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2014.06.03

日本ダービー回顧 王道をゆくワンアンドオンリー制覇

1990年のツルマルミマタオー以来、20頭の管理馬を日本ダービーに送り込んできた橋口 弘次郎調教師。ダンスインザダーク、ハーツクライ、リーチザクラウン、ローズキングダムで2着4回という悔しさを味わいつつ、遂にワンアンドオンリーで悲願を成就させた。 内が有利な馬場状態で1枠2番は実に幸運な枠だった。逃げ馬・ウインフルブルームの回避でペースは速くならないことが明らかな状況で、横山典弘はこれまでとは打って変わって積極的に好位を取った。エキマエの引っ張るラップは1000メートル59秒6だったが、離れた2番手以下はスローペース。やはり先行した皐月賞馬イスラボニータを前に見る展開は、この時点で八割方、勝敗は決したとしても過言ではなかろう。皇太子殿下が来場されることが発表になると、2月23日の誕生日がワンアンドオンリー、横山典、前田幸治オーナーと同じであると、サイン派はこぞって喧伝していたが、その通りの結果になった。レース後、殿下は「世の中にはそういうこともあるんですね」と話されたというが、皇室馬券だけは直球勝負であると噛み締めさせられた(半ば冗談でなく)。

レース後、パドックで行われたイベントで、司会の細江純子が心から嬉しそうに横山典を祝福している様子を見て、今月のキャロットクラブの会報を思い出した。 そこには細江のコラムが掲載されていた。「ダービーというレースだけは、1頭の馬に携わる人々の道のりが強く問われるもの」 「誰しもが納得のいく勝者であってほしい」と、ダービーでの乗り替わりに疑問を呈す内容が綴られていた。 ダービーをイメージして築き上げられた人馬の呼吸こそ「一瞬の判断を要する 最高峰の戦いにおいて、何より重要」だとする細江。 引き合いに出したのは去年の本番直前、コディーノの鞍上が横山典からウィリアムズにスイッチした出来事だ。 ライバル・キズナの武豊は以下のように述べたと言う。

「その報道を耳にした時、感じていた脅威がスッと引いたように思えました。 それはどちらの騎手が上手いとか合っているかということではなく、 ダービーを勝つためにどんなことをしたらいいかというものがあるから。 それはスタートからゴールまでの間だけではなく、 スタートするまでにやっておくべきこともある。 だからデビュー戦からずっとダービーを目指して乗ってきた、 横山典弘騎手が鞍上にいないことで、気持ちがラクになった」 (ECLIPSE 2014/6)

”乗り替わりでは勝てない”ジンクスは今年も継続したわけだが、ステップに関してもジョッキーに関してもワンアンドオンリーが歩んだのはダービー制覇の王道だった。昨秋の東京スポーツ杯から弥生賞、皐月賞と横山典は同馬に”競馬”を教えてきた。 弥生賞からダービーまでは、着順に関わらず騎乗してくれるよう陣営は依頼していたという。 馬の能力や適性を把握していたからこそ思い切った脚質転換が可能だったし、前半でかかりそうになったときに最小限のロスで折り合いをつけることができた。 つまり、最高の騎乗を為し得たのは乗り替わりがなかったからであり、何かピースが欠けていたらダービー馬の称号はイスラボニータが手にしていたかもしれない。横山典もロジユニヴァースの勝利とはまた違った、 晴れ晴れとした気持ちを持っただろう。決して去年の恨みがましさなど、おくびにも出さないのが良いところなのだが。

2着イスラボニータの蛯名、来年はぜひ勝ってもらいたい。3着の松岡マイネルフロストは馬場と展開を最大限、味方につけた。 毎日杯はレベルが高かった。4着は菱田タガノグランパの好走も予想外だったが、松田博師の仕上げには恐れ入る。 5着に2番人気トゥザワールド。先行すると思われたが、 躊躇した隙に他馬に前へ入られて後方からの競馬になってしまった。府中2400は向かない血統なのかもしれないが、川田の騎乗に積極さが見られなかった。ハープスターショックを引きずっているのだろうか。 愛馬ワールドインパクトは10着。内へ入ろうとして脚を使ったし、追い込みにかけられる馬場状態にはなかった。とは言え、直線の手応えを見れば、 上位馬とは力の差があったことは認めざるをえない。 紅一点レッドリヴェールは12着。小柄な馬体がマイナス8キロ、 牡馬相手には厳しい状態だった。

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