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2015.05.06

天皇賞春回顧 馬と騎手、気持ちを通じ合わせた勝利

四半世紀前、オグリキャップ、スーパークリークとともに 平成三強と呼ばれた一角にイナリワンがいた。 大井から中央入りして3勝をあげたが、 勝利はいずれも天皇賞春、宝塚記念、有馬記念とG1ばかりだった。 非常に激しい気性の馬だったが、騎手と息が合ったときの爆発力は凄まじいものがあった。 もちろん出自も経歴も異なるが、今年の天皇賞春、 横山典弘とゴールドシップの走りを見て、 ジョッキーが気持よく操ることの大切さを噛みしめることになった。 去年の春盾、ゴールドシップはゲート入りで興奮し、大暴れした。 真偽はわからないが、一説には誘導員に尻を強く押し込められたからだとも言われる。 結果は出遅れ7着大敗。 一方、なかなかゲートに寄りつかず、3分以上他馬を待たせてしまった今年。 無理に押しこむまれることも、長ムチを使われることもなく、 外枠発走にされることもなかった。最後は目隠しをされて入ったが、 気難しいゴールドシップにとって、無理強いされなかったのは実に幸運だった。 同厩ローブティサージュの事件も微妙に影響していたのかもしれない。

だが、ゲートは遅かった。最後方からの競馬。1000メートル通過は61秒4。 ゆったりとした流れを外から追走させると、 嫌々走っていたゴールドシップの気分が乗ってきた。 自然とポジションをあげると、向こう正面では横山典が馬を押して加速。 レースのラップが落ちたところで、一気に先頭集団まで取り付く。 瞬発力勝負になるのは避けなければならないから、 ここでマクっていった判断は至極正しい。さらに巧みな手綱だったのは、 逃げ馬に競りかけるようなことはせず、3コーナーから控えて脚を溜めたこと。 行ききってしまったら、スタミナ無尽蔵のゴールドシップもゴール前は垂れる。 尤も、こうしたコントロールが利いたのは、道中、気持ちに逆らわず、レースに集中力を向かわせることができたからなのだが。直線、粘りまくるカレンミロティックを目標にして 先頭に立ち、外からフェイムゲームの追撃を凌いだところがゴール板。 あまりに計算し尽くされたベテランの騎乗というしかない。 スタート前はゴールドシップからは走りたい気配は微塵も感じられなかったのだから。 ノリは本当に超一流のジョッキーだ。

2着はフェイムゲーム。ステイヤーが台頭する流れになったが有利に働いたが、 馬自身も良く力をつけている。11歳上の兄、バランスオブゲームの果たせなかった G1勝ちをどこかで掴んでほしい。3着カレンミロティックも先行勢が崩れるなか、 早め先頭で驚くほど粘った。ラストインパクトも距離不安がありながら、 大きく折り合いを欠くことなくレースができた。 宝塚記念は楽しみだ。1番人気、キズナは7着。 仕掛けどころの難しいタイプで、淀3200メートルは適性がない。 散水して馬場が重くなっていたのもマイナスだった。 ただ、骨折による能力減を感じるところはなく、 中距離以下に舞台が戻れば十分にチャンスがあると思う。 期待したサウンズオブアースは9着。 外枠から積極的な競馬を試みたが、スタミナが問われる展開は向かなかった。 3番人気アドマイヤデウスは折り合いつかなかった。 まったく勝負にならない。12着のウインバリアシオンは直線で失速。 ゴールしたものの左前脚の浅屈腱炎不全断裂で競争能力を喪失した。 種牡馬になることは難しいようだが、一命を取り留めたのは幸い。 これまでの健闘を労いたい。

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