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2017.04.18

皐月賞回顧 アルアインが叩き合い制す 
松山の“剥き出しの必死さ”ゆえに勝利は尊い

桜花賞に続いて皐月賞も馬場が勝敗をわける結果になった。 前週までの重い馬場とは打って変わって、中山は最終週には似つかわしくない高速馬場。 芝2000メートルでは土曜の未勝利が2分0秒4、日曜の1000万特別が1分58秒7の勝ち時計だった。 外を回さなければならない差し馬の勝機は、かなり低くなることが予測された。 レースはアダムバローズが逃げ、トラスト、クリンチャーが続いた。 注目の岩田ファンディーナはアルアインと併走しながら内の4、5番手を進む。 その直後にダンビュライト。1000メートル通過は59秒フラットと締まった流れに。 だが、この速い馬場を考えれば、ダンビュライトあたりまでが有利なポジショニング だったのではなかろうか。後方に位置していたデムーロのペルシアンナイトも向こう正面から 動き始めた。勝負所は3、4コーナー。武豊のダンビュライトはファンディーナに 外から並びかけて蓋をし、本命馬にプレッシャーをかける。 一方、松山のアルアイン。一瞬、馬場に脚をとられて手応えが怪しくなり、先団と距離が開いた。 しかし、松山の叱咤に応えて再加速。 内から上がってきた僚馬ペルシアンナイトに進路を譲らず、 馬体をぶつけるようにして4コーナーを回った。

この後の直線、ファンディーナはダンビュライトに交わされて失速。 ペルシアンナイトとアルアインはクリンチャーを挟んで内外から伸びるが、 人気薄のアルアインのほうが叩き合いを制した。前後半59.0-58.8の平均ペースで、 時計は1分57秒8と去年のディーマジェスティをコンマ1秒上回るレースレコード。 高速馬場での持久力勝負はステップにした毎日杯も同じで、 スピード、スタミナを併せ持つ馬だからこそ勝つことができたと言っていい。 それに松山のファイトあふれる騎乗も恐れ入った。4コーナー、同厩舎の人気馬に対して 外から被せに行くなど大レースであるほど躊躇するはず。 もしアルアインが負け、ペルシアンナイトも他馬に遅れを取ったならば非難されて仕方がない。 だが、クラシックで頂点に立ちたいと欲すれば、なりふり構わず、どこかでリスクを取らなくてはならないのだ。 松山は序盤から本命馬をマークし、勝負所では僚馬にさえ激しく競りかけた。 勝ちたい気持ちを剥き出しにし、馬の力が尽き果てるまで追い続けた。 その純粋な必死さ故に勝ち得た、初めてのG1タイトル。若き獅子の涙は尊い。

尤も、皐月賞は激戦だったわけで、毎日杯から速い時計で連勝したアルアインが 万全の体調でダービーに向かえるかは冷静に考える必要があろう。 易易と二冠とはいかない。2着ペルシアンナイトは道中で脚を使いながら、 直線で一度は完全に抜け出した。能力は相当に高く、皐月賞の反動がなければダービーでも有力候補だ。 3着ダンビュライト。長く脚を使える特徴を武豊が最大限、活かした。 4着クリンチャー。すみれSの好内容がフロックでないことを証明した。 5着にホープフルS以来だったレイデオロ。道中は16番手。後方から追い込んだだけで、 最初から勝負に参加する気はなかった。使われて本番は良化する。 6着スワーヴリチャードも皐月賞は視界になかったよう。 これまでのレースぶりから右回りは苦手で、今回もずっと右手前で走っていた。 得意の左回りに変われば、レースぶりは見違えるものになるだろう。 皐月賞を流した分、ダービーでは最有力候補になるのかと思う。 7着はファンディーナ。初めてのハイラップ、牡馬から与え続けられたプレッシャー、 年明け4戦目のローテなど、厳しい状況が重なったなかで良く走っている。 完成するのはまだ先で、次走はどこであれ、体調を第一にじっくり成長を促してほしい。

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