G1大阪杯は貫禄勝ち キタサンブラックが初代王者に
G1に昇格して初めての大阪杯は、王者キタサンブラックが完勝。まざまざと力の差を見せつけた。戦前、マルターズアポジーがハイラップで引っ張り、ライバルたちもキタサンブラックを目標にして早めに仕掛けられるのではないかとの見方があった。雨が残るかもしれないという思いもあって、私もキタサンブラックを負かすチャンスのありそうな馬を探した。しかし、すべては徒労だった。マルターズアポジーは1000メートル59秒6の平均ペースを刻み、キタサンブラックはロードヴァンドールを挟んで離れた3番手。まったく楽なペースで追走していた。その後ろにいたサトノクラウンは動かない。マカヒキ、アンビシャスは後方待機だ。そんな展開を見越していたのか、武豊は格が違うのだといわんばかりの横綱競馬。直線、悠々と先頭に立つと、危なげなく先頭でゴールし、付け入る隙を与えなかった。
すべて流れがキタサンブラックに向いたのは確かだが、それは実力差が大きくライバルたちが何ら策を講じられなかった結果だ。貫禄勝ちとは、こういうことを言うのだろう。晴天で馬場の乾きが早かったのも、強者が運を引きつけたからのように感じる。次走は天皇賞春。サトノダイヤモンドに挑むキタサンブラックにとって、大阪杯は例年と同じく、勝つことが当然のステップレースだった。圧倒的な強さに北島三郎オーナーが年内引退を撤回したのも頷ける。2着はステファノス。キタサンブラックをマークして積極的に勝負に行ってのものだけに価値がある。3着ヤマカツエースも力をつけてはいる。4着マカヒキは鞍上のルメール曰く「もし内枠だったら2、3着はあった」。勝ち負けを期待したファンにとっては満足いかないコメントだろう。本来のデキを取り戻すには、もう少し時間がかかりそうだ。5着アンビシャス。乗り方の難しい馬で、先へ出していくとかかってしまう。去年、先行してキタサンブラックを降した大阪杯は神がかり的騎乗で、今回は追い込みに賭けたが展開頼みだった。6着サトノクラウンはマイナス12キロ。気負いが目立った。
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