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2011年12月の11件の記事

2011.12.31

2011年暮れ 今年も競馬を楽しめたことに感謝しつつ

2011年、日本にとって時代の転換点となる年が終わろうとしている。千年に一度の大津波は太平洋沿岸の街をのみ込み、2万近い人々の命をさらっていった。復興への道のりは遠く、広範な放射能汚染を引き起こした原発事故が終息するには数十年かかるとされる。発災して数日後、わたしも仕事のため被災地に赴くことになったが、焼け野原のように変わり果てた光景に言葉を失った。押しつぶされた車、なぎ倒された電柱群、流木に突き破られた家々。厳しい寒さに耐えながら、現場では自衛隊による決死の捜索が続いていた。この国は、何もかもが変わってしまったのだと認めざるを得ない体験だった。無論、競馬界とて震災と無縁でいられるはずもなかった。岩手競馬の場外施設は津波の直撃で全壊。福島競馬場は観客席の天井が落下するなど甚大な被害を受けて、年内の開催中止を余儀なくされた。

こうしたなか西日本地区では1週の中止を経て、中央競馬が再開された。国民が悲嘆に暮れている最中に娯楽である競馬など行なってもいいのだろうか。関係者の間でも葛藤があったと聞く。それでも売り上げの一部を寄付する「被災地支援競馬」を実施したのは英断だったと思う。日常に戻れる人は躊躇うべきでなく、ひとりひとりが、家族が、コミュニティや組織が、復興のためできることを為すのが長く困難な戦いに向きあうには欠かせないからだ。まだまだ競馬は大きな資金を集める力があった。10月には岩手のGⅠ南部杯を東京競馬場で施行する ウルトラCも実現した。日本競馬の底ヂカラを見た思いだった。民間でも被災した元競走馬を救助しようという動きが大きな力となった。東北沿岸部ではサクラヤマトオー、ハリーズコメットなどの著名馬を含む100頭以上が津波によって死亡したが、NPO引退馬協会や日高の馬産地が被災馬の保護や疎開に手を携えた。活動には競馬ファンからも寄付が集まった。

4月23日、東日本にも43日ぶりに競馬が戻り、府中開催となった皐月賞ではオルフェーヴルが優勝。ダービー、菊花賞を制して三冠馬が誕生した。そして、暮れの有馬記念も勝ち、苦しい時代に人々に明るい気持ちをもたらすヒーローとなった。ドバイ、ロンシャンと来年の楽しみは尽きない。一方、今年の競馬界はダービー出走馬がすべてサンデーサイレンスの孫となり、 社台グループの寡占化がいっそう顕著になった年でもあった。かつてのライバル、メジロ牧場は経営を続けられず解散。中小牧場も相次いで姿を消した。JRAの売り上げは3兆円を割り、ピークだった14年前の半分以下まで落ち込んだ。震災を前にして一致結束した競馬界ではあったが、2012年は戦後、巨額の売り上げに依存してきた産業構造がいよいよ行き詰まり、ラディカルな改革に取り組まねばならなくなるかもしれない。

開設15年の節目を迎えた拙ブログにとっては「競馬が100倍面白くなる」と題して本を出版するなど記念すべき機会に恵まれた。読者にも支えられて初版は完売。 感謝申し上げたい。もちろん、本こそ執筆させてはもらったがアマチュアの素人であることに何も変わりはない。その分際は謙虚に弁えながら、これからも一ファンとしての立場から臆することなくブログを発信していきたい。また毎年、書いている気がするが、更新は相変わらずマイペースで、来年も同様になると思う。 しかし、これが長く続けられる要因であるのでご容赦願いたい。2012年は平和な日々のもと、たくさんの方々と競馬を楽しませてもらえたらありがたい。とりとめない文章で申し訳ないが、本年はこの辺りで。震災で亡くなられた方々のご冥福を祈りつつ。

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2011.12.29

東京大賞典予想 2011

暮れのダート最強馬決定戦、東京大賞典。今年は地方競馬で初めて国際GⅠの格付けを得て行われる記念すべきレースとなった。中央GⅠの連続勝利が途絶えてしまった武豊だが、 きっちりとこの国際GⅠは勝ち切っておきたいところ。コンビを組むスマートファルコンは断然人気も死角はない。前走のJBCクラシックではトランセンドとの頂上決戦を制して真のダート王者に登りつめた。次なる目標はドバイワールドカップ。去年、2分0秒4という驚異的なレコードを叩き出した得意の舞台で後塵を拝するわけにはいかない。相手はシビルウォー。前々走、JBCクラシックは二強についで3着と本格化なったところを示した。同じコースなら再び好走できる。 3番手に南関東代表、スマートインパルス。この夏から力をつけて、7月にひさびさの勝利をあげてから8戦7勝。

◎スマートファルコン ○シビルウォー ▲スマートインパルス
△ワンダーアキュート、ヤマニンキングリー

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2011.12.27

有馬記念回顧 オグリを超えたオルフェーヴル完勝劇

今年のCMはオグリキャップのラストランがモチーフだったが、1000メートルの通過ラップは1分3秒6と、あの年とほぼ同じ極端なスローペースになった。少頭数のうえ、出走メンバーに逃げ馬は不在。ペースをつくると見られていたアーネストリーさえ、これまで逃げた経験は一度もなかった。鞍上の佐藤哲はハナに行くことを避けようとし、スタートして最初のコーナーでは外を回して番手に控えようとした。しかし、押して内から上がっていったデムーロのヴィクトワールピサも手綱を抑える。どの馬も先頭には立ちたくないというのだ。やむ得なくアーネストリーがハナへ。一本気で強情、短気な性格の佐藤哲はままならない展開にカッと来たのではないか。それならばと歩くような遅いペースにまで手綱を緩めてしまった。中盤のラップは13秒1、14秒4、14秒3。本来、アーネストリーにとっては宝塚記念にような持久力勝負に持ち込むのが理想。しかし、序盤で息を入れた後、中盤から後続を引き離す定石もまったく 無視し、14秒台を2度も刻む異例の選択をしたのだった。佐藤哲の心中、私には良く分からない。確かなのはこの時点でアーネストリーの勝ちはなくなり、総合的な能力を問われるレースにはならなくなったということだ。

オルフェーヴルは出負けして後方からの競馬。スローペースに池添は相当、焦ったはずだ。それでも脚を溜めることに専念し、折り合いを欠きそうなオルフェーヴルを内に入れて必死になだめていた。こうした我慢比べになると、相対的にキャリアの浅い3歳馬は不利になる。21年前の有馬記念でオグリキャップが勝利したのも、引っ掛かるホワイトストーンらを尻目にして流れに乗れたのが決め手だった。だが、オルフェーヴルは後方馬群で遅いラップをやり過ごすと、後半2角、コーナーリングを利用して外に持ち出す。最後の直線に賭けようとライバルたちがじっとしているなか、向こう正面半ばから進出を開始。ペースが早くなった3角すぎでも加速をつけて外からまくっていく。まさに古馬然とした競馬、オグリのラストランを見ているようだった。直線はロングスパートで脚を消費したとは思えない伸びを見せ、内で粘るエイシンフラッシュを競り落とした。勝ちタイム2分36秒0は同日1000万条件の最下位より遅い時計だが、それほど乱戦になったレースを横綱相撲で完勝したことに大きな価値がある。オグリと同じようなレースを古馬初対戦でやってのけたのがオルフェーヴルの真骨頂であり、日本のトップに立ったことを誰もが認めざるを得ない有馬記念になった。

2着に一世代上の東京優駿馬、ルメールのエイシンフラッシュ。秋2戦は不運なレースが続いていたが、内容自体は悪くなかった。ダービーと同様、超スローの流れになったことで、我慢強く、瞬発力勝負の得意なエイシンフラッシュが浮上したのは自然な結果だ。3着に福永トゥザグローリー。去年は先行して3着だったが、今年は外から差して同じ着順。中間はびっしり乗り込んでのプラス体重で、状態が上向いていたのが大きい。9番人気は少し評価を落としすぎていた。4着はルーラーシップ。休み明けで道中もスムーズとはいかなかったが、力のあるところを示した。2着から4着は人気薄だったが、すべて4歳馬。3、4歳が好走する傾向は今年も守られた。ブエナビスタは7着。内3番手の絶好のポジションかと思われたが、3角からペースが上がったときに思うようにギアがあがらない。直線は行き場を失って、いつものような差し脚を繰り出すこともできなかった。最高のデキだったジャパンカップの状態を維持するのは難しかったということだろう。輪乗りのときは1頭、物思いにふけるように佇んでいたブエナビスタ。 雪舞う引退式では黒い瞳から涙をこぼした。サラブレッドを擬人化しようとは思わないが、最後まで人々を惹きつける名馬だったのは間違いない。ロンシャンの夢は後輩に託し、まずは故郷でゆっくりとしてほしい。

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2011.12.24

有馬記念予想 2011

今年も有馬記念がやってきた。一年を振り返るのは後日にして、年末にグランプリを楽しめる 幸福を噛みしめながら印を打とう。有馬記念は3、4歳が強いレース。また、6つのコーナーを回るがゆえ、一桁馬番を引いた内枠が有利でもある。本命はオルフェーヴル。圧倒的な力量差で皐月賞、ダービー、菊花賞を連勝し、史上7頭目の三冠馬に輝いた。 これまで完勝してきた同世代のウインバリアシオンがジャパンカップで古馬強豪と遜色のない走りをし、決して世代レベルが低いわけではないことが明らかになった。今回、9番枠もペルーサが取り消して内から8番目。菊花賞から有馬記念へ直行し、天皇賞秋、ジャパンカップと戦ってきた古馬より体調面で優る。早めに仕掛けたいブエナビスタや ヴィクトワールピサを目標にして動ける自在性も持つ。 来年のロンシャンへ夢をつなげるためにも、世代王者から日本のチャンピオンホースへ階段を上らねばならない。

◎オルフェーヴル ○ブエナビスタ ▲ヴィクトワールピサ
△ヒルノダムール、エイシンフラッシュ、トーセンジョーダン、レッドデイヴィス

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2011.12.23

荒尾競馬83年の歴史に幕 改めて示された地方の惨状

23日、荒尾競馬が83年の歴史に幕を下ろした。 この日、行われた重賞・肥後の国グランプリは山口勲が手綱を取るテイエムゲンキボが後続に5馬身差をつけて優勝した。1928年に始まった荒尾競馬は戦時中の休止を経て再開。92年度には159億円の収益を記録したが、三井三池炭鉱の閉山の影響などで98年度に赤字へ転落した。その後、累積赤字は昨年度末で13億6千万円にのぼり、 今年9月に前畑淳治市長が年内での廃止を表明していた。各種報道によれば調教師や厩務員、騎手など100人余の関係者のうち、再就職が決まっているのは半数以下。廃止にともなって市が支払う協力見舞金は調教師(平均780万円)や厩務員(平均213万円)、一部の食堂経営者などとは合意しているが、13人の騎手、120人に及ぶ馬主とは交渉が継続している。 01年には中津競馬が廃止されており、九州に残る地方競馬は佐賀だけになった。しかし、その佐賀も累積赤字を抱えており、相互協力していた荒尾の廃止で売り上げ減少は避けられないと見られている。

地方競馬の廃止は05年、高崎と宇都宮以来のこと。 同じくして笠松や岩手、高知も廃止の危機に立たされたが、単年度黒字に転換することなどを条件にしてかろうじて存続を勝ち取った。このとき民間企業の参入が声高に叫ばれ、地方競馬全国協会(NAR)主導による従事員・馬資源の共通化などの構造的改革の必要性が訴えられもした。しかし、その後、どの競馬場も賞金や運営費をギリギリまで抑制することにより収支を均衡させようという試みは続けられてきたが、地方競馬を横断するようなラディカルな施策が打ち出されることはなかった。終わりなきコストカットのスパイラルに陥るなか、関係者の努力は限界に近づいている。 高知では1着賞金が9万円、5着に入着しても5千円という中央では想像もできない低水準のレースも少なくない。騎手の取り分は5%だから、命を懸ける職業の割にはいかに厳しいかが分かるだろう。厩務員も中央では2頭持ちだが、預託料の安い地方では倍以上も担当馬がいるのが当たり前だ。それでも慢性的な馬不足は常態化し、調教師は自ら所有した馬を走らせる 「名義貸し」に手を出さざるを得ない状況さえ生まれている。 制度疲労という言葉で表現するには易しすぎるのが今の惨状だ。

荒尾では07年に大幅な経費削減され、全国最低レベルにまで賞金額も下がってしまっていた。冬季に休業する岩手や道営から競走馬を借り受けたり、中央重賞の発売窓口を設けるなど主催者、関係者は策を講じたが、経営を立て直すまでには至らなかった。 今回、05年の廃止騒動と違ってサークル内から強い存続の声が上がらなかったのは、刀折れ矢尽きた、これから耐え忍んでも好転の見通しがない、ある種の諦念に行き着いていたからかもしれない。またファンにしても廃止反対の機運より、よく頑張ってくれたという感謝の思いが勝っていたのではないか。荒尾廃止が改めて示したのは、もはや個別の自治体による経営では大きな改善は見込めないこと。辛辣な物言いで恐縮だが、抜本的な構造改革がなされないのならば、いずれ地方の多くは緩慢な死を迎えるより選択はないように思う。ただ幸いなのは、来秋から地方重賞などが中央のファンに向けてPATで発売されるようになることだ。 どの程度の効果があるかは分からないが、改革のための猶予期間が地方には与えられるはずだ。荒尾の廃止を我が身として受け止め、 一歩を踏み出すことができるのか。大鉈を振るう勇気が求められている。

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2011.12.20

有馬記念に”神”はいる? 再び武豊は奇跡を起こすか 

1990年12月23日、中山競馬場は17万の観衆で埋め尽くされていた。史上空前の競馬ブームを巻き起こしたオグリキャップは4番人気。天皇賞秋、ジャパンカップと大敗し、「もう走らせるな」という声がマスコミからもファンからもあがっていた。引退レースと決めた有馬記念でコンビを組むことになったのは武豊。アイドルホースのラストランにアイドルジョッキーが乗って勝つ。そんなベタな台本が現実のものとなるなど真面目に語るファンはいなかった。だからこそ、直線で芦毛の馬体が先頭に躍り出たときにはスタンドから絶叫があがり、レース後はいつまでもオグリコールが響き続けていたのだ。このとき武豊は21歳。以降、競馬界を代表するホースマンとして名を知らしめ、 2008年まで16年間に渡って騎手リーディングのトップを堅持してきた。一昨年、その武豊は落馬事故をきっかけにして不調に陥り、フィジカル面では大きな問題がなくなったはずの今年も苦しい闘いを強いられている。

デビュー2年目、スーパークリークで菊花賞を制覇してから、去年のジャパンカップをローズキングダムで優勝するまで、 武豊は前人未到の中央GⅠ23年連続勝利の記録を更新してきた。しかし、今年のGⅠでは連対すらできていない。それもそのはず。 19回騎乗したうち10回を二桁人気の馬が占め、最初から勝ち負けにならないケースが少なくなかったからだ。それでも、この秋は11番人気トレイルブレイザーをジャパンカップ4着、ジャパンカップダートで10番人気ラヴェリータを4着に導くなど、さすがユタカと喝采を贈りたくなる手綱さばきを見せている。成績低迷は技術的、体力的な問題ではなく、有力馬が回ってこないことがほとんどの理由ではないか。 netkeibaのコラムで武豊と関係の深い島田明宏氏は、またすぐに年間150勝するようになるだろうと考察し、「馬が外国人騎手の手にわたってしまったことも、GⅠから遠ざかっている一因」と指摘している。もちろん、正鵠を射ていると思うのだが、一方で福永や岩田にも勝利数で倍も水をあけられているのは、社台グループの有力馬に乗れなくなったことに言及しなけれ説明はできまい。先週まで武豊の勝ち鞍は62。このうち社台グループの所有馬は4鞍。キャロットファームが2鞍、GⅠレーシングと吉田和美名義が1鞍ずつで、いずれも条件戦だった。

表立って社台グループと武豊の確執を伝えるメディアはない。わずかに競馬最強の法則が報じるところでは、天皇賞春でのローズキングダムの大敗をきっかけにして、「夏場に東西トレセンの厩舎関係者に 『今後は武豊を乗せないでくれ』という趣旨の一斉通達が出された」という。 だが、わずか1度のミス(仮にミスだとして)で、一騎手に対して社台グループが結束してここまでの仕打ちをするだろうか。真相はよく分からない。こうしたなか、阪神JFで騎乗したサウンドオブハートは重賞実績もないにも関わらず、1番人気に支持された。記録更新への期待が込められたオッズだった。結果的に枠順が響いて3着に敗れたのだが、武豊は心境を素直に綴っている。

以前なら「人気になり過ぎ」としかめっ面をしていたところかもしれませんが、今回はファンの皆さんの支持が不思議なほど暖かく感じました。/ボクの24年連続のGI勝利記録の継続がここでつながるはず、と信じてくれる方がこんなにもいらっしゃるとは、正直想像していませんでした。結果にはつなげられませんでしたが、勇気をもらった気がしています。今週、来週は中山でGIが開催されますが、ボクは阪神で騎乗する予定です。記録はどうやら途切れてしまったようですが、久々に「ユタカ人気」を経験できたのはうれしかったです。お礼を申し上げます。(武豊オフィシャルサイトより)

見方によっては敗北宣言にもとれる文面。しかし、まったくもって驚かされるハプニングが起きた。有馬記念でペルーサに乗るはずの横山典弘が先週、騎乗停止になって安藤勝己に乗り替わりに。安藤が騎乗を予定していたレッドデイヴィスに武豊が指名されたのだ。同馬はオルフェーヴルを負かしたこともある素質の持ち主。実績は足りなくても、底は見せていない。もし、これで武豊が優勝するとしたら、あまりにも出来すぎたストーリーだろう。漫画では面白く読めても、こんなことを根拠にして予想は組み立てられない。だが、オグリキャップに代表されるように、誰しもが感動できる物語が繰り返されてきたのが有馬記念である。今年のCMはオグリキャプ復活が題材で、キャッチコピーは「神はいる。そう思った」。競馬の神を信じるか否かはファンそれぞれ。ただ、確かに言えることは、2011年、特別な年の暮れを目前にして、ようやく役者が揃ったということだ。いま武豊は42歳。あの有馬記念から、ちょうど倍の年齢を重ねたことになる。果たして今年はどんなドラマを見せてくれるのか。

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2011.12.17

朝日杯FS予想 2011

傑出馬不在の朝日杯FS。内枠有利と言われる中山マイル戦で、前評判では最上位だったダローネガは大外枠を引いて人気を落としている。 確かに過去10年、7、8枠の連対は1度だけ。2003年、8枠メイショウボーラーが逃げて2着に粘ったのみだ。例年なら重賞を戦ってきた馬を軸に据えるのがセオリーだが、今年は思い切って格下馬を狙ってみたい。 本命は11分の2の抽選を突破したショウナンラムジ。デビュー2戦目の未勝利戦は中団から脚を伸ばして レコード勝ち。後続を3馬身も離した楽勝だった。 続く萩Sはスローペースのなか勝ち馬と同じ33秒9の上がりを計測。 素質の高さは明らかだ。前走のベゴニア賞は重め残りで4着と敗退したが、それでも抽選突破を信じて調整を進め、岩田を確保した陣営には「出れば勝負になる」という自信がみなぎっている。一瞬の脚を使えるのも中山向き。データを覆す走りを期待したい。 相手は2戦2勝のアルフレード。広いコースのほうが適性はあるように思えるが、レースセンスは抜群だ。単穴には最内枠のサドンストームを推す。兄に香港の名スプリンター、ラッキーナインがいる血統。 太めだった京王杯でも2着、内枠を利す競馬ができれば上位に食い込める力はある。

◎ショウナンラムジ ○アルフレード ▲サドンストーム
△ローレルブレット、マイネルロブスト、クラレント、ダローネガ

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JRAのギャルゲー「ウマドンナ」 プレイヤーは馬!

今月11日に公開されたJRAのブラウザゲーム 「My sweet ウマドンナ~僕は君のウマ~」が話題を呼んでいる。 JRAがリリースしたゲームと言えば、 昨年の「JAPAN WORLD CUP」を思い出すファンも多いはず。 手作りサラブレッドのハリボテエレジーなど、奇想天外な馬と騎手による アニメーションは一大ブームを巻き起こし、 キャラクターがフィギュア化されたり、高い作品性が評価されて数々の賞を獲得するなどした。今回のウマドンナはシュールさを押し出した前作とは違い、美少女キャラクターが登場する「ギャルゲー」なるジャンルに属する。 オールドファンには「プリンセスメーカー」や「ときめきメモリアル」といった 一世を風靡したシミュレーションもギャルゲーだと言ったらイメージしやすいか。 有馬記念を目前に控えた歳末、JRAが競馬に興味ないオタク層をギャルゲーを通じて引き入れたいと開発したウマドンナ。もともとアニメファンと競馬ファンは重なりあう層も多いとされ、新規顧客開拓のターゲットとしては的を射ていると言えるのかもしれない。

さて、そのウマドンナ。JRAが豊富な資金を注ぎ込んだとあって、声優、原作、CG制作にはその世界では名の知れたスタッフが担当しているらしい(私はまったく分からないが)。そして、何よりユニークなのがプレイヤーは騎手でも調教師でもなく「ウマ」であること。プレイヤーは遅れてトレセンに入厩してきた3歳馬。厩務員の松田あすかに共に有馬記念をめざそうと励まされ、調教師の夢路寿には厳しいトレーニングを課される。人参が欲しいとねだると、あすかが口でくわえて食べさせてくれたり、 プール調教を選ぶと夢路がセクシーな姿を披露してくれたりする。一歩、間違えればエロゲーになってしまいそうな展開。JRAとしては踏み込んだ内容ではなかろうか。 ともあれ、プレイヤーは「ウマドンナ」たちと会話し、成長しながら、 レースでの勝利をめざすことになる。3人目のウマドンナ、騎手の藤沢紅莉栖は18日(日)に登場することになっている。ギャルゲーには興味ない競馬ファンも、あちらの世界を垣間見る機会と、楽しんでみることをお勧めしたい。

>>「My sweet ウマドンナ~僕は君のウマ~」

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2011.12.13

阪神JF回顧 ジョワドヴィーヴル華麗なる姉妹制覇

キャリア1戦馬の初GⅠ制覇が実現した阪神JF。ブエナビスタの半妹、ディープインパクト産駒のジョワドヴィーヴルは中団を追走。4コーナー手前から加速しはじめると、直線は外を回ってスローペースで粘る先行勢を差し切った。2馬身半差、まったくの完勝だった。福永、松田博資厩舎は阪神JF連覇、同馬はブエナビスタとの姉妹制覇を達成した。ジョワドヴィーヴルは実に華奢、体重は418キロしかない。身が入ったと言うには程遠いが、それだけに将来が非常に楽しみになる結果であった。レース後、すでにダービーに登録していることが明らかになったが、今後の成長次第では姉を超える可能性もあるやもしれない。メンディバザルのアイムユアーズが先行して2着。 この馬場では後ろからでは届かないと、前へつけたジョッキーの好判断が光った。 3着は1番人気のサウンドオブハート。武豊の中央GⅠ連続勝利記録がかかっていたが、外枠で壁をつくれなかったことも影響して連対かなわなかった。 GⅠは残り2つ。記録更新は厳しくなった。期待したアナスタシアブルーは12着と大敗。前半力んでいたし、気性面での課題が大きいようだ。

今週の競馬ブックでは松田博師のインタビューが掲載されていたが、ブエナビスタ、ジョワドヴィーヴルに纒わる話が興味深かった。 2002年、「ビワ」の中島勇オーナーが急逝。 どう馬を整理するか遺族が困っていたため、松田博師が吉田勝己に掛けあって全馬、引き受けてもらったのだと言う。 その中にいた1頭がビワハイジ。その縁で同馬の産駒、アドマイヤジャパン、ブエナビスタ、ジョワドヴィーヴルが入厩してくることになった。 また、先日のジャパンカップ後、松田博師が去年のレースに思いを馳せて「スミヨンには申し訳ないことをした」と涙を流したのには驚かされたが、その辺りの真意についても言及されている。

裁決は降着なら降着とさっさと決めてしまえばいいのに30分近くもかけて、 その間に出走馬の乗り役に聞いて回っていた。/彼には日本語がわからない。その中で散々待たされたうえでの降着。可哀想だった。/その後、ユニバーサルバンクで乗ったラジオNIKKEI杯では 不利を受けたのに前方不注意だと裁決からびっしり言われた。 だから有馬記念では負けたんだと思う。 (競馬ブック・芦谷有香の特別インタビュー『松田博資調教師』より)

ご存知のように去年、ジャパンカップで繰り上がりの勝利を収めたのは武豊のローズキングダム。ラジオNIKKEI杯でユニバーサルバンクを外からひとマクリして勝ったも武豊ダノンバラードだった。2007年のアドマイヤムーン降板以来、松田博師と武豊は絶縁状態が続く。両者は一言も相手について発言しないが、複雑な感情が入り乱れていることは間違い。今秋、スミヨンは2度の騎乗停止があった外国人騎手には免許を交付しないとの新ルールが適用され、来日は許されなかった。その背景には日本騎手クラブ(会長・武豊)からJRAへの強い要望があったとされている。さらに因縁を感じるのがジョワドヴィーヴルの名付け親はスミヨンだったということ。「日本で震災が起こった後に、今の日本への思いをこめてジョワドヴィーヴル-生きる喜びと」(@junkohosoe 細江純子)。この馬が実質的に武豊の記録にストップをかけたことになりそうだ。華麗なる姉妹を巡る、日仏トップジョッキーとトップトレーナーの静かな闘い。今後も目が離せそうにない。

 

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2011.12.11

阪神JF(ジュベナイルフィリーズ)予想 2011

ここしばらく、更新が滞っていて訪れてくださる方々には申し訳ない。 先週、仕事が一段落したので、ブログのほうも週2、3回ぐらいは 記事をアップするペースに戻していきたい。さて、阪神JF。しばしば言われるように馬場改修後はスタミナも問われるレースになり、マイル戦や1800メートル戦で成績を残してきた馬が好走するようになっている。1800メートルの萩Sに出走していたアナスタシアブルーを狙ってみたい。 その前走は断然の1番人気に推されたものの、道中は折り合いを欠き、直線は進路をカットされて追えないチグハグな競馬。それでも牡馬相手に1馬身差の4着ならば、評価を下げる必要はないだろう。新馬戦は4馬身突き放して好時計で快勝した実力の持ち主。1ハロン短縮となる今回はスムーズな競馬ができるだろうし、人気も落ちているのは幸い。相手はブエナビスタとの姉妹制覇を目論むジョワドヴィーヴル。抽選を突破してゲートに辿り着いたのは姉と同じ。 新馬戦も楽勝だった。単穴に2勝馬ラシンティランテ。 白菊賞は鮮やかだった。それにしても舌を噛みそうな馬名ばかりである。

◎アナスタシアブルー ○ジョワドヴィーヴル ▲ラシンティランテ
△エイシンキンチェム、イチオクノホシ、トーセンベニザクラ、サウンドオブハート

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2011.12.04

ジャパンカップダート(JCD)予想 2011

前走はスマートファルコンの庭で惜敗を喫した トランセンドだが、中央に戻ってくれば敵はいない。 大外枠を不安視する声も聞かれるが、 スタートからゴチャつきやすい内枠よりリスクは少ない。 ハナを切らなくても力を出せるようになった今なら 死角は見当たらない。連覇が濃厚と見る。胸を張ってドバイへ行きたい。 相手は南部杯で接戦を演じたダノンカモン。 抜けだしてソラを使う癖があって勝ち切れないレースが続くが、 乗り方次第ではGⅠに手が届いてもおかしくない馬だ。 レースぶりから1ハロンの延長も問題ない。 単穴にはテスタマッタ。阪神は【2010】と相性が良い。 去年はフェブラリーSで2着したように侮れない存在で、 内枠を利して良いポジションで競馬をしたい。

◎トランセンド ○ダノンカモン ▲テスタマッタ
△ワンダーアキュート、ミラクルレジェンド、ヤマニンキングリー、エスポワールシチー

6,180円

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