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2010年6月の12件の記事

2010.06.27

宝塚記念予想 2010

前日までの雨で不良か重馬場になりそうな宝塚記念。阪神では先手を奪った馬が、そのまま流れこむシーンが目立っている。本命は先行力が魅力のアーネストリーに打つ。アルゼンチン共和国杯2着、中日新聞杯1着と昨秋から本格化。その後、蹄を痛めて休養を余儀なくさせられたが、前走の金鯱賞は仕上がり途上でありながら全くの楽勝。G1挑戦は初めてとなるここも、展開を味方につければ見劣らない。金鯱賞は近年の最良ステップになっており、グラスワンダーとの父子グランプリ制覇を期待したい。相手は当然、ブエナビスタになるだろうが、大穴なら阪神で行われた鳴尾記念の勝ち方が素晴らしかったアクシオンか。

◎アーネストリー ○ブエナビスタ ▲アクシオン
△ジャガーメイル、ドリームジャーニー、ロジユニヴァース、フォゲッタブル

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2010.06.24

シルポートら100頭所有の馬主 脱税容疑で資格取消か

名古屋地検特捜部は22日、エプソムCで2着に好走したシルポートやシルクロードS勝ち馬のアーバンストリートなどを所有する 馬主名削除 容疑者(70)らを法人税法違反(脱税)の疑いで逮捕した。各報道によれば、容疑者は社長を務める大手運送会社 会社名削除 の不動産取引を巡って、コンサルタント料などの経費を水増しする手法で、約1億9千万円の法人税を免れた疑い。隠した所得は競走馬の購入などの競馬関連資金に充当していたとみられている。容疑者は1997年、北海道新ひだか町の生産牧場を買収し、現・レキシントンファームを開設。最近は大津市で育成施設の建設にも乗り出そうとしたが、計画は頓挫していた。

過去の所有馬には2004年の高松宮記念馬・サニングデールもいる容疑者、先週も阪神で4頭が出走してタイガーストーンがメインレースで連対している。昨年度の中央の収得賞金は3億1200万円で全国49位。現在、中央で24頭が登録されているほか、地方でも多くの馬を走らせており、「競走馬約100頭を持つ馬主」(朝日)と伝えられている。競馬法では「禁錮以上の刑に処せられた者は馬主資格を取り消す」と定められており、今後、裁判で禁固刑以上が確定されれば容疑者は資格を失うことになる。過去にはオグリキャップやレオダーバンの馬主が脱税容疑で逮捕されたことがあるが、今回の事件も大きな影響を競馬界に与えそうだ。


*2016年6月25日、本記事中において記述されていた元馬主の実名、及び、会社名を削除しました。
6月20日、プロバイダーを通じて本記事に対する「送信防止措置請求」を受け取りました。 これは元馬主がプロバイダ責任制限法の手順に基づき、「名誉権」の侵害であると「該当サイトの非表示」を求めたものです。 事実に相違はないものの、ネットに情報が拡散しているため、 事件から6年が経過したにも関わらず社会復帰の妨げになっているとの趣旨でした。 しかし、拙ブログとしては、請求者が主張するような不当な権利侵害が発生しているとは考えていません。 なぜなら、本件はG1馬など100頭ものサラブレッドを所有し、社会的地位のある大馬主が 多額の脱税で逮捕され、競馬界に大きな衝撃を与えた刑事事件であるからです。 事実の公共性、目的の公益性、対象者が凖公人であったことを考えれば、簡単な経緯の記述から 数年で公共性、公益性が失われるとは考えられません。一方で、 請求者が既に刑罰を受けている、社長を退任しているなど、当時と状況が変化していることも事実です。 こうしたことを鑑みて、事件を伝える記事そのものは掲載を続けるものの、実名、会社名は自主的な判断により削除することにしました。

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2010.06.23

レンタル移籍の東京ダービー馬 ダート路線の空白を晒す

東京ダービーを勝ちながら、中央へ復帰したためにジャパンダートダービー(JDD)の出走権を失ったマカニビスティーを巡る騒動。強い中央馬がレンタル移籍をして、地方のクラシックレースを席巻するという前代未聞の出来事は、改めて中央と地方の格差と、3歳春の中央ダート路線の空白を浮き彫りにすることになった。去年暮れ、栗東・矢作厩舎からデビューしたゼンノロブロイ産駒のマカニビスティーは、未勝利、500万下とダートの短距離戦を連勝。しかし、勢いをかって臨んだオープンのヒヤシンスSでは5着に敗れてしまう。次走のアーリントンCでは10着に大敗して、芝適性がないこともはっきりした。3歳のダート重賞が中央で行われるのは6月のユニコーンS。それまで組まれるオープン競走の数も限られている。3月、マカニビスティー陣営は地方へ活路を求めて、一時的に大井へ転厩させるという決断を下した。

厩舎としては大きな損失となるが馬やオーナーの幸せを考えるとこのままここにいるよりは南関に移籍して羽田杯や東京ダービーなどで活躍したほうがいいと僕が決断しました。馬自体はとても元気だし羽田杯、東京ダービーを勝って2勝して戻ってきてくれること願っています。今年の南関の3歳は比較的手薄だしマカニビスティーの能力なら通用すると思います。一時、矢作厩舎から離れますが引き続き応援よろしくお願いします。(矢作厩舎オフィシャルブログ)

中央と比べるとずっと低い地方の賞金だが、南関東のクラシックともなれば話は別。羽田盃の優勝賞金は4000万円、東京ダービーは4500万円。ユニコーンSの3700万円を上回る。ビスティー軍団の馬主、備前島敏子氏はもともと大井で馬を持ったのが最初であり、懇意にしている松浦備厩舎にマカニビスティーを預けることにした。馬主としての経済的な利益を考えただけでなく、定年を前にした松浦師に悲願の東京ダービーをとらせてあげたいという情もあったと聞く。無論、矢作厩舎にしてみれば大切な管理馬を一時的にせよ手放すのは損失だが、父親が大井の調教師でもあり、レベルの高い中央馬が移籍すれば南関クラシックも賑わうだろうという思いがあったようだ。血統評論家の栗山求氏は中央の希薄なダート路線を捨てて地方へ移籍する決断を「逆転の発想」と手放しで賞賛していた。いずれにしても、大井競馬や南関ファンから反感を買う結果になろうとは陣営は想像もしていなかったはずである。

大井に移籍したマカニビスティーは、転厩初戦を圧勝。三冠の第一関門、羽田盃はハナ差で競り負けたものの、東京ダービーでは圧倒的1番人気の支持に応えて戴冠。南関東3歳の頂点に立った。かつては一度、地方へ籍を移すと中央へ戻ることは叶わなかったが、今では地方で2勝をあげれば、中央へ復帰できる規定が設けられている。東京ダービーの勝利で条件を満たしたマカニビスティーは、予定通り矢作厩舎へ帰り、次走の交流重賞・JDDには中央馬として参戦することが発表された。ところが、ここで思わぬ壁が立ちはだかる。「地方から中央へ復帰した馬が交流競走に出走するには中央で1走以上することが必要」という、他の南関東3場にはない大井独自の内規が存在していたのだ。慌てた陣営は主催者と協議したものの規定が覆ることはなく、「大井を盛り上げようという気持ちもあって持っていったのに、非常に残念。納得がいきません」(矢作師)とすっきりしない気分が残ることになってしまった。

内規とはいえ、出走ルールを確認していなかった方に落ち度はあるが、それでも陣営が納得しなかったのは、大井が特定の馬を救済するため出走資格を変更した前例があったからだ。今月初め、長期休養明けのカネヒキリを帝王賞のメンバーに名を連ねさせようと、大井は「休養期間1年以上の馬はダート重賞に出走できない」としていた規則を変更した。帝王賞を盛り上げるための、あからさまな特例措置である。人気馬のための朝令暮改が可能な規則なら、マカニビスティーにも特例が適用されても良いではないかと考えるのは自然なこと。しかし、大井は頑として首を縦に振らなかった。そこにはクラシックレースを腰掛けに使われて、賞金を稼ぐだけ稼いで去っていくことは許しがたいという、地方の側から見た論理と矜持があった。マカニビスティーは大井のルールに則って東京ダービーを制した。だが、追い銭まで投げる必要はないと。もし大井が心から移籍を歓迎していたのなら、当然、復帰前に内規の存在を告げていただろう、ブログ「地方競馬に行こう!」のlandslider氏は南関ファンの気持ちを素直に綴っている。

最近、「ブレ」が目立つ大井競馬、今回はキッチリと筋を通して欲しいと期待します。他の地方競馬ではな い、大井だからこそ。 心情的にも、マカニビスティーみたいな路線の馬ばっかになったら、南関限定二戦 から交流G1っていう今の路線の意味も希薄化しちゃうし、ちっともそんなの面白くない、って思ってしま います。 JDDに東京ダービー馬が出ないのは寂しいですが、南関三冠の魅力が将来にわたり無くなって しまうのに比べたら、全然ましです。(地方競馬に行こう!)

理想を語れば、中央と地方の垣根なく強い馬が大きなレースを勝つのが本来の在り方で、勝てるレースを求めてレンタル移籍に踏み切ったマカニビスティー陣営は優勝劣敗の競馬原理に忠実だったと言える。一方、中央と地方は大昔のようにセリーグとパリーグのような対等関係にはほど遠く、メジャーと3Aか、ツアーとシニアリーグといった主従ある関係になっているのが現実だ。それは地方の価値が低下しているというわけではなく、むしろ「地方競馬の存在は日本の競走馬資源の健全な受け皿として、欠かすことのできない」(吉田照哉氏)という、生産力の維持のため抜き差しならない補完関係が構築されていることを意味する。より良いレースを探して、中央と地方を行き来すること自体は競馬界を活性化することになるかもしれない。マカニビスティー陣営が不幸だったのは、狙ったレースがただの重賞ではなく、かけがえのない”ダービー”だったことだ。

クラシック戦線とは競走体系の根幹を成すものであり、ファンを引き付けるキラーコンテンツであることは、どの競馬場でも変わることはない。だが、中央でオープン特別すら勝てない馬が直前に押し寄せてクラシックの大本命となってしまう状況が相次げば、ただ中央との決定的な格差が白日のもとに晒されるばかりで、移籍先のファンを落胆させることになろう。地方の調教師にとって最大の仕事はレンタル契約を結んでくれる中央馬を探すことになりかねない。クラシックとは若駒の夢を買ってもらう商売と捉えるならば、現況、3歳馬の転入時期や中央復帰の条件をより厳しくすることもやむを得ないのではなかろうか。かたや、それには中央のダート路線の見直し、つまり皐月賞や日本ダービーにダートで賞金を加算した馬が出走するのを防ぐために番組を希薄化させている現状、をどうするのかも併せて考える必要があるだろう。無理に休養を余儀なくされる陣営を道徳的に批難するのは筋違い甚だしいことである。マカニビスティーを巡る一連の問題は中央と地方がどう共存してくかという、競馬界全体を見据えたシステムが問われていることを忘れてはならない。JDDに出走できなくなったマカニビスティーはプロキオンSに向かう予定だ。願わくば東京ダービー馬の威厳を守るレースをしてほしい。

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2010.06.21

マーメイドS回顧 ”軽量の先行馬で波乱”は定石通り

来年以降への備忘録として、簡単にマーメイドSを振り返っておきたい。というのも、◎▲△の順で幸運にも3連単9万1010円を的中させることができたからだ。予想でも指摘したが、このレースは4年前、ヴィクトリアマイルの新設に伴って施行時期が移設され、ハンデ戦に条件変更されている。それ以降、53キロ以下の軽ハンデ馬ばかりが連対する、一種、異常な結果が続いていた。荒れる原因は阪神内回りの2000メートルはペースが落ち着きやすく力量が足りない先行馬も粘り込みやすいこと、人気を集めるヴィクトリアマイル組は前走より調子が下降して臨むケースが多いこと、主にはこの2点に求められるのではないか。今年で言えば、ヒカルアマランサスニシノブルームーンは危険な人気馬だったのだろう。実際に軽ハンデの先行勢を捕まえられずに馬券対象となることはできなかった。

レースは行くと見られていたブラボーデイジーが出遅れたため、 14番人気の53キロ・セルフィックロンプがハナを切る形になった。結果的にこの馬が波乱の立役者となるわけだが、下から数えて3番目に低い人気になるような馬ではなかったろう。番手につけたのは3番人気のブライティアパルス。重賞勝ちもなく、過剰人気と見たファンも少なくないのではないか。本命をつけた私も気にならないわけではなかったが、前走で安田記念馬と接戦しながら53キロの恵量と、先行力、調子の良さがプレッシャーを克服するのではないかと判断した。ゴールではこの2頭が入れ替わってワンツー。3着も同じく3番手追走のテイエムオーロラが粘り、 53キロトリオの行った行った行ったの競馬で決まったのである。来年はジョッキーが意識しすぎて真逆の展開が生まれる可能性もあろうが、基本的な傾向は踏まえて予想したい。

拙サイト最高配当かも

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2010.06.20

マーメイドS予想 2010

ハンデ戦になり、施行時期も移行された4年前から波乱が続くマーメイドS。とにかく軽ハンデ馬の好走が続いており、過去4年、53キロ以下の馬が【433 23】に対して、 53.5キロ以上を背負った馬は【011 19】。今年も軽ハンデ馬から狙いたい。本命は53キロ、ブライティアパルスに打つ。前走のメイSは次走で安田記念を勝つショウワモダン、エプソムCで2着のシルポートと接戦の3着。一昨年、秋華賞で4着した実力馬が、ようやく身が入ってきた感がある。阪神の2000メートルはペースが落ち着きやすく先行勢が流れ込みやすい。ブライティアパルスにとって展開も有利だ。相手も先行馬から成長著しいブラボーデイジー。大穴なら53キロのセラフィックロンプ。京都記念でブエナビスタからコンマ5秒差に好走したように、気持ちよく行ったときは実に怖い。

◎ブライティアパルス ○ブラボーデイジー ▲セラフィックロンプ
△ニシノブルームーン、テイエムオーロラ、ヒカルアマランサス

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2010.06.19

新馬戦開幕 初日に新種牡馬産駒2頭が快勝

19日、初日を迎えた今年の新馬戦。いきなり2頭の新種牡馬の子どもたちが勝利を収めた。函館の新馬戦を勝った牝馬ルリニガナ(美浦・伊藤大)はスニッツェル産駒。1番人気のゼフィランサスを2番手でマークすると、きっちり残り100メートルで交わして差し切った。スニッツェルはデインヒル系の豪州産スプリンターで、テイクオーバーターゲットを負かしてG1制覇がある。 2007年にシャトル種牡馬として供用され、日本での初年度産駒数は49頭。スニッツェルの実績は1200メートル以下に集中しており、産駒もクラシックというタイプではなかろう。それだけに新馬戦から注意を払いたい。ちなみにアナウンサー泣かせの馬名のルリニガナ、漢字表記は「瑠璃苦菜」。初夏に咲くキク科の多年草だが、同馬の花期も重なるか

福島では1番人気のスズカマンボ産駒マルタカシクレノン(美浦・清水美)が好発ハナを切ると、後続を寄せつけず1馬身半の差をつけて快勝した。スズカマンボは天皇賞春で大金星をあげたイメージが強烈だが、2歳時にはオープンをレコード勝ちしているように仕上がりの早さもある。サンデー×キングマンボ×ニジンスキーという大物に過ぎる配合からスタミナは豊富。マルタカシクレノンの新馬戦は芝の千メートルだったが、多くの産駒は距離伸びて良いはず。産駒数は70頭。この後、評判馬のスズカホープ(母ホワイトカーニバル)なども控えていて、意外に?フレッシュサイヤーリーディングでも健闘するのではないか。ただ祖母の母がダンシングキイ全妹のスズカマンボはダンスインザダークと良く似た血統構成を持っており、ダートでは勝ち上がりに苦労するかもしれない。

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2010.06.13

エプソムC予想 2010

3歳時、ゴールデンダリアは500万、プリンシパルSと連勝し、ダービーでも6着に入るなど高い素質を秘めた馬。しかし、蟻洞を発症して長い間、休養を余儀なくさせられた。ようやく昨夏に復帰してからも本来の力を発揮できずにいたが、この春からグッと良化して走りが変わってきた。前々走の大阪杯ではドリームジャーニーを抑えて2着。前走の新潟大賞典では上がり33秒8の差し脚を繰り出して重賞制覇を成し遂げるなど、6歳にして潜在能力を開花させた。相手は実績最上位のセイウンワンダー、休み明けも絞れていればサンライズマックスも侮れない。

◎ゴールデンダリア ○セイウンワンダー ▲サンライズマックス
△ストロングリターン、セイクリッドバレー、シルポート

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2010.06.12

福山競馬 検討委の”廃止答申”で存続危機に 

10日、福山競馬の存続を議論してきた福山市営競馬検討委員会は、競馬事業を廃止すべしとの答申を行うことを決めた。市長は委員会の答申を尊重する姿勢を見せており、福山競馬は極めて厳しい状況に立たされることになった。福山競馬の累積赤字は約20億円。昨年度の売り上げは前年度を2億円以上下回る約78億円で、賞金の引き下げと基金の取り崩しで黒字を確保したものの、委員会は将来的に事業を継続するのは難しいと判断したようだ。かつて、アラブ馬だけでレースを行い、鉄火場の雰囲気が色濃く残る賭場として名を馳せた福山競馬。過去には多額の繰入金で市財政を潤した一方、2005年にはアラブ馬の購入を巡る補助金詐欺事件で調教師や馬主が逮捕されるなど度々、不祥事も明るみに出ていた。今後、存続を求めてきた関係者団体からは強い反発が予想され、岩手や笠松のように土俵際で踏ん張ることができるのか、市長の正式決定まで予断を許さない。

>>旅打ち福山競馬! オヤジたちの”CLUB KEIBA”を体感(2008/1/5)

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2010.06.06

安田記念予想 2010

国内のG1馬はキャプテントゥーレ1頭だけとなった今年の安田記念。実力伯仲と言えば聞こえはいいが、実際はドングリの背くらべというべきかもしれない。ここは近走の不振ですっかり印が薄くなってしまったが、マイルG1で3度の連対実績のあるスーパーホーネットの復活に期待したい。3年前のマイルCSではダイワメジャーにクビ差に迫り、一昨年もあと一歩のところで戴冠を逃した同馬。安田記念は過去3度着外に敗れているために適性がないと見られているが、府中コースでは毎日王冠でウオッカを砕いたこともあるし、京王杯SC勝ちもある。これまで歯車が噛みあわずに悔しい思いをしてきたが、今回は叩いて体調は上向き、人気もなく気楽に乗れるのはプラスに働く。これだけ敗戦を重ねても手綱を任せてもらえる藤岡佑介は、きっちりと矢作厩舎に恩返しせねばならない。強いのは香港勢だが、スムーズな競馬ができればG1でも引けを取らないスマイルジャックも怖い相手。鞍上が不利なく回ってくれば一発がある。

◎スーパーホーネット ○フェローシップ ▲スマイルジャック
△ビューティーフラッシュ、トライアンフマーチ、キャプテントゥーレ

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2010.06.04

エプソム愛馬会 ずさんな資金管理に業務停止命令

3日、金融庁は競走馬ファンド、「エプソム愛馬会」「ジャパンホースマンクラブ」に対して、新規ファンドの設定に関わる業務を1カ月間の停止するよう命令を下した。両社は出資者から募った資金を借金返済や会社の経費に流用するなど、不適切な財産管理を行っていたとされる。クラブ馬主制度は「競走馬ファンド」という形式で運営されている。まず、一口馬主になりたいと考えたファンは、「愛馬会」に出資を行う。愛馬会は集めた金で競走馬を購入し、馬主資格を持つ「クラブ法人」に競走馬を現物出資する。レースで得た賞金はクラブ法人から愛馬会へと渡り、出資者へと分配される仕組みだ。今回の場合、愛馬会が「エプソム愛馬会」、クラブ法人が「ジャパンホースマンクラブ」となる。両社は実質的に一体の事業者ではあるが、法律上は出資者と被出資者の関係であるため、資金は分けて管理されねばらない。

しかし、証券取引等監視委員会の調査によれば、両社は分別管理に関する規定を設けておらず、同一口座に資金を混在させるなど、不適切な資金管理がなされていた。また、借入金の返済としてジャパンホースマンクラブ社長の個人口座へ資金を移動させていたが、この消費貸借に関する契約書は存在せず、借入金額や返済時期も不明であったという。さらに出資者からの維持費を目的外に使用していたために厩舎への預託料の支払いが滞っていたというから、杜撰な経営体制としか言いようがない。他にも出資者への維持費の過剰請求や、中央で引退させた馬を地方の馬主資格を持つ同社取締役へ無償譲渡している実態が明らかになっている。両社は立ち入り調査の際、検査官の入室を拒み、抗議を繰り返すなど、企業として真っ当な体をなしていなかったようだ。

現在、会員は約350人、現役の中央所属馬は12頭。ダートのオープンで走っているエプソムアーロンなどがいる。もう数年以上前から資金繰りは悪化していた模様で、会員のもとには執拗に出資を勧める電話が毎日のようにかかっていたそうだ。その内容は「オープン級です」「藤沢厩舎に入ります」「競馬界の裏情報をお知らせします」など事実と異なることもあり、「先物取引の勧誘よりもしつこかった」「嘘の情報で入会させる手口は和牛商法並み」(一口馬主のbakenマスター)という感想を抱いた会員もいる。実際、こうした強引な販売姿勢は、かえって会員離れを加速させる悪循環も引き起こすことになった。

エプソム愛馬会から「急告」なる文書が届きました。配当金の支払いをプールして新規募集している馬の購入代金に充てるという、およそ常識では考えられぬ噴飯ものの内容でした。しかもエプソムが指定する期日までに連絡しなかった場合、購入をキャンセルしても配当金の支払いが予定されていた5月10日ではなく、5月31日になってしまうとのこ と。さらに、ご丁寧に文書が連休直前に届けれられるように配送する念の入れようでした/なんとかして他馬に出資させるために時間稼ぎをしたいのだろう。何度か訴えてみたものの一向にこちち言い分を聞く様子は感じられない(おてもと”予想家”日記)

私は10年以上、他のクラブで一口馬主を続けているがセールスの電話など受けたことがなく、エプソム愛馬会のケースは特殊なものであると考えている。しかし、やはり2007年には大樹レーシングクラブが出資者から預かった餌代などの維持会費を配当に回していたとして、金融庁から業務改善命令を受けている。従前は村社会的な競馬界特有の、曖昧でいい加減な運営が看過されてきたのかもしれないが、出資者に損害が出るようなことがあればクラブ馬主制度そのものが信頼を損なうことになる。今回、悪質な行為が数々発覚したエプソム愛馬会が経営を継続するのは難しいだろううが、各クラブはこれを他山の石として、法令が遵守された適切な資金管理がなされているか再確認してほしい。

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2010.06.03

隻眼の騎手・宮川実 失明を乗り越え1年ぶりの復活

落馬事故で左目の視力を失った"隻眼の騎手"が、鮮やかな復活勝利をあげた。高知競馬の宮川実(28)は去年5月、レース中に落馬して顔面骨折。左目を失明した。しかし、宮川は騎手を引退するつもりはなかった。リハビリを重ねて3ヶ月後には調教に跨るようになり、先月初めには地方競馬全国協会立ち会いのもと模擬レースに騎乗し、復帰を認められたという。そして宮川は先月30日、復帰4戦目にして、399日ぶりに先頭でゴールを駆け抜けた。時速50キロで走る競走馬を操り、周囲の状況を一瞬で把握することが求められるジョッキーにとって、片目の視力を失うことは大変なハンディキャップだ。それでも失明のショック、落馬への恐怖心を克服して、もう一度、自らの職場に立ち帰ろうとした不撓不屈の精神に敬意を表したい。

障害者スポーツの祭典であるパラリンピックの創始者、ルードイッヒ・グッドマンは「失ったものを数えるな。残ったものを最大限に活かせ」という言葉を遺している。世界に目を向ければ、両足義足ながらオリンピックの陸上選手と遜色ないタイムで走るオスカー・ピストリウス、片足を失っても北京五輪の代表選手に選ばれた遠泳のナタリー・デュトワなど、障害を乗り越えて活躍するアスリートは少なくない。日本にも車いすテニスの世界王者に上り詰め、車いすテニスをウィンブルドンなど4大大会の一部門として認めさせた国枝慎吾がいる。かつて、ある障害者アスリートが「障害イコール不幸ではない」と自信に満ちて語っているのを聞いたことがある。現状に嘆いてばかりではなく、自らの努力で高みをめざす向上心、彼らから学ぶところは実に大きい。

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2010.06.01

日本ダービー回顧 二強対決の幻影を一閃に裂く

入場者12万5746人。東京競馬場は西門のほうまで立錐の余地がないほど人、人、人で埋め尽くされた。史上最高の好メンバーと下馬評から大いに盛り上がった今年のダービー。ダノンシャンティの取り消しというアクシデントはあったものの、前売りから単勝人気で競り合っていたヴィクトワールピサペルーサの二強対決を目に焼き付けようと、多くのファンが押し寄せたようだ。開門ダッシュの常連者も今年の席取りは異常に激しかったと述べていたが、それだけ”世紀の一戦”に寄せる期待が大きかったということだろう。私は一口馬、シルクルーパスのデビューを応援するため4レースから現地観戦。ところが、愛馬はゲートで馬っけを出してしまったとかで1秒差以上の大出遅れで大敗。この日は最終レースの目黒記念まで、買う馬、買う馬、ことごとく出遅れる奇跡的な現象に馬券は大惨敗したが、それはダービーも例外ではなかった。

先週までより少し時計がかかり、差しも届く芝。ダービーと同条件で行われる青嵐賞は1000メートル通過が1分5秒1と超スローの展開に。内から穴馬を2着に持ってきた内田博幸は、馬場状態をしっかりとつかんでいるように思えた。ダービー発走のファンファーレが響くと、競馬場のテンションは最高潮に達した。 12万人の歓声と手拍子、打ち振られる新聞。もともとゲートでうるさいところを見せていたペルーサにとって、騒がしいスタンド前、後入れというスタートは懸念材料のひとつではあったが、いつも以上にエキサイトした場内の雰囲気はペルーサの弱点を露呈させることになった。ゲートが開き、3頭が出遅れた。その中にペルーサもいた。ウィリアムズのアリゼがハナを切ると、シャインコスモファントムらが控えてすんなりと隊列が収まる。後方待機を余儀なくされたペルーサの敗戦は1コーナーで決まったと断じても過言ではない。

12万の観客で埋まった東京競馬場 スローペースで決まった青嵐賞
本命にしたペルーサだったが… 超スローを演出した先行三騎

1000メートルは1分1秒6。ところが、ここからペースが上がらなかった。中盤「13.5-13.1-12.9」と歩くようにラップが落ち、もはや上がりの勝負になるのは全ての騎手にとって明白だった。内の中団につけていたヴィクトワールピサは折り合いを欠き、岩田が必死になだめる。かたや、出遅れたペルーサの横山典はまくっていくが、これは玉砕覚悟のあがきだ。道中で1頭だけ脚を使っては、直線ではほぼ勝負にならない。得てして瞬発力勝負の時ほど、着差はわずかになり、騎手の技量が勝敗を左右することになる。ジョッキーは自分の馬の繰り出せる脚を計算しつつ、どの馬を目標とするのか定め、仕掛けのタイミングを計らねばならない。直線、ローズキングダムの後藤は、ヴィクトワールピサが内で進路取りにもたつき、外ではペルーサの手綱が激しく動いているのを確かめると、一呼吸置いて抜群のタイミングで先頭に飛び出した。だが、内田はその動きを後ろで冷静に見つめていた。後藤があけた内側に馬を向け、さらに一呼吸遅らせてエイシンフラッシュを追い出す。一瞬にしてローズキングダムを交わし去ると、もうライバルに差し返すだけの脚はなかった。

エイシンフラッシュは社台ファーム生産の持ち込み馬。父はキングマンボの直仔・キングズベストで、母はプラティニ産駒のドイツ血脈。京成杯を接戦で制した後、トライアルを使えずに直行した皐月賞で3着と好走していた。ただ、日本のファンにはあまり馴染みない血統と「冠号+”フラッシュ”」という凡庸な名前が、派手な勝ち方をしてきた人気馬たちと比べて、実力以上に評価を貶めていたような気がする。私自身、瞬発力に秀でた中山向きの馬ではないかと思って、ダービーでは印を回さずにいた。だが、今回のような上がり勝負では、一閃の末脚が最大の武器になる。その名の通り閃光の脚を持っていたのがエイシンフラッシュだったということだ。上述したように内田や後藤の手綱さばきは見事なものであり、一流騎手が技を尽くしたレースは日本ダービーに相応しいものだった。一方でスタンドは、地方から一歩一歩、登りつめてきた内田のダービー制覇を温かい拍手で迎えつつ、どこか戸惑うような雰囲気に包まれていたのも事実だ。

エイシンフラッシュの上がりは32秒7。届かず3着に敗れたヴィクトワールピサも33秒1と、伸びなかったわけではない。5着ルーラーシップ、6着ペルーサは33秒3。上がりの勝負だから凡レースだというのは大きな間違いだが、スピードとスタミナを消尽しつくす総合能力を問う競馬にならなかったのは確かで、多くのファンに不完全燃焼感が漂ったのは自然なことだろう。しかし、個人的な反省を踏まえて言えば、二強対決の幻影にファン、マスコミは囚われすぎていた。他馬との実力差はオッズほど離れていなかったし、ウオッカとダイワスカーレット、ブエナビスタとレッドディザイア、あるいは前週のアパパネとサンテミリオンといった、一騎打ちのレースを見たいという集合意識が、レース前に物語を暴走させてしまったのかもしれない。頂点を制したエイシンフラッシュが、次に同世代の挑戦を受けて立つのは秋。勢力図は混沌としているだろう。ペルーサやヒルノダムール、ルーラーシップらが、どれだけ成長して戻ってきてくれるか楽しみに待とう。

内田はゴールで外との着差を確かめる

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