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2014.12.24

有馬記念で集大成? キャロットクラブがリーディング1位へ

今週は2014年を締めくくる有馬記念。 このレースがラストランとなるジェンティルドンナ、ジャスタウェイをはじめ、 グランプリ3勝のゴールドシップ、ジャパンカップを圧勝したエピファネイア、 ダービー馬・ワンアンドオンリーなど豪華な顔ぶれが揃い、 多いに暮れの一番を盛り上げてくれている。 そうした陰で、激変する競馬界を象徴する歴史的な記録も成し遂げられようとしている。 馬主の収得賞金額で競われるオーナーリーディング、 大衆向けクラブ法人の「キャロットクラブ」が27億円を超え、初めて1位を獲得する可能性が高まっているのである。 キャロットクラブはノーザンファーム傘下にあり、 1頭400口で募集を行っている。所有頭数はおよそ240頭で、4年前からはサンデーレーシング、社台レースホースに続く3位の定位置を確保してきた。 2010年にはサンデーRとの収得賞金差は15億円ほどあったが、 去年は6億円まで差は縮まっていた。今年はエピファネイア、ハープスター、 トゥザワールド、バウンスシャッセなどがG1戦線で活躍し、 先週もディアデラマドレが愛知杯を制して賞金を加算し、トップを走っている。

有馬記念は1着賞金2億円、2着8000万円のボーナスレース。 先週時点、3億7千万円差のリーディング2位で キャロットクラブを追う社台RHは出走馬がいない。 3位サンデーRはジェンティルドンナ、フェノーメノの2頭を参戦させるが、 4億6千万円と大きく差が開いている。逆転はほぼ不可能だ。 キャロットクラブ躍進の原動力は、エピファネイア、ハープスターだろう。 ノーザンファーム系で”本家”は40口募集のサンデーRであり、 キャロットクラブは格下の分家。だから、クラシックを狙えるような素質馬で 募集にかけられるのは牝馬に限られるとも言われてきた。 過去、オークス馬にはシーザリオ、トールポピーがいる。 桜花賞馬・ハープスターも、世代の目玉としてラインナップされた。 一方、初めて牡馬クラシックを制したのが菊花賞馬・エピファネイア。 素質は募集時から一級品だったが、母シーザリオが所属馬だったことから割り振られた。 いわゆるキャロット血統だが、優秀な牝馬は続々と繁殖入りしており、 エピファネイアと同様のケースは今後、増えていくと期待される。

だが、去年の1.5倍にも迫ろうとする収得賞金は、特別な2頭だけが稼ぎだしたものではない。先週時点で勝利数は113と、 すでに去年を16勝も上回っている。5年前は86勝、10年前は41勝に留まっていたのだから、 所属馬全体のレベルアップが著しいと言えよう。 こうしたクラブの底上げは一朝一夕に成功するものではなく、この10年、ノーザンファームがキャロットクラブに注力してきた結果である。 振り返れば1990年代まではサクラ、ナリタ、マチカネ、キョウエイなど、 個人馬主がトップ10に名を連ねていたが、2000年代にサンデーR旋風が吹き荒れ、 2010年代にはクラブ法人が上位を占めるようになっていく。 今年、ランキング8位までを眺めると、個人馬主はメイショウの松本好雄と ドバイ首長のシェイク・モハメドしかいない。 残りの6つのうち3つはノーザンファーム系の キャロットクラブ、サンデーR、シルクホースクラブだ (他は社台RH、マイネルのラフィアン、レッドの東京ホースレーシング)。

社台グループにとってクラブ法人は、 個人馬主ほど景気に左右されずに馬を売ることができ、 さらには出資後も生産馬を自由に扱える、使い勝手のいい仕組みである。 かつては個人馬主への遠慮から、クラブ馬は大レースを勝てないと言われたこともあったが、 そうした時代はとうに過ぎ去った。 いま、キャロットクラブという分家が、一時的にせよ本家を凌ぐというのも 時代の変化を示すものかもしれない。 ノーザンファーム傘下に入ってから勝ち鞍を倍増させたシルクHCと合算すれば、 次の10年は分家連合が経営の支柱になる可能性が高い。 もっとも、依然として本家に素質馬が集まる状況には変わりはないだろうが、 今後、その濃淡は薄まっていくのか、あるいは揺り戻しがあるのか、 ノーザンファームの戦略を見つめるのも楽しみである。 今週、エピファネイアが優勝すれば、 キャロットクラブとしては初の年度代表馬を送り出すことになろう。 果たして有馬記念を2014年の集大成とすることができるか、注目したい。

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