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2009.02.05

笠松競馬土地明け渡し訴訟 徒労の末に和解合意

笠松競馬の一部の地主による土地の明け渡し訴訟で、4日、名古屋高裁で和解協議が行われ、最大の懸案だった賃料について合意がまとまり、笠松競馬は廃止の危機を免れることになった。笠松競馬の敷地はほとんどが借地だが、経営の悪化に伴い1坪あたりの借地料は固定資産税に相当する518円まで下げられていた。そのため、一部の地主は2006年に契約は終了したとして土地の明け渡し返還を求める訴訟を提起。名古屋地裁は地主の主張を認めて明け渡しを命じたが、笠松競馬側は控訴していた。和解協議で両者は借地料を1200円とすることで同意した。控訴審では当初、99人いた原告の地主が相次いで訴訟を取り下げ、裁判に参加する地主は半数近くにまで減少していた。このため、強行に明け渡しを求めていた原告側弁護士も、訴訟の維持は困難になると判断して和解に応じたようだ。

一審の判決後、調教師や騎手ら関係者は原告の自宅を粘り強く回り、競馬場を廃止に追い込んでも地主には何ら利益にならないことを説明してきた。笠松競馬場のほとんどは市街化調整区域にあたり、更地にしても利用用途は皆無に近く、固定資産税だけを支払わなければならないことになる。原告のなかには訴訟は賃上げ目的であると聞かされて判を押した高齢者も少なくなく、競馬場が廃止になるのは望んでいないと原告団からの離脱が進んでいった。一連の報道を見ると、果たしてどれだけ正確な理解を得た上で、原告に参加してもらったのか疑問を呈せざるを得ない。今回の和解を持って、廃止の瀬戸際までいった騒動は終結することになるが、跡地利用のあてもなく、徒労になることが明らかな裁判をなぜ推し進めたのか、真の意図は何処にあったのかと、返す返す疑問が浮かぶ。

2004年、存廃騒動に揺れた笠松競馬はコストカットを進めて、 2006年度以降、単年度黒字を計上している。笠松競馬が廃止されれば、関連する産業の雇用が失われるだけでなく、地域経済も大きな打撃を受けるとされている。存続の条件は赤字を出さないことであり、そのために賞金の削減など関係者はぎりぎりの状況のもと、売り上げ向上のための様々な工夫をしながら競馬を続けている。しかし、地方競馬全体を横断するドラスティックな改革はこの4年、遅々として進まず、直面する問題は何ら解決されていない。協議がまとまって不安が消えたのは喜ばしいことではあるが、いつか景気が好転するはずという裏づけのない希望だけで経営を続けるなら、地方競馬にとって明るい未来は保障されるべくもない。

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