« NHKマイルC予想 2016 | トップページ | ヴィクトリアマイル予想 2016 »

2016.05.11

NHKマイルC回顧 メジャーエンブレムが気迫の逃げ切り

1番人気が逃げることは、すべての馬の目標にされることと同義だ。そのリスクを引き受けて優勝したのだから、NHKマイルカップを制したメジャーエンブレムには大いに価値がある。桜花賞で中途半端に控えて人気を裏切ったルメールは、陣営から積極的な競馬を求められていた。オークスから2週早いマイルG1に照準を変更。追い切りは多少動きが重くみえ、100%のデキにはなかったように思える。しかし、背水の陣で臨んだ今回、競られるのを覚悟の上でメジャーエンブレムは先手を奪いにいった。気迫に押されたのか、同型のシゲルノコギリザメは番手で折り合い、スピードに秀でたシュウジは岩田ががっつり抑えこんだ。前半800メートルは46秒0で通過。決して楽なペースではなかったが、ハイラップで飛ばして後続馬の脚をなし崩しにする本来の形に持ち込めた。これで差されれば仕方がないと腹をくくっていたはずだ。直線、持ったまま加速するメジャーエンブレムが後続を突き放す。追いかけていた先行勢は脱落。ゴール前、外から差し馬が押し寄せてくるが、ラチ沿いを走るメジャーエンブレムを交わすまではいかなかった。勝ちタイムは1分32秒8、後半800メートルは46秒8。同馬にとっては理想的といえる平均ラップだったのではないか。とは言え、先行勢は壊滅に近い状態だから、数字以上にタフなレースだったと推察される。父ダイワメジャーを彷彿とさせる高い持続力があってこそ可能な芸当だ。桜花賞の不名誉な敗退を払拭する競馬になった。これからも肉を切らせて骨を断つレースをしていくだろう。

2着に外から追い込んだロードクエスト。池添は桜花賞、天皇賞春に続くG1惜敗である。だが、今回は運ではなく馬の実力差が敗因だった。ゴチャついた内を避けて、外へ持ちだしたのは大正解。府中のような広々とした馬場と左回りが合っている。3着にNZTでは思うような競馬ができなかったレインボーライン。アニメイトバイオの半弟になるが、このステイゴールド産駒も府中向きである。私が期待したトウショウドラフタは5着。後方、内を回って直線に賭けたが、進路を見つけるのに手間取った。何より鞍上の田辺が「ここまでムキになっていたのは初めて」「リラックスして走っていた馬が気負っていた」とコメントしているように、メンタル面で穏やかさが欠けていた。少し追いきりで攻めすぎてしまったのが原因かもしれない。決してマイルが長かったというわけではない。G1勝ちのない厩舎にも気負いがあった故だろうか。予想でも書いたが、トウショウドラフタは去年、廃業が決まったトウショウ牧場の冠を背負う最後の世代。どこかで大きなタイトルを取ってもらいたい。それだけの器だと思う。ストーミーシーは9着。平均ペースでは出番がなかった。3番人気のイモータルは11着。先団を追走できたが、まったく伸びず馬群に沈んだ。皐月賞馬・ディーマジェスティが勝った共同通信杯で2着した実績が買われて人気を集めたが、そのレースレベルを疑わせかねない惨敗だった。この辺り、ダービーでのオッズに微妙に反映されるかもしれない。4番人気のティソーナは出遅れて17着。騎乗明けのデムーロに調子が戻っていない。

|

« NHKマイルC予想 2016 | トップページ | ヴィクトリアマイル予想 2016 »

レース回顧」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/1902/63611285

この記事へのトラックバック一覧です: NHKマイルC回顧 メジャーエンブレムが気迫の逃げ切り:

« NHKマイルC予想 2016 | トップページ | ヴィクトリアマイル予想 2016 »