« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »

2011年10月の15件の記事

2011.10.31

”引退馬の年金”が大幅減額 支給年齢も引き上げ

いま政府は年金の支給開始年齢を68歳まで引き上げる見直し案を検討中。そうなれば45歳以下の世代は払い損となり、 老後の安泰のためにはWIN5で2億円当てることも大真面目に考えなくてはならなくなりそうだ。一方、競走馬の世界では一足早く”年金”の大幅減額と支給年齢の引き上げが決まって、引退した功労馬たちが厳しい状況に置かれている。 日本では引退馬のうち繁殖にあがれるのは一握りで、残りの多くが屠殺されているのが実状だが、1996年、せめて活躍した馬だけでも命を救おうという働きかけがなされて「引退名馬けい養展示事業」が始まった。これは繁殖や乗馬に供されていない重賞勝ち馬に対して JRAが関連団体(軽種馬育成調教センター)を通して月額3万円を 所有者に交付する制度。2007年には「功労馬繋養展示事業」と改称され、支給範囲も地方ダート重賞の勝ち馬まで広げられた。

しかし、対象馬が200頭以上に増加するなどしたため、 来年1月から交付金が月額2万円に減らされ、支給開始年齢も14歳まで引き上げられてしまったのだ。70頭の引退馬を繋養しているNPO・ホーストラスト(鹿児島)では、制度を利用してタイキブリザード(安田記念)、エイシンワシントン(セントウルS)、 ハギノリアルキング(日経新春杯)、オースミロッチ(京都大賞典)といった功労馬が飼われている。月3万円は預託料としてはギリギリで、 減額されれば赤字になってしまう。そのため、ホーストラストではファンから功労馬スポンサーを募る事態に追い込まれている。 同様の現象は各地で起きていると予想され、また支給年齢の引き上げによって今後は重賞勝ち馬でも行方不明とされるケースが増えるかもしれない。従来、競馬界では引退馬の余生から目を背ける風潮が強く、2002年には種牡馬として輸入されたケンタッキーダービー馬・ファーディナンドが屠殺されて国際的な批難を浴びたこともあった。来年度、中央レース賞金の26億円 カットが決まるなど財政状況は芳しくないが、年間1億円に満たない功労馬の助成金は何とか確保してもらいたい。そう言えば、最近はこんなニュースもあった。

会計検査院は21日、日本中央競馬会(JRA)が全国の競馬場などに設ける 自動販売機や売店の運営に、子会社を介在させる不要な随意契約を結び、 2009年と10年に計約4億5千万円が子会社のもうけになっていた、と指摘した。東京競馬場など8カ所の競馬場と29の場外馬券売り場で、子会社のJRAファシリティーズ( 東京)が随意契約でJRA施設の一部を借り、運営している自販機や売店の収支を検査院が調査 。同社は実際の運営を飲み物や競馬新聞などを販売する会社に委託していた。 (時事通信)

天下り先に利益を落とすため、毎年、膨大な支出が無駄になされているJRA。 飯の種であるサラブレッドに、もう少し敬意が払われてもよくないか。

| | コメント (10) | トラックバック (1)

2011.10.30

天皇賞秋予想 2011

女王・ブエナビスタの仕上げ不安が報じられる天皇賞秋。 この後、ジャパンカップ、有馬記念と長丁場になるだけに、 どこに陣営がピークを持っていくのか、想像を巡らす必要がある。 去年、このレースでブエナビスタの2着に迫った ペルーサは鉄砲で臨む。春の疲労を十分に取るため 前哨戦を使わなかったとのことだが、その分、調教量は十分。 3歳時、青葉賞でトゥザグローリーを4馬身突き放したように 同馬にとって府中は最も得意なコース。 しかし、春不振で獲得賞金の少ないペルーサは、天皇賞秋で 賞金を上積みしなければジャパンカップ出走は覚束ない。 八分のデキで一叩きなど、許されない状況にある。 ゲートが普通なら、去年と同じだけ能力を発揮すれば結果はついてくる。 ペルーサの差し脚に期待したい。

◎ペルーサ ○エイシンフラッシュ ▲ダークシャドウ
△ブエナビスタ、ローズキングダム、ダノンヨーヨー、アーネストリー

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2011.10.25

”ベルシャザール敗因は持病” 後出しコメントはズルい? 

菊花賞、皆さんの期待に応える事が出来ず、すみませんでした…。彼の抱えているDDSPという病気、舌が喉に詰まってしまう症状なんですが、それが前半力んだせいで出てしまい呼吸がうまく 出来ず、向正面ではもう余力がありませんでした。(@510gotty)

レースが終わって1時間余り、後藤浩輝がツイッターで呟いたファンへのメッセージが波紋を広げている。後藤が騎乗したのは松田国英厩舎のルシャザール。 日本ダービーで3着に好走し、前哨戦のセントライト記念でも4着に健闘した同馬は6番人気と伏兵の一角に支持されていた。しかし、直線では良いところなく後退し、 勝ち馬から5秒以上離されたブービー負けを喫した。 この大敗の原因は「DDSP」だと、後藤は明かしたのだ。 ツイッターだけではなく、マスコミに対しても同様のコメントをしていた。 例えば週刊ギャロップには「DDSPなので前半にリキんだぶん、下を巻き込むような感じになって 呼吸困難を起こしていました。それで、向こう正面ではガス欠になって…」と、ほぼ同じ内容が掲載されている。後藤としては 「敗因を隠す方がおかしい」(@510gotty)と考え、ファンが知りたいと思ったことを誠実に伝えたのだろう。しかし、一部のフォロワーから 「病気持ちなら先に言え」などと厳しいツイートが寄せられ、 さらには評論家からも失望したとの声があがった。

凡走して後だしのように実はDDSPでしたとか言われても、ファンは納得しないだろう。いや 、後藤は別に悪くない。騎手の立場では分かっていても言えないだろう。問題は松田国調教師である。/ そりゃ調教師にしても、馬主に対しての遠慮や、あるいは多少の症状では走ってしまうこともあ るから事前に言わなかったという判断をしたのかもしれないが、それでも敢えて言いたいのは、 こんなことをするからファンが逃げるのだということだ。 (水上学「白線の内がわ」より)

この後、水上は2006年のジャパンカップでハーツクライを管理する橋口弘次郎師が、レース前にノド鳴りを発症していることを公開したことを引き合いに出し、「それに比べれば、今回の後出しコメントはただただ、残念だったというしかない」 と批判している。確かにファンにとって、競走能力に影響ある情報は知っておきたいところだ。一方、限界まで調教される競走馬の多くは何らかのトラブルを抱えているのが常。また水上も述べているように、症状があっても走ってしまうケースは少なくない。どこまで何を事前に公開すべきか、線を引くのは難しいのだ。それに理想はマイナス情報もすべて開示されることだとしても、現実的な方策は思い浮かばない。現状、99%のケースは黙って見過ごされているなか、橋口師が立派なのは違いないが、とても松田国師を卑怯だと責める気にはなれないのだ。勝負事ゆえレース前に弱みを見せたくないのは自然な心理であり、今後も重賞、条件戦を問わず、 こうした情報は当事者からは漏れてこないだろう。かつて、桜花賞やオークスの前には 有力牝馬がフケになっていないか、血眼になって観察する記者がいたもの。日々、馬を見ているトラックマンたちに重大な変化を見ぬく取材力を発揮してもらいたい。

ところで、ツイッターで辛辣な言葉を浴びせられた後藤。 「はっきり言って今日の絡んできたやつはFU○Kです」 「ばーーーーーーか( ´Д`)y━・~~」 「俺はもう酔ってるから何を言ってもムダ(^O^)/」 と、酒の助けも借りて言いたい放題リプライを返している。 呆れる発言が並ぶが、これは後藤のキャラクター。武豊や福永が同じことをすれば週刊誌ネタにもなろうが、多くのファンはいつものことと受け止めているのではなかろうか。 優等生ばかりの言動では競馬界はつまらない。今回の発言に軽率な面はあるだろうが、後藤のようなジョッキーがいるのはプラスになると思う。自ら本音を発信することを関係者に求めるなら、ファンの側も多少の寛容性を持って受け取るべきではないか。今回も後藤がコメントしなければ不可解な敗戦で片付けられていたはず。あとはJRAや調教師から後藤がお灸を据えられないことを祈る。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011.10.24

菊花賞回顧 オルフェーヴル史上7頭目の三冠馬となる

前日に降った強い雨の影響で稍重から始まった京都競馬場。 午後になって良に回復し、1000万下のマイル戦で1分33秒2の 高速タイムが出る馬場に変わっていた。 クラシック最後の一冠をかけて出走してきた各馬は、どれも素晴らしい仕上がりだ。 パドックにジョッキーたちが姿を現した。 フェイトフルウォーの柴田善臣はリラックスして笑みをこぼし、フレールジャックの福永は吉田勝己らと話し込んでいる。 騎乗命令の合図。ベルシャザールの後藤は真っ直ぐに前を見つめ、 福永は首を上げるお手馬を口笛で落ち着かせる。 何を企んでいるのか、険しい顔で通り過ぎたのはトーセンラーの蛯名だ。対照的にウインバリアシオンの安藤勝己は終始、馬上で笑っている。そして、三冠のかかったオルフェーヴル。 池添はやや緊張した面持ちだが、栗毛の馬体は輝いていた。 デキはピーク。春2冠と神戸新聞杯で見せつけた能力差から、 鞍上が大事に乗り過ぎなければ逆転は許さないだろうと思った。 馬券は当初の予想通り。オルフェーヴルを1着、2着にそれぞれ塗った三連単、 オッズの妙味からウインバリアシオンとトーセンラーの単を勝負馬券とした。


淀三千で最も気を付けなければならないのは、スタートして最初の4コーナーまでの折り合い。競馬を知る賢い馬であるほど、ゴールが近いと勘違いして加速しようとする。 ここで鞍上と喧嘩してエネルギーを消尽するようなら長丁場は乗り切れない。 ほぼ互角のスタートを全馬を切り、まずハナを奪ったのはサンビーム。 ところが、フレールジャックが坂の下りで折り合いをつけられず、先頭へ躍り出る。福永は前日のテレビ番組で「逃げるかもしれない」と 取材に答えていたが、宣言通り、ポジションより馬の気持ちを優先させることにしたのだ。 2番人気ウインバリアシオンは最後方。安藤勝は内をロスなく回って スタミナを温存し、直線一気に賭けるつもりでいた。だが、過去の対戦で差し比べでは適わないことがはっきりしている同馬にとって、こうした競馬は消極策とも言える。オルフェーヴルが道中でスタミナをロスすればチャンスが生まれるだろうという、言わば敵失待ちの戦法であるからだ。 それだけ安藤勝はライバルの強さを痛感していたのかもしれないが…。 一方、トーセンラーはオルフェーヴルを後ろからマーク。 2周目の下りでスパートをかける、きさらぎ賞の再現を狙っていた。

オルフェーヴルの折り合いはどうだったのか。 かつて、ディープインパクトも口を割ったように、 オルフェーヴルも手綱に逆らおうとしていた。それでも池添は必死に馬を抑え、 直線に入ると上手く馬群の中に入れて折り合いをつけた。 この瞬間、ほとんど勝ちは手中に収めたと言ってもいいかもしれない。 レース中盤、ペースを落としかけたフレールジャックをロッカヴェラーノが交わしていく。 ハロン13秒台までラップが緩むことはなかった。 差し遅れだけが心配だったオルフェーヴル。他馬に先んじて動き始め、 4コーナーでは先頭に立つ勢いだ。トーセンラーらもついていこうとするが、 楽な手応えのまま加速していくオルフェーヴルは別次元で競馬をしていた。 ウインバリアシオンが猛然と追い込んでくるも セーフティーリード。ゴール前は馬を流す余裕もあった。史上7頭目の三冠馬誕生。プレッシャーに負けず、馬を信じて正攻法で勝ちに行った池添や、見事である。 デュランダルやスイープトウショウを通して、大一番でも思い切った騎乗をする 精神力を培ってきた池添の真骨頂ではなかったか。 オチャラケたイメージの強い池添だが、馬上にいる姿には三冠ジョッキーの風格が漂っていた。

池江泰寿師は開業8年目。ディープインパクトを管理した父・泰郎と 史上初の父子三冠馬トレーナーとなった。 オルフェーヴルは泰郎が育てたステイゴールドの仔であり、 メジロマックイーンを母父に持つ。両馬は競馬ブーム華やかなりし頃の アイドルホース。出来すぎたストーリーだが、血統表を眺めるとさらに味わい深い。 ステイゴールドの母は先日、亡くなったサッカーボーイの全妹であり、 父は今の社台隆盛を築いたサンデーサイレンス。 かたや、母系は曽祖父がノーザンテーストであり、オルフェーヴルは ノーザンテーストの3×4、一昔前なら奇跡の血量と騒がれた配合になる。 つまり、社台グループの守り続けてきた血をベースにして、 社台が導入したメジロのスパイスを加えて誕生したのがオルフェーヴルであって、 取りも直さず、この三冠馬は日本競馬の歴史を体現するサラブレッドだとも言えるわけだ。 レース後、池江泰寿師は来年、ディープの果たせなかった凱旋門賞制覇を めざすことを公言した。ステイゴールド産駒はナカヤマフェスタが去年2着に好走し、 メジロマックイーンのスタミナも欧州の重い馬場で生きるはず。 ロンシャンのターフを駆ける三冠馬を早く観てみたい。





| | コメント (3) | トラックバック (0)

2011.10.22

菊花賞予想 2011

史上7頭目の三冠馬が誕生するかもしれない今年の菊花賞。前日夜、オルフェーヴルの単勝は1.3倍の支持を集めている。無敗で三冠を制したディープインパクトは元返し、シンボリルドルフは1.3倍。 秋初戦を落としたナリタブライアンは1.7倍、追い込み脚質が不安視されたミスターシービーは2.1倍だった。ファンはブライアン以上、 ルドルフ級の信頼をオルフェーヴルに寄せていることになる。三冠馬となるのが難しいのは、皐月賞、ダービー、菊花賞と、それぞれ求められる適性が異なるからだ。だから、すべてのレースを勝つには適性の差を捩じ伏せるだけの絶対的な能力を備えていなければならない。今年、東日本大震災の影響で皐月賞は東京で開催され、そのため春二冠は瞬発力が試される競馬となった。 果たしてオルフェーヴルは持久力の勝負になる「淀の三千」を克服できるだろうか。 土曜、京都は強い雨に見舞われ、パンパンの良馬場は望めそうもない。 だが、ダービーは不良馬場だったし、母父メジロマックイーンは重の鬼。 ライバルが苦にするなら、却ってアドバンテージになる。 前走の神戸新聞杯では折り合いに問題なく、軽快な先行力を持ち、自ら動ける積極的な競馬ができることを示した。池添が仕掛けどころさえ間違えなければ、能力差から三冠達成の可能性は高いとみる。 しかし、ディープインパクトやナリタブライアンのような絶対的な存在かと言われれば、そうではない。軸は外さなくとも、差し遅れて届かずというケースもあるやもしれない。逆転候補はウインバリアシオン。オルフェーヴルには連敗中だが、春より中身はずっと成長している。もう1頭はトーセンラー。坂の下りを利用して早めのスパートをかければ、きさらぎ賞のようにオルフェーヴルを完封する力がある。そして、持久力勝負では底を見せていないフレールジャックも差はない。馬券はこの4頭を上位にして組み立てたい。

◎オルフェーヴル ○ウインバリアシオン ▲トーセンラー
☆フレールジャック △フェイトフルウォー、ベルシャザール、ショウナンマイティ

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2011.10.20

JRA騎手免許 戸崎圭太は学力試験で門前払い

デイリースポーツによれば、20日、来年度のJRA騎手免許の第1次試験の結果が発表されたものの、大井所属の戸崎圭太は不合格だったことが明らかになった。 戸崎は南関東のリーディングジョッキー。 中央遠征で09年は21勝、10年は22勝をあげ、リアルインパクトで今年の安田記念を制している。 しかし、過去3年間に20勝以上を2回収めた者は学力試験が免除される ”アンカツルール”は一昨年に廃止されており、 戸崎は一次試験のペーパーテストから臨むことを余儀なくされていた。 ルール改正後、合格者は出ていなかったため、 地方から騎手を流入させないようにする方針転換ではないかという指摘もあった。 こうした保護主義的な措置は、地方や外国人に活躍の場を奪われているJRA騎手の不満を汲んだものと見られる。だが、国内最高レベルのジョッキーである戸崎が学力テストで門前払いされたことは、 騎手免許のあり方が再び問い直される契機になるかもしれない。 なお、1次試験では騎手1名が通過している。

| | トラックバック (0)

2011.10.19

秋華賞回顧 北海道の経験生かしたアヴェンチュラ

秋華賞をローズSの延長と見るか、 まったく別物のレースと見るか、その判断によってホエールキャプチャに本命を打てるかどうかが別れたはずだ。 私は後者を取ってアヴェンチュラを軸に据えた。スプリント戦でハナを切ってきたメモリアルイヤーらが 京都の内回りで馬群を引っ張り、ローズSのようなスローの競馬にはならないのではと考えたからだ。内枠有利の馬場状態もアヴェンチュラに味方するように思われた。レースは1000メートル58秒4の前傾ラップが刻まれるなか、3番手につけていた岩田・アヴェンチュラが直線早々に 先頭に立つ。内からキョウワジャンヌが迫ってくるが、アヴェンチュラの伸び脚は衰えない。天性のスピードを存分に発揮してつかんだ栄冠だった。前走のクイーンSは秋華賞の予行演習ような形。先行勢の脚があがる厳しい流れに負けず、積極的に仕掛けて勝利をつかんだ経験が大きく生かされた。全兄フサイチホウオー、全姉トールポピーは3歳春に燃え尽きてしまったが、 アヴェンチュラは骨折で春を休養にあてたことで成長力を失わなかったように思える。

2着のキョウワジャンヌはハーツクライ産駒。 ローズSで3着して権利を獲った上がり馬だが、 最内枠を利して道中はロスなく脚を溜められた。 持てる以上のポテンシャルを出しきっての2着だろう。 1番人気のホエールキャプチャは3着。池添が内に入れられず、なかなか差をつめることができなかった。最も力はあるのかもしれないが、先輩のアパパネ、ブエナビスタほど抜けてはいなかったということ。 桜花賞馬・マルセリーナは6着。スタートが悪く、大外枠の不利も致命的だった。 ただ、春に比べて成長が見られないのも事実。 オークス馬・エリンコートは10着と大敗した。調子がまったく戻っていなかった。オークス2着だったピュアブリーゼもブービー17着と、夏を越す難しさを改めて感じさせられた結果だった。 この後、有力馬はエリザベス女王杯に向かうことになる。 3歳馬が強い同レース、勝つ資格がありそうなのはアヴェンチュラとホエールキャプチャだが、スノーフェアリーら外国馬、 府中牝馬Sを快勝したイタリアンレッドら古馬の壁は容易に突破というわけにはいかないだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.16

秋華賞予想 2011

3歳牝馬、最後の1冠となる秋華賞。 世代最強と言われたレーヴディソールの姿がないのは残念だが、 多くの桜、樫の上位馬が夏を越えて駒を進めてきた。 1番人気は春に惜しいところで戴冠を逃したホエールキャプチャ。 ローズSを先行、押し切って本命に名乗りをあげた。 秋華賞は上がり馬の対決より、春の活躍馬の再戦となるレース。 圧倒的にローズSの上位馬が強い傾向もあり、ホエールキャプチャはデータ的にも有利だ。 だが、それを覆す魅力を秘めているのがアヴェンチュラ。 もともと2歳の早い時期から活躍し、阪神JFでも3番人気に支持されていた素質馬だが、 右膝の剥離骨折を発症して春の大舞台を棒に振った。 復帰した夏の北海道では、準オープンで古馬をなぎ倒し、 クイーンSはハイペースを好位追走して重賞制覇。極めて濃い勝ち方だった。 秋華賞は1番人気【3223】に対して、2番人気は【6112】という驚異的な数字。 京都の内回り2000メートルはトリッキーな設定だけに、きついマークやプレッシャーを受けることなく 競馬ができるのが好成績の理由なのだろう。2番人気のアヴェンチュラは狙い目だ。 相手はホエールキャプチャ。また秋華賞はローズSを一叩きされたオークス上位馬が 穴をあけるのがパターンとなっており連下に抑えたい。

◎アヴェンチュラ ○ホエールキャプチャ ▲マルセリーナ
△マイネイサベル、エリンコート、キョウワジャンヌ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.12

御礼 ウェブサイト開設15周年を迎えて

まだ黎明期と呼ばれたネットの片隅に、手探りで ”ホームページ” を開設したのは1996年の秋。 きょう、それから15周年を迎えしました。節目の10年からの最近5年の間には旧サイト「馬耳東風 競馬データ予想」を休止して、活動の場をブログに集約するなどの大きな変化もありました。 今年は東日本大震災という国の形や価値観を変える出来事があり、 競馬界は先の見通せない荒波に揉まれています。拙ブログとしても何をどう伝えていくべきか思い悩むこともありますが、市井ファンの一人として競馬の面白さ、奥深さを発信するという15年間、守ってきたスタンスだけはブレることなく更新を続けていこうと考えています。今年はブログを単行本として出版できたことも記念になりました。 ありがたいことに今月には版を重ねました。また、昨日は過去最高に近い3万を超えるアクセス数をいただくなど、多くの読者の支えがあることを感じています。 どうぞ今後も末永くご贔屓いただければ幸いです。御礼申し上げます。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2011.10.11

南部杯の悲劇 岩手の星・ロックハンドスター安楽死

競馬界が心をひとつにして、岩手競馬を支援した10月10日。 東京競馬場で岩手のファンファーレが鳴り響いた直後、悲劇は起きた。 マイルCS南部杯、ロックハンドスターは芝コースからダートコースに入る際、芝の切れ目に驚いて転倒。右上腕骨を骨折して予後不良となり、安楽死の措置がとられた。 落馬した菅原俊吏騎手は 「芝の切れ目でジャンプしてしまった。返し馬でその部分は見せたのですが…。申し訳ない」 (日刊スポーツ)と肩を落とした。 ロックハンドスターはマーベラスサンデー産駒の4歳馬。 去年、岩手ダービー、不来方賞、ダービーグランプリを制して 岩手三冠を達成。文句なしの年度代表馬に選ばれていた。 馬名の由来は「ロック=岩」「ハンド=手」「スター=星」、岩手の星となることを願ってつけられた。 その通り、苦境にある岩手競馬の核となりファンの期待を背負ってきた。 今年はシーズンが開幕してから調子が上がらず、3戦して負けが続いていた。 それでも岩手代表の矜持と責任を携えて臨んだのが、府中で行われることになった南部杯だった。

府中のダート1600メートルはスタートに難のあるコース。 競馬場の形態から芝に発走地点が置かれ、内枠の馬は150メートル、 外枠の馬はさらに30メートル余計に芝を走らなくてはならない。そのため、芝でのダッシュの巧拙がレースに少なからず影響し、ダート王決定戦の舞台としては適切ではないとする見方もある。また、今回のロックハンドスターのように芝とダートの境目に驚いたり、バランスを崩すケースは散見される。コース取りの制約から芝スタートは現状はやむを得ないものだが、改善を求める声は強くなるかもしれない。競馬はサラブレッドの事故から逃れられないものである。しかし、競馬界が被災地復興に力をあわせる記念碑的なレースで、 最悪のアクシデントが岩手のスターホースに起きてしまったことは無念としか言いようがない。今年の南部杯の売り上げは70億2941万円と去年の14倍を記録した。このうちの一部が岩手競馬へ拠出されることになる。中央や他場のファンができることは、折に触れて岩手の馬券を買うこと。決して荒尾の後を追わせてはならない。岩手の星よ、安らかに。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2011.10.10

マイルCS南部杯&絆カップ予想 2011

10月10日は「競馬で心がひとつになる日」。東日本大震災で 甚大な被害を受けた岩手競馬を支援しようと、全国の競馬場で様々なイベントが行われる。 その最大の目玉が東京競馬場でのマイルチャンピオンシップ南部杯の開催だ。 売り上げの一部が岩手競馬、被災地支援のために拠出される。 JRAが馬券を販売することで売り上げの大幅な増加が期待され、 苦境にある岩手競馬に手を差し伸べることになろう。 前例ない取り組みを迅速に実行するに至ったJRAには、競馬ファンの一人として 厚く感謝したい。さて、その南部杯。ドバイワールドカップで2着に入った トランセンドが実力的には一枚上だ。しかし、目標はまだ先で、休養明けのここは仕上げには隙がある。同じ5歳馬、ダノンカモンの逆転に賭ける。 年明けのフェブラリーSではコンマ4秒差の4着と好走。 叩き2戦目の前走エニフSは59キロを克服して勝利しておりパワーアップ顕著で、南部杯がメイチの勝負になる。東京ダートは4戦3連対と相性良い。 相手はトランセンドになるが、一発あれば大外の3歳馬ボレアス。忘れた頃の武豊は怖い。

◎ダノンカモン ○トランセンド ▲ボレアス
△ランフォルセ、エスポワールシチー、シルクフォーチュン、オーロマイスター

35,040円

なお、同日の盛岡競馬場では東日本大震災復興祈念として「絆カップ」が、 その前には東北出身騎手が会する「東北ジョッキーズカップ」が施行される。楽天競馬やオッズパークなどのネット投票や東京競馬場内の発売所などで、ぜひ復興支援のため購入されたい。 絆カップは船橋から遠征するリュウノボーイを本命にする。 3歳時は岩手所属だったが、南関東に移籍してからも川崎マイラーズで好走するなど堅実な成績を収めてきた。成長した雄姿を岩手のファンに披露できるのではないか。亡くなったばかりの父サッカーボーイも後押ししてくれるはずだ。 絆カップの発走は16時45分。

◎リュウノボーイ ○マイネルプロートス ▲トウホクビジン
△ファーストメジャー、マイネルビスタ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2011.10.08

毎日王冠予想 2011

天皇賞秋の前哨戦、毎日王冠。しかし、少なくないトップホースが本番に直行するとあって、 メンバーとしては一枚落ちる感じは否めない。本命は1番人気もダークシャドウ。 ここまで8戦6勝、古馬になって初めて一線級と対戦した大阪杯では、 天皇賞春を制するヒルノダムールにハナ差の2着と健闘し、 G1レベルの能力を秘めていることを証明した。 その後、エプソムCを危なげなく快勝して休養。毎日王冠が秋の始動戦となるが、 どうしても必要なのがG1に出走できるだけの賞金を上積みすることだ。 現在の賞金額は2425万円。登録馬次第では天皇賞秋を除外される可能性もある。 毎日王冠は1番人気が6連敗中と不安なデータがあるが、 過去に取りこぼしたウオッカやダイワメジャーなどと違って、 ダークシャドウは叩き台と割り切ることは許されない。最低2着は確保しなければならない立場だ。 開幕週で速い決着が予想されるが、大阪杯は1分57秒8を記録している。 対抗は復調気配あるダノンヨーヨー。安田記念では2番人気に推されていた馬で、 府中では富士S勝ちもある。単穴にマイペースで行けるシルポート。 人気はないが、このコース得意のセイクリッドバレーも差はない。

◎ダークシャドウ ○ダノンヨーヨー ▲シルポート
△セイクリッドバレー、ナリタクリスタル、リアルインパクト、シンゲン

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.06

凱旋門賞リポート ロンシャンの夢は遠のくことなく

10月2日。晴天の続いていたパリは、この日も真っ青な空が広がっていた。快晴という表現はよく使うものだが 、三百六十度、どこを見渡しても一片の雲がないというのは、四方を海に囲まれた国ではそう何日もあるわけでない。前日、ナカヤマナイトが出走したドラール賞を観戦するためロンシャンを訪ねたが、強い日差しにどっと汗が吹き出した。私が初めてロンシャンに赴いたのは3年前。メイショウサムソンが参戦した年だ。雨が断続的に降り、上着を羽織っても肌寒いほどだったのを覚えている。この時期、ここまで暑さが残るのは珍しいことのようだ。

今年、日本から凱旋門賞に挑んだのは2頭。天皇賞春を制したヒルノダムールと、去年の凱旋門賞で2着に惜敗したナカヤマフェスタだ。ともに前哨戦のフォワ賞を使っての本番。強力なライバルが揃うなかにあっても、 優勝候補の一角として現地でも認識されていた。この2頭には共通点がある。昨今、質量とも圧倒的な優位に立 つ社台グループの生産馬でなく、日高の中小牧場で産まれ、馬主、調教師に見出されたということ。ヒルノダムールの昆貢師はとりわけ日高への思い入れが強い。ディープスカイやローレルゲレイロなどで数々のビッグレースを制しているが、管理馬のほとんどは非社台の馬たち。「社台グループが強くなりすぎてしまったら、競馬自体が面白くない」(競馬ラボ)と公言し、人を育てたいとの理由で外国人騎手も使わない異色のトレーナーだ 。ヒルノダムールも昆師が牧場回りをするなかで見初め、蛭川正文オーナーに勧めた馬だった。

橋本牧場に行って初めてダムールくんに対面したんですね。前もって昆先生から、「遅生まれだから、普通の馬に比べて小さいし、薄手で、見栄えはしないですよ」と言われていたんですが、実際に会ったときも、先生の話どおり、小さくて薄手の馬でした。ただ、歩かせたときの様子を見て、なにかある、と思いました。(蛭川 「優駿2011/10」より)

8月半ば、直前まで徹底的に栗東の坂路で鍛えられたヒルノダムールはフランスへと渡った。お世辞にも高いとは言えなかった現地関係者の評価を一変させたのはフォワ賞の走りだ。直線、外からグイグイと脚を伸ばし、前を行くナカヤマフェスタ、セントニコラスアビーを一気に交わしたのだ。最後は馬体をぶつけながら間を割ってきたサラフィナに短首だけ先着されたものの、8分の仕上げで最有力候補と接戦を演じたのだから前哨戦としては満点だった。強引な進路をサラフィナが選択せざるを得ないほど内容の濃い競馬をしたとも言える。鞍上の藤田は悔しさを露わにしたが、ロンシャンの大舞台でも鼻っ柱の強さが変わらなかったのは期待を持たせた。

凱旋門賞当日のロンシャンは好天もあって5万2千人のファンで賑わった。入場ゲートをくぐるのも一苦労、パドックは立錐の余地もない。多数のカメラとクラシカルな音楽を用いて、騎手の入場から表彰式まで荘厳さを演出。 特別な一日であることを知らせてくれる。この日はG1級の9つの競走が行われ、メインの凱旋門賞は第6レー スに組まれた。その前に日本のファンとして見ておきたかったのが、第4レースの2歳馬最強決定戦、ジャン・リュック・ラガルデール賞。輸出されたハットトリックの仔、ダビルシムが断然人気に推されていたからだ。グレーに赤い星が散りばめられた勝負服、デットーリを背に威風堂々と登場した同馬。スタートで出遅れてハンデを負ってしまう。ところが直線、最後方から内を一気に突き抜け、ゴール前で先頭に。スタンドから大歓声が巻き起こる、衝撃的な勝利をあげた。1400メートルの勝ちタイムは1分19秒85。スピードの出る硬い馬場は、サンデーサイレンスの瞬発力を活かすのに最高の条件だ。最内を引いたヒルノダムールも同じような競馬ができればチャンスは広がる。そうダビルシムが示してくれたように思えた。

凱旋門賞に出走するのは地元フランスのほか、イギリス、アイルランド、ドイツ、日本の調教馬。かつては珍しかった日本からの遠征も、今ではロンシャンウィークエンドを彩る風物詩のひとつになった。日本語のプログラムが販売され、馬券売り場は日本語専用のものが設けられるなど、押し寄せる日本ファンへの対応は手馴れたものだ。また、場内放送ではフランスのファン向けに繰り返し日本馬について解説がされていた。現地の有力紙「ParisTurf」はサラフィナリライアブルマンの二強対決がトップを飾るが、中を開けば一面を使って日本馬2騎の特集企画を掲載。1999年のエルコンドルパサー以来、日本馬は7頭が挑み3頭が複勝圏内に入った記録も紹介されている。同紙の各メディア(17)の推奨馬一覧では、ヒルノダムールとナカヤマフェスタを本命にしたものが1紙ずつ、次位にヒルノダムールをあげたのが2紙あった。ディープインパクトなどロンシャンを経験させることなく、ぶっつけで凱旋門賞に挑むローテーションに欧州メディアは批判的だったし、日本の一流馬と言えども海の物とも山の物ともつかぬ疑いを抱いていた。しかし、去年、今年と前哨戦、 現地調教を経て本番に臨むステップを踏むようになったことで、日本馬による制覇が彼の地でも現実感を増してきたのではないか。

ひとつ前、第5レースのフォレ賞。欧州最多G1勝利馬のゴルディコヴァがアタマ差の2着に敗れ、観衆からどよめきが起きる。波乱の雰囲気が覆う。パドックにはオペラ賞に持ち馬を出走させる吉田勝己夫妻が現れた。そして、急に増えてきた人垣に蛭川オーナーが登場。杉本清が挨拶に訪れ、土川健之JRA理事長もやって来る。装鞍所から各馬が静かに入場。大型モニターに階段を降りてくるジョッキーたちが映し出され、藤田と蛯名がクローズアップされた。関係者には笑顔で頭を下げた藤田だが、周回する愛馬を見つめる顔は険しい。ヒルノダムールは発汗が目立ち、独特の雰囲気に飲まれたかのように入れ込んでいた。藤田は馬を止めて騎乗すると、パドックを1周。あちこちから日本の両ジョッキーに声援があがる。私はパドックで騎手の名を呼んだことはないが、この時ばかりは「藤田、頑張れ!」と声をかけてしまった。誘導馬に導かれ、16頭が馬場へと向かう。家族経営の小さな日高の牧場で生まれた2頭の晴れ舞台。様々な人々が苦労を重ねて辿り着いたことを思うと、胸が熱くなる。ヒルノダムールは1番枠、ナカヤマフェスタは16番枠だ。

ゲートの中でもうるさいところを見せていたヒルノダムール。好スタートを切ると、藤田は馬を落ち着かせて 4、5番手につけた。大外のナカヤマフェスタは下げざるを得ない。サラフィナら有力馬は後方。道中も仕掛けていく動きはなく、フォルスストレートに入っても縦長の隊列は崩れない。最後の直線。内で脚を溜めていたヒルノダムールの進路が開く。「伸びろ!」と叫んだ。だが、いつもの差し脚がヒルノダムールにはなかった。レース前に体力を消耗してしまっていたのだ。ヒルノダムールの後ろにつけていたデインドリームが矢のような脚を繰り出し、後続をみるみる引き離していく。伏兵、ドイツ3歳牝馬による2分24秒49のレコード。5馬身差の2着にシャレータ、3着にスノーフェアリーと牝馬が上位を独占した。有力馬が後方で牽制し合うなか、位置取りが勝敗を決することになった。ヒルノダムールは10着。藤田の騎乗は完璧だっただけに、本来の力が出せていればと惜しまれてならない。ナカヤマフェスタは11着。去年の状態には戻りきっていなかった。

レースが終わると、巨漢馬たちが表彰台を引いて観客の前を通りすぎていく。ドイツ国歌が演奏され、デイン ドリームのシュタルケが表彰台で高々とトロフィーを掲げる。「T.Yoshida」の名がオーナーとしてアナウンスされた。わずか1週間前に同馬の権利を半分買い取り、引退後は社台ファームで繁殖入りすることになっているという。ドイツ産馬初の凱旋門賞優勝は、日本人馬主による初の優勝でもあったわけだ。改めてヨー ロッパ競馬の層の厚さを痛感した今年のレース。その一方で、ディープインパクトが負けたときの絶望感とは対照的に 、毎年のように挑戦を続けていけば必ずチャンスは巡ってくるだろうという希望も湧いていた。半世紀に一度の不世出のサラブレッドを待つ必要はない。適性あるトップホースが、欧州諸国の馬が遠征するように、前哨戦から凱旋門賞へと挑み、「普通」に有力馬の一角となること。勝負は時の運なら、近い将来、日の丸がロンシャンに上がるはずだ。それだけの強さと経験を日本競馬は手にしている。社台と日高が切磋琢磨し、夢を叶えてほしい。1969年のスピードシンボリの初挑戦から50年になる2019年までにはと願う。そのとき先頭でゴールに駆け込むのは、デインドリームとディープインパクトの仔かもしれないと想像を膨らませつつ、2度目のロンシャンを後にした。また私も戻ってくると心に決めて。

>>フォト・凱旋門賞2011

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.05

フォト 凱旋門賞2011











| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.10.02

凱旋門賞前日リポート 好天のロンシャンに勝機あり 

先週、日本を発ってイベリア半島の南部を旅してきたが、金曜夜に空路でパリに入った。もちろん、週末にロンシャン競馬場に行くためである。私にとってはメイショウサムソンの挑戦を観戦して以来。あの時は天気も悪く、肌寒かったのを覚えているが、今年のロンシャンウィークは半袖で十分な暖かい日となった。見上げれば、雲ひとつない青空。グリーンのターフが陽射しに照らされて、本当に気持ちが良い。カタール色の紫に彩られた場内。日本のファンも多く見られた。土曜日、G2ドラール賞に出走したのはナカヤマナイト。パドックで柴田善臣が登場すると、「頑張って!」と何人もの声援があがった。ナカヤマナイトは好スタートから2番手を追走する積極的な競馬をしたものの、直線では馬群に飲み込まれて11頭立ての10着に敗れた。相当、骨っぽいメンバーが集まっていたし、柴田としては完全燃焼した競馬だったのではなかろうか。

ドラール賞のレース直前には、凱旋門賞でナカヤマフェスタに騎乗する蛯名正義がスタンド前に出てきて観戦。関係者と雑談したり、ファンとの写真撮影に応じたりしていた。エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタと後一歩で涙を飲んできた蛯名にとって、今回は期するところがあるはずだ。有力紙「ParisTurf」は「凱旋門賞に賭ける日本の夢」という見出しで特集記事を掲載。エルコンドルパサーの惜敗したゴール写真も大きく載せている。ヒルノダムールについては何といっても無敗の凱旋門賞馬・ラムタラの血を引いていること、 2000メートルも3200メートルも実績があることなどが紹介されている。現地では今年の凱旋門賞はサラフィナと、リライアブルマン、ソーユーシンクらの対決に大きな注目が集まっているが、日本勢も決して軽視できないというのが大方の見方のようだ。ヒルノダムールとナカヤマフェスタにとっては幸運なことに、例年になく好天が続いたおかげで良好な馬場状態が望めそうだ。日本競馬の夢が叶う瞬間を見せてほしい。







| | コメント (2) | トラックバック (2)

« 2011年9月 | トップページ | 2011年11月 »