« ジャパンカップ予想 最後まで印に迷う歴史的メンバー | トップページ | JCダート予想 ヴァーミリアン連覇へ曇りなし »

2008.12.02

JC回顧 勝負を決めた超スローG1での能力差

関係者には申し訳ないが、レースが終わった瞬間は、何とも言えない脱力感に覆われたというのが正直なところ。三世代のダービー馬、2頭の菊花賞馬、去年の有馬記念馬、欧州からやってきた外国馬…。彼らを倒してジャパンカップを制したのは、つい前の月まで条件戦を走っていた馬だったのだから。ハナを切ったのは横山典・ネヴァプション。先手を取ると思われていたルメール・アサクサキングスは中団に控えて、道中では12秒台後半が4ハロン続けて刻まれる緩いラップ。1000メートル通過は60秒8でジャパンカップには珍しい超スローペースの競馬になった。好スタートのウオッカは掛かってしまい、岩田がなだめるだけで精一杯に。不気味なほど静かな流れが、波乱を予感させた。そんな中、デムーロ・スクリーンヒーローは蛯名・マツリダゴッホの後ろ、5番手で完璧に折り合っていた。直線を向くと、スクリーンヒーローは長い脚を使って内のウオッカやマツリダを交わし、外から33秒8の脚で猛追してきた四位・ディープスカイを封じ込めた。勝ちタイムは2分25秒5。

道中は我慢比べ、直線は瞬発力の求められる勝負に。ディープスカイを除いて先行勢が上位を占める結果となり、それだけにディープ陣営にとっては悔しい展開だったかもしれない。オグリキャップのラストランとなった有馬記念も似たようなタイプの競馬だったと思うが、こうした流れの中で我慢する、あるいは前につけられる、というのも競走馬に問われる強さの一つである。ウオッカになくて勝ち馬にあったもの、ディープスカイになくて勝ち馬にあったもの、それが2008年11月30日の東京10レースでは必要だったということだろう。競馬は強い馬が勝つのではない、勝った馬が強いのだ。だから、スクリーンヒーローの強さを称えねばならない。それにしても、予断を持たずにレースができる外国人騎手は恐ろしい。同馬の祖母はダイナアクトレス。サンデー産駒の母ランニングヒロインは2戦0勝だったが、ペーパーで指名してデビュー戦を応援に行ったことを思い出した。そんなこともあり、同馬にはステージチャンプの切れ味強化タイプというイメージを持っていた。前走のア共和国杯は締め切られて当たり馬券を逃したのだが、この大一番で来るとは予測していなかった。

母ランニングヒロインのデビュー戦は8着

スクリーンヒーローの父はグラスワンダー。グランプリホースの印象が強烈なだけに、次走の有馬記念は人気の一角に支持されるだろう。また手綱はデムーロで、同馬がどんな展開でもG1級の力を備えているのか、試金石の一戦になる。ディープスカイは最速の上がりを披露したが、届かず2着まで。しかし、他のライバルに先着したのは大きな成果で、日本代表として胸を張って海外に挑むことができるのではないか。ウオッカは自滅気味になりながら3着に踏みとどまった。前走がハイペースだったので折り合いをつけられなかったのかもしれないが、今後は2000メートル以下に専念したほうが良さそうだ。 4着にマツリダゴッホ。東京でも走れるところを見せたというか、やはり走らなかったというべきか。いずれにしろ、有馬記念ではダイワスカーレットとの勝負が非常に楽しみだ。オウケンブルースリは望まない展開で5着。現状ではディープスカイには敵わないことも明らかになったが、古馬になっての成長力に期待したい。メイショウサムソンは伸び脚を欠いた。外国馬はパープルムーンの9着が最高。国際招待の意義に疑問を感じる残念な結果だった。

|

« ジャパンカップ予想 最後まで印に迷う歴史的メンバー | トップページ | JCダート予想 ヴァーミリアン連覇へ曇りなし »

レース回顧」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。

先日はありがとうございました。

JC=国際レースという過去のイメージはもうないですね。
日本馬が海外遠征する際、最も重きをおくのは「チャレンジ精神」でしょう。
賞金が目当てであれば日本で走ってる方が高確率で稼げるはずですから。
ならば海外から有力馬を参戦させたい場合JRAはどう仕掛けるべきか?
賞金では駄目です。
日本馬と同様にチャレンジ精神を持たせることが一番の近道と考えます。
JCその他に掛けるお金を日本馬の海外遠征への援助金に回すのです。
GⅡクラスの馬で結構、洋芝適性のありそうな馬を率先して送り込めばいいのです。
そしてもし結果が出れば「あの馬で日本はGⅡレベルなの?」となるでしょう。
「じゃあ日本のGⅠ馬はどれだけ強いんだ?一度試してみたい」
とこんな感じになると思います。
今の日本馬ならそこまでのレベルはあると思っているので是非考え方を180度変えてもう一度世界のJCが見れるようにして欲しいなぁと思います。

キーワードは「打倒日本馬」です。

長文失礼しました。

投稿: 本命ドリパス | 2008.12.02 16:34

知人がダイナアクトレスを一口持っていたのですが
その仔がまた募集に出たので買ったのがランニング
ヒロインでした。この年の社台RHはサンデー産駒
大当たりの年で応募直前までバブルガムフェローが
本当は欲しいんだけど・・・と言っておりました(笑)
山野浩一さんがダンスインザダークを買ったと記憶して
います。

これで有馬記念はダイワスカーレット対マツリダゴッホ
一色になるのかも知れませんが前年万馬券の組合わせが
果たして翌年人気になって同じ結果が出るでしょうか。

投稿: ジュサブロー | 2008.12.03 00:48

>本命ドリパスさま 以前、海外の特定レースで獲得した賞金の半分程度を補助する制度がありましたね。私はいい制度だと思ったのですが、外国がよく思わなかったんですかね。
 >ジュサブローさま 有馬はその2頭に何かが割って入りそうですね。有馬、待ち遠しいです。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2008.12.07 23:33

こんにちは~
久しぶりに 競馬のネットサーフィンしてます
久しぶりに 面白いブログに出会ったので
コメント 残しちゃいましたぁ~
がんばってくださいねぇ~
オイラの中では 田原成貴さんのブログより
面白いと思いま~す

投稿: タキオンV | 2008.12.23 13:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/1902/43297388

この記事へのトラックバック一覧です: JC回顧 勝負を決めた超スローG1での能力差:

« ジャパンカップ予想 最後まで印に迷う歴史的メンバー | トップページ | JCダート予想 ヴァーミリアン連覇へ曇りなし »