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2010.03.29

ドバイミーティング回顧 初めてのメイダンAW決戦

新たに建設されたメイダン競馬場で開かれたドバイミーティング。最大の変更点は全天候型馬場・オールウェザー(AW)が導入され、ワールドカップなどのダートレースがAWで行われるようになったこと。メイダンでは砂に人工繊維やゴム片などを混ぜたタペタ社製のものが採用され、これは一見するとダートのようであるが、その実は全く異なる適性が求められる。結論から言えば、 AW導入は日本勢にとってドバイでのチャンスを広げるものではなかったか。前哨戦のMCラウンド3、レッドディザイアは大外一気のごぼう抜きで優勝。ワールドカップを制することになるグロリアデカンペオンらをねじ伏せた。レッドディザイアは本番では入れ込みがきつく、予定外の先行策を余儀なくされたことで直線は失速してしまったが、瞬発力ある日本の芝馬がAWに高い適性があることを証明してくれた。

この他、日本勢では2頭がAWのレースに挑んだ。スプリント戦、ゴールデンシャヒーンに出走したローレルゲレイロは、スタートからズブさを見せたが、押してハナを奪って自分の型に。直線では勝ち馬に早めに交わされたものの、大きく失速することなく4着に踏みとどまった。本来の軽快なスピードをAWでも活かせたわけで、日本が劣勢に立たされているスプリント路線に光明さす健闘と言えるだろう。もう1頭、ゴドルフィンマイルのグロリアスノアは、好スタートから先団に取り付くと、直線もジリジリと脚を伸ばして4着。同馬は日本では生粋のダートホースだが、陣営はトモの弱さ、脚質などから AWに適性ありと見て参戦を決めていた。日本ではG3を1つ勝っただけの同馬の好走は、陣営の選択の正しさを示し、またメイダンのAWがすべてダート馬に門戸を閉ざすわけではないことも明らかにした。

従前、ことあるごとにドバイのダートは日本のダートとは異質なものであると指摘される一方で、トゥザヴィクトリーなど一部の例外を除いては、芝実績のないダートのトップホースがワールドカップに挑戦しては敗れ去る構図が重ねられてきた。今年、エスポワールシチーやサクセスブロッケンは、AWを嫌ったのであろう、ドバイ遠征を見送ったわけだが、これからダート馬の海外遠征は下火になってしまうことも考えられる。より適性を重視した選抜が進むのは歓迎だが、ダート馬だから可能性を閉ざされるわけではない。グロリアスノアがメイダンのAWで互角に戦えたことはダート界にとって意味のあることだろうし、少なくとも各陣営は適性を吟味した上で、チャンスありと思えば果敢にドバイに挑んでいただきたい。前述とは矛盾するかもしれないわがままだが、個人的にはエスポワールシチーのスピードをドバイで試してほしかった。

日本勢で最高着順を記録したのは、シーマクラシックのブエナビスタだった。こちらは2410メートルを2分32秒近くかけて走る重い芝コース。ブエナビスタを操るペリエは有馬記念、京都記念で横山典が教え込んだ先行策を捨て、後方からの競馬に徹したものの、直線では前が壁になる痛恨の不利もあっての2着に敗れた。それでもヴェルメイユ賞1着入線(降着)、凱旋門賞5着の名牝・ダーレミに4分の3馬身まで迫っており、改めてブエナビスタの強さを世界に知らしめたレースではなかったか。かつてのように日本馬の背に日本人騎手の姿がある時代でないのは承知しているが、横山典だったらブエナビスタをどう操縦していただろうかと、ついつい思いを巡らせてしまった。今年はワールドカップで緑と黄のブラジル国旗がはためいたが、来年こそ日の丸が揚がる光景を期待したい。

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