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2012.04.16

皐月賞回顧 イン強襲!内田博幸の神業が勝負を決す

皐月賞は馬場に影響されることがままあるレースだが、今年は馬場を見極めたジョッキーの判断が勝敗を決定づけたと言うべきだろう。人気は直前でグランデッツァがワールドエースを抑えて1番人気に。とはいえ3.1倍と3.2倍だから、その差はないに等しいものだった。スタート直後、ヒヤッとしたのはワールドエースの福永。前の馬に接触してバランスを崩し、危うく落馬しかけたのだ。落ちずに済んだのは紙一重、実に幸運だった。メイショウカドマツとゼロスが馬群を離して引っ張る。その後ろに3番人気ディープブリランテ。1000メートルは59秒1。荒れた馬場にしてはペースは速く、先行勢には厳しい流れ。好位置を取ると思われていたグランデッツァは後方15番手。ワールドエースは17番手、最後方に4番人気ゴールドシップと有力馬が揃って追い込みにかける展開になった。福永としてはスタートのアクシデントから立ち直り、グランデッツァを見るポジションも取れ、自信を持って勝負を挑んだのではなかったか。

4コーナー、Mデムーロのグランデッツァが大外を回り、さらにその外をワールドエースが回る。外差しの馬場が続いていたものの、傍目には驚くほど外に膨れる形。それでもグランデッツァが相手ならば決して間違った選択ではなかった。ところが、最も後ろにいたゴールドシップの内田博はまったく逆の進路を選んだ。内に馬を向けると、コーナーの差を利して一気に進出。直線ではぎりぎり荒れていないところを通り、後続を突き放した。ワールドエースは大外から差し脚を伸ばしてくるが、如何せん距離ロスの差は大きすぎる。2馬身半先にゴールドシップが悠々とゴールに飛び込んでいた。内田は道中の走りから多少傷んだところを通っても問題ないと把握し、インを突いた方が有利だと決断した。脳裏にはエ女王杯で1頭だけ最内を走って圧勝したスノーフェアリーが浮かんでいたという。まったく、この男の大胆さ、肝を冷やす。G1を勝つには力が抜きん出ているか、どこかでリスクを背負って勝負することが必要だ。福永には苦い敗戦であろう。

ゴールドシップは父ステイゴールド、母父メジロマックイーン。前年の三冠馬オルフェーヴルと同じ配合になる。少ない頭数からフェイトフルウォーなど重賞勝ち馬を輩出しているのだから、奇跡のニックスと断じて良い。成長力、スタミナ、スピード、勝負強さ、競馬の巧さ、道悪適性、頑丈さ。確かに父、母父はどれも兼ね備えた名馬であった。芦毛のゴールドシップにはマックイーンの面影が強く重なるが。春の牡馬クラシックを社台グループ以外の生産馬が制したのは2008年、ディープスカイのダービー以来。皐月賞の勝ち方をみると、2年連続3冠馬の誕生もあながち低い可能性ではないように感じる。共同通信杯から直行は実績ないステップで、私はアタマでは抑えられなかった。常識的に考えれば、ダービーはさらなる上昇が見込める。ワールドエースは馬体を減らさなかったのは好材料だったが、次走は年明け5戦目になる。競馬はやりやすくなるはずだが、皐月賞の疲労をどこまで癒せるか。

3着はディープブリランテ。かかる場面もあったし、前に行って残るのだから実力は大したもの。ただ気性面からはNHKマイルに矛先を向けてもいいように思う。4着は弥生賞勝ち馬のコスモオオゾラ。こういう馬場は得意だ。逆に5着のグランデッツァは何度もノメって脚をとられていた。ダービーよりは皐月賞のほうがチャンスは大きかっただけに惜しい。輸送で思った以上に馬体が減っていたのも、悪い方向に作用したのではないか。6着サトノギャラント、7着ベールドインパクトはよく頑張っている。9着モンストール、11着アーデント、12着トリップは内枠がかわいそうだった。ラジオNIKKEI杯でゴールドシップとグランデッツァを降したアダムスピークは何とシンガリ負け。体調が戻っていないのか。いずれにしても、ダービーはゴールドシップ、ワールドエースの両雄が再び中心となるだろう。そこに力を温存したヒストリカルら別路線組が割って入れるか。楽しみは大いにある。

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