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2009年7月の7件の記事

2009.07.26

ジョッキー版・ハルウララ 大江原圭が歓喜の初勝利

最近ではダイヤモンド社の記事として取り上げられるなど注目を集め、初勝利の瞬間が待ち焦がれられていた未勝利騎手、大江原圭。その「ジョッキー版・ハルウララ」が 7月26日、新潟の障害未勝利戦でついに、ついに1着でゴールインし、長く苦しいトンネルから脱出することができた。大江原は障害レース初挑戦となるキングアーサーに騎乗。準オープンを勝ち、重賞で一桁着順に好走したこともある同馬は2番人気に支持された。まずまずのスタートを切ると、手応えよく内々3、4番手を追走。4角で早めに先頭に立って最終障害を飛越すると、外から迫るユウタージャックをクビ差、退けて見事な勝利を収めた。デビューから約1年半、121戦目の出来事だった。レース後、記念のインタビューを受けた大江原は、「今はすごく気持ちがいい。ゴールの瞬間はとても嬉しかった」と少し緊張した面持ちで語りつつ、後ろでプラカードを持つ同期の伊藤工真を意識して「これからは伊藤君に勝てるように、一生懸命頑張っていきたい」と観客を笑わせる余裕も見せた。

障害レースに騎乗し始めてからは、勝利まであと一歩まで迫っていた大江原。しかし、先々週は1番人気モルフェサイレンスで2着に敗れ、先週は4番人気ムーンレスナイトから落馬。竹柵に叩きつけられて一回転し、ケガや後遺症が心配されていた。この落馬は栗東厩務員のブログで「アブミが短い」「なるべくしてなった」と指摘されたが、落馬の瞬間のレース画像が掲載されていたことなどに一部のファンが反発。思わぬ形で大江原人気を証明することになった。一方、当の大江原は落馬で騎乗への自信や、周囲の信頼を失い、さらに勝利は遠のいたかに思われた。ところが、ムーンレスナイトを管理する天下の藤沢和雄師は癖馬で落馬させてしまったことを悪いと思ったのか、キングアーサーの騎乗依頼を大江原へ寄せたのである。人間万事塞翁が馬。同期から大きく遅れてしまった大江原だが、長い騎手生活、この辛い1年が良い経験だったのだと思えるよう、今後の活躍を期待したい。めざすは同期に先んじたG1級制覇か。

大江原の初勝利は単勝を買って応援したいと思っていたが、現在、半月ほどの予定でイギリスに滞在しており、その願いは叶わなかった。帰国しても8月いっぱいは仕事が立て込んでおり、定期的に訪れてくださる読者には申し訳ないが、ブログの更新頻度も落とさざるを得ない旨、ご報告させていただきたい。

>>大江原圭・初勝利レース映像(youtube)

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2009.07.22

シルク地方一口馬 続々デビューも惜敗続き

今年、地方競馬で初めてクラブ馬を登録し、一口会員を募ったシルクホースクラブ。その所属馬4頭が相次いでデビューしている。しかし、物珍しさもあって人気は集めるものの、なかなか勝利には手が届かない。初陣を飾ったのは道営のシルクポーラスター(父フサイチソニック)。6月9日、門別のJRA認定競走でデビューしたものの、馬っ気を出すなど集中力を欠いて後方からの競馬。1番人気5着に敗れてしまった。2戦目は3着、3戦目はよもやの殿負け。一方、クラブ法人史上、最低価格馬ではないかと推察される総額70万円、一口3500円のシルキーフェザント(父ムーンバラット)は今月19日、岩手で菅原勲を背に出走。単勝1.5倍のグリグリ印で、同馬に出資している私も胸が高鳴った。ところが、行き脚つかず、直線でも伸びを欠いて4着。残念無念! 地方の安馬も、中央の良血馬も、一度、出資してしまえば声を涸らして応援したい愛馬には変わりない。そう考えると、実にリーズナブルか。なお、大井のシルクオーサム(父ノボジャック)は6月21日、1番人気でデビュー。的場文が鞍上も追い比べで負けて2着。同じくシルクアーリア(父アフリート)は今月10日、3番人気4着と惜敗している。実力は値段なりかもしれないが、これから順調な成長を遂げて出資者を楽しませてほしいものだ。

>>地方競馬一口馬主スタート 満口続出の意外な人気!?(09/3/18)

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2009.07.19

2009 アイビスサマーダッシュ予想

新潟名物、直線1000メートルのアイビスサマーダッシュ。このレース、とにかく牝馬が強い。過去8年、6勝9連対で、連対しなかったのは1年だけ。今年も牝馬、アルティマトゥーレの勢い乗りたい。皐月賞馬を弟に持つ同馬だが、本格化なったのは5歳になってから。1月に500万特別を勝つと、1000万、準オープンも駆け上がって、重賞挑戦の運びとなった。スプリントでも楽に先行できるスピードが持ち味で、揉まれにくい展開は望むところ。相手は外枠の牝馬、3歳馬を中心に狙いたい。

◎アルティマトゥーレ ○エイシンタイガー ▲コスモベル
△カノヤザクラ、ウエスタンビーナス、コウエイハート、アポロドルチェ

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2009.07.15

トーセン祭り? セレクトセール台風の目・島川隆哉氏

13日(月)に開幕したセレクトセール2009。不況もなんのその、初日から去年の落札総額、売却率を上回る盛況ぶりで、金というのはあるところにはあるのだと私のような庶民は呆けるばかりである。キンコンカン(金子真人・近藤利一・関口房朗)が席巻していたセレクトセールから時代は移り、今年、台風の目となったのはトーセンの冠号で知られる島川隆哉氏だった(トーセンとは名字を音読みしたもの)。2日目、セールには一番の目玉とも言えるディープインパクトの半弟が登場した。このダイワメジャー×ウインドインハーヘアの牡馬を島川氏は近藤利一氏との争いを制して、1億6500万円で落札。それだけではない。シンボリクリスエス×マイケイティーズの当歳牡馬(アドマイヤムーン半弟)やディープインパクト産駒など、併せて4頭に1億円以上で競り落としたのだ。結局、島川氏が2日間で落札したのは12頭。総額7億円を超える大盤振る舞いだった。去年の同セールではディープインパクト×ビワハイジの当歳牡馬も2億2000万円で購買しているが、空飛ぶ鳥ならぬ、空飛ぶサラブレッドを落とす勢いである。

島川氏とはどのような人物なのだろうか。この10年余、300頭以上を所有し、ダンディ、シャナオー、キャプテンなどで重賞4勝をあげている。社台グループだけでなく、日高からも広く馬を買い集めてきた。不況の馬産地にとっては救世主のような存在だろう。しかし、派手に高額馬を落札している割にG1を勝てるような馬には巡り合わず、「トーセンはハズレ」という意地の悪い声も巷ではよく聞かれる。島川氏は平成2年設立の健康栄養補助食品を販売するジャパンヘルスサミット社長。甲殻類の殻に含まれるキチン・キトサン関連の健康栄養補助食品「カニトップ」で企業を急成長させた。競馬以外でもベガルタ仙台のスポンサーになったり、自治体の純金こけしを買い取ったことでも知られている。ところで、同社の商品は一般店頭では発売されていない。というのも、アムウェイ社などと同様の「連鎖販売取引」なる形式で販売されているからだ。連鎖販売取引とはネットワークビジネスとも称されるが、いわゆるマルチ商法だ。

具体的には、「この会に入会すると売値の3割引で商品を買えるので、他人を誘ってその人に売れば儲かります」とか「他の人を勧誘して入会させると1万円の紹介料がもらえます」などと言って勧誘し(このような利益を「特定利益」と言います。)、取引を行うための条件として1円以上の負担をさせる(この負担を「特定負担」と言います。)場合であればこれに該当します。(経済産業省>>連鎖販売取引)

マルチ商法は特定商取引法によって規制が強化されたが、厳格な用件を満たせば違法ではない。ジャパンヘルスサミットも12万円ほどの商品を購入して販売権を得て実績を積み上げ、販売店・代理店・販社などピラミッド組織の上位昇格をめざしていく、典型的な連鎖販売取引の経営形態をとっている。以下はあくまで一般論として述べるが、連鎖販売取引は「楽して簡単に儲けられる」「働かなくても収入が入ってくる」など安易な考えで参加する者が多く、思うような実績があがらなければ「この食品で癌も治った」といった法律に触れるオーバートークに走ることもままある。結果的に人間関係の崩壊につながる連鎖販売取引は、例え違法ではなくとも私は賛同しない。とりわけ、健康に関わるような商品は慎重に取り扱われるもので、連鎖販売取引では全面的に禁止すべきだと考える。誤解なきよう付記するが、私見は具体的なジャパンヘルスサミットの活動や同社の商品の効用について何も述べたものではない。法律に反しない企業活動は自由である。ただ、一競馬ファンとして個人的な感慨を述べさせてもらえれば、パチンコや派遣業はともかく、連鎖販売取引で生まれた金におんぶに抱っこの競馬界というのも、少し悲しい気持ちにさせられる。

>>連鎖販売取引(経済産業省)
>>ジャパンヘルスサミットの連鎖販売取引とは(同社サイト)
>>青森県黒石市の純金こけしを2億円で落札した企業の正体(livedoor)

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2009.07.12

大江原圭 1番人気馬でも初勝利に届かず

12日(日)、福島4レースの障害未勝利戦で1番人気モルフェサイレンスに騎乗し、初勝利を期待されていた大江原圭は2着に敗れた。同馬はまずまずのスタートを切ったものの、後方からの競馬。内を進んで徐々にポジションをあげ、飛越も問題なくこなしていく。3番手まで押し上げた4コーナーではムチを連打されるなど手応えを失ったように見えたが、直線では矢のような伸びを見せて差をつめる。しかし、先に抜け出していたサンベルナールには及ばず、5馬身差の2着と初勝利はお預けとなった。なお、前日に丸山元気が初勝利をあげ、今年デビューした新人騎手は5人全員が勝利したことになる。大江原も負けていられない。

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2009.07.10

0勝ジョッキー・大江原圭 ついに1番人気で初勝利か?

武豊の新人最多勝記録を更新した三浦皇成、ことし12勝をあげて人気騎手の一角に食い込みつつある伊藤工真。少数精鋭、華の24期のなかで、唯一、勝ち星に手が届いていないのが大江原圭だ。父と叔父が障害の名手だった大江原は、競馬学校時代は注目される生徒だった。模擬レースで競えばいつも先頭でゴール。日本ハムの新人選手との交流会では中田翔にムチを贈り、「同じ18歳には負けたくない」と啖呵を切る大物振りを発揮。将来性あふれる輝きは眩かった。そんなストイックな大江原が「親族に甘えたくない」と選んだのは栗東・作田厩舎。ところが、デビュー初日に騎乗停止の大失態を犯してから、大江原の歯車は狂い始めていった。結局、1年目は86戦して連対すらなし。2年目、早々に作田厩舎をお役御免となり、親族のいる美浦へと帰ってきてしまったのだ。

そうしたなか、大江原が中田翔にムチをプレゼントしたエピソードが、美談を書きたがる新聞の格好の餌食となるのも時間の問題だった。未勝利ジョッキーに用はないと言わんばかりに、中田がもらったムチは天才・三浦がプレゼントしたものだと繰り返し喧伝され、中田自身「あいつ、ホンマすごいッスね。ムチ? マジ、宝物やわ(報知)と洗脳される始末。競馬学校が「実際には大江原圭が、自分のムチを手渡したものです」とブログで訂正しても世間に声は届かない。それどころか先月、三浦の報道が紙面を賑わした際、再びムチのエピソードが蒸し返され、「ほんまか? うそやろきっと。だいぶ年齢離れてるやん」と中田の反応が関連記事として掲載されたほど。既成事実という奴である。

実は中田と三浦皇成は同学年。お互い連絡先を交換している仲で、私は偶然にも2人の初対面に居合わせた。… その日の帰り際、三浦はレース用のムチを中田にプレゼントした。続けて「今度バットをください」と控えめにお願いすると、「おう、ええよ。10本でもやったるわ」。“アニキ”はそう言って胸をたたいていた。とても同学年とは思えない、2人の不思議な光景だった(日刊「中田もいつかは熱愛…いや大活躍で1面に」)

記事を素直に読めば、中田どころか、初体面に居合わせたはずの記者の脳内でも、すでに大江原の存在は消えてしまっているようだ。きっと記者は初々しい三浦が中田にムチを差し出す光景を何度も心に描きながら、筆を進めたに違いない。この時、私は「事実など存在しない。真理とは、その時代、もっとも説得性を持つか、力を持った者による解釈にすぎない」という哲学者の言葉を改めてかみ締めるのである。週末に調整ルームへ呼ばれることもなく、厩舎のせんべい布団に包まって悔し涙を流す大江原の姿を思い浮かべつつ。

しかし、明けぬ夜はない。美浦に移籍して、父と同じ障害の道を切り開こうと歩み始めた大江原。ある1頭のサラブレッドと運命的な出会いを果たす。ニューイングランド産駒のモルフェサイレンスだ。3歳時は平地で8戦0勝。それでもあきらめなかった。古馬になり障害へ転向すると、大江原を背にして2戦目で3着に好走して初めて馬券圏内に。3戦目となった前走は2着に入り、大江原に初連対の偉業をプレゼントしたのである。着実に力をつけてきたモルフェサイレンスは12日(日)、福島4レースに出走する。前走で連対しているライバルは皆無で、モルフェサイレンスは1番人気に推される可能性が高い。挫折、転向、そして初勝利をめざす人馬は、どこか惹かれあうアイデンティティを持っているのかもしれない。1年遅れでデビューした5人の後輩たちは、もう4人が勝利をあげた。通算117戦0勝の大江原、今週の福島で歓喜の涙を流せるだろうか?

>>伊藤工真と大江原圭 忘れちゃ困る少数精鋭の24期(09/02/12)

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2009.07.06

英二冠馬・シーザスターズ 古馬初対決も快勝

4日、シーザスターズが古馬との初対戦となったエクリプスSを快勝した。同馬は英2000ギニー、英ダービーを圧倒的な強さで制してナシュワン以来、20年ぶりの二冠を達成。その後、先週のアイルランドダービーを回避して、エクリプスSに臨んでいた。シーザスターズの母は93年の凱旋門賞馬・アーバンシー、半兄は英愛ダービーを勝ったガリレオ。超のつく良血馬だ。順調に行けば秋の凱旋門賞では、日本のブエナビスタの前に立ちはだかる最大の敵になる。そのブエナビスタは札幌記念を前哨戦に据えて、古馬に挑むスケジュールが発表された。今年の札幌記念は大いに盛り上がることが予想される。

ロイヤルアスコットほどグラマーな場所はないぜ!って書いてある

唐突にこんなエントリーをしてみたのは、シーザスターズが勝った同じ頃、私も出張でイギリスの空の下にいたから。もちろん、仕事関係しか赴くことは許されず、街中の馬券売り場も指を咥えて通り過ぎるのみである。ホテルの部屋にあった観光ガイドの表紙は競馬場。どんな特集記事かと思ったら、先月のロイヤルアスコットの案内だった。ファッションショーの開かれるレストランの午後茶つきチケットは517ポンドからと書いてある。値段もロイヤルだ。去年、来たときはポンドは240円もして泡を吹いたが、今は170円ほど。それでも物価は高い。イギリスもいつか競馬観戦に訪れたいもの。今夜、こちらを発って帰国。

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