医に見てもらったが全く問題ないと言っているし、 自分で見ても問題は見当たらない」とJRA広報を通してコメント。 報道陣の前には姿を見せず、会見は拒否したという。 人馬とも故障など問題はないということだが、 前日の放馬だけにレースに影響がないかは気にかかる。 最近ではセントライト記念に出走したコンラッドが追い切りで放馬し、 中間熱発もあって4番人気10着に敗れている。 また、ファインモーションは02年のエリザベス女王杯の前週に放馬した ものの、こちらは楽勝した。

サイレントウィットネスは安田記念に参戦した際は、 大きく馬体を減らしたため強い調教ができず、本調子とは言えなかった。 それでも、先行勢総崩れの流れで3着に踏みとどまっており、 大変な能力があることは間違いない。今回は 強い追い切りを消化していて、コンディションは万全だった。 もし、スプリンターズSで大きく敗れるようなことがあれば、 放馬の影響が取りざたされるだろう。 ただ、あのもの凄い筋肉隆々とした馬体を見ると、馬場を一周程度、 軽いウォーミングアップになったような気もするが。

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2005.09.23

もうひとつの電車男? エルメス娘とGⅠ連敗ジョッキー

22日、大きな社会的反響を引き起こして、最終回を終えたドラマ版『電車男』。 秋葉原を心の故郷とするのオタク青年が、 電車の中で酔っ払いに絡まれていた美人OLを助けて、 お礼にエルメスのティー・カップを貰うストーリー。 電車男とエルメスはハッピーエンドを迎えた(らしい)が、 今週、競馬界ではもうひとつの電車男の物語が始まる。 キャストは田中勝春とエルノヴァGⅠで115連敗中の 冴えないジョッキーと、名門・藤沢厩舎のサンデー牝馬の異色カップル?だ。

エルノヴァの母の名はシンコウエルメス。 英ダービー馬ジェネラスの妹で、父はサドラーズウェルズという超良血馬。 期待をかけられ藤沢厩舎からデビューしたものの、調教中に骨折。 通常なら薬殺処分になるほどの瀕死の重傷だったが、 藤沢師は一縷の望みを託して手術に踏み切った。 麻酔時間の限界といわれる4時間を目いっぱい使い、 脚にボルトを埋め込んだ。術後もショック状態で高熱が続いたが、 奇跡的に快復。そして、初めての娘、エルノヴァを産んだ。 だから、藤沢師もエルメスの仔には特別な愛着があると言う。

去年、エルノヴァはクイーンSで2着、大一番のエリザベス女王杯でも3着と、 あと一歩のところで重賞制覇を逃した。 捲土重来。エルノヴァはタイトルを獲得するべく、 秋の重賞戦線へ再び駒を進めてきた。 今週のオールカマーでコンビを組むのは勝春。 ここを勝てば、エリザベス女王杯も見えてくる。 GⅠ連敗の不名誉な記録に終止符が打たれるかもしれない。 競馬版、電車男の結末はいかに? ふたりの願いは叶うのか? ドラマはまもなくスタート!(なーんて)

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2005.09.19

敬老の日はダービーグランプリ 断然カネヒキリ?

9月19日(祝) 盛岡競馬・第10R ダービーグランプリ(16:05発走)

枠番 馬番 馬名 性齢 負担
重量
騎手名 調教師名
(所属) (所属)
1 1 アンダーリュウセイ
(岩手)
牡3 56 沢田盛夫利
(岩)
村上昌幸
2 2 オグリガード
(笠松)
牡3 56 尾島 徹
(笠)
山中輝久
3 3 ケイアイダンシング
(愛知)
出走取り消し
4 アグネスジェダイ
(JRA)
牡3 56 菅原 勲
(岩)
森 秀行
4 5 ダイヤサンディ
(岩手)
牡3 56 村松 学
(岩)
佐々木修一
6 カネヒキリ
(JRA)
牡3 56 武 豊
(J)
角居勝彦
5 7 コンゴウリキシオー
(JRA)
牡3 56 田中勝春
(J)
山内研二
8 コスモジェントル
(岩手)
牡3 56 村上 忍
(岩)
小野寺三男
6 9 メイプルエイト
(船橋)
出走取り消し
10 ドンクール
(JRA)
牡3 56 後藤浩輝
(J)
梅内 忍
7 11 ニシキオジジアン
(愛知)
牡3 56 大畑雅章
(愛)
錦見勇夫
12 マツリダパレス
(岩手)
牡3 56 小林俊彦
(岩)
城地藤男
8 13 エッチケイタイガー
(岩手)
牡3 56 板垣吉則
(岩)
千葉 博
14 サンライズバッカス
(JRA)
牡3 56 佐藤哲三
(J)
音無秀孝

ダービーグランプリのような地方競馬のビッグレース。せっかく同じ日にJRAの競馬場も開催しているのですから、馬券の発売も相互に できるようにしてくれたら、もっともっと盛り上がると思うんですけどね。たとえばアメリカなどでは、他場のビッグレースをメーンレースとして発売し、その時間帯は自分のところのレース間隔を長くあけて、みんながそれに集中できるようなシステムが完成して運用されています。中央と地方の間にはまだまだ高い垣根があることは十分に承知していますが、地方競馬が盛り上がれば中央だって盛り上がる というのも確かなことでしょう。 (武豊オフィシャルサイト)

武豊が良いこと言ってますよ。 今日のダービーグランプリ、ぜひ中央でも発売してほしかったです。 南関東は開催がないですし、ちょっと売り上げが心配ですね。 さてさて、どうみてもカネヒキリの相手探しの感のあるレースですが、 メイプルエイトの故障回避で、相手も中央勢で仕方なし。 地元の菅原勲が手綱を取るアグネスジェダイが対抗か。 前走、オープンを勝ったサンライズバッカスの差し脚も怖い。 3連単もつかなさそうですが、高配当狙いなら調教で3馬身遅れたカネヒキリを外してみるのも一興かな。 ドンクールコンゴウリキシオーを含めた、 カネヒキリ以外の中央4頭BOXもありか。 だったら、岩手のマツリダパレスでも足りそうだし、 なんや欲をかきはじめると悩みますなぁ(笑) 。

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2005.07.06

1番人気鬼門! 七夕賞で狙うべき馬とは

今週は福島名物、七夕賞。何が名物って、 1番人気が26連敗中と、呪われた重賞なんです。 過去10年で1番人気は②⑦④⑭②④⑬③②⑤。 2着はあっても勝ちきるまではいかないんですねぇ。 こうなるとファンには「1番人気の単勝だけは買わないぞ!」 という心理が働くわけで、 ババぬき のようなオッズ変動が起こることも見受けられます。 去年は前売り1番人気だったメジロマントルを 当日にロードフラッグが抜き、再びレース直前でメジロマントルが交わすという、 ものすごい2番人気争奪戦が展開されました。

福島2000メートルの特徴は、スタンド前の直線を延長した 4角ポケットからスタートすることです。 下りスタートで最初の直線が長いだけ、 人気の逃げ馬は息の入りづらい流れになります。 そのため、最後はスタミナ勝負になることも多いですが、 逆にマークが差し馬に集中すると、人気薄の逃げ馬が粘ってしまうこともあります。 マイラーよりも中央場所の中距離戦で実績を残している馬のほうが買いです。 さらにハンデ戦、小回りコースという先入観、 梅雨時で馬場状態が読みづらいことなど複合的な要因が絡み合って、 1番人気JRA重賞最多連敗記録が更新されているのでしょう。

こうして考えると、去年の1番人気だった逃げ馬メジロマントルは 全く持って買ってはいけない馬だったのが分かります。 で、今年のババを引くのはどの馬でしょう? 日経賞勝ちユキノサンロイヤルか、 古豪カナハラドラゴンか、底を見せてないダイワレイダースか、3連勝中のグラスボンバーか…。 1番人気を予想するのは難しいですが、 総じて有力馬は差し馬に集中しているのは間違いないようです。 となると、人気薄の逃げ馬の一波乱というのもありそう。 オールカマーを逃げ切ったトーセンダンディの復活、 好調ブルートルネードの一発とか、ちょっと安易ですかね。 ともかく今年も頭を悩ませることになりそうです。

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2005.06.23

8歳馬タップダンスシチーが挑む常識の壁

前哨戦の金鯱賞3連覇して気炎の揚がるタップダンスシチー陣営。 同一重賞3連覇は47年ぶりの記録で史上2頭目の快挙でした。 (56~58年鳴尾記念のセカイオーが初)。 もし、タップが宝塚記念を勝てば、今度は史上初の 8歳馬(旧9歳)による中央GⅠ制覇になります。 高知のオースミレパードとは違いますけれど、 こちらも老雄の星ということになるのでしょうか。 相変わらず好調をキープしているようで、 ゼンノロブロイと再び好勝負できそうです。

通常、サラブレッドが競走馬として能力を最大限に発揮できるのは、 3歳から5歳の間だと言われています。 ただ、タップの担当獣医 によれば、「8歳で老化が始まることはありません。 サラブレッドが年齢を重ねて走らなくなってくるのは、 肉体的な衰えからではなく、走ることに気持ちが向かなくなっていくからでしょう」(サラブレ)とのこと。 競走馬を走らせるのは闘争心なんですね。 そういう意味合いであれば、気力は充実している タップに年齢の不安はないことになります。 タップは高齢化社会を元気づけるのに、ピッタリな馬なのかもしれません。

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2005.06.03

空前のハイレベル 安田記念を狙う香港軍団

皐月賞馬ダイワメジャー、桜花賞馬ダンスインザムード、 高松宮記念馬アドマイヤマックス、秋華賞馬スイープトウショウ。 さらには去年の安田記念で2着したテレグノシス、3着のバランスオブゲーム、 マイラーズCで復活したローエングリンら、 マイル戦線でお馴染みのメンバーも顔を揃えました。 これに上がり馬、アサクサデンエン、 ハットトリック、オレハマッテルゼも出走してくるのですから、今年の安田記念は ハイレベルの大混戦で難解かつ面白いレースになることは間違いありません。

さらにですよ、香港から強豪3頭が参戦してくるのです。 社会的ブームを巻き起こしている サイレントウィットネス、そのサイレントの連勝をストップした ブリッシュラック、実力馬ボウマンズクロッシング。 先月、コスモバルクも遠征したチャンピオンズマイルは、 逃げるサイレントをゴール前、ブリッシュラックが交わす大波乱。 連勝をサポートするはずだった同厩舎のパートナーの容赦ない走りに、 観客も陣営も何とも言えない雰囲気に包まれたようです。 今年からチャンピオンズマイル、安田記念を連覇した馬には 100万ドルのボーナスが与えられます。 香港最強の名を汚せないサイレント、破格のボーナスを狙う ブリッシュとも、安田記念はどうしても勝ちたいレースです。

2日、香港では香港馬の応援団による決起集会が開かれました。 その様子は香港賽馬会ホームページに詳しく掲載されています。 そこには「日本安田紀念賽香港精英打氣團!」 「本地馬匹在國際一級大賽!」などの威勢の良い文字が並びます。 分かったような分からないような、 ともかく気合いが入っていることだけは理解できます。 ちなみに3頭を漢字で書くと「精英大師」「牛精福星」「祝福」だそうです。

全力応援!

ありがたいことに、トニー便さん が 中国語を翻訳してくれています。 それによると、競馬を心から愛す同士の黄士心さんは 「香港馬は国際G1で重ねて良績を挙げ、海外レースに出る機会も増えました。 みんなで応援し、香港馬がその力を日本で発揮して、 香港のために栄光を勝ち取ってくれることを期待しています」と決意を表明されたとのこと。 応援団60人は成田に飛行機で到着。日曜日には東京競馬場で 香港馬に熱烈応援を繰り広げることになっています。 今年の香港勢は馬も人も本気度100%と覚悟しておいたほうが良さそうです。

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2005.05.25

アドマイヤフジ チタン効果でダービー制覇?

ダービーウィーク。 いまさらオークス回顧をするのも無粋なので、ちょっとだけ。 あれほど完璧な騎乗は見たことがありません>武豊殿。 スローにした武幸四郎と兄弟で福永を嵌めたとは思いませんが、 結果的に生まれた包囲網をかいくぐったシーザリオは強すぎ。 走るたびに父親に似てきたなぁ。高松宮記念で後手を踏んだ エビショーは慌てて前に行こうと脚を使ったけど、 そうしなかった福永も良かった。勝ったのは馬の力以外の 何物でもありませんが、本人もそう認めているのは立派ですね。 アメリカンオークスが楽しみです。

で、ダービーの話題を。25日付けの東京スポーツ一面に 面白い記事が載っていました。取り上げられていたのはアドマイヤフジなのですが、 なんでもチタン製の馬服を着て「馬がタフになった」そうなのです。 繊維と違ってチタンは熱を吸収しやすく保温性が高い。 そのため、血行が促進されて、疲労回復や運動能力の向上につながるのだとか。 巷にはチタンを身につけて健康になろうという商品が出回っています。 科学的な検証がされているかは疑問ですが、保温効果があるのは確かかと思います。 鉄や金など他の金属も同様に保温性は高いのでしょうが、 チタンは金属アレルギーを起さないことと、何より丈夫で軽いのが重宝される理由のようです。

チタンの馬服は通常のものより2万円ほど高いんだとか。 愛用馬には春の天皇賞を勝ったスズカマンボ、3着のアイホッパーもいて、私は知りませんでしたが、競馬界では珍しくもないグッズなのかなぁ。 18番目の出走枠を獲ったアドマイヤフジは、 前走の京都新聞杯は4角最後方から追い込んで3着に敗れています。 東京コースは初めてですが、これまでのレースぶりや父アドマイヤベガも ダービー馬であることから、コース替りは大歓迎。 最大の惑星馬、インティライミは4角でディープインパクトに1秒前にいる作戦で、 速い流れになるのは好材料です。 チタン効果がレースに影響するかは分かりませんが、皐月賞より 着順をあげてきそうな気配はしますね。

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2005.04.24

福島牝馬S もう一つの偉業めざすディープ池江師

皐月賞を制し、ナリタブライアン以来の クラシック三冠に挑戦しているディープインパクト。 そのディープを管理している池江泰郎師が、 きょうの福島牝馬Sで史上二人目、現役では 誰も達成者のいない偉業に挑む。JRA全10競馬場の重賞制覇だ。 もし、池江師が福島牝馬Sを勝てば、 平成12年の札幌2歳S(ジャングルポケット)で 記録達成した渡辺元師に続く快挙となる。

池江厩舎が送り込む刺客は チアフルスマイル、レクレドールのサンデー産駒2頭。 注目したいのはチアフルのほう。前走の中山牝馬Sで、 スローペースの完全な前残りの展開ながら、 コンマ1秒差まで勝ち馬に迫っている。 祖母はウイングカラーズ。ケンタッキーダービーを制したあの伝説の名牝だ (その時の2着はフォーティナイナー)。 鞍上の藤田はメイショウオスカルを手放して、こちらを選択。 相手は強いが、親子丼を含めてチアフルから馬券を買ってみたい。

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2005.04.15

皐月賞枠順確定 内枠の先行勢に気をつけろ!

皐月賞枠順が確定した。 不動の一番人気、ディープインパクト7枠14番。 武豊は追い切り後、「これまで追い込むスタイルだったが、 今回は頭数も多いし枠順によって変わってくる」と述べ、 枠順の希望に関しては「邪魔されない大外の18番が良い」と冗談めかしていた。 さすがに大外枠は厳しいだろうが、 内で包まれるよりはよほどマシというのは本音だろう。 そういう意味合いでは14番は悪い枠ではない。

状態についても「動きは文句なしで、まさに絶好調」 (武豊日記)と自信のコメント。 メディアはスペシャルウィーク(3着)を引き合いに不安を煽っているが、 これについても「スペシャルウィークのときは仮柵を外した直後で、 最内のグリーンベルトを通った馬が有利だったけど、 今の中山はどこを通っても同じ ですから」と余裕しゃくしゃく。 今回はある程度、前につけるか、早めのマクリになるだろうが、 武豊には外を回しても十分に勝てる算段があるようだ。

ディープに続く人気を集めるだろう アドマイヤジャパンは8枠16番、ダンスインザモアは8枠18番に入った。 アドマイヤジャパンは思い切って先行できるか否か。 ダンスインザモアは正直、辛い枠を引いた。 中山2000は馬群が膨らみやすく、相当な距離のロスを覚悟せねばなるまい。 最内アドマイヤフジも後ろから行くなら不利が大きい。 先行勢のマイネルレコルト、コンゴウリキシオー、ヴァーミリアン、ビッグプラネットは 3~6番枠に並んだ。マイネルレコルトあたりは逃げ馬を見ながら、 ピタリとラチ沿いを回ってこれそうだ。 内枠の先行馬有利の定石に乗るなら、上記4頭は押さえておく必要がある。

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第65回皐月賞 確定枠順

1 1 アドマイヤフジ 3  57.0福永祐一
1 2 トップガンジョー 3  57.0小牧太
2 3 マイネルレコルト 3  57.0後藤浩輝
2 4 コンゴウリキシオー 3  57.0藤田伸二
3 5 ヴァーミリアン 3  57.0M.デムーロ
3 6 ビッグプラネット 3  57.0柴田善臣
4 7 ペールギュント 3  57.0池添謙一
4 8 ストラスアイラ 3  57.0吉田豊
5 9 ダイワキングコン 3  57.0北村宏司
5 10 シックスセンス 3  57.0四位洋文
6 11 パリブレスト 3  57.0田中勝春
6 12 タガノデンジャラス 3  57.0安田康彦
7 13 ローゼンクロイツ 3  57.0安藤勝己
7 14 ディープインパクト 3  57.0武豊
7 15 エイシンヴァイデン 3  57.0武幸四郎
8 16 アドマイヤジャパン 3  57.0横山典弘
8 17 スキップジャック 3  57.0勝浦正樹
8 18 ダンスインザモア 3  57.0蛯名正義

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2005.04.10

桜花賞の裏番組 豪州最強牝馬の走りを見逃すな

今週の競馬は乙女の競演、桜花賞の話題で持ちきりですが、 忘れてならないのが中山で行われるその裏レース。 メルボルンCを初めて牝馬で連覇したマカイビーディーヴァが 参戦するエイプリルSです。7日、同馬は中山の芝コースで軽めのキャンター調整。 輸送直後、469キロまで減った馬体は480キロまで回復し、 ベストの485キロに近い体つきになってきたそうです。 フリードマン調教師は「本国で連戦してからの長距離輸送を考えると、思った以上の状態にある」 と自信のコメント。とはいえ、カイ食いが落ちていたのは事実で、来日後、 出した時計は一本だけです。

「目標は天皇賞だから…」と クレイグ攻馬手が述べているように、 陣営にとってエイプリルSは調教代わり。 地元オーストラリアでも、GⅡ、GⅢは叩き台にして、 仕上げるのはGⅠだけがパターンです。 この後、中2週で天皇賞に向かうことを考えると、 ここは走ってはいけないレースです。しかも斤量は59キロ。 ライバルとなるマイネルアムンゼン、カンファーベストら 重賞勝ち馬も58キロ、57キロでの出走です。かつて、 ヌエボトウショウやスカーレットブーケは牝馬限定戦で58キロを背負って勝っていましたが、 59キロの酷量で牡馬混合戦に挑む牝馬はちょっと記憶にありません。

東スポの本紙・渡辺も◎のように、 ある程度の人気を集めているのは確かなようです。 ただ、今回は馬券的には見送り が賢明かと思います。 天皇賞に向けて例え着外でも、ちょっとした見所を披露してくれればOKでしょう。 脚質は追い込みですから、一瞬でもキラリと光る脚が見られたらいいかなと。 ですが、もし今の体調で馬券になるようなことがあれば、 サラブレッドとしてモノが違う ということかもしれません。ないだろうなと思いつつも、 日本の競馬ファンの常識を打ち破るようなレースも期待はしているんです。 果たして豪州の女傑はどんなレースを見せてくれるんでしょうか。

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2005.04.08

桜花賞枠順確定 不利は内枠?外枠?

木曜日、注目の桜花賞枠順が発表された。 不利と言われる大外18番枠には2歳女王ショウナンパントル。 1番人気が予想されるラインクラフトはその隣の17番枠。 陣営が「同じチューリップ賞組には負けない」と豪語している アドマイヤメガミは、希望とは逆の最内1番を引いた。 今回は先行策を臭わしており、思い切って行く可能性もある。 無敗のシーザリオ、エイシンテンダーは中程の良いところを引き当てたか。

とかく内外の有利不利が取りざたされる桜花賞だが、 過去10年で18番は2勝、17番は2着が2回ある。 枠連で言えば、8-8、2-7、8-8、5-7、7-8、4-6、4-7、3-7、5-7、5-7で、 7枠か8枠が絡まなかったのは平成12年だけ。その年も6枠11番 マヤノメイビーが来ているから、桜は外枠から買えということになるのだろうか。 この週の阪神は内が伸びるのは間違いないのだが、 内の馬は被せられて良いポジションが取れないということかもしれない。

桜花賞の詳細なデータは週末までに「今週のデータ解析」でお伝えしたいが、 大ざっぱな傾向として「前走は1着より1番人気だった馬が好走」というデータがある。 トライアルでは勝つことより、評価されていたことのほうが大事なのだ。 今年はフィリーズレビュー・ラインクラフト、 アネモネS・アンブロワーズ、フラワーC・シーザリオ、クイーンC・ライラプスが該当する。 先述の7、8枠に入ったのはラインクラフトアンブロワーズ。 配当的な妙味はアンブロワーズだが、桜にはからっきしの関東馬なのはマイナス材料だ。 今年の桜花賞も頭を悩ませることになりそうだ。

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第65回桜花賞(GⅠ)

1 1 アドマイヤメガミ 3  55.0池添謙一
1 2 ペニーホイッスル 3  55.0柴田善臣
2 3 エリモファイナル 3  55.0岩田康誠
2 4 マイネコンテッサ 3  55.0松岡正海
3 5 ジョウノビクトリア 3  55.0横山典弘
3 6 ダンツクインビー 3  55.0小牧太
4 7 シーザリオ 3  55.0吉田稔
4 8 エイシンテンダー 3  55.0武幸四郎
5 9 デアリングハート 3  55.0M.デムーロ
5 10 テイエムチュラサン 3  55.0田嶋翔
6 11 ライラプス 3  55.0藤田伸二
6 12 カシマフラワー 3  55.0松永幹夫
7 13 フェリシア 3  55.0幸英明
7 14 アンブロワーズ 3  55.0四位洋文
7 15 エアメサイア 3  55.0武豊
8 16 Bモンローブロンド 3  55.0佐藤哲三
8 17 ラインクラフト 3  55.0福永祐一
8 18 ショウナンパントル 3  55.0吉田豊

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2005.03.31

女イナリワン? 南半球最強牝馬が天皇賞参戦!

オーストラリアの最強牝馬、マカイビーディーヴァ(牝6)が来日した。 29日の早朝に成田空港に到着したマカイビーディーヴァは、 白井の競馬学校に滞在。4月10日のエイプリルSをステップに、 5月1日の春の天皇賞に出走する。 外国馬に開放されたのは今年が初めてとなる天皇賞だが、 ゼンノロブロイやタップダンススチー、コスモバルク、デルタブルースら古馬主力級が欠場して 盛り上がりも今ひとつと言われていた。 マカイビーディーヴァの参戦は、 淀3200メートルの伝統の一戦をヒートアップさせるのは間違いない。

マカイビーディーヴァは去年、一昨年と南半球 最高のレースであるメルボルンCを連覇している。 メルボルンCは3200メートルの長距離戦だ。 マカイビーディーヴァは同じく3200メートルのシドニーCを制するなど、 典型的なステイヤータイプの馬。 もちろん陣営は物見遊山ではなく、 選択肢にもあったドバイシーマクラシックをパスしての来日だけに、 盾は本気で狙ってきていると見て良い。 最低でも連に絡まなければ割は合わないだろう。

オーストラリアのサラブレッドはタフだ。 マカイビーディーヴァも今月12日のオーストラリアンC(2000メートル)を レコード勝ちすると、連闘で19日にはBMW杯(2400メートル)を制覇。 日本遠征の前哨戦となったこのレースでは、 中団から33秒9の差し脚で豪快に追い込んで、2分26秒9 のタイムを叩き出している。 マカイビーディーヴァはデザートキング×リヴァーマンという 日本でもお馴染みの配合。ステイヤーとはいえ鈍重なタイプではなく、 堅い芝のスピード決着にも対応することができそうだ。

一昨年以降にあげた5勝はすべて中長距離のGⅠで、 オープンやGⅡはあくまで叩き台にしている。 日本で言えば、中央での勝ち鞍が天皇賞春、宝塚記念、有馬記念の 3勝だったイナリワンに似た使われ方をしているのかもしれない。 そういう意味合いでいくと、 エイプリルSで多少、着差をつけられて負けるようなことがあっても、 本番の天皇賞を見限るようなことはできないということになる。 南半球の牝馬と言えば、2分22秒2のホーリックスショックが思い出されるが、 マカイビーディーヴァにも同じような衝撃を与えてくれることを期待したい。

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2005.03.01

絶好調コンビ! 武豊と池江泰厩舎がクラシック席巻?

今週は東西でクラシックの勢力図を決定づける トライアルが行われます。牡馬の弥生賞と牝馬のチューリップ賞です。 この両レースに優勝候補を送り込むの栗東・池江泰郎厩舎。 弥生賞にはディープインパクトを、チューリップ賞にはオリエントチャームを。 ともに武豊のサンデー産駒という黄金のシチュエーションなんですね。 去年は松田国厩舎がキングカメハメハとダイワエルシエーロで 3歳GⅠ3勝と大暴れしましたが、今年のトレンドは池江泰厩舎になりそうです。 今回は池江泰厩舎の2頭を軸にトライアルを展望してみたいと思います。

弥生賞の詳しいデータは週末までに「データ解析」のコーナーでご紹介しますが、 登録馬を消去データで絞ってみました。 その結果、アドマイヤジャパン、ディープインパクト、マイネルレコルト、マチカネオーラの 4頭がクリアしました。逃げ馬がおらず、スロー必至の今年のレースは 瞬発力勝負になることが予想されます。そうなると、 新馬戦で上がり33秒1を叩きだしたディープインパクトの優位は動きそうもありません。 フルゲートの皐月賞はともかく、弥生賞で連を外すことはないでしょう。 データ的にはキャリア3戦のアドマイヤジャパンが半歩リードしていますが、 出遅れグセのある両馬とも府中向きの感は否めません。隙が生まれるなら、 マイネルレコルトが早めの競馬をするケースではないでしょうか。

ちなみに2ヶ月で50勝と絶好調の武豊騎手ですが、 弥生賞は【3402】、連対率は7割7分7厘のハイアベレージを保っています。 連を外したのはザッツザプレンティ、グレイトジャーニーの2頭だけ。 毎年、武豊はスタートはソロっと出て後方につけ、 3コーナーあたりから好位に押し上げる競馬を繰り返しています。 皐月賞へ向けて脚を計っているのだと思います。 おそらくディープインパクトも同じ競馬になるのではないでしょうか。 試走をすることで、弥生賞で負けたナリタタイシンやエアシャカールを 本番では勝利に導いていることも忘れないようにしたいです。

オリエントチャームはフェブラリーSを勝ったゴールドアリュールの全妹です。 ここまで3戦2勝。負けたのは2戦目の紅梅Sですが、 この時は出遅れが響いてのクビ差。続くこぶし賞では3馬身半をつけて快勝しており、 ほぼパーフェクトの成績とみて良いでしょう。 ただ、最近はチューリップ賞は惜敗して桜花賞を勝つというのが流行になっているので、 よほど抜けた力がないのなら力を温存しておくほうがGⅠには近いのかもしれません。 ちなみに武豊はチューリップ賞は過去10年で2着が1度(ダンスパートナー)あるだけ。 1番人気もサンデー×アルゼンチンダービ馬のディアデラノビアに譲りそうで、 他の有力馬のエイシンテンダー、ハギノコマチらを含めて、 ライバルに対してどんなレースぶりを見せてくれるか、着順より内容に注目したいですね。

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2004.12.23

有馬記念枠順確定 ペ・ヨンジュン馬券は炸裂するか!?

>>有馬記念枠順(JRA)

1番人気が予想されるゼンノロブロイは最内の1番枠。 道営コスモバルクは4番、タップダンスシチーはなかほど9番を引きました。 大外15番はダートの帝王・アドマイヤドンです。 中山2500メートルは3コーナーからスタート。 ゴールまで6つのコーナーがあるので、距離をロスせず内を回ることが有利になります。 先行馬のシルクフェイマス、コスモバルク(先行すればですが)は 内枠を引いたのはラッキーでしょう。 後ろから行くヒシミラクル、ツルマルボーイは包まれない外枠は歓迎かな。 ペリエが下げるつもりなら、最内ゼンノロブロイの乗り方はひと工夫が必要です。

ところで、改めて枠順を眺めていてビックリ。 有馬記念は世相から読めと言われていて、 だったら今年の本命は韓流冬のソナタじゃないですか。 で、騎手欄を見ると、ペリエ、四位、五十嵐??? ペ・四・十??? ペ・ヨンジュン!!! この通り決まれば、ゼンノロブロイ→シルクフェイマス→コスモバルクなわけで、 けっこうありそうな組み合わせだけに恐ろしいっすね。 あるいはペリエ→4番→10番もありか。これだとゼンノロブロイ→コスモバルク→デルタブルースです。ヨン様(4)、チェ・ジウ(10)でも4-10か。秋の スプリンターズSの際にはイチローの背番号の51、つまり馬単5→1が異常に売れて、 実際にそうなったわけです。今回は果たして。。。

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2004.12.22

現役続行宣言! タップダンスシチーは買い?

有馬記念が凱旋門賞以来のレースとなるタップダンスシチー。 有馬記念を終えて引退、種牡馬入りと伝えられていましたが、 オーナーサイドの意向で来年も現役続行が決まったと、東スポがスクープで報じています。 友駿ホースクラブの塩入満洋氏は会員から引退撤回の声が強かったとした上で、 「現在の状況では有利なシンジケートが組みにくい。それでもう一年走らせることにした」と述べています。 タップは募集価格3000万円(500口×6万円、会員330人)ですが、 9億5000万円近くをこれまでに稼いでいます。馬主孝行な馬だなぁ。

となると、問題は有馬記念で買うべきか買わざるべきかということ。 フランスから帰国後、今一歩の状態が続き、最終追い切りでも完調とは言えないようです。 それでも佐々木晶師は「走れる状態にはなった。今夏の金鯱賞を勝ったときよりは上」と、 打倒ゼンノロブロイをあきらめているわけではなさそうです。本当の状態は素人には?ですねぇ。 塩入氏は現役続行の理由のひとつとして「過去10億円を稼ぎ出した馬は4頭しかいないので、 うちのも10億円を突破したい」とも言っています。 もちろん、有馬記念を勝てば10億円は超えるわけで、 そうなると今回は勝たないってことでしょうか?

ちなみに凱旋門賞から有馬記念へと駒を進めた馬には、 1969年のスピードシンボリがいます。そして、スピードシンボリは見事に勝利を飾りました。 また、同じグランプリだからというわけではないでしょうが、 宝塚記念と有馬記念を両方とも制した馬が多いのも事実。イナリワン、 メジロパーマー、トップガン、グラスワンダー、オペラオーなどなど。 ゼンノロブロイらを全く寄せ付けなかった宝塚記念のポテンシャルからは 圧勝されても納得なわけで、タップ取捨は最後まで迷うことになりそうです。

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2004.12.14

バルク追い込みに変身? 有馬記念へ総帥の秘策

いよいよ年の瀬、有馬記念がやってきます。 ゼンノロブロイが勝てば秋GⅠ3連勝となり、 2億円のボーナスが支給されます。 もちろん、そうはさせじとライバルたちも虎視眈々。 凱旋門賞以来となるタップダンスシチー、 GⅠ現役最多勝のヒシミラクル、ダートから転戦してくるアドマイヤドンなどなど。 しかし、最大の注目はやはりクラシックの主役を張ってきたコスモバルクに違いありません。 13日には滞在する大井競馬場で、600人の観衆を前に軽快な公開調教を披露しました。 軽く右ムチをいれただけで、5F62秒5の好時計をマーク。順調な調整をアピールしました。

この公開調教をじっと見守っていたラフィアンの岡田繁幸総帥ですが、 相変わらずバルクへの入れ込みぶりは半端ではないようです。 皐月賞2着、菊花賞4着、ジャパンカップ2着と、 もう少しで栄冠に手が届きそうなだけに「有馬記念で2着はいらない」と 高らかに勝利宣言をしてしまいました。 そんな岡田総帥にはバルク必勝の秘策があるようです。

「勝つためにはゼンノロブロイを徹底的にマークして、ロブロイの半馬身後方、 中団より後ろ からの競馬をします」と宣言した。 「ジャパンCでの差はかなり決定的なものだったが、バルクはロブロイにマークされていた。 あの形では勝てないが、今回はタップダンスシチーという強力な逃げ馬がいる。 ペリエもタップを楽に逃がすことはできないから、早めに仕掛けるはず。それなら勝機が出てくる」と岡田氏。 昨年のジャパンCでシンボリクリスエスがタップダンスシチーを捕らえ切れなかった ペリエ騎手のトラウマを利用する作戦を考えついた。 (デイリースポーツ)

ペリエのトラウマですか。 「馬を射んとせばまず将を射よ」ってこと? 逃げるタップを早めに捕えに行ったペリエを外から差しきると。 京都大賞典でロブロイを負かしたナリタセンチュリーのイメージかな。 ということは、バルクに追い込む競馬をさせるということですけど、 あの馬にそんな芸当ができるんでしょうか。 総帥は五十嵐冬樹騎手に「たとえ口を割ってもロブロイの後ろに控えるよう指示した。彼も納得してくれた」 と自信満々。五十嵐も「ジャパンCで返し馬をできたように、馬に落ち着きが出ていることは間違いない。 抑えます」と承諾した模様。 セントライト記念で総帥の指示に反してレコード勝ちさせたように、 五十嵐は気分を損ねずハナに行かせたいのが本音。 それで、総帥としては何が何でも抑える確約を取ったんでしょう。

前走はルメールが巧くマグナーテンの番手で折り合わせたし、 リングハミとノーズバンドの効果もあったのか、 現時点でのポテンシャルは出せたと思います。 しかし、口を割っても抑えるとは穏やかではないですな。 素人が言うのはおこがましいですが、 競馬は馬をいかに気持ちよく走らせて4角まで持ってくるか が第一じゃないですかねぇ。 展開を利用したり、騎手の駆け引きで前に持ってきたりというのは、 道中までエネルギーを浪費させなかった前提の上に成り立つ話ではないかと。 無理に脚質を差しに転じさせて、策に走るのはリスキーなんじゃないかなぁ。

今年のダービー、総帥はペースメーカーや距離適性のない持ち馬まで参戦させました。 その作戦は裏目に出て、マイネルマクロスはバルクを潰し、 コスモサンビームは骨折、マイネルブルックは予後不良という最悪の結果を呼んだわけです。 「策士、策に溺れる」 、ダービーで学んだであろう教訓でしたが、 有馬記念では逆に「スタンドの総帥、本馬場のバルクを走らす」っつーことになるのでしょうか。 ともあれ、バルクファンとしては印をどうすべきか、足りない頭を悩ませるばかりです。

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2004.06.24

宝塚記念 ダブルXデーの予感

おそらく人気的には混戦となりそうな今年の宝塚記念。 GⅠでは一度も1番人気になったことのないタップダンスシチーが とうとう本命を背負うことになるのか、 はたまた天皇賞で1番人気に支持されたリンカーンが人気を集めるのか。 菊花賞馬ザッツザプレンティ、GⅠ惜敗続きのゼンノロブロイ、 安田記念を勝ったツルマルボーイも 上位人気になるだろう。それでも、前走の内容をみれば、 やはりタップダンスシチーの1番人気が妥当なところではないか。

昨年の宝塚記念は直線で先頭に立ちながら、 僅差の3着に敗れたタップダンスシチー。 その後、京都大賞典でヒシミラクルを完封、ジャパンカップを逃げ切って圧勝して、 トップホースの仲間入りを果たした。 前走の金鯱賞もあの伝説のサイレンススズカのレコードを 自力で塗り替えたのだから、文句のつけようがない。 この後は凱旋門賞に挑戦して、来年に向けて国内戦は休養という青写真もできていて、 宝塚記念は壮行レースの感さえ呈している。 4歳の世代レベルの低さからすれば、タップの力は一枚も二枚も上だ。

ただ、死角がないわけではない。第一は展開的な要素。 ローエングリン、ザッツザプレンティ、シルクフェイマスら 強力な先行馬がレースを引っ張るなか、早め先頭、押し切り勝ちの パターンをつくることができるかどうか。 今回は中京平坦のようなコースの助けもない。 第二は過去のデータ。拙サイトの消去法 「今週のデータ解析」では、 ①前走、半馬身差以内で辛勝した馬(GⅠを除く)、 ②7歳以上馬、という2項目に該当している。 これまでの経験からすると、①のデータは意外と強力で、金鯱賞の 内容は完勝でも格下ブルーイレヴンに頭差まで詰め寄られたのは事実。 まあ、消去法は「GⅠ馬を除く」という条件がつきものだけに、 杞憂に終わる可能性も高いのだが。

ところで、 「重賞対談」 でも話題にさせていただいたが、 宝塚記念の行われる6月27日は、最近、2着、3着と好調のハルウララの出走日でもある。 メンバー次第では今週末がハルウララ勝利のXデーになってもおかしくない。 一方、宝塚記念で人気の一角ゼンノロブロイが勝てば、 鞍上の人間ハルウララこと田中勝春のGⅠ連敗記録も止まることになる。 密かにダブルXデーの予感もするのだが、どうだろうか。

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2004.05.28

ダーウィン進化論から見たダービー予想とは?

競馬の祭典、ダービーはもう目前。 スポーツ紙も連日のように一面はダービーの話題で彩られている。 競馬ファンにとって、たまらない一週間だ。 先日、東京スポーツの一面に「ダーウィンの進化論」から ダービー馬を予想するという企画が組まれていた。 記事によれば、アテネのバレーボール五輪代表の平均身長は モスクワ五輪のときより2センチ以上、高くなっているそうだ。 同じく競馬の世界でも、サラブレッドの大型化が進んでいるという。 ダイワメジャー(皐月賞)が528キロ、イングランディーレ(天皇賞)も518キロの巨漢馬。 五千万年前に生まれた馬の祖先、ヒラコテリウムは犬程度の大きさだったそうで、 長い年月をかけて巨大化してきたことになる。

近年の比較でも71年のダービー出走馬の平均体重は458.2キロ、 去年は482.4キロと、この32年間だけで20キロ以上も増えているとか。 そう言われてみると、確かに今年の出走馬に450キロ(前走)を下回る馬はいない。 もっとも軽い馬でもマイネルデュプレの464キロだ。 逆に500キロ(前走)を超すのはアドマイヤビッグ、ダイワメジャー、ハイアーゲーム、メイショウムネノリ の4頭がいる。キングカメハメハはちょっと足りない496キロ、 コスモバルクは478キロ。

大型馬は短距離に向き(ヒシアケボノなど)、 軽量馬は長距離に向く(ライスシャワーなど)と古い先入観では語られてきたが、 距離に関係なく大きな馬のほうが競走には有利なのだろうか。 JRA競走馬総合研究所によれば「長い脚でそれに見合う筋肉量を持っている馬は、 同距離を走ってもエネルギー消費が少ない。その分、長く走れる」ことになる。 筋骨隆々の大型馬はサラブレッド進化の最先端ということで、 記事は526キロのアドマイヤビッグを推して締めくくられている。

大きいだけなら、JRA史上最重量622キロのシルクオーディンはもう少し走っても良さそうだが、 体に見合うだけの心肺機能がなければレースには意味はない。というより、例えそれが真実であっても、 実生活で小柄な私としては、大きな馬ばかりに勝たれるのはどうも合点がいかないのだ。 大きいことは万事よいことだなんて、小兵にとっては夢のない話ではないか。 柔よく剛を制す、これぞ格闘技の醍醐味。先週、ボブサップは藤田和之に敗れ、 オークスは430キロの軽量馬、ダイワエルシエーロが勝ったばかり。 サラブレッド大型化進化論に敢えて棹をさせば、 やはりダービー4強のなかでは、一番軽いコスモバルクを応援したくなる。

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2004.05.20

台風一過? オークスで浮上する意外な馬とは?

今は水曜日の晩だが、東京は雨が降り続いている。 金曜日には台風2号が関東に接近する可能性もあり、 いずれにせよ、台風から流れ込む湿った暖かい空気の影響で、 太平洋岸は大雨となるおそれがあるという。 いまのところ、土曜日にはあがる予定だが、 今週末に行われるオークスは多少の晴れ間が見えるぐらいでは、 力のいる馬場になるかもしれない。

そうなると、 不動の本命ダンスイザンムードの取捨が気になるところだが、 同馬は道悪のフラワーCを楽勝した経験がある。 菊花賞馬ダンスインザダーク、 オークス馬ダンスパートナー、 ステイヤーズS勝ちエアダブリンを兄に持ち、 キートゥザミント、ニジンスキーと 一流のステイヤーが重ねられた母系はスタミナ十分。 他馬が重い馬場を苦にするようなら、 この馬にはかえって有利になるはず。死角になるまい。

ライバルはどうだろうか。 飛びのきれいなトウカイテイオー産駒のヤマニンシュクル、 忘れな草賞を勝って穴人気しそうなドルチェリモーネは マイナスか。 また、距離延長に不安のある馬たち、 瞬発力にかけたいスイープトウショウ、 フジキセキ産駒のメイショウオスカル、 スピードタイプのダイワエルシエーロにも不安材料になる。 逆に雨で浮上してくる馬もいる。 上がりがかかってほしいグローリアスデイズ、 母の父リアルシャダイのギミーシェルターあたりだ。

もう一頭、注目したいのが 母エアウイングスに続くスイートピーS母子制覇を達成した ウイングレットだ。 血統から2400メートルはとてもベストとは言えないが、 父タイキシャトルは不良の安田記念を快勝したように、 産駒も重馬場を苦にすることなく力を発揮する馬が多い。 鞍上はGⅠ100連敗に王手をかけている田中勝春。 先週の京王杯SCは骨折の痛みをこらえてウインラディウスを勝利に導いたが、 安田記念ではオリヴァーに手綱を奪われることになった。 心中、穏やかでないはずの勝春。奇しくもオークスの本命は勝春を降ろした藤沢師の管理馬だ。 ウイングレットで虎視眈々と大金星を狙っているとみるのは、 勝春を買い被りすぎだろうか。

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2004.04.29

柴田政と的場均が語る天皇賞予想

今週のスポニチに天皇賞ジョッキーに聞く「淀3200メートル論」が連載されている。 その初回と2回目が現調教師の柴田政人的場均。 柴田政はミホシンザン、的場はライスシャワーで2度、 春の天皇賞を制覇している。 興味深い企画なので、彼らの騎手論に耳を傾けてみたい。

一般に長距離は短距離より、騎手の技量の差が勝負を決定づけることが多いと言われている。 しばらくステイヤーズSで岡部と柴田政ばかり連対していたのも、 マラソンレース=ジョッキーの腕比べとみられる所以か。 その点について的場の見解は明確だ。 「距離も長ければ長いほど駆け引きが肝心。つまり長距離GⅠ、天皇賞というのは最も騎手の ヘッドワークが肝要になるレースだ」 そして、ヘッドワークに優れた騎手とは言うまでもなく 「武豊騎手。誰も異論はないだろう」ということになる。 「デムーロらも日本の競馬をよく研究しているが彼(武豊)のヘッドワークにはかなわない」 と言い切る。その武豊のメジロマックイーンを負かしたのが的場ライスシャワーなのだが。

では。長距離重賞を勝つ極意とは何だろうか。 柴田政は「自分のペースを乱さずにノビノビと馬を走らせることに尽きる。 いかに道中リラックスさせて、最後の4コーナーを迎えるか」だと言う。 的場もポイントは折り合いだと指摘する。 「最初の3~4コーナー、ここでレースの5割が決まるから、よく見ておくべきだ。 ここで鞍上とリズムが合っていない馬は圏外に去る。 最高のリズムでここを通過した馬が5~8割の確率で勝つ」

私が思い出すのはスペシャルウィークで勝った平成11年のレースだ。 武豊はライバル、逃げ馬のセイウンスカイを3番手でマーク。 道中、2番手サンデーセイラをつついて、 セイウンスカイに息を入れさせないようプレッシャーをかけた。 結果、セイウンスカイは勝負にならず、メジロブライトにも差されて完敗した。 武豊のヘッドワーク、それはライバルにスムーズな競馬をさせないことだった。 まさに柴田政と的場の言わんとするところだろう。

馬の距離適性についてはどうだろうか。 血統の裏付けが必要とする柴田政は「有馬記念で走っても、天皇賞はダメだった例は多い」とし、 「天皇賞と関連深いのは当然、菊花賞。200メートル延びただけだからね」と、 有馬記念より菊花賞の結果を重視する。 今年の天皇賞にあてはめれば、ゼンノロブロイは危険とみるべきなのか。 的場の評価は「大阪杯のネオユニヴァースはマグナーテンに差し返されそうになっていた。 もう少し頼もしくなっていてほしかった気はするね。阪神大賞典のリンカーンは強い勝ちっぷり。 ザッツザプレンティと2キロ差あったとはいえ高く評価しなければならない」と、 リンカーン最上位説だ。

今年の天皇賞はフルゲート18頭。 過去10年、18頭揃ったのは2度あったが、 その年はいずれも1、2番人気馬は連から消えている。 そのうちのひとつ、平成7年は的場が2コーナー過ぎからのロングスパートでハナ差、凌ぎきった レースだ。「もう手の内も分かり合っている同士。騎手の駆け引きが一番の見どころ」(柴田政)、 「周囲の騎手が豊以上の競馬をすればいい。彼の上をいくヘッドワークを駆使した騎手が現れれば勝てる」 (的場)。どんな結果になるにしろ、騎手の動きが雌雄を決するのは間違いない。

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2004.04.15

岡田総帥の皐月賞予想は?

皐月賞に5頭もの所有馬を出走させるラフィアンの岡田繁幸総帥。 日本一の相馬眼を持つ総帥の皐月賞予想は気になるところですよね。 目立ちたがり屋?の総帥は新聞や雑誌などに予想を語っておられますので、 総帥の発言を探ってみましょう。

まずは本命視されるホッカイドウ競馬所属のコスモバルク。 外厩馬のバルクは総帥自ら調教を指揮するビッグレッドファームの申し子です。 「バルクは胸が深く肩の傾斜もいい」ので、前脚の力が非常に強いのだそうです。 持久力があるので、スタートして3番手あたりにつけ、3角すぎから早めに仕掛ける作戦だとか。 弥生賞後、馬の後ろで折り合わせる訓練をさせており、バルクは メイショウボーラー、マイネルマクロスの後ろに控えて、まくる戦法になりそうです。 「差されるイメージがない」と自信がおありのようで。

そのバルクとは、まだ「1~2馬身の実力差がある」というのがコスモサンビーム。 前走はあきらかにやらずの仕上げで直線はたれてしまいましたが、 「体型的に2000メートルがぎりぎり。皐月賞こそ最高の仕上げで臨みたい」とのこと。 「上がり目はあってもバルクにはかなわない」と言ったかと思えば、一方で 「瞬発力は上だから、4コーナーで1馬身差なら逆転する可能性はあります」と 言ってみたりで、評価は定まりません。まあ、前者が本音かな? 位置取りはバルクの後ろ、中団前方あたりになるでしょう。

共同通信杯でアポインテッドデイを負かしたのがマイネルデュプレ。3勝をあげた北村宏を降ろして、「行きたがる気性なので、馬を騙すのがうまい」柴田善を乗せることになりました。 「末脚は世代で一番」でも「そういう展開になるかが鍵」。 ヨシトミが鮮やかな追い込みでGⅠ制覇って、あんまり想像つかないなぁ。 でも、キングヘイローの高松宮記念がそうでしたっけ。

マイネルブルックはきさらぎ賞でブラックタイドを差しきる大金星をあげた馬です。 しかし、総帥の評価は「皐月賞はきびしい」と意外にも辛口。 どうしても後方からのレースになるので、「直線が短く上り坂のある中山より、直線の長いダービー向き」なのだそうです。「皐月賞は外を回って脚を見極め、ダービーへの見通しを立ててもらう」と、 ハナから皐月賞は捨ててかかっているようです

展開の鍵を握るのがマイネルマクロス。 「ダッシュ力がないので、3ハロンくらいでハナに立つ」。 メイショウボーラーがペースを落とすあたりで、「早めに捕えに行かないと危ない」とのこと。 4角で4~5馬身差のリードがあれば逃げ切りもということですが、 いずれにしろ道中でメイショウボーラーを交わすことは間違いないようです。 鞍上は後藤ですので、思い切った戦法にも躊躇がないでしょう。

で、総帥のお考えとしては、 ①先行勢はマクロスで潰す、②そこへバルクに襲いかからせ粘り勝ちを図る、 ③万が一、差し馬有利の展開でバルクが差されるかもしれないが、 ④その時、差しきるのはブラックタイドではなくデュプレだろう。。。 ということで、いずれにしろラフィアンの馬が勝つって結論らしいです。 果たして、総帥の千里眼やいかに。

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2003.12.27

東京大賞典 ビワシンセイキの自在性に期待

今年は一週遅れの有馬記念の割を食った感もある東京大賞典(2000㍍)。だが、コアな競馬ファンにとって、年末最後のグランプリであることには違いない。総大将アドマイヤドンは欠くものの、人気は中央の武豊のスターキングマン、ペリエのサイレントディール。スターキングマンはJBCクラシック(2000㍍)で2着、JCダート(2100㍍)でも4着して、短距離ホースのイメージを完全に払拭した。サイレントディールはJCダートで2番人気に推されたものの7着に敗れた。武蔵野Sの楽勝からもダート適性が高いのは明らかだが、大井の深い馬場をこなせるかどうかは走ってみなければ分からない。全姉のトゥザヴィクトリーもスピードを生かすダート向きだった。

むしろ、中央馬で積極的に買いたいのはビワシンセイキ。去年の東京大賞典、今年のフェブラリーS(1800㍍)とゴールドアリュールの2着に健闘した実力馬だ。オープン馬なら必ず使いたいJCダートを自重して、東京大賞典一本に絞ってきた。大井のコース適性は申し分なく、今年のような混戦のレースでは自由に立ち回れる器用さが勝負を決することがままある。武蔵野Sの惨敗でスターキングマンやサイレントディールより下に見られているのも好都合。

地方馬ではコアレスハンターが注目を集めている。近走は南部杯(1600㍍)2着、JBCクラシック3着と強豪相手に安定感ある走り。内田博の手綱も心強いが、ここぞというところで勝負弱い馬なだけに、去年の東京大賞典(7着)のようなことがないとも言えまい。話題だけなら三冠馬トーシンブリザードの参戦がいちばんだろう。前走は一年半ぶりのレースながら、3着と実力馬として格好をつけてくれた。ただ格下の勝ち馬とは1秒5も差が開いていただけに、今回どこまで息づかいを整えてこれるかが鍵。連下以上の評価はしづらい。中央の芝重賞で活躍したナチュラルナインはひさびさのダートになるが、トウカイテイオー産駒で芝向きなのは明らかで、ダートのトップレベル相手にどこまで食い下がれるかは疑問。

穴なら1枠に同居した逃げ馬2頭か。船橋のネームヴァリュー、中央のカネツフルーヴだ。両者とも過去に帝王賞を逃げ切ったことがあり、同じ舞台の東京大賞典も展開さえ向けば十分、勝負になる。結論としてはビワシンセイキから以上の馬に数点ということになる。ただ、金額は有馬記念を終えての懐次第ということなのだが。

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2003.12.18

2004年のダービー馬が見えてきた!?

朝日杯FSも終わり、2歳牡馬の主要重賞はラジオたんぱ杯だけとなった。ダービー馬のほとんどが年内デビューであることを考えると、来年、世代の頂点に立つ馬に我々は既に出会っていることになる。ダービー馬は府中2400という誤魔化しのきかない舞台で、最高のポテンシャルを見せるだけのスピードとスタミナが求められる。私見ながら、今回は期待の2004年ダービー馬の最有力候補生を3頭ご紹介したい。

まずは外国産馬だが藤沢和厩舎のシェルゲーム。東京の新馬戦、2戦目の葉牡丹賞と2000メートル戦で連勝を飾った。葉牡丹賞は執拗に絡まれたもののハナを譲らず、直線では後続を2馬身、引き離して先頭でゴール。まだ、手綱に余裕があったにも関わらず、タイムは2分0秒7のレコードだから畏れ入る。鞍上のペリエ騎手の「とても2歳馬とは思えない」とのコメントも、リップサービスばかりではないだろう。半兄は芝、ダート兼用のアグネスデジタルだが、父はクラフティプロスペクターからスウェイン(キングジョージ連覇)に代わって、クラシックディスタンス色の強い配合になっている。今後は成長放牧させ、青葉賞からダービーをめざすお馴染みの藤沢ローテ。シンボリクリスエス、ゼンノロブロイはそのステップでダービー2着だったが、まともに成長してくれば、先輩たちにも力は劣らないはずだ。馬主はエルコンドルパサーの渡辺隆氏だけに、海外への夢も広がる。それほどの素質馬に思える。

葉牡丹賞の翌日、阪神で鮮烈なデビュー勝ちを収めたのがブラックタイド。武豊を背にスローペースを好位追走するセンスの良さ。4角、ぺースが上がったところで置いていかれたものの、そこからが圧巻だった。誰しもが勝利を確信していたスウィフトカレントを坂下から一気の差しきり。ゴールでは3馬身半をつけたのだから、スピードが乗ってからの爆発力は凄い。逆に言えば、ギヤをハイにするまでに時間がかかるところが弱点で、人気になっても小回りの皐月賞は取りこぼしのあるタイプかもしれない。父はサンデーサイレンス、姉にレディブロンド(父シーキングザゴールド)がいる社台血統。レディブロンドは体質の弱さからデビューが遅れたものの、デビューから5連勝した重賞級の馬だった。ラジオたんぱ杯に出走予定があり、ここを勝つようならクラシック戦線の主役になるだろう。

出世レースのエリカ賞を勝ったキングカメハメハも魅力ある1頭。エルコンドルパサーと同じキングマンボ産駒で、兄はサンタアニタダービーを勝ったザデピュティがいる。もしかしたら、ダート兼用のクロフネ型かもしれない。こちらも武豊の手綱で、好位抜け出しの大人の勝ち方だった。2着とは半馬身しかなかったが、ゴールではまだまだ余裕があった。上記2頭とは現時点では力は劣るかもしれないが、最近でも新馬→エリカ賞はアドマイヤベガ、クロフネ、アドマイヤグルーヴの通った道なだけに、キングカメハメハもGⅠを勝つ能力を秘めていておかしくない。

朝日杯FS上位馬はマイルのほうが良さの生きるスピード型に占められており、皐月賞馬はともかくダービー馬は他の路線から出てくる気がする。また、彗星のごとく好素質馬は現れるだろうが、この3頭はダービーまでクラシックの中心を担っていくはずだ。しっかりと今後の成長を見守ってきたい。

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2003.12.04

名門復活なるか トウショウ牧場 

 トウショウボーイ(有馬記念・宝塚記念・皐月賞)、シスタートウショウ(桜花賞)をはじめ、エイティトウショウ、トウショウゴッド、トウショウマリオ、トウショウファルコ、ヌエボトウショウと、活躍馬をあげたらきりがないトウショウ牧場。ここ10年ほど低迷を続けているが、ソシアルバタフライ系に代表される名血を擁する名門牧場だ。そのトウショウ牧場が長いトンネルを抜け、復活の兆しを見せつつある。今春にはシーイズトウショウが桜花賞で2着に好走。そして、今週、GⅠ阪神JFでスイープトウショウが1番人気に支持されるようだ。
  
 スイープトウショウの祖母サマンサトウショウ(父トウショウボーイ)はエプソムCを勝ち、マイルCSで3着した名牝。曾祖母のマーブルトウショウも桜花賞3着だから、スイープトウショウは生粋のトウショウ血統ということになる。歴史的に見て、名血ファミリーは火山のように爆発と休息を繰り返す。覚醒のきっかけは似通った血で飽和状態になったファミリーに、一滴注がれる異系の種牡馬であることが多い。
 
 その論理が正しければ、スイープトウショウの父、エンドスィープはトウショウ一族を目覚めさせるには最適の種牡馬だ。エンドスィープは今をときめくミスタープロスペクター系。日本のクラシックを狙って重ねられてきた血統に、アメリカのダート、早熟、スピードの血はショックを引き起こしたに違いない。母系のスタミナ、ノーザンダンサーのクロスから、スイープトウショウが父のスピードに偏った短距離馬であるとは考えにくい。阪神のマイルも十分、守備範囲だろう。

 シスタートウショウ以来のGⅠ勝ちの期待がかかるスイープトウショウ。だが、新馬、ファンタジーSとも出遅れて差しきり勝ちという、危なっかしい芸風も持ち合わせている。デビュー戦では馬が怒って、かかるような場面もあった。内枠を引いて揉まれないか、逃げ馬が粘りきるようなレースにならないか、大外を回さざるを得ない展開にならないか。いずれにせよ、気の難しさを角田が巧く制御することが勝利条件。そう考えると、トウショウブランド復興は角田の腕次第とも言えないこともない。


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