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2009年1月の11件の記事

2009.01.30

映画『ハルウララ』ヒロイン AV女優として再出発

芸能人がアダルトビデオ女優としてデビューするのが最近の流行のようだ。そうしたなか、先週、業界最大手のソフトオンデマンドが「奇跡のAVデビュー」と題して大々的に売り出した女性がいる。原紗央莉(21)。だが、彼女の名前を知る人は少ないだろう。 ”原紗央莉”の名はAVデビューを前提にして現在の事務所に所属した際につけられたもので、以前は”七海まい”で芸能活動を行っていた。テレビ東京系のアニメ「マシュマロ通信」の主題歌も歌っていた彼女だが、女優としての代表作は映画「ハルウララ」である。調教師・宗石大の娘、高校生の美佳役を難関のオーディションを突破して獲得。厩務員・健祐と淡い恋に落ち、やがて高知から旅立っていく役どころを熱演した。「ハルウララ」は渡瀬恒彦、賀来千賀子、竹中直人ら豪華キャストを揃えながら、例のオーナーサイドからのクレームによって全国公開はかなわず、ひっそりとDVD発売され、お蔵入り同然の状態になった幻の作品だ。あれから4年、ヒロインの一人、調教師の娘が旅立った先は意外な業界だった。

原紗央莉は自身のブログで出演を決める経緯を語っている。それによれば、中学2年生の時に広島から上京、高校生まで七海まいとして活動。その後、何らかの原因で芸能界から身を引き、卒業して2年間はフリーター生活を送っていた。華やかな芸能界とは程遠い単純作業を繰り返す日々。転機が訪れたのは成人式だった。熱心に仕事をしていたり、夢に向かって勉強していた同級生たちに触発され、もう一度、芸能界に復帰して、自分も夢を掴もうと決意する。

そんな思いでいる時に今の事務所に声をかけてもらいました。 …AVのお仕事をする事も前提でのお話。最初は家族にも、友達にも話さずに一人で考えました。 …本音を言うと、まったく知らない世界でしたし、実は偏見ありまくりでした。女の子だし、一生ついてまわるものだと思っています。 …昔と違って、今は現役のAV女優さんが芸能活動をガンガン頑張れちゃう時代。 “脱げる”事でこれまでよりお仕事の幅が拡がるなら思いきりやってみよう!失うものもあるけど、今までの私じゃない私この時期、このタイミング…私にしか得ることのできないものがきっと見つかるはず。私は必ずやってやる!(原紗央莉公式ブログ)

昨秋、原紗央莉はソフトオンデマンドのエイズ撲滅キャンペーンの一環で、渋谷交差点に巨大看板になってお目見えしている。私も記憶があるが、彼女がハルウララの七海まいだとは全く気がつかなかった。現在、話題性もあってプレイボーイやヤングマガジンといった週刊誌でグラビアや特集を組まれている他、篠山紀信撮影の写真集を発売したり、特命係長・只野仁シリーズへの出演が決まるなど活躍の場を広げつつある。旬の逸材も瞬く間に消費されていく芸能界で、より大きなステップを踏んで階段をあがっていくのは簡単なことではないだろうが、頑張ってほしいものだ。

ところで、彼女のAV出演にいち早く反応した有名人がいた。「少女時代にちょっとした芸能活動やっただけで、いきなりAVデビューってのはすげーと思った。サンプル動画ちょっとだけみたけど…やばいなー、ハードル高いなあ」(六本木で働いていた元社長のアメブロ)と興奮してトラバまで発射したのは堀江貴文。かつて、ライブドア社長として高知競馬と業務提携したのも懐かしいが、愛馬だったホリエモンは年が明けてからも高知で駆けている。そう言えば、自ら発起人になったハルウララ基金から逃げるように無関係宣言をした森田健作は千葉県知事選へ立候補を表明したばかり。観光振興策の目玉はハルウララをセラピー馬として活用することをマニフェストに明記、するわけがないか。光陰矢のごとし。あの大騒ぎに興じた人たちも陰日向、それぞれの道を歩んでいるようだ。便りがないのは当のハルウララだけというのも皮肉なものか。

>>原紗央莉オフィシャルサイト
>>芸能人 原紗央莉 奇跡のAVデビュー (amazonリンク)

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2009.01.26

2008年 一口馬主ライフを振り返る

先日、2008年の一口馬主ライフを省みてみた。結果は26戦2勝、勝利を挙げたのはシルクパナシア1頭のみ。一年間で13戦もレースに出てくれて、未勝利、500万を勝った。1000万クラスでも上位を争う力はありそうなのだが、途中で競馬をやめてしまうことが多いのが難点。年明け初戦は逃げて5着に粘ってくれたが、こういう競馬ができれば古馬になった今年も楽しみ。アグネスデジタル産駒らしく芝、ダートは問わないのも良い。しかし、この世代の残り4頭はさんざん。シルクスピア(父マイネルラヴ)は3戦大敗。キャロット勢のハンメル(父マンハッタンカフェ)は1戦0勝、ケイティーズベスト(父ファルブラヴ)は3戦0勝、ピアレスベル(父アグネスタキオン)は未出走で登録を抹消された。私にとってキャロット初年度世代だったのが、ほとんどまともに仕上がらなかったのはショックだった。現3歳勢は3頭いるが、ストゥレガーレ(父タニノギムレット)は6戦して未勝利で放牧中。プランセンティア(父トワイニング)、シルキージャイヴ(父ホワイトマズル)はまだデビューに時間がかかりそう。どこかの有名ブロガーさんのような当たりは引けない。

しかし、性懲りもなく、次の世代へは4頭へ出資を決めた。キャロットの一番の期待馬は母シーセモア(7-20)。父はクロフネ、兄にダービー2着のスマイルジャックがいる血統。実はそれより、祖母カイウンテンシに思いいれがあった。競馬を始めたばかりの頃、900万特別あたりを良く走っていた馬。楽天的な名前の割りに、真面目な労働者のように泥だらけで走る姿が好きだった。マルゼンスキー、サンデーと重ねられた肌にクロフネというベタな配合も悪くない気がした。ゼンノロブロイの初年度産駒、母ゲイングローリー(7-21)は一口4万円。敢えて藤沢厩舎に行かないロブロイ産駒をチョイスしたのがどうでるか。先週、駆け込みで購入したのが母リアリーハッピー(7-22)。兄ネオレボリューションが未勝利を勝ったことが注目されて、80ほどあった残口は完売した模様。この馬もクロフネの仔。この3頭は美浦所属、しかも連番という偏り。公式サイトで近況を確認するのは楽だが。シルクは1頭。やはり東だが母ピアルピナス(7-17)。ステイゴールド産駒らしく、息長く活躍してくれれば。今年の目標はG1制覇!…なんて大それたことは言わないので、各馬1勝ずつあげて、無事に完走してくれることを祈りたい。

>>愛馬紹介(現役)
>>(引退馬)

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2009.01.25

アメリカJCC予想

中山2200メートルというコースは、巧者が圧倒的なパフォーマンスを見せる舞台。素直に昨年の覇者、エアシェイディから入りたい。年齢を増して、馬体に実がしっかりと入ってきて、8歳にして充実期を迎えている。昨秋も天皇賞秋でウオッカとコンマ1秒差の5着、有馬記念はダイワスカーレットにコンマ3秒差の3着。二度成長するノーザンテーストの血をまざまざと体現している。きっちり勝って、G1制覇へ向けて最高のスタートを切りたいところ。対抗は同コースのセントライト記念勝ちのあるキングストレイル。スプリンターなのか、中距離馬なのか、適性が7歳にして判然としないが、オールカマー2着もあるように適性は高い。前走の負け方は不可解だったが。単穴には先行力あるメイショウレガーロ。鞍上は年明け大スランプの内田博幸だが、土曜に2勝をあげて復調気配。今の荒れた中山は前がとにかく残る。

◎エアシェイディ ○キングストレイル ▲メイショウレガーロ
△アルナスライン、トウショウシロッコ、ネヴァブション

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2009.01.23

年明け56戦1勝 東のトップジョッキーも大スランプ

「ユキチャン、ミユキチャンに敗れる」 21日に大井で行われたTCK女王盃。1番人気のアイドルホース、ユキチャンヤマトマリオンに差しきられて2着に敗退した。勝ち馬の鞍上が幸(みゆき)だったことから、シャレで冒頭のような見出しが新聞に躍った。ユキチャンの手綱を取ったのは武豊。先週、騎乗をキャンセルしたことに厳しい意見が各所で見られたが、TCK女王盃の内容についても、まだ骨折した右腕の状態が完全ではないのではないかという声があがった。そのひとつ、評論家・清水成駿のメルマガを引用しよう。

ただ、気になるのは鞍上の武豊。いまだ右腕の痛みが残っているのか、競馬で抑えが効かない。水曜のTCK女王盃(大井1800)でも断然の人気のユキチャンに騎乗。勝負処で我慢が効かなかったぶん、直線でヤマトマリオンに差されている。今のところ前に行って流れ込む戦法が、もっとも腕に負担がかからないように見うけられる。「清水成駿の競馬春秋(09/01/22)」

もちろん、病み上がりとて復帰して勝利をあげている以上、直線でムチを入れるぐらいは、不自由はないのだろう。素人目には、TCK女王盃の騎乗に問題があるとは感じられない。だが、騎手がいちばん体力を消耗するのは、長い時間、馬を追うこと。ラジオNIKKEI杯のリーチザクラウンもハナへ行く競馬をしていたが、道中はがっちりとハミを抑えて、勝負どころからスパートさせる差し、追い込みの競馬は一抹の不安があると言うことだろうか。レース後、武豊は体調について「だいぶ良くなってきましたよ」(サンスポ)とニッコリ答えたそうだ。鮮やかな差しきり勝ちでも披露してくれれば、復調なったといえるのかもしれない。

一方、武豊の陰に隠れているが、大スランプに陥っているのが、関東リーディングを獲得したウチパクこと内田博幸。去年は3月から中央競馬へ参戦したにも関わらず、123勝をあげて全国でも武豊に次ぐ成績を収めた。今年は武豊のリーディングをついに突き崩すのではないかと予想されていた。ところが、年が明けて40連敗。そのうち、1、2番人気は15鞍あったのだから、事態は深刻か。先週、ようやく未勝利戦で今年1勝目をあげたものの、持ったままの楽勝で馬の力が抜けていたのは明らかだった。ここまで56戦1勝。去年暮れ、ウチパクは千葉テレビ杯で騎乗していた馬が故障、落馬する事故もあった。その影響があるのかないのか一ファンには知る由もないが、一日も早い東西ベテランジョッキーの完全復活を期待したい。今週のAJCCには二人が顔を揃える。

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2009.01.20

日経新春杯回顧 ぶっちゃけありえた大逃走劇 !?

ひさしぶりに逃亡劇と表するに相応しい逃げ切り勝ちを重賞で見せてもらった気がする。日経新春杯のテイエムプリキュアだ。2歳女王のイメージが強いためか、あるいはオークス惨敗が想起させるのか、馬柱をじっくり眺めないと短距離馬のように勘違いしてしまう。しかし、5歳以降は長距離適性を見込まれて、2400メートル以上を中心にローテが組まれてきた。去年は日経新春杯3着、アルゼンチン共和国杯4着と、軽いハンデをもらえれば、G2レベルでも好走できるところを見せていた。それでも、13着の鳴尾記念、殿18着の愛知杯が日経新春杯に向けて軽ハンデを勝ち取るためのステップだと見抜かなければ、アタマで狙うことは難しかっただろう。しかも、これが繁殖入り前の引退レースとなれば、通常、メイチの仕上げとは捉えない。だが、阪神JF以来、24連敗と勝ち星に見放されても、現役にこだわってきた陣営の思いに想像を働かせねばならなかった。

テイエムプリキュアは49キロ、裸同然の斤量だ。3年目の荻野琢真はステッキを入れてハナへ立たせる。折からの雨でコースは得意の緩めの馬場へと変化していた。1番人気ヒカルカザブエ、有馬記念2着アドマイヤモナークら有力馬が後方で牽制しあうなか、プリキュアは必要以上にラップを落とさないマイペースの逃げ。3コーナー過ぎで7馬身、直線入り口では後続に10馬身差つけていた。気づいたときには遅すぎる、セーフティーリードだ。私の本命馬、ナムラマースが直線一気で追い込んできたものの、プリキュアは3馬身半前でゴールしていた。なぜヒモで抑えていないのか、買い材料はいくつもあったではないか、後悔してもアフターザカーニバルである。2着ナムラマースはクラシック戦線の上位を賑わしていた頃に復調しつつある。今後も好走するだろう。3着タガノエルシコは軽ハンデもあったが、良く伸びた。 58キロのアドマイヤモナークは早めに動いた分、伸びを欠いて5着。

京成杯はスローペースを番手で進んだ福永アーリーブロストが優勝。このレースは4コーナーでサンライズキールが故障発生、吉田隼人が投げ出されて頭部外傷、左ひじ部挫創のケガを負った。荒れてきた馬場、人も反応が鈍くなる寒さ、アクシデントも起きやすいのかもしれないが、大事故だけは避けてほしい。中団から追い上げたナカヤマフェスタが2着。落馬の影響でブレーキをかけたのが痛かった。3着は逃げた人気薄モエレビクトリー。4着には唯一、追い込んできたモンテトウルヌソル。中間、一頓挫あっての臨戦だったが、この展開で上位に食い込んできたのは力のある証拠か。京都で行われた2000メートルの新馬戦ではエアグルーヴの仔、フォゲッタブルがデビューして大いに注目を集めたものの、直線で伸び脚を欠いて5着に敗れた。初戦向きでないダンスインザダーク産駒とはいえ、物足りない結果だったのは正直なところ。勝ったのはシックスセンスの半弟、デルフォイ。大旋風のスペシャルウィーク産駒だった。

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2009.01.18

京成杯&日経新春杯予想

唯一の重賞勝ち馬、ナカヤマフェスタが人気を集めている京成杯。しかし、力は認めても、荒れた中山の馬場は得意条件とは言えまい。どの馬からでも狙えそうなメンバーだが、ならば人気の低いほうから選びたい。本命はサクラプレジデント産駒のサクラルーラー。秋の府中で見せたデビュー戦の勝ち方は素晴らしかった。全く追うところなしに快勝。素質は間違いなくオープン級と判断できる内容だった。ところが、2番人気に推された前走のホープフルSでは見せ場なく7着と惨敗。一転、今回は大きく人気を下げている。ただ、前走の敗戦はスタート直後の落鉄と原因がはっきりしており、ここで実力が足りるかは未知数としても、再度、見直しが必要な馬には違いない。鞍上は穴男の江田照。ネオユニヴァース産駒のフサイチナガラガワともども一発の気配は充分だ。手広く。

◎サクラルーラー ○フサイチナガラガワ ▲サンライズキール
△ナカヤマフェスタ、アーリーロブスト、トゥリオンファーレ、
 サトノエクスプレス、セイクリッドバレー

日経新春杯はナムラマースの復活に期待する。もともと札幌2歳Sを制して、クラシック戦線で活躍したほどの馬。アクシデントで順調に使えない日々を送ってきたが、ここに来てようやく好調さを取り戻した。荒れてきた京都の馬場も、チーフベアハート産駒の同馬にはあっている。豪腕、小牧の手綱さばきで1着を狙う。

◎ナムラマース ○アドマイヤモナーク ▲ヒカルカザブエ
△タガノエルシコ、ドリームフライト、マイネレーツェル

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2009.01.17

京成杯で注目 フサロー虎の子と昭和の大種牡馬

皐月賞と同じ、中山2000メートルの舞台で行われる京成杯。勝負は別にして、注目を集めている冠名馬が2頭いる。まずはフサイチナガラガワ。つい1、2年前まで90頭余りの競走馬を所有し、隆盛を誇ったヒルズ族・関口房朗。フサイチペガサスを80億円で売却し、参院選挙では2億円のフェラーリを落書き台にしてしまったスーパーセレブだ。しかし、何が起きたのか、起業した人材派遣会社の株は全て手放し、自慢の愛馬も叩き売り。あれほどメディア好きだった御仁も、すっかり音沙汰が消えた。よもや派遣村ではあるまいが。現在、準オープンで好走しているフサイチピージェイは吉田千津氏、東スポ杯を勝ったフサイチアソートは岡田牧雄氏の所有となっている。関口氏が手元に残した虎の子は5頭。そのうちの1頭がフサイチナガラガワだ。新馬戦は不利があって敗れたものの、2戦目は番手の競馬で評判馬、ネオレボリューションを退けて快勝した。距離適性は証明済みで、勝てば口取りで久々にフサロー登場となるやもしれない。

もう1頭はモンテトウルヌソル。重厚感いっぱいの名前が強烈だ。モンテと言えば、兄弟天皇賞制覇を遂げたモンテファスト、プリンスが有名だが、現在、軍団の総帥は二代目の毛利喜昭氏が務めている。去年はシンボリクリスエス産駒のモンテクリスエスがクラシックを賑わした。もちろん、モンテトウルヌソルの父はトウルヌソルなわけはなく、タニノギムレットである。では、なぜ6頭のダービー馬を輩出した昭和初期の大種牡馬の名をつけたかと言うと、毛利氏と同じ1922年生まれの同馬にあやかった馬名をこれぞという若駒につけようと考えていたからだそうだ。日本の伝統的な雰囲気とは裏腹に、母系はアメリカ血統。母は秋華賞にも出走したサンデー産駒のサファイヤコースト。生産はノーザンファーム。前2走とも後方から上がり33秒台の脚を繰り出しており、馬名のイメージで重い血統と決め付けると痛い目にあいそうだ。名前負けせず、向日葵(トウルヌソル)のような大輪を咲かせられるか、楽しみにしたい。

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2009.01.14

またも即復帰めざす 武豊の飽くなき競馬への欲求

143勝をあげて18度目のリーディングタイトルを獲得したとはいえ、去年は武豊にとって、芳しい年ではなかっただろう。天皇賞秋の名勝負をハナ差で制したのは素晴らしかったが、重賞勝ちはこれを含めて過去最低の3勝。そして、エリザベス女王杯ではスタート直後に3番人気・ポルトフィーノから落馬するアクシデントに見舞われ、翌週には故障した馬から投げ出されて右前腕を骨折してしまったからだ。年内復帰は絶望的と言われた武豊。しかし、3週間後、朝日杯でブレイクランアウトに騎乗し、驚異的な復帰を遂げる。この時、私はパドックにいたが、休養して一ヶ月も経っていないというのに、武豊を待ちわびるファンの期待に満ちた雰囲気は、改めて競馬界での存在感の大きさを示すもののように思えた。朝日杯の前、武豊は公式サイトでその心境を語っている。

「乗りたい!」気持ちが「渇望」に変わってきているのが自分でわかります。たぶん、乗ります。そのときはプロとして恥ずかしくない仕事をします。 (公式サイト)

最終週も武豊は1日1鞍限定で、ラジオNIKKEI杯、有馬記念、東京大賞典に騎乗した。勝てはしなかったものの、馬を操る様子は素人目にはケガの影響を感じさせることはなかった。東京大賞典の翌日、武豊は香港へ渡り、沙田競馬場で馬券を楽しんでいた。年末年始、海外で過ごすのは恒例行事になっているが、必ず訪れるのは競馬場。毎日毎日、競馬に追われているのだから、たまの休みぐらい仕事から離れれば良いのにと、怠惰な私は思ってしまうのだが、心底、競馬が好きなのだろう。なぜ武豊ほどのトップジョッキーが、一刻を争うようにケガから復帰しようとするのか。万全に万全を期してからでも遅くはないのではないか。私を含め、多くの人が抱いたであろう疑問も、騎手としての性としか説明がつかないのかもしれない。

(早期復帰は)決して特別なことではないんです。ただ乗れるなら乗りたいと思っただけ。もちろん痛みはあったけど、痛みだけならエリザベスのほうがひどかった。なにせ翌週、腕が丸太のように腫れ上がってしまいましたからね… 野球やサッカー選手のような複数年契約などで先に年俸が決まっているスポーツなら、万全になるまで待つというのもチームの戦略としてありかもしれませんが、騎手は個人競技であり、ゴルファーが試合に出るのと同じで、レースに出て初めて、プロとして仕事ができるわけですからね(Gallop 1/18号)

先週土曜日、武豊は返し馬の最中、「患部の傷がうずくような感覚に襲われ」、9レース以降と日曜日の騎乗をキャンセルした。これについて、完治していない状態で騎乗していたのではないかと、プロとして姿勢を正す声も散見された。年明け後の1、2番人気馬での戦績は【2310】。うずく程度が本当なら、無理して乗れないこともなかっただろうし、キャンセルして関係者に迷惑をかけたり、ケガのせいで負けたのではと指摘されるほうが辛い選択だったのではなかろうか。多少の痛みは押して乗り続けるジョッキーはいるし、先日、ヘルニア手術に踏み切った柴田善もそのひとりだろう。だが、武豊だけが一挙手一投足を報じられ、騎乗するかしないかも論議の対象となるのは、特別な存在である証とも言える。今週、武豊はトレセンに顔を見せず、週末へ向けて治療に専念しているそうだ。小難しい話に意見するつもりはないが、競馬への飽くなき欲求だけは、ただただ恐れ入る。

彼は、「もっと上手くなりたい」としか考えていない。「武豊をさらに磨きたい」と。だから、自分が今後どんな騎手に成長していくのか自分でもわからずにいる。そして、変わっていく自分の姿を誰よりも楽しみ、誰よりも温かく見守っている。(島田明宏著『武豊の瞬間』)

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2009.01.13

シンザン記念回顧 まだ奥があるアントニオバローズ

先週、京都で行われた3歳重賞、シンザン記念はアントニオバローズが粗削りな競馬ながら勝利した。スタートがタイミングが合わずに出遅れ。内枠から掛かり気味に3番手までポジションをあげていったが、物見をして集中力を欠いた走り。直線はムチを入れられても頭を上げて嫌がる仕草。ようやく本気モードになったのは、馬体を併せてから。グイグイと脚を伸ばすと、内で粘るダブルウェッジをクビだけ交わして、キャリア3戦目で重賞タイトルをものにした。まだまだ精神的には子どもで、能力を持て余している様子だが、ポテンシャルの高さは感じさせた。母の父はスタミナ豊富なキングマンボで、祖母もノーザンダンサーの半妹と、血統的な奥は深い。父はマンハッタンカフェで、血統からは距離が伸びても心配はない。今後の課題は気性面の成長なのは違いないが、キレさせないよう上手に成長させてほしい。鞍上が大舞台に強い角田とのコンビも楽しみだ。

アントニオバローズのほか、先週は条件クラスで面白そうな3歳牡馬が2頭、勝ちあがった。中京2000メートル、ビオラ賞(500万)で差しきり勝ちを収めたキタサンガイセン。当たり年のスペシャルウィーク産駒から、また新星の誕生だ。スタートで出遅れ後方からの競馬になったものの、他馬がスパートしても落ち着いて待機。直線は大外。前が壁になって立て直す不利があったが良く伸び、並んで相手を捻じ伏せた。これで2戦2勝。もう1頭は京都1800メートルの未勝利戦を2戦目で勝ちあがったアプレザンレーヴ。逃げ切って、危なげなく3馬身差。兄姉にナイアガラ、レーヴダムールと、仏G1馬の母は屑を出さない。父はシンボリクリスエス。大型馬で初戦こそ敗退したが、使われる毎に良くなっていきそうな雰囲気がある。池江郎厩舎は今週おろすフォゲッタブルという評判馬がいるが、アプレザンレーヴも看板馬の素質は十分。上記にあげた3頭は順調に行けばクラシックを賑わしてくれそうだ。

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2009.01.11

シンザン記念&フェアリーS予想 

今週は東西で牡馬、牝馬の3歳マイル重賞が行われる。西はシンザン記念。朝日杯FSで好走した実績馬を選ぶか、条件戦を使ってきた素質馬を買うか、今回は後者を採りたい。本命は1枠を引いたアントニオバローズ。夏に新馬2着、その後にソエで放牧され、4ヶ月半ぶりに臨んだのが前走の未勝利戦だった。出遅れながら、記録した勝ち時計は1分22秒1。これは前週の準オープン特別とコンマ1秒しか違わない。父はマンハタンカフェ、母の父はキングマンボ。1ハロンの距離延長は大歓迎のはずで、展開もハイペースでツルマルジャパンが引っ張ってくれるなら折り合いは心配ない。対抗は朝日杯6着のミッキーパンプキン。前走は速い流れと内の悪い馬場に押し込められたのが敗因。単穴はキンカメ産駒のキングストリート。新馬こそ取りこぼしたが、その時の相手は土曜の特別戦を強い内容で快勝した。骨折の後遺症が出た武豊から太宰に乗り替わるが、マークが緩くなると前向きな面も見出したい。

◎アントニオバローズ ○ミッキーパンプキン ▲キングストリート
△スズカワグナー、キングスガレリア、モエレエキスパート

東はフェアリーS。今年からマイルに距離延長され、時期も1月に移設された。メンバーの中で唯一の重賞勝ち馬にも関わらず、血統的な評価から人気の低いイナズマアマリリスを狙い打つ。父スエヒロコマンダーがそうだったように、先行して持続的なラップを刻んでいくのが特徴。前走の阪神JFはせっかく好スタートを切ったのに、4角では13番手まで下げる、もったいない競馬。鞍上が池添に戻り、今回は先行策を取るはず。今の中山の馬場には適しており、連の確保を期待したい。対抗は新馬、500万と連勝してきたパールシャドウ。こちらも平均ペースが得意なクロフネ産駒。単穴はデビュー当時は桜候補と騒がれたダイワバーガンディ。前2走は消化不良で、立て直した今回は一発気配。連下は前走、直線1ハロンだけで3馬身突き放したアイアムネオなど。

◎イナズマアマリリス ○パールシャドウ ▲ダイワバーガンディ
△アイアムネオ、ジェルミナル、エリザベスムーン

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2009.01.09

謹賀新年 2009年の競馬はまずまずのスタート

謹賀新年
新年、あけましておめでとうございます。旧年中は馬券日記オケラセラをご贔屓いただきまして、本当にありがとうございました。去年は非常にエキサイティングな競馬が繰り広げられましたが、今年もウオッカ、ダイワスカーレット、ディープスカイらの海外挑戦が予定されており、ファンには目の離せない一年になりそうです。馬耳東風時代から含めて、13年目のシーズンになります。相変わらず、気ままな更新になるかと思いますが、読者の方と一緒に競馬が楽しめたらありがたいなと願っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

ひとまず、年始の競馬を軽く回顧。先月28日に有馬記念が終わったばかりだというのに、2009年の開幕は間髪おかず、4日の中山から。正月開催が目玉の川崎あたりは渋い顔だろうが、JRAも地方への配慮などしていられないのも実状か。仕事があるので、朝、まとめて馬券を買っておく。中山1レース、新人最多勝記録を21年ぶりに更新した三浦皇成から流し馬券で運だめし。果敢に逃げて4番人気で2着に粘った。馬連1020円、安いけど縁起物の初的中。しかし、その後はハズレばかり。 5レースでは1番人気の柴田善が2角で射行し、北村宏を落馬させて失格に。後日、椎間板ヘルニアの手術のため、2ヶ月ほどの休養が発表されたが、最近は確かに乗れていなかった。 3歳の2000メートル戦、寒竹賞は安藤勝フォーレイカーに食指が伸びたものの、ひさびさを克服できず惨敗。しかし、初日の出S、圧倒的人気のダイワディライトから効率の良い買い目で3連単11,160円的中、初マンシュウ。昨秋から北村宏は覚醒したような安定したレースぶりだ。今年は100勝を超えるトップジョッキーの仲間入りを果たしそうな予感がする。

そして、メインは中山金杯。金だの、銀だの、富士だの、縁起の良い馬名から買えというのが昔からの慣わし。 1番人気オペラブラーボは買わないとして、アドマイヤフジ、ヤマニンキングリー、キングストレイル辺りが王道路線。戦ってきた相手を考えると、田中勝キングストレイルだろって、本命に。ところが、4角までは良い感じだったのに、そこからさっぱり伸びず。アドフジ-ヤマキンで決まって馬連で29倍もつくのか、アイタタタタ。やっぱ馬券はリアルタイムでオッズ確認しながら買わないと。。。3着に11番人気ミヤビランベリ。研究の池田勇孝は◎だった。私は彼の◎を見るためだけに専門紙は研究を買っているが、乗るところを見つけるのは難しい。 5日の馬券は2鞍。中山のジュニアCは5番人気、三浦アドバンスヘイローから流したが、相手を絞りすぎて抜けた。勝ち馬はマイルくらいの距離があったほうが良い。京都金杯は前走のキャピタルSでしこたま儲けさせてもらったタマモサポートに再度◎。この馬、東京、マイルがベストなんだけど、血統的に地味で人気を被らない。今の勢いなら京都でもと思ったら、今回も7番人気で2馬身差の勝利。だが、この日は馬連4090円だけ。晩成の血は父譲り。ともあれ、プラス発進の2009年、まずまずのスタートだった。

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