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2014.05.26

オークス回顧 岩田ヌーヴォレコルトが大本命を打ち砕く

ヌーヴォレコルトがハープスターの追撃を封じ、 皐月賞をステップにしたバウンスシャッセが3着に入ったオークス。 その差はクビ、クビ。一瞬の騎手の判断や、わずかな展開のアヤで 3頭の着順はどうとでも変っていただろう。単勝1.3倍のハープスターは 殿一気だった桜花賞より少し前の、後方から4番手にポジショニング。 レースは1000メートル60秒7と、ややスローに流れたものの馬群は縦長に。 追い込みにかけねばならないハープスターにとっては、 アンラッキーな展開であった。かねてより陣営が繰り返し公言してきたように、 川田は大外から直線だけで差しきるつもりだった。 4コーナーでは外に出すため、一旦、最後方まで下がって追い出しを始めた。 実力が抜きん出ていなければ取れない選択肢であるし、それだけ陣営には自信があったということだ。

直線、ニシノアカツキにさらに外へ押しやられる不利がありながら、 ハープスターは最速33秒6の脚で猛然と駆け上がってきた。 しかし、坂上で勢いは鈍り、勝ち馬を交わすことはできなかった。 ブエナビスタやジェンティルドンナなら抜き去っていたかもしれない。そうならなかったのは本質的にはマイラーであったからだろう。 事前にも記したが、ハープスターはディープ牝馬らしからぬ筋肉隆々としたスピードタイプの馬である。ほとんど長距離では産駒に実績のないファルブラヴを母系に持つ血統も影響していよう。 とは言え、普通にロスの少ないレースをしていれば優勝していたのだと思う。 圧倒的に強い、故に大外を回すのが最もリスクの低い競馬である、その一貫した考え方に幾つかの条件が重なった結果が、今回はクビ差の遅れだったということだ。 オークス敗戦で、凱旋門賞遠征は残念ながら白紙に戻さざるを得まい。

勝ち馬、ヌーヴォレコルトは猛調教を積みながらプラス体重。 チューリップ賞、桜花賞のレースぶりでは逆転は難しいように思えたが、見違えるほど急成長していた。 ハープスターの追撃を封じたゴール前は、父ハーツクライがディープに土をつけた 有馬記念を彷彿とさせた。これも血のなせる技だろうか。尤も、2番人気馬がクラシックを制したとは思えないほどレース後のスタンドは静かだった。大本命馬が敗れたということに加えて、騎乗停止から明けたばかりの岩田がビッグタイトルを手にしたことに戸惑う雰囲気が漂っていたように私は感じた。本来、喝采に包まれるはずの勝利騎手インタビューも異様なものだった。 岩田は笑みの一つも見せず、神妙な表情で受け答え。 天然に明るい彼の性格を知るファンには、不自然きわまりないものだった。 「5大クラシックを制覇しましたが、いかがでしたか?」という質問には、インタビュアーの意図とは関係のない言葉を返した。

「嬉しいんですが、自分自身の不甲斐ない騎乗で後藤騎手を怪我させてしまったことを 反省して、これから騎手人生、気持ちを背負ってがんばっていきたいなと思いますし、 後藤騎手の一日も早い復帰を願います」

「岩田、噛むなよ‼︎(*_*)」、後藤のフェイスブックの冗談めかしたコメントだけが救いになった。 オークスで岩田の騎乗は完璧だった。中団で折り合うと、 直線では馬場の真ん中へ。1頭、内にいたバウンスシャッセが 進路を探してオタオタとするなか、岩田は前の馬が内へ切り込むのを待って、一分のロスもなく追い出したのだから。各馬の動きを読みきった位置取り、囲まれても慌てることない冷静なジャッジ、1頭分のスペースがあれば迷いなく飛び込む勇気、 岩田が大レースを勝ち続ける理由を改めて痛感させられた。

愛馬バウンスシャッセは3着。パドックからデキが抜群で、20倍ほどあったオッズは 16倍まで急下降して3番人気になった。 レースは、もう少し前につけるかと思っていたが7番手あたりを追走。 直線では行き場を失って、内に進路を見つけるまでに手間取った。その間にヌーヴォレコルトに先に抜けだされたわけだが、 一瞬の脚がないバウンスシャッセが並びかけるのは難しかった。 ゴール板まで脚色は衰えていないだけに、先頭に立てなかったことが惜しまれる。 それでも出資馬がクラシックで馬券になるなど稀有な経験で、 馬と北村騎手、藤沢師には心より感謝申し上げたい。 4着はニシノアカツキ。重賞でも差のない競馬をしてきたし、 オペラハウス産駒で距離延長も良かったのだろう。 フローラSで鮮やかな勝ち方を見せたサングレアルは7着。 輸送もあって馬体は14キロ減の400キロと、走れる状態になかった。

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