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2017.05.02

天皇賞春回顧 キタサンブラックがレコードで連覇 
死力を尽くした名勝負が胸を打つ

キタサンブラックが連覇を達成した春の盾。 2006年にディープインパクトが記録した不滅のレコードをコンマ9秒も上回る 驚異的なレースになった。ヤマカツライデンがハナを切り、最初の1000メートルが 58秒3というハイラップで馬群を引っ張った。キタサンブラックは離れた2番手。 鞍上の武豊が全体の流れをコントロールする主導権を握った。 最内をロスなく走るキタサンブラックは4コーナーで一杯になったヤマカツライデンを交わし、 早めのスパートを試みる。それまでのペースから繰り出せる脚を計算し、 全能力をゴールで使い切るであろう絶妙のタイミング。 淀3200のすべてを知る武豊の完璧な仕掛けだった。 最後の1ハロンは12秒2とキタサンブラックも一杯になったが、ライバルたちの脚も残っていなかった。 肉を切らせて骨を断つ、死力を尽くした名勝負に胸を打たれた。 去年の天皇賞春ではキタサンブラックは格下のカレンミロティックにハナ差まで迫られた。 故に決して生粋のステイヤーではないのだが、あの時よりも遥かにパワーアップしていることを 証明したと言えよう。それに秀でた先行力と稀有な自在性が備わることで、 毎回のようにレースを支配することができるわけだ。

2着は福永のシュヴァルグラン。 去年は消極的なレース運びで不完全燃焼だったが、今年は一転、積極的な競馬を見せてくれた。 阪神大賞典での予行演習の成果が出た。ステイヤーとして能力をフルに発揮できる展開になり、 前走で力負けしたサトノダイヤモンドに先着することができた。 2番人気、そのサトノダイヤモンドは最速の上がりは記録したものの、 勝ち馬を捕らえるだけのスタミナは残っていなかった。 外枠の不利は小さくなかったが、激しい消耗戦では分が悪かったということか。 それでも悲観する内容ではなく、歴史に刻まれる二強対決の片方の主役としての責任は果たした。 あわやの4着に10番人気アドマイヤデウス。岩田のパーフェクトな騎乗が光った。 6着ディーマジェスティは蛯名が「ずっと突っ張っているような感じで進んでいかない」と述べていたが、 本調子ではないのだろう。それでも、この着順に来ているのは地力の高さなのだが。 7着ゴールドアクターは出遅れて終わった。9着に3番人気シャケトラ。こちらも出遅れ、 ポジションを取るために早々に脚を使った。キャリアの浅さが露呈したが、まだまだ成長の余地がある。 いずれにせよ、1番人気10連敗中のジンクスを跳ね返したキタサンブラックの圧勝劇は、 一時、巷で騒がれた春盾の距離短縮論を黙らせるに十分なレースだった。 今後は二強とも体調を第一に、ロンシャンに狙いを定めてほしい。

一方、その2時間ほど後、香港ではネオリアリズムが クイーンエリザベスⅡ世カップ(2000メートル)を制し、初G1タイトルを手に入れた。 1000メートル通過が67秒3という超のつくスローペース。 ネオリアリズムも堪らずに折り合いを欠いていたが、 3コーナーで鞍上のモレイラは手綱を緩めて一気に先頭を奪う。 そこからペースをあげて持続力勝負に持ち込み、1番人気ワーザーらの差し脚を封じて ゴールまで粘り込んだ。ネオリアリズムは乗り方の非常に難しい馬だが、 展開に応じて馬を動かし、抑え込む、高度な技術があってこその勝利。 神がかり的な騎乗だった。堀厩舎はモーリス、サトノクラウンに続く香港G1制覇だ。 先週、もう1つ強烈な印象を与えたのが青葉賞のアドミラブル。 最後方に位置していたが3コーナーからスパート。4番手まで進出して直線を向くと、 残り400メートルで先頭へ。詰め寄られると二の脚で突き放して2馬身半差でゴール。 それが2分23秒6のレースレコードである。デムーロ曰く「今回はダービーの練習。ダービーでも乗りたい」。 皐月賞2着のペルシアンナイトを袖にすることになるようだ。本番でも1番人気に推されそうで、 牡馬クラシックも面白くなってきた。

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