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2011.11.02

天皇賞秋回顧 魔物が顔を覗かせた”暴走”レコード決着

1分56秒1という日本レコードに驚愕した天皇賞秋。 女王・ブエナビスタは馬券にも絡めず、今でも「府中二千には魔物が棲む」のだと思い知らされる結果となった。 コース改修されたとはいえ、やはりポイントは癖のあるスタート。 発走して100メートルから始まる大きなカーブは騎手心理に大きな影響を与える。 大外を引いた佐藤哲・アーネストリーは出足も一息。慌ててポジションをあげていくが、 外のロスは大きく3番手を取るのが精一杯。 無駄なエネルギーを使い、リズムも狂っては自滅もやむなし。 ハナを奪ったのは最内の蛯名・シルポート。 前走の毎日王冠では小牧がスローに落としすぎて敗れた分、 ある程度、締まったラップを刻もうと考えていたはず。それに最内は先手を取るには有利な半面、躊躇すれば外から被せられるリスクもある。蛯名は迷うことなく手綱をしごいた。しかし、それが1000メートル56秒5なる、殺人的なペースを生むのだから競馬は恐ろしい。 レッツゴーターキンが追い込みを決めた1992年は57秒5、あのサイレンススズカは57秒4(1998)、後藤と吉田の遺恨暴走でさえ56秒9(2003)に留まる。今年は久方振りに魔物が顔を覗かせたとしか思えない。

一方、有力馬も最初のポジションが明暗を分けることになった。 スタートの良かったエイシンフラッシュは3番手から。 通常の流れならベストの位置かもしれないが、ハイペースに飲み込まれ失速した。 岩田・ブエナビスタは中団。これを外から蓋をするようにマークしたのが ベリーのダークシャドウトーセンジョーダンはその後ろ。 さらにペルーサは少し離れた後方を追走した。道中、ブエナビスタは外に出したかったはずだが、ダークシャドウが邪魔で動けない。 4コーナーでもブエナビスタは内を突くことを余儀なくされた。 ハイペースで先行勢が早々に下がってくるのは明白。ベリーにしてやられた岩田は悔しかっただろう。だが、ライバルを潰したダークシャドウもマークしていた分、わずかに進路選択が遅れた。ミッキードリームに前をカットされ、 追い出すことができない。その間に後方にいたトーセンジョーダンが スムーズな競馬で先に抜けた。一足遅れてダークシャドウも猛追を始めたが、 ゴールでは半馬身、捕まえることができなかった。 人気薄で自分の力を発揮することに専念したトーセンジョーダンが、 スタミナ勝負の利も生かしてトーセンに初GⅠをもたらしたのだった。

ダークシャドウは一番強い競馬をした。いつでもGⅠを獲れる力は備えているが、 毎日王冠、天皇賞秋と激戦を重ねており、今シーズンの上がり目は厳しいだろう。 ペルーサは3着。スタートも五分で展開も向いたはずだが、伸びきれなかったのは久々ゆえ。もう少し底力を問われないレースだったら、アタマもあったかもしれない。もしジャパンカップのゲートに入れれば、 今回より上積みある競馬を見せてくれるのではないか。ブエナビスタは4着。アンラッキーな出来事に苦しめられたが、 去年より能力が落ちてきているのは確か。それでも最後はしっかりと伸びてきており、ジャパンカップでも最有力候補であることには違いない。 福永が人気のなさに怒ったというトゥザグローリーが5着。 京都記念でペルーサやローズキングダムを楽に下したことから、 これぐらいやれるのは当然か。同馬の復調はGⅠ戦線が面白くしてくれる。 ローズキングダムは10着。ペースか体調か、敗因は分からないが、 ジャパンカップ連覇は相当に厳しい。女傑メイショウベルーガは右前繋靱帯不全断裂で競走中止したが、一命は取り留めて繁殖入りは叶うよう。 胸をなでおろした。

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