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2010.06.04

エプソム愛馬会 ずさんな資金管理に業務停止命令

3日、金融庁は競走馬ファンド、「エプソム愛馬会」「ジャパンホースマンクラブ」に対して、新規ファンドの設定に関わる業務を1カ月間の停止するよう命令を下した。両社は出資者から募った資金を借金返済や会社の経費に流用するなど、不適切な財産管理を行っていたとされる。クラブ馬主制度は「競走馬ファンド」という形式で運営されている。まず、一口馬主になりたいと考えたファンは、「愛馬会」に出資を行う。愛馬会は集めた金で競走馬を購入し、馬主資格を持つ「クラブ法人」に競走馬を現物出資する。レースで得た賞金はクラブ法人から愛馬会へと渡り、出資者へと分配される仕組みだ。今回の場合、愛馬会が「エプソム愛馬会」、クラブ法人が「ジャパンホースマンクラブ」となる。両社は実質的に一体の事業者ではあるが、法律上は出資者と被出資者の関係であるため、資金は分けて管理されねばらない。

しかし、証券取引等監視委員会の調査によれば、両社は分別管理に関する規定を設けておらず、同一口座に資金を混在させるなど、不適切な資金管理がなされていた。また、借入金の返済としてジャパンホースマンクラブ社長の個人口座へ資金を移動させていたが、この消費貸借に関する契約書は存在せず、借入金額や返済時期も不明であったという。さらに出資者からの維持費を目的外に使用していたために厩舎への預託料の支払いが滞っていたというから、杜撰な経営体制としか言いようがない。他にも出資者への維持費の過剰請求や、中央で引退させた馬を地方の馬主資格を持つ同社取締役へ無償譲渡している実態が明らかになっている。両社は立ち入り調査の際、検査官の入室を拒み、抗議を繰り返すなど、企業として真っ当な体をなしていなかったようだ。

現在、会員は約350人、現役の中央所属馬は12頭。ダートのオープンで走っているエプソムアーロンなどがいる。もう数年以上前から資金繰りは悪化していた模様で、会員のもとには執拗に出資を勧める電話が毎日のようにかかっていたそうだ。その内容は「オープン級です」「藤沢厩舎に入ります」「競馬界の裏情報をお知らせします」など事実と異なることもあり、「先物取引の勧誘よりもしつこかった」「嘘の情報で入会させる手口は和牛商法並み」(一口馬主のbakenマスター)という感想を抱いた会員もいる。実際、こうした強引な販売姿勢は、かえって会員離れを加速させる悪循環も引き起こすことになった。

エプソム愛馬会から「急告」なる文書が届きました。配当金の支払いをプールして新規募集している馬の購入代金に充てるという、およそ常識では考えられぬ噴飯ものの内容でした。しかもエプソムが指定する期日までに連絡しなかった場合、購入をキャンセルしても配当金の支払いが予定されていた5月10日ではなく、5月31日になってしまうとのこ と。さらに、ご丁寧に文書が連休直前に届けれられるように配送する念の入れようでした/なんとかして他馬に出資させるために時間稼ぎをしたいのだろう。何度か訴えてみたものの一向にこちち言い分を聞く様子は感じられない(おてもと”予想家”日記)

私は10年以上、他のクラブで一口馬主を続けているがセールスの電話など受けたことがなく、エプソム愛馬会のケースは特殊なものであると考えている。しかし、やはり2007年には大樹レーシングクラブが出資者から預かった餌代などの維持会費を配当に回していたとして、金融庁から業務改善命令を受けている。従前は村社会的な競馬界特有の、曖昧でいい加減な運営が看過されてきたのかもしれないが、出資者に損害が出るようなことがあればクラブ馬主制度そのものが信頼を損なうことになる。今回、悪質な行為が数々発覚したエプソム愛馬会が経営を継続するのは難しいだろううが、各クラブはこれを他山の石として、法令が遵守された適切な資金管理がなされているか再確認してほしい。

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