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2011.09.23

社台と全面提携 シルクホースクラブはどう変わる?

かつてはシルクジャスティスやシルクプリマドンナ、シルクフェイマスなど早田ブランドで人気を博し、 その後は日高の中小牧場の生産馬を擁してシルクメビウス、シルクフォーチュンといった重賞ウイナーを輩出してきたシルクホースクラブ。 近年は馬主ランキングの15位あたりで留まっていたが、キャロットファームが去年3位まで順位を押し上げ、東京ホースレーシングがレッドディザイヤら重賞勝ち馬を相次いで誕生させるなど華々しい活躍を遂げるなか、大衆向けクラブとして存在感は薄れつつある。シルクは現3歳世代で50頭の募集をかけているが、先週まで勝ち上がり率は24%、2勝馬率は4%。83頭募集したキャロットの勝ち上がり率37%、2勝馬率12%と比べると圧倒的に物足りない数字だ。 何より看板馬がいない。3歳の大将格は1000万下のシルクシュナイダー、シルクオフィサーぐらい。リアルインパクト、アヴェンチュラ、 ピュアブリーゼ、フレールジャックといったG1戦線で活躍する馬を揃えるキャロットと同じ土俵で戦うには分が悪すぎる。実際、社台グループ系のクラブは高額馬から即満口になっているが、日高系のクラブは厳しい経営を迫られている。

今年、金融庁の指導により、未勝利馬などに対する補償制度が廃止されたことで、 いっそうクラブ間の格差は広がるだろうと考えられていた。 会員は補償目当てに出資馬のいたクラブに捕らわれる必然性がなくなり、年毎に欲しい馬がいるクラブを渡り歩くことができるからだ。 会員の馬を選ぶ目は厳しくなり、募集馬の質そのものが経営に直結することになる。 こうしたなかシルクは社台グループとの全面的な提携という決断を下した。今年度、募集する1歳馬52頭のうち、ノーザンファーム産は21頭、白老ファーム産は18頭。キャロットと見紛うばかりの社台血統が並ぶ。それだけではない。シルクが活動の拠点としてきた天栄ホースパークが来月1日付でノーザンファームに売却されることになったのだ。生産から育成まで、身も心も社台に染まると言っていいだろう。また挨拶がわりなのか、2歳のディープインパクト産駒が緊急募集されることになった。アドマイヤカーリンの全妹、ピイラニハイウェイの半妹など4000万円から6000万円の3頭。 いずれもセレクトセールで1度は落札された馬でキャンセルなどの理由で流れてきたのだろうが、 超のつくノーザンファームの良血馬だ。

私自身は両クラブで会員を続けてきた。キャロットでは社台産に出資し、シルクでは日高の馬を応援したいと考えてきたからだ。どちらも相馬眼のなさ故、それほど走った馬はいないが、残念ながらシルクのほうが不満を感じることが多かった。 例えば、名門と言われる牧場の生産馬に複数出資していたが、値段やコメントの割にサッパリ。 調教も満足にできず、どん尻を追走してはタイムオーバーで引退と、まったく楽しむことができなかった。 ところがある時、その牧場の個人馬主への売却馬が目覚しい活躍をしているのと対照的に、8割のクラブ提供馬が惨憺たる成績である事実を知ってしまった。 ちなみに今年の3歳7頭は、ようやく人気薄で1頭が未勝利を脱出したよう。 提供馬の選択は牧場が行っていると公言している。会員を食い物に差し出すような丸投げとは、クラブは何をしているのかとあきれてしまった。以上は八つ当たりの言いがかりの類かもしれない。ただ一会員として、こう感じたのは事実だ。私は一口クラブまで社台の寡占が進むのは理想的ではないと感じている。しかし、今回の提携は会員ひとりひとりと真摯に向き合い、サービスを向上させてくれる、きっかけになるのではと期待してもいるのだ。もうしばらくシルクにもお世話になるつもり。会員の満足度を高めるよう、より良い方向へ成長してほしい。

*成績データは「一口馬主DB」より引用した。

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コメント

クラブ法人の社台の寡占化は、今後もますます進むと思います。
私はお金がないので、クラブに出資したことはないですが、社台系の馬でこれは走ると感じた馬の大半は、クラブの募集馬ばかりです。
そもそも、日高系の馬が 走らない根本的理由は、売れる馬産を追求する体質から、脱却出来ないことにあります。
私の偏見ですけど、社台系の馬を見ていると、稼げりゃどこでも使えみたいに、ダートや障害走っているのが多いですよ。稼ぐ馬産にむけた戦略ビジョンの有無が、生産地の二極化を生んでいるように思えます。

投稿: 匿名 | 2012.02.22 22:06

>匿名さま
テスタマッタもフェブラリーSを勝ちましたし、どの分野でも社台は強いですね。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2012.03.01 22:43

確かにY牧場とC牧場の馬はひどいです。
明らかに個人馬主には走る馬を提供し、シルクには残ったクズ馬をあてがう姿勢があからさまです。
これは自分の馬が走らない腹いせでも何でもなく、「一口馬主DB」でも明らかです。
かつての早田牧場は、非常に多くのクズ馬をシルクに提供した反面、ジャスティスやプリマドンナのようなGⅠ馬も同様にラインナップしました。早田が倒産し社台に続く第二グループのY牧場に白羽の矢を立てたものの、見事に金づるにされてしまった訳ですね。ちなみにC牧場も全く同じスタンスですね。
社台の寡占化はその他の牧場にとって由々しき事態で、それは生産界にとっても好ましくはないでしょうが、第二グループの生産牧場がそのような対応である以上、シルクが社台に傾斜していくのは致し方ない事だと思います。

投稿: ひろ | 2012.03.14 14:29

>ひろさま
激しく同意致しております。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2012.03.18 00:48

なるほどその通りだ。

投稿: | 2012.04.27 11:53

シルクの冠名についてネットで探していた所で、このブログを見つけ、拝見しました。

文章の内容が個人的私情や感情一辺倒とかでなく、核心をえていて、とても面白かったです。

ありがとうございました。

投稿: 名無し | 2012.05.29 19:54

>名無しさま
ありがとうございましす。今後ともご贔屓に。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2012.06.02 16:04

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