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2009.10.27

菊花賞回顧 来年の飛躍を期待させる各馬の成長力

終わってみれば、菊に圧倒的な良績のあるダンスインザダーク産駒のワンツー。競馬は血の力であると再認識させられる結末だった。かたや、マンハタンカフェのBOX馬券など買っていた私は涙目であるが。レースは予想通り武豊リーチザクラウンがハナを切り、後続を離しての逃げ。最初の1000メートルは59秒9、次の1000メートルは63秒2。淀の3000メートルを逃げ切るには前半速く、中盤はゆっくり、後半は速く、というのが定石だが、馬の能力と絶妙なペース配分が伴わなければ、先頭でゴールを駆け抜けるのは不可能だ。リーチザクラウンは1番人気。スタートでアントニオバローズに競りかけられたり、リードを保っておきたい3角過ぎに後続が一気に差を詰めてくる展開では、脚が上がるのもやむを得まい。武豊はベストの騎乗で、能力を最大限に引き出したと思う。リーチザクラウンのポテンシャルを改めて感じさせ、父もそうだったように古馬になってからの成長に期待を持たせる5着だった。

勝ったのは浜中スリーロールス。4、5番手の内をロスなく追走し、直線も抜群の手応えでしっかりと伸びた。2着のフォゲッタブルとはハナ差だが、物見して外へ寄れた後、馬体を併せてから再び脚を繰り出しており、内容は完勝と言えるのではないか。私自身はノーマークに近かった馬で、レース後に前走の1000万特別を見直す体たらくだったが、長く鋭い脚を使う強い勝ち方に菊の好走も納得させられた。戦前、「武豊のG1逃げ切り勝ちがなし」なるデータが囁かれ、サイレンススズカの天皇賞秋がそうなるはずだったのにと思いを巡らせていたのだが、リーチザクラウンをねじ伏せたスリーロールスの馬主がスズカの永井啓弐氏とは不思議な因縁だろうか。フォゲッタブルは母エアグルーヴの超良血馬。去年のPOGで1位指名したので春のレースは注意して見てきたが、ひと夏越して別馬のように変わっていた。完成するのはまだ先だろうし、ジリ脚は解消されないだろうが、どこかでG1を獲れると嬉しい。

3着はセイウンワンダー。2歳チャンプということで、早熟馬とする向きも多かったが、一連のクラシックの健闘で疑念を払拭した。この馬も父と同じく、高い成長力を秘めているのかもしれない。菊は距離適性を遥かに超えていたのは明らかで、中距離戦線に戻れば一層の活躍が見込めるはず。4着に神戸新聞杯を制したイコピコ。最速で上がってきたものの、脚を余しての敗戦だった。終始16番手に控えたのは後ろすぎた。パドックでは落ち着きもあり、馬体もひと際良く見せていただけに、もう少し積極的な競馬をしてほしかったと思うのは結果論か。だが、来年は楽しみだ。6着にヤマニンウイスカー。これも結果論だが、この馬は逆に前々を追いかけすぎた。前走の準オープン大敗はまったく実力を反映していなかったわけだが、いずれ重賞に手が届く素質馬だということは確信させられた。アドマイヤメジャー、ナカヤマフェスタは距離不向き。アンライバルドも同じ。アントニオバローズは咽鳴りでレースにならなかった。休養と手術が必要だろう。

ところで、アンライバルドが勝ち、リーチザクラウンが2着、ブエナビスタが3着だった所謂「伝説の新馬戦」の4着馬が、スリーロールスであったことが話題になっている。去年の菊花賞当日に行われたこのレース、ざっと出走馬11頭の戦績を見直してみると、3秒差で殿負けしたファーエンドシュア以外、 10頭の馬が勝ちあがっている。各陣営、自信があるから、クラシックを意識する馬が集まる高レベルのところに参戦させてくるということなのだろう。今年、菊花賞同日の芝1800メートル新馬戦を制したのはローズキングダム。父はキングカメハメハ。母はローズバド。オークス、秋華賞、エ女王杯で2着した薔薇一族の名牝だ。2着はヴィクトワールピザ。こちらも兄にスィフトカレントらがいる良血。今回の敗戦は不利があってのもので、次走は確勝の気配。この2頭、やはりクラシック候補としてしばらく目を離さずにおいたほうが良さそうだ。

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