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2009.12.25

有馬よければ、すべてよし 騎手たちの一年に思い馳せ

「有馬よければ、すべてよし」、今年のJRAのキャッチコピーだ。馬券を当てたところで今年の収支が黒字にならなくとも、翌週には金杯が始まろうとも、有馬記念だけは何としても的中させたい。このレースには日本人を引きつける独特の世界観が織り込まれている。ファンだけではない、ジョッキーたちにとっても同じだろう。横山典弘、41歳。今年は間違いなく彼の年だった。デビュー24年目にして初めてダービーを制覇し、メジロライアンで取れなかった大きな勲章をようやく手にすることができた。秋には神がかり的な騎乗で天皇賞秋、マイルCSで優勝。WSJSでも美酒を味わった。一方、プライベートでは尊敬する父、富雄を亡くす深い悲しみにも見舞われた。そして、オーラスで回ってきた1番人気、ブエナビスタの手綱。武豊でも岩田でもなく、横山典。コメントはいつも通り静かなものでも、勝ちたい気持ちは煮えたぎっているはずだ。

内田博幸、39歳。大井競馬でデビューしたのは19年前になる。ウィナーズサークルが芦毛初のダービー馬となる2ヶ月ほど前のことだ。雨垂れ石を穿つように、 15年の歳月をかけて石崎隆-的場文の牙城を崩して南関東リーディングに。一昨年には524勝という年間最多勝記録の金字塔を樹立し、正々堂々と中央へ殴り込みをかけることになった。初めて12ヶ月間フル参戦で挑んだ今年、内田博の目標は武豊の守り続けてきた中央リーディングを奪取すること。体に鞭打ち、年間最多騎乗記録を更新した先週、武豊との勝ち鞍の差を9つとして十中八九、勝利を手中に収めた。それでも内田博は満足してはいないはずだ。G1での優勝は年始めのフェブラリーSだけ。その次、最大のチャンスだったジャパンカップでは、騎手の差、2センチ差で外国人騎手の後塵を拝してしまったのだから。有馬記念でお鉢が回ってきたのはイコピコ。四位、ルメールと御しきれなかった馬を操って、名実とも中央ナンバーワンジョッキーとなれるか。

蛯名正義、40歳。去年の有馬記念では中山なら凡走しようがない、マツリダゴッホとのコンビで12着。責任をとらされ一度は降板の屈辱を味わった。それでも「自分が一番、上手くゴッホに乗れる」と力強く語るエビショー。今年は言い訳はできない。武豊、同じく40歳。実質的にリーディングから陥落するのは17年ぶりのこと。秋のG1はウオッカを降ろされ、ヴァーミリアンでも惨敗。このままでは終われない。リーチザクラウンで一泡吹かせようと驚くべき策を思案中に違いない。三浦皇成、20歳。”武豊を超えたルーキー”の2年目は勝ち星こそ積み上げたものの、重賞はローカルG3が一つ。ゴシップ報道のなかフリー宣言。しかし、先週、騎乗した恩師の管理馬が予後不良に。馬は脚元に爆弾を抱えながらも、大差勝ちの実績もある期待馬だった。事故との因果関係はともかく、レースは包まれてブレーキを踏む騎乗ミス。平常心を失ってその後のレースは人気馬を飛ばし続けた。だが、思わぬ松岡の騎乗停止で依頼がきたマイネルキッツ。最後に強運の星を引き込み、実力で天才の称号を勝ち取るか。

もう一人、障害の有馬記念とも言える、中山大障害に騎乗する若武者をあげておきたい。大江原圭、19歳。勝利に見放され、栗東からも放り出され、恥を忍んで叔父の元に逃げ帰らざるを得なかった大江原。一生勝てないのではと思い悩んだ日々は長かったろう。だが、生きる場を障害に求めて、ようやく7月末に初勝利。すでにデビューから約1年半が経過していた。その後、苦楽を共にしてきたモルフェサイレンスとのコンビでは未勝利、オープンと連勝し、暮れの大舞台に姿を現すこととなった。有馬よければ、すべてよし。ジョッキーたちの2009年に思いを馳せながら、最終週の競馬を見つめてみるのも悪くないのではないか。

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コメント

有馬で勝っても負けても俺は結局ファイナルステークス買っちゃいますw
俺の中では有馬と同じくらい当てたいレースだ!
そんな人多いんじゃないかな~。

…まぁその後に東京大賞典もw

投稿: あさか | 2009.12.25 06:31

いつもお世話になりっぱなしなので、ちょっと気になるデータを書き込んでおきます。

有馬記念に複数回出走し、2回目に着順を上げている馬って、1回目が三歳時の出走という馬がほとんどで、古馬→古馬の場合、馬券圏内にまで対象を絞りこむと、過去10年ではタップダンスシチーしかいません。
その前もほとんどいないのではないかと。

ということは、マツリダゴッホ、ドリームジャーニー、エアシェイディ、コスモバルクは自動的にオミットできてしまいますねー
4頭しか消せてませんが、参考資料としてご笑納くださいませ。

投稿: nozomi500 | 2009.12.26 20:24

いよいよオーラスですね。
私のチョッと買ってみたい馬券は
       『ア』ンライバルド
  リーチザク『ラ』ウン
  ブエナビス『タ』
の、『アラタ【新】』馬券です。(今年の漢字1字)
奇しくも伝説の新馬戦の1~3着馬で『政権交代』です

穴馬は、当年のAJCC優勝馬のネヴァブションです。  昨年のエアシェイディ、一昨年のマツリダゴッホ、古くはアメリカンボスなど非常に相性が良いので。

 

投稿: トロト | 2009.12.26 23:49

見事にやられました。
すみません…

投稿: nozomi500 | 2009.12.27 15:41

>あさかさま 
ファイナルS、ダメでした。
>nozomi500さま
データは気づいたときに破られるものですねぇ。
>トロトさま
お久しぶりです!サイン、残念でしたが、そうした楽しみ方もありかと。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2009.12.30 04:54

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