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2010.06.03

隻眼の騎手・宮川実 失明を乗り越え1年ぶりの復活

落馬事故で左目の視力を失った"隻眼の騎手"が、鮮やかな復活勝利をあげた。高知競馬の宮川実(28)は去年5月、レース中に落馬して顔面骨折。左目を失明した。しかし、宮川は騎手を引退するつもりはなかった。リハビリを重ねて3ヶ月後には調教に跨るようになり、先月初めには地方競馬全国協会立ち会いのもと模擬レースに騎乗し、復帰を認められたという。そして宮川は先月30日、復帰4戦目にして、399日ぶりに先頭でゴールを駆け抜けた。時速50キロで走る競走馬を操り、周囲の状況を一瞬で把握することが求められるジョッキーにとって、片目の視力を失うことは大変なハンディキャップだ。それでも失明のショック、落馬への恐怖心を克服して、もう一度、自らの職場に立ち帰ろうとした不撓不屈の精神に敬意を表したい。

障害者スポーツの祭典であるパラリンピックの創始者、ルードイッヒ・グッドマンは「失ったものを数えるな。残ったものを最大限に活かせ」という言葉を遺している。世界に目を向ければ、両足義足ながらオリンピックの陸上選手と遜色ないタイムで走るオスカー・ピストリウス、片足を失っても北京五輪の代表選手に選ばれた遠泳のナタリー・デュトワなど、障害を乗り越えて活躍するアスリートは少なくない。日本にも車いすテニスの世界王者に上り詰め、車いすテニスをウィンブルドンなど4大大会の一部門として認めさせた国枝慎吾がいる。かつて、ある障害者アスリートが「障害イコール不幸ではない」と自信に満ちて語っているのを聞いたことがある。現状に嘆いてばかりではなく、自らの努力で高みをめざす向上心、彼らから学ぶところは実に大きい。

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コメント

初めてコメント致します。

いやーこれは驚きました。
サラリーマン時代に、障害者採用で入ってきた人がその障害に甘えてる人を見て以来障害者嫌いだったんですが、考えを改める必要がありそうですね。

投稿: HAPPY | 2010.06.04 11:56

すごいですね!

主役は馬ですけど、
すごい騎手はどんどん目玉にしたらいいのにと思います。

元々遠出をしないのですが、
ちょっと高知競馬に見に行ってみたくなりました。

なかなか実際には行けないですけど^^;

投稿: 才蔵 | 2010.06.04 14:44

>HAPPYさま 健常者、障害者という線引きは行政が利便的につくったものであって、当たり前ですが誰しもが独立した個人ではないでしょうか。無意識にグルーピングしてしまうことを私も気を付けたいです。

>才蔵さま
私も生で騎乗を見てみたい気持ちになりました。高知競馬、一度しか行ったことありませんが、のんびりとして良い競馬場でした。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2010.06.06 09:35

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