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2012.12.12

阪神JF回顧 新生シルクのローブティサージュ優勝す

日曜日、仕事で外出中。遅い昼食を取ろうとファストフード店に入り、ワンセグを競馬中継に合わせた。初めて一口馬がGⅠに参戦する。小さな画面を食い入るように見つめた。ローブティサージュ。1枠1番が嫌われたのだろうか、ビッグレースから遠ざかっているシルクホースクラブの勝負服が強く見えないのか、同馬は5番人気。最内枠は包まれるリスクは高いが、巧く操れば最短コースを抜けられる。今年、大きな飛躍を遂げた秋山真一郎は、前日の朝日CCも流れるような手綱さばきで大混戦のハンデキャップレースを制していた。 ローブティサージュは社台グループと提携を大幅強化した新世代の1頭。総額1500万円、一口3万円という募集価格は、ゴムマリのような馬体を見れば、あまりにリーズナブルなお買い得馬。近親にはヴィクトワールピサ、アサクサデンエンなど活躍馬が並ぶ。ノーザンファームからのご祝儀、新生シルクの広告塔を担うはず。去年、私は迷うことなく、この馬に出資することを決めたのだった。

ローブティサージュは多くのウォーエンブレム産駒がそうであるように、激しい気性を持つ。それは精神的な脆さであると同時に、勝負根性の源でもある。新馬戦で馬体をぶつけられながら、逆にスイッチが入ったように脚を伸ばしたのには驚かされた。心配は折り合いを欠くこと。最終追いきりでも、その気が垣間見られた。秋山は引っかかるのをおそれて、ソロっと後ろから行くのではないかと考えていた。しかし、秋山は好スタートを切るや、積極的に押し上げて中団にポジショニングをとった。インが伸びる馬場状態から秋山は内を突くこうと狙っていた。そのためにはある程度、前へ行く必要があった。レースはハイペース。速い流れに乗ったローブティサージュは、スムーズな競馬で4コーナーに差し掛かる。あとは進路が開くかどうか。直線、先にいたクロフネサプライズの外にスペースが生まれた。秋山は一呼吸置いて、馬を追い出した。 外ローブ、中クロフネ、内レッドセシリアの激しい叩き合い。ゴール板ではローブティサージュがクビ差、抜け出していた。

この15年余、たくさんの馬に出資してきたが、オープンを勝った経験すらなかった。 多くの馬が未勝利で掲示板に乗ることすら叶わず、何度もクラブ会員を やめようとか思ったものだ。収支は気が遠くなる赤字。長い間、私は素人に馬体が分かるはずもないと、血統表を眺めて漫然と出資していた。 だが、去年、一念発起。馬体の見方を学んでみようと考えた。肩の角度、胸やトモの厚さ、 飛節の角度、繋ぎの立ち具合、管囲‥。立ち写真を凝視し、DVDで動きを何度も見直した。この世代、例年より多い6頭を買ったが、阪神JFと同じ日、そこからホワイトフリートが2勝目をあげてオープン入りを果たしてくれた。馬が見れるようになったなどトンデモナイ勘違いをするつもりはない。それでも、多少の努力が幸運を引き寄せてくれたことは素直に嬉しい。一方、ノーザンファームが”当たり”を出血大サービスで混ぜてくれたのも明らかだ。シルク2歳には今週の朝日杯に出るフラムドグロワールのほか、ラストインパクト、インプロヴァイズ、クラウディオス、ラトーナなどの素質馬が勝ち上がっている。

外回りコースになって以降、阪神JFは大出世レースである。ウオッカ、ブエナビスタ、アパパネ、トールポピーらは3歳以降もGⅠタイトルを積み上げた。クラシックやその先につながるレースが阪神JFだ。とはいえ、専門家の間ではローブティサージュの評価は高くはない。ロスなく立ちまわった秋山の好騎乗が、十二分に能力を引き出したのは認めざるをえない。柏木集保も「どうも食い足りない」(netkeiba)と端的に表現している。デビュー以来、馬体を減らしてきたローブティサージュは一息入れて 桜花賞、オークスをめざすことになる。ウォーエンブレム産駒は成長力に疑問符がつけられることもあるが、どれだけ春までパワーアップできるかによって、「名馬」の階段を駆け上がれるか決まる。 一出資者には冷静に判断する目はないが、夢が大きく広がったのは間違いない。秋山騎手、須貝厩舎のスタッフには心から感謝申し上げたい。

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コメント

おめでとうございます。
競馬に対する熱意がこもった熱 記事ですね。

読んでいる私も熱くなりました。

投稿: Easygore | 2012.12.13 14:39

>Easygoreさま
ありがとうございます。やはりG1ですから嬉しいです。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2012.12.18 00:09

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