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2009.11.04

G1・8勝 ヴァーミリアンが”ルドルフ超え”の呪縛解く

3日、名古屋競馬場で行われた第9回JBCクラシックは、圧倒的な支持を集めたヴァーミリアンが優勝。史上最多となるG1競走8勝を達成した。ヴァーミリアンは父エルコンドルパサーの7歳馬。2歳秋にデビューするとラジオたんぱ杯を制してクラシック候補に名乗りをあげたが、スプリングSから皐月賞、京都新聞杯、神戸新聞杯と二桁大敗。その後、新たな活路を求めて挑んだダートのエニフSで勝利を収め、それからダートを主戦場に戦い続けてきた。 2007年、5歳になったヴァーミリアンは川崎記念でG1初制覇を飾ると、ドバイ遠征をはさんで、JBCクラシック、JCダート、東京大賞典、フェブラリーSと4連勝。その後もJBCクラシック、帝王賞を勝ち、最多新記録に王手をかけていた。今回のJBCクラシック三連覇はアドマイドンと並ぶ記録でもある。

これまでG1競走8勝の壁は非常に厚く、何か見えない力が働いているのではと思えるときもあった。まるで7冠馬、シンボリルドルフの偉業を守るかのように。かつて、宝塚記念ではテイエムオペラオーが執拗なマークを受けて新記録樹立を逃し、リズムを崩した秋の府中ではライバルの強襲にあって2度の2着に甘んじた。アドマイヤドンはJCダートでハナだけ差し返され、ブルーコンコルドは単勝1倍台のJBCスプリントでまさかの4着。さらにカネヒキリは今春のかしわ記念でレース中に骨折、2着に敗れる事態も起きていた。しかし、ようやくヴァーミリアンがその呪縛を解いてくれたわけで、どこか安堵する気持ちも沸いてくる。競走能力に関わるような大きなケガなく、勝利を積み上げてきたヴァーミリアンには月並みだが「無事是名馬」という称号が相応しい。

新聞では「ルドルフ超え」「ディープ超え」と確信犯的にセンセーショナルな文字が踊っている。無論、芝G1と交流G1と層の厚さの違い、時代で異なるレース体系やG1数などのファクトを同じ俎上で比較できるはずもなく、少なくないファンが「ルドルフやディープの記録を上回る」との表現に違和感を覚えるのは自然なこと。一方で、イチローが張本勲の安打数を超え、日本記録でもない”プロ野球記録”として賞賛されたように、こうして「G1・8勝」が新記録として称えられるのは、野球と同じく競馬も記録のスポーツである証左であり、歓迎すべきことである。ディープとヴァーミリアンとどちらの記録が優っているかなど実にナンセンス。ダート王者としての戦歴のなかで大きな勲章をつかみ、未踏の地へ踏み出したことが素晴らしい。高齢馬の活躍がキーワードになりつつある今シーズン、ヴァーミリアンはさらに記録を更新できるだろうか。

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コメント

ヴァーミリアンの「ルドルフ超え」の一方で、ブルーコンコルドがJBCを最後に引退。

乗馬になるそうです。
ダートG1を7勝、9億以上稼いでも厳しいものですね・・・

投稿: | 2009.11.06 10:49

>ななしさん ファンとしては残念ですよね。別記事にまとめてみましたが、バラエティに富んだ馬の子どもを見てみたいというのは自然な欲求だと思います。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2009.11.08 16:18

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