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2012.09.14

タップダンスシチー行方不明騒動 生きていた幸運活かせ

あるブログ記事から波紋を広げたタップダンスシチーの行方不明騒動。競走馬のふるさと案内所のサイト内、タップダンスシチーのページに「現在個人の牧場さんにけい養されており、見学等はできませんが、馬は元気にしているとのことです」との文章が掲載され生存が確認された。友駿ホースクラブの会員専用ページにも消息が伝えられた模様だ。最悪の結末も覚悟していたファンには胸を撫で下ろしたのではなかろうか。しかし、ジャパンカップ優勝馬といえど、なかなか所在すら把握できず、また今後の余生も決して保障されているわけではないという事実は、引退馬の厳しい環境をあらわにしたと言えよう。もとよりサラブレッドは経済動物であって用途がなくなれば処分せざるを得ないのは、競馬産業を維持していくうえで受け入れられねばならない現実だ。それでも競走馬を単なる博打の駒として扱うのではなく、馬に個性や物語性を帯びさせ、ロマンやスポーツ性を強調して馬券を売っていく以上、競馬場から姿を消したアイドルホースにファンの目が向けられるのは当然の成り行きでもある。ところが、生存が確認された今も、未だに一般のファンにはタップダンスシチーがどこの牧場で過ごしているのかすら知る手段すらない。

過去、繰り返し書いてきたので詳細は避けるが、優れた成績を収めた馬に対してはJRAが余生を担保する仕組みが必要だと私は考えている。現行のいわゆる年金制度(引退馬繋養展示事業)では、重賞勝ち馬のうち申請が認められた14歳以上馬について、所有者に月額2万円が助成されている。今年度は230頭が対象で、この中にはメジロライアン、ウイニングチケット、ダイユウサクなどG1馬も多くいる。しかし、養老牧場への預託料は少なくとも月5万円程度が必要とされ、その他に医療費など出費もかさむ。仮に6歳で引退すれば、助成を得られるまで8年の空白期間も生じる。年間60万円以上の経費がかかるのだから、馬主の懐次第で処分に至るのは自然なことだ。すべての重賞勝ち馬に余生を保障するのは理想にすぎるが、せめてG1勝ち馬だけでも救うことはできないだろうか。例えば優勝賞金の1割をJRAが預かって引退後に後払いしていくなど、個々の馬主やファンの善意に頼らない、安定した制度を導入する時期にあると考える。今回、もしタップダンスシチーが処分されていたらファンの大きな失望を招いたはず。生存していた幸運を競馬界は活かしてほしい。

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