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2012.03.31

速報回顧:ドバイワールドカップデー 日本勢は惨敗喫す

マラドーナの登場もあり、大いに盛り上がった2012年ドバイワールドカップデー。だが、ヴィクトワールピサが最高峰の栄冠を勝ち取った去年とは一転、日本勢にとって厳しい結果になった。以下は中継を見ながら、各々のレース直後に記した速報的な回顧である。間違いもあるかもしれないが、その箇所はご指摘いただければ幸い。


UAEダービー(AW1900メートル)には矢作厩舎からゲンテン(ウィリアムズ)が出走した。鋭く追い込んで2着したヒヤシンスSをステップにしての挑戦。ブックメーカーの1番人気は去年のBCジュヴナイルフィリーズターフを勝ったロート(愛)、エイダイ・オブライエン厩舎の所属馬だ。 5番枠からスタートとしたゲンテンは内に潜り込むが、口を割って折り合いに難を見せる。モハメド殿下のヘルメットがハナを切り、やはりオブライエン厩舎のダディロングレッグス(愛)が2番手。ロートは5番手につける。4コーナー、後方を進んでいたゲンテンは早くも手応えを失う。直線でダディロングレッグスが早めに先頭に躍り出ると、並びかけようとしたロートを逆に突き放す。 そのままダディロングレッグスがリードを保って1着でゴールした。勝ちタイムは1分58秒35。 ロートは外からヤンツーキアン(仏)にも交わされ3着まで。ゲンテンは最後方での入線と、距離が長かったを考慮しても力量差を認めざるを得ない敗戦だった。

アルクオーツスプリント(芝1000メートル)は直線競馬。世界各国から快速自慢が集まり、確たる存在はいない混戦模様となった。日本馬として初めて参戦したのが牝馬エーシンヴァーゴウ。昨夏は新潟1000メートルを連勝した直線のスペシャリストだ。鞍上はスプリンターズSで3着に導いた福永。エーシンヴァーゴウは好スタート、前に馬を置いて4番手につける。残り400メートルでムチが入り、ここから追い比べに。外が伸びる馬場を意識して福永も進路を探るが、強豪揃いの先行勢を捕える脚はなかった。ゴール直前、大外から脚を伸ばして一気に馬群を交わし去ったのがオルテンシア(豪)。後方待機は作戦通り、勝ちタイムは57秒67。2着はソウルパワー(愛)、3着はジョイアンドファン(香港)。一昨年の覇者もスタートで後手を踏んだのが響いた。エーシンヴァーゴウは12着。 短距離王国オーストラリアの強さを改めて思い知らされるレースになった。

日本馬の出走のないドバイゴールデンシャヒーン(AW1200メートル)。去年のスプリンターズSに来日したロケットマン(シンガポール)、ラッキーナイン(香港)といったアジアのトップスプリンターが人気を集め、これにセポイ(豪)を加えた3頭が覇を競う形になった。日本のファンも興味を持って観戦できたのではないか。連覇を狙うロケットマンは好スタートを決めると、抑えて2番手につける横綱競馬。コーナーを利用して直線に入る前にハナに立った。このまま押し切りかと思われたが、好位5番手につけていたクリプトンファクター(バーレーン)がロケットマンに襲いかかる。残り100メートル手前で抜き去ると、1馬身半の差をつけてゴールした。勝ちタイムは1分10秒79。後方3番手から脚を伸ばしたラッキーナインは3着まで。セポイはオールウェザーが合わなかったのか、見せ場なく着外に終わった。ガルフの伏兵から新星が誕生した。

ドバイデューティフリー(芝1800メートル)にはアドマイヤムーン以来の日本馬優勝をめざしてダークシャドウ(福永)が挑戦した。休養明けの京都記念は2着だったが、一叩きされて上昇気配。エプソムC、毎日王冠と連勝した適距離で大いに期待がかかった。ライバルは香港年度代表馬のアンビシャスドラゴン、遠征競馬に実績あるシティスケープ(英)らと見られていた。プレスヴィス(英)が大きく出遅れ。7番枠のダークシャドウは好スタートを切り、内で包まれるのを嫌って外目の中団を追走する。アンビシャスドラゴンもほぼ同じ位置取り。逃げるアウェイトザドーン(愛)、2番手のムタハディー(南ア)がハイペースを演出する。厳しい流れをものともせず、勝負どころで果敢に先手を奪ったのが3番手にいたシティスケープ。 コーナーでリードを広げると、直線に入っても脚色は衰えない。後続に5馬身差をつけるセーフティリード。驚くべき1分48秒65というコースレコードで圧勝した。2着ムタファディー、3着にシティスタイル(米)。ダークシャドウは直線手前から激しく福永が手綱をしごいたが、伸び脚なく馬群に沈んだ。結果は9着。本来の力を発揮できなかったが、万全であってもシティスケープのパフォーマンスからは勝ち負けまでは難しかっただろう。

10頭立てで行われたドバイシーマクラシック(芝2410メートル)。ステイゴールドとハーツクライが制したレースに日本馬の姿がないのは少し寂しいものだ。少頭数だったが、どの馬も積極的にハナへ行きたがらない。結局、先手を取ったのはボールドシルヴァノ(南ア)。 その外、2番手にペリエ鞍上のシリュスデゼーグル(仏)がつける。去年、ソーユーシンクを破って英チャンピオンSを制した馬だ。注目のもう1頭、BCターフを勝ったセントニコラスアビー(愛)は中団後方から。極端なスローペースで我慢比べになったが、大きく折り合いを欠く馬はいなかった。ペースアップして迎えた直線、シリュスデゼーグルが早めに抜け出す。後方にいたセントニコラスアビーは内が開くのを待って、遅れて加速。シリュスデゼーグルに競りかけて一騎打ちに持ち込んだ。しかし、軍配は最後まで抜かせまいと踏みとどまったシリュスデゼーグルに上がった。ペースから仕掛けどころを読みきったペリエの老獪さが、18歳のジョセフ・オブライエンの猛追を凌いだ。

ドバイワールドカップ(AW2000メートル)。今年はダート界の両雄であるトランセンド(藤田)とスマートファルコン(武豊)が参戦。ダービー馬、エイシンフラッシュ (ルメール)も加わった。1番人気はG1を8勝している ソーユーシンク。オブライエン師はここも長男ジョセフに手綱を託した。BCクラシック2着の実績あるゲームオンデュード(米)はバファート師が送り込んだ刺客。 ブックメーカーのオッズでは両馬の間にスマートファルコンが割り込んだ。しかし、レースは日本勢にとって厳しい展開になった。馬場が滑ったのかスマートファルコンは行き脚つかず、 またロイヤルデルタに寄られて後退。最後方からの競馬を余儀なくされる。ハナを切ったトランセンドも去年2着に粘ったことから徹底的にマークを受けた。エイシンフラッシュはラチ沿い後方の窮屈な位置取り。トランセンドは4コーナーでカッポーニ(UAE)に競りかけられると、 手応えをなくズルズルと下がっていく。外を回ったスマートファルコンも上位を伺う脚はなかった。勝ったのはモハメド殿下のモンテロッソ(UAE)、タイムは2分02秒67。直線、大きくリードを広げると、騎手はゴール30メートル手前で直立してムチを振りかざす余裕だった。2着カッポーニ、3着プラントゥール(英)。日本勢はエイシンフラッシュ6着、スマートファルコン13着、 トランセンドは殿負け。着順はともかく、とりわけスマートファルコン陣営にとっては悔いの残る結果だったのではないか。

ワールドカップデー史上、前代未聞のレースやり直しとなったドバイゴールドカップ(芝3200メートル)。一度はゲートが開いたものの、1周目の直線でフォックスハントが故障して転倒。走路から移動することができない状態で、向こう正面半ば、半分の距離を走ったぐらいの地点で騎手たちに中断が伝えられた。マイペースでハナを切っていた小牧太のマカニビスティーには痛いアクシデントだった。主催者は各陣営に意見を聴取しワールドカップの後に再レースを行うことを決定した。1日に2度も走らせられることになった馬の気持ちは分からない。だが、小牧は1度目と同じようにハナに立たせた。3コーナーを過ぎてペースがグッと速くなる。先頭を伺おうとブロンズキャノン(米)が仕掛けられるが故障。不幸中の幸い、他馬は巻き込まれなかった。その後、マカニビスティーは一杯になり、直線入り口では 歩く格好になってしまった。最後方で入線。2度も長距離戦を走ったのだから、それも当然か。勝ったのはオピニオンポール(UAE)。デットーリがトリを飾った。

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