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2012.09.06

タップダンスシチー安否は? 乗馬転用後に行方不明か

*競走馬のふるさと案内所のサイト内、タップダンスシチーのページに「現在個人の牧場さんにけい養されており、見学等はできませんが、馬は元気にしているとのことです」との文章が掲載。生存が確認された。(9/7追記)

ジャパンカップ、宝塚記念を勝ち、凱旋門賞にも挑戦するなどGⅠの舞台で息長く活躍したタップダンスシチー。その外国産馬初10億円ホースの行方が分からなくなったと、ウェブで波紋が広がっている。タップダンスシチーは引退後の2006年、日高町のブリーダーズスタリオンステーションで種牡馬入り。初年度163頭、2年目は127頭の繁殖牝馬を集めたが、産駒は準オープンまで出世したドリームピーチ、秋華賞に出走したアンティフリーズらの活躍に留まり、種付け頭数は激減した。そのため、2011年のシーズンを以て種牡馬を退き、去勢されてノーザンホースパークで乗用馬として第三の馬生をスタートすることになった。そして昨秋、タップダンスシチーは福島県のノーザンファーム天栄に移動した。ここまでが公の情報なのだが、先月末、ライターの臼井隆宏氏が個人的に同馬に会いに行こうと滞在先を探した顛末をブログに掲載したところ、思わぬ結果に騒ぎが拡大した。

タップダンスシチーに会いに行くべく、いつなら見学しても問題ないのかを問い合わせてみた。すると、電話口の相手はこんなことを言った。「もういません」…どういうことなのだろう? とたんに、胸騒ぎがした。「4月に関東の●●ファームへ移りました」それ以上のことは知らない、という。「●●ファーム?」その牧場名自体は聞き覚えがあったので、電話を切ってからいろいろと検索してみた。すると、美浦(茨城県。競走馬のトレーニングセンターがある)の近くの牧場であるらしい。

私「はい、JRAでGIを勝っているタップダンスシチーがそちらにいたことがあると伺いまして」 先方「今はいません」 私「●●ファームさんには来たことがない、ということですか?」 先方「そうではないです。すぐに出ました。あと私も●●ファーム本体ではなく、関連会社の者なのでよくわかりません」/ 私「わからないって、連れ去られたわけではないでしょう? どこに、まではわからなくても、誰が連れて行ったくらいは…」 先方「……言えません」 私「言えない?」 先方「あの馬もいったん乗馬に下りたわけですよね、乗馬には乗馬の人生…いや人じゃないから馬生か(軽く笑う)、あるじゃないですか。おわかりですよね」 (takahiro.com『GI馬・タップダンスシチーは、どこへ?』)

上述のブログでも触れられているが、フジテレビの福原直英アナは4月、ノーザンファーム天栄でタップダンスシチーに跨り、「大学の馬術部に移籍するらしい」(新・馬、そしてそれ以外も)との話を聞いていた。ならば、どこかの大学に譲渡されているはずだが、ここまで騒ぎが広がっても安否情報が寄せられないことが、すでに殺処分されてしまったのではないかという懸念を増幅させている。しかし、これほどの有名馬、安易に手をかけるとは考えがたく、どこかで大切に世話されていると信じている。万が一、処理業者の元へ送られていたとしたら、功労馬の余生について議論が巻き起こるのは必至だろう。折しも今年1月、競馬界の年金制度と言える「功労馬繋養展示事業」において、予算の制約から交付金が従来の月額3万円から2万円に減らされ、支給開始年齢も14歳まで引き上げられていた。公的機関がジャパンカップ優勝馬の余生すら担保できない、所在すら把握できない現状は再考されるべきではないか。

引退馬の余生問題に対して正面から向き合っているのは民間団体が中心だ。年老いた元競走馬の多くが処分されるなか、養老牧場をつくる動きは各地で出てきているが、どこも厳しい資金状況にある。15年近く活動を続けているNPO引退馬協会は「フォスターペアレント制度」を収入の柱にしている。ナイスネイチャ、トウショウフェノマ、セントミサイルなど6頭のフォスターホースに、それぞれ里親となる会員を募って月2千円程度を寄付してもらう。1頭の馬をたくさんの人で支えようというのだ。この他、特定の馬を決めずに月1千円の会費を収める一般会員の仕組みもあり、私はこちらの方に登録している。日頃、競馬を楽しませてもらっている一ファンとして、わずかな一助にもなれればという思いだ。今回の行方不明騒動で功労馬の余生に問題意識を持った方がいれば、将来的に大きな枠組をつくるのとは別にすぐにできることとして、民間団体に寄付をする選択肢も検討してはどうだろうか。ともあれ、タップダンスシチーの無事を祈りたい。

>>”引退馬の年金”が大幅減額 支給年齢も引き上げ (2011/10/31)
>>シンコウフォレスト安楽死 割り切れぬ感情こそ大切に(2007/09/27)

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コメント

先日、テンジンショウグンの近況ニュースを聞いたばかりだったので驚きです。
タップダンスシチーの無事を祈ります。

投稿: | 2012.09.06 13:15

「来週の月曜日に牧場側と最後の詰めをしたうえで、月曜日以降早い段階で公式発表します」
(友駿ホースクラブご担当 イワタ様)

投稿: 最新情報 | 2012.09.06 17:13

観光施設で人気も無くなってきたから、廃用しちゃった!けど、まさか嗅ぎつけられてネットで話題になるとはなあ…まあ、そのうち皆も忘れるだろっ!暫くは大人しくしてよ〜

という妄想を受信しました。

投稿: | 2012.09.06 21:41

クラブが、無事を公式に発表したようですね。
ただ、写真などがオープンにされたわけではないので、今一つ安心感が持てないのも正直なところ。

競馬を始めて好きになればなるほど、競走馬の余生というものにも、色々な思いを抱くようになるものです。
まだまだ駆け出しの私ですら…。

種牡馬時代の影響で腰に問題があり、大学行きがなくなったとか…。
馬も腰が…なんですね。
とにかく無事を信じるのみです。

投稿: てこてこ | 2012.09.13 18:57

>みなさま
コメントありがとうございます。
とにかく無事に生きていてくれて良かったです。
これを機に引退馬の余生を再考する動きが出てくることを祈ります。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2012.09.17 14:45

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