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2015.11.01

ローブティサージュが転倒 福永は大ケガで年内絶望

10月31日のスワンS、リーディングトップを走っていた福永祐一が直線で落馬。馬場に叩きつけられ、右肩鎖関節脱臼、右鎖骨剥離骨折の重傷を負った。年内復帰は絶望と見られている。だが、トップスピードで馬群の密集するゴール前で、馬が激しく転倒するほどの事故だったことを考えれば、もっとひどいケースになっても不思議ではなかった。このレース、福永が騎乗していたのはローブティサージュ。初めての手綱だった。私が一口、出資している愛馬であり、スワンSでは11番人気の低評価ではあったが、適距離に戻っての一戦とあって馬券も買って注視していた。

8番枠のローブティサージュは好スタート。去年の京阪杯で起きた「逆ギレ誘導員によるムチ連打事件」のトラウマを心配していたが、福永は上手くゲートを出してくれた。緩みない流れのなか5番手につける。先頭集団を射程圏に捕らえて4コーナーを回った。手応えは十分。直線、福永がムチを入れると反応良く加速。勝ち負けになるとジョッキーも確信し、前を行くテイエムタイホーとリトルゲルタの間に馬を向けた。スペースは十分にあった。ところが次の瞬間、テイエムタイホーが外に寄れて接触。ローブティサージュはもんどり打ち、福永は投げ出されてしまった。人馬の最悪の事態が頭をよぎり、私は息が止まりそうになった。

幸いなことに馬は自力で起き上がり、検量室前まで戻って須貝師が捕まえた。診療所での検査では骨に異常はないが、全身打撲のような状態だった。福永は関係者に「期待に応えることができず申し訳ありません」と何度も謝っていたという。直線、ローブには突き抜けられる脚と進路があり、騎乗には何の問題もない。テイエムタイホーの松田大作も事前には寄れる馬を立て直そうとしており、直前の一瞬は御すことを怠ったにせよ、全体としては故意があったわけではない。ただ、それでも人馬の生命を奪いかねない大事故は、ちょっとしたレースのアヤ、騎手の動きで引き起こされるのだと改めて痛感した。

前週の菊花賞で福永はリアルスティールの手綱を取り、好騎乗ながら2着に惜敗していた。この秋、どんなレースを見せてくれるのか、期待を抱いていただけに残念である。ローブティサージュは厩舎に戻って経過を観察される予定だ。クラブの規定で遅くとも3月には引退することが決まっており、これまでの頑張りを思い返すと、もう牧場に帰って母親になる準備に入ったほうがローブのためではないかと感じる。もし事故がなければ勲章が1つ増えていたかもしれないが、言っても詮ないこと。命が助かったことに、ただただ感謝したい。

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