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2012.02.24

名伯楽・鶴留明雄師らが引退 ラストウィーク来る

競馬界は世間より一足早い卒業シーズン。今年は4人の調教師と4人のジョッキーが惜しまれつつターフを去る。栗東の鶴留明雄はGⅠ7勝、重賞32勝の名伯楽。去年、オルフェーヴルで三冠を達成した池添謙一は鶴留師が育てた弟子である。管理馬スイープトウショウとのコンビでは秋華賞、宝塚記念、エリザベス女王杯を制している。ちなみに池添の父である謙雄(現調教師)も騎手を引退後、 調教助手として鶴留厩舎で働いていた。私が初めて鶴留厩舎の華々しい活躍に感嘆させられたのは1991年の牝馬クラシックだった。ノーザンテースト産駒のノーザンドライバーは若き岡潤一郎を鞍上にしてデイリー杯、ペガサスSを連勝し、桜花賞ではイソノルーブルに次ぐ2番人気を集めた。このレース、最大のライバルは蹄鉄を履かずに走り、直線で後退。絶好のチャンスが訪れたかに見えたノーザンドライバーだったが、その3馬身先を橙色の帽子が駆け抜けていた。同じ鶴留厩舎、角田晃一の操るシスタートウショウであった。

シスタートウショウはオークスでイソノルーブルにハナ差負けるのだが、3年後の樫で鶴留は雪辱を果たすことになる。ブライアンズタイムの仔、チョウカイキャロルだ。デビュー前から距離適性を見抜き、桜には目もくれず フラワーC、忘れな草賞をステップにして3歳牝馬の頂点へと押し上げた。手綱を取っていたのは先日、自死した小島貞博。戸山為夫厩舎の解散後、乗り鞍を失って窮地に立たされていたベテランジョッキーに鶴留は手を差し伸べたのだ。翌年、小島貞とともにタヤスツヨシで悲願のダービー制覇も成し遂げた。鶴留は騎手時代、戸山に師事していたから、小島貞は弟弟子にあたる。体重増加に悩まされた鶴留は障害レースへ転身したが、戸山の勧めで調教師をめざすようになったという。他人の恩と心の痛みを知る人であるのだろう。 岡、角田、池添ら若手を積極的に起用し、ベテランも丁重に扱う姿勢は「馬づくりは人づくり」なる戸山の信念を体現したものだった。

ラストウィーク、鶴留厩舎は14頭もの攻勢をかける。注目は土曜の新馬戦でデビューするジュエルトウショウ。あのスイープトウショウの娘であり、母の主戦を務めた池添が跨る予定だ。有力馬には一流の外国人ジョッキーを起用するのが当たり前の風潮になっている昨今、 鶴留のような義理人情を重んじるやり方は流行らないのかもしれない。 だが、行き過ぎた振り子は必ず戻るもので、いずれ人を育てていく大切さが再評価される時期が来るのではないかと思う。この他、ラフィアンとのタッグで数々の活躍馬を送り出した稲葉隆一師、チョウサンで毎日王冠を制した清水利章師、親子鷹の高橋隆師と騎手の高橋亮、スマートボーイとのコンビが強烈な伊藤直人、現役最年長の安藤光彰らがムチを置く。 第二の人生が素晴らしきものになるよう拍手をして送り出したい。

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