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2008年12月の9件の記事

2008.12.31

有馬記念回顧 37年ぶり最強牝馬Ⅴの衝撃

年末の競馬をまとめて。有馬記念はダイワスカーレットの圧巻の逃げ切り勝ち。誰も鈴をつけにいけなかったし、4コーナーで早めに競ってきたライバルたちは逆に潰されてしまった。ダイワスカーレットは3~4ハロン目に11秒台を刻んで後続を引き離し、中盤でペースを落とした。そして、残り1000メートルから11秒台を連発しながら一気に加速。並の一流馬であれば自滅してもおかしくないのだろうが、まったく後続を寄せ付けなかったのは改めて同馬の凄まじさを感じさせられた。天皇賞秋のウオッカ、ディープスカイとの死闘がいかにレベルの高いものだったか、ということも証明づける結果になったのではないか。また、勝って当たり前の空気もあったが、37年ぶりの牝馬による有馬記念制覇。しかも堂々の本命に推されてのものということも忘れてはなるまい。戦前、有馬記念を巡って最強馬決定戦であるべきかどうかが話題になり、お祭り的な存在であっていいのではないかという見方が多かった。私もそう思うが、今年の有馬記念に限っては最強馬1頭が自らその強さを誇示したという点において、最強馬決定戦になったようだ。

2着はアドマイヤモナーク。勝負は度外視した最後方待機が嵌った。どこぞのIT社長が山本モナ復帰絡みでチョイスして万馬券を取ったそうだが、「モナー来る」なんてサイン、思いついても買わない。というか、山本モナはTCKのキャラじゃないか。鞍上の川田は有馬記念後のトークショーで開口一番「すみません」と謝っていたが、個人的には全くその通りだ。3着はエアシェイディ。中山巧者で年齢を増すごとにパワーアップしてきた。二度成長するノーザンテーストの血がなせる技か。ジャパンカップを制したスクリーンヒーローは5着。ダイワスカーレットに勝負にいっての着順だから仕方がない。グラスワンダーの仔ではあるが、小回りより府中向きなのだろう。ただJCがフロックでないことだけは明らかになった。メイショウサムソンも頑張ったが、全盛時の力はなかった。レース後、高橋成師の目が涙で満たされていたことに、様々な苦難があったことを想像させられた。私が本命にしたフローテーションは9着。見せ場は充分だった。マツリダゴッホは後方の外に押しやられて凡走。デキも良くなかったが、乗り方も誉められたものでなかった。

師走の中山開催を振り返ると、落馬や故障が目についた。数字ではなく、あくまで個人的な印象での話だ。千葉テレビ杯では直線でショウカクが骨折し、エイダイタカラブネを巻き込んで落馬事故となった。コース上、注射一本をうたれた数秒後にバタンと倒れた光景は、かわいそうで見ていられなかった。師走Sではフラムドパシオンがレース中に腱を断裂。ゴールしたものの、再起不能のケガを負った。その2週前には北総Sで大楽勝の競馬を見せていただけに故障は残念極まりないが、最悪の事態だけは回避できたのは不幸中の幸いだった。2歳時の500万圧勝の衝撃、ドバイ遠征と夢を見せてくれた。種牡馬入りできれば嬉しい。阪神ではクラシックを占うラジオNIKKEI杯が行われ、大本命のリーチザクラウンロジユニヴァースに敗れた。本調子でなかったのと、逃げ馬にとって厳しい展開になったのが敗因だが、絶対的存在が消えたことでクラシックは再び混沌としてきた。最後に東京大賞典。カネヒキリヴァーミリアンとの素晴らしいマッチレースを制した。長い故障から復帰した同馬の飛躍、心に染み入るレースだった。

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2008.12.27

有馬記念予想 最大の惑星馬はフローテーション

いよいよオーラス、有馬記念。もう仕事納めの方も多いだろうが、貧乏暇なしの私は大晦日、元旦もなく労働せねばらないよう。せめて馬券ぐらいはスカっと取って年を越したいものだ。去年、このレースでワンツーを決めたマツリダゴッホダイワスカーレットは、今年も他の有力馬を尻目に有馬記念に照準を合わしてきた。追いきりは絶好で、スカーレットが少し外目を引いたかなというぐらいしか不安はない。この2頭が複勝圏内から消えるシーンは想像がつかない。しかし、小回りの中山2500は紛れが生じやすいコース。これまでもあっと驚く穴馬が激走してきた。ならば、2頭の相手は伏兵を狙ってみよう。一番面白いのはルメールの乗るフローテーション。菊花賞2着はフロックではなく、自在性のある脚質はルメールによって最大に活かされる。馬券はゴッホ、スカーレットの2頭軸、3連単マルチで勝負しよう。

◎ダイワスカーレット ○マツリダゴッホ ▲フローテーション
△アルナスライン、エアシェイディ、アサクサキングス

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2008.12.23

朝日杯FS回顧 上位拮抗で春のクラシックが楽しみに

2レース、単勝万馬券で人気薄を激走させたのを見て、最終週を前に騎乗停止を食らった岩田の気合いを感じていたのだが、朝日杯はその通りの結果になった。岩田・セイウンワンダーは新潟2歳S以来の競馬。馬体はプラス10キロだったが、増えたのは成長分。しっかり仕上げられていた。休養明けで入れ込みが心配だったが、むしろ順調に使われてきたはずの1番人気の武豊・ブレイクランアウトの方がテンションは高かった。先月、右腕を骨折して、朝日杯一鞍に絞って、この日に復帰した武豊。パドックで姿を現すと一斉に視線を集めた光景は、やはり武豊がいなければ競馬は始まらないといったスーパースター健在ぶりと、衰えぬオーラを痛感させられた。朝日杯は武豊にとって、まだ獲れていない数少ないG1のひとつ。そのチャンスを逃したくない気持ちが強かっただろうが、それ以上に、一日でも早くレースに乗りたいという湧き上がるような衝動があるのだろうなとも思った。

レースはゲットフルマークスツルマルジャパンがハナを争うなか、やはり先行勢には厳しい流れになった。セイウンワンダーは後方の内側で脚を溜めていた。ルメールのフィフスペトルがその前。ダッシュつかずに最後方からの競馬を強いられたブレイクランアウトは、 3コーナーから一気に進出していく。武豊がガチだったのは、4コーナーでフィフスペトルを外から被せて進路を塞いだところ。両馬ともキャロットクラブの持ち馬。同馬主の遠慮はない。一方、セイウンワンダーは武豊とルメールの攻防を余所に内をついて、直線、一気に抜け出した。坂上からフィフスペトルが猛追を見せるが、アタマ差だけ凌ぎきった。岩田の好騎乗は最大の勝因だが、もしフィフスペトルがスムーズな競馬ができていたら後先は分からなかったのではないか。結果的に脚の使いどころを誤ったブレイクランアウトを含めて、この距離では上位3頭の力の差はほとんどないのかもしれない。今週のラジオNIKKEI杯組のリーチザクラウンなどと、春に相まみえるのが楽しみになった。

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2008.12.21

朝日杯FS予想 一瞬の脚を活かすブレイクランアウト

2歳戦というのは、とかく逃げ馬が揃ったりするものだが、今年の朝日杯FSは例年にも増して行きたい馬が揃ったなという印象だ。キャリア4戦とも逃げてきたツルマルジャパン、京王杯で後続を完封したゲットフルマークス、それにホッコータキオン、ケンブリッジエルの8枠両頭。最内枠を引いたミッキーパンプキンも控えたいだろうが、2戦2勝の内容は逃げ切りだ。激しくやり合う先行勢を中団でじっくり見ながら、ここぞというタイミングでは一瞬の脚で馬群に交わす、そんな芸当を持った馬が軸に相応しい。ブレイクランアウト◎。前走の東スポ2歳Sは突き抜けるかという脚色だったが、並んで勝ち馬を競り落とせなかった。それでも上がりは33秒4。こういうタイプの馬は、直線の長い府中より、小回り中山が合うことが多い。鞍上はブレイクランアウトに乗るためだけに、多少の無理は押して骨折から復帰する武豊。トップジョッキーの意気込みからも、勝ち負けにならないことはあるまい。相手は名手の手綱、ルメールのフィフスペトル。両馬ともキャロットクラブの所属だが、同世代の私の愛馬は未勝利でケツばかり走っている。可愛い愛馬には違いないが、己の不明を恥じるばかりである。

◎ブレイクランアウト ○フィフスペトル ▲シェーンヴァルト
△セイウンワンダー、ミッキーパンプキン、エイシンタイガー

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2008.12.16

”交流”の建前捨て 新たなダート競走体系の確立を

先日、ジャパンカップダートの予想記事を書いた際、武蔵野Sの勝ち馬が出走除外になったことに関して、優先出走権を与えても良いのではないかと記述した。ダートG1は格下から目指すには出走権を得るための賞金獲得が難しく、中央のステップレースの勝ち馬ぐらい、JCDに出走させてあげても良いのではという、予想をしながら思いついた感想程度でしかなかった。ところが、多くのブロガーの方々から意見を賜り、そのほとんどが拙記事へ批判的なものだった。真摯に受け止めたい。正直、キクノサリーレが出走しようがしまいが、個人的には些末なことだったので、まるでキクノ参戦を強硬に肩入れしたり、古馬のレース体系そのものを否定しているかのように捉えられたのは戸惑うしかなかったが、そこから透けて見えるダート重賞のレース体系と、それに付随する出走権については議論しなければならない課題であり、少し掘り下げてみるのも面白いかと、簡単だがエントリーすることにした。サクセスブロッケンが東京大賞典の補欠馬に甘んじたのも、根は同じところにある。今回は論点を混乱させないため、 JCDの国際レースという側面は置いておき、JC、JCDの国際招待のあり方は日を改めたい。

最初に批判を受けた点から整理しておくと、中央の古馬戦線において、ステップレースに優先出走権を設けるのは馴染まないという意見があった。現在、中央ではクラシックやNHKマイルCなどの3歳G1以外、ステップレースの上位馬に優先出走権を与えていない(中央でもカク地馬や外国馬には優先出走権を与える規定はあり、海外や地方もこの限りではない)。少ないキャリアの若駒が能力さえあれば、限られた期間でも頂点に立つことができるよう設計されたクラシック体系と、歴戦の強者が様々なレースで賞金を加算しながら雌雄を決する古馬G1のレース体系では、性格が異なるのも当然だ。また、多くの場合、ステップレースの勝ち馬が賞金が足りずに除外されるというケースは希であり、そのような可能性は考えられていないだろう。ところが、2つしかないダートG1には、メンバーが固定しがちな交流重賞で賞金を加算した馬が殺到し、現実にキクノサリーレは除外されている。こうした状況から、私は例外的にせよ、優先出走権1枠ぐらい勝ち馬に与えてはどうかと感じたし、それが古馬戦線の理念を否定することになるとは思わない。そんな余裕はないとする主張も理解するが、そこはどちらに比重を置くのか、バランス感覚の相違としか言えない。

次に武蔵野Sのステップレースとしての重要性を疑問視する意見があった。 00年、中央ではダート競走体系の整備が進められ、JCDが新設されたことに伴い、武蔵野Sは時期を移設、距離も短縮された上、国際競走に指定されてJCDのステップレースとして位置づけされた。ところが、今年からJCDが阪神1800メートルに移行され、府中1600メートルの武蔵野Sはステップとして不備を抱えることになった。天皇賞春に対する阪神大賞典、安田記念に対する京王杯SC、スプリンターズSに対するセントウルSなど、本来、ステップは本番の距離やコースを意識して設定されるものだ。また、重要なステップはG2の格が与えられることが多いが、武蔵野SはG3のままである。今年、強豪はJBCクラシックに回ったことも一因で、レーティングでも勝ち馬キクノサリーレは出走叶わなかった。JBCクラシックの中央枠は限られており、中央で行われる前哨戦が重要なのは違いなく、新しい施行条件に沿ったステップの整備が必要だ。もっとも、武蔵野Sを現行条件のままステップとして継続するのなら、勝ち馬に優先出走権を与えるのも次善策として間違った方法ではないと考える。

上記がJCDの出走権を巡る私見だが、そもそも、こうした問題が起きてくるのは日本のダート競走体系が行き詰まりを見せているからに他ならない。過日、来年3月までに行われる交流重賞において、地方自地区の枠を1頭減らして、その分、中央馬の枠を増やすことが発表された。ちょっとした応急処置であることは否めないが、慢性的な中央馬の枠不足を少しでも解消しようということだろう。一方、中央ではぽっかりと穴の空いていた3歳夏に新設されるレパードSを除いて、売り上げの少ないダート重賞を充実する様子は見られない。未だにG2の格付けを与えているのが東海Sひとつしかないことからも明らかだ。当初、中央にとっては賞金の50%を援助しても、ダート競走は交流重賞を中心に回っていく方が得策だし、地方にとっても中央馬が来て売り上げがあがるという目論みがあった。しかし、交流重賞は出走馬の半数も中央馬の枠はなく、その割には勝ち負けできない地方馬が名を連ねるという状況に苦しまされてきた。いつも賞金持ちの同じ顔ぶれで、マンネリ化した面もあった。かたや、地方の主催者も思ったような売り上げに達することができず、せっかく整備したはずの交流重賞を取りやめてしまうところが続出したのは記憶に新しい。 ダート競走は立ち往生している状態だ。

本来、中央、地方の垣根を除いて、ダート競走体系に位置づけられた重賞には、どこの所属馬かに拠らず、強い馬、実績のある馬から出走枠が与えられていくのが理想だろう。現在のように機械的に中央、地方自地区、地方他地区に枠を振り当てる方法では、いつまでも問題は解決しない。仮に、JCD、フェブラリーSを頂点に据えるなら、それに至るレース体系をもう一度見直し、不必要な交流重賞は廃止して、不足する重賞は中央なり地方なりに移行、新設すべきだ。その上で、各地方の強豪馬がステップを通じて重賞にトライする道は確保しつつ、レーティングなどを重視して出走馬を中央、地方に限らず、枠は割り振っていく。地方で開催する以上、4~5頭の枠は地方馬を優先せざるを得ないだろうが、半数も地方自地区に枠を与える必要はあるまいし、それが売り上げに影響するとも思えない。本格的なダート競走体系の整備が始まって、わずか10年しか経っていない。第二ステージは、中央と地方の”交流”なる建前は脱ぎ捨てて、双方が日本のダート競走体系をどう確立していくのか、共通認識を持って白紙から改革案を練り上げる時ではないか。まだまだダート戦線は魅力的になる可能性を秘めている。

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2008.12.14

阪神JF予想 1戦1勝の好素質馬・ミクロコスモス◎!

10月26日に京都で行われた1800メートルの新馬戦。このレースで2着だったリーチザクラウンは、次走で大差勝ちし、千両賞も全くの圧勝でダービーの最有力候補へと躍り出た。1着のアンライバルドも、急遽、乗り替わりとなった京都2歳Sでは折り合いを欠いて敗れたものの、高い素質を持っていることは疑いようがない。そして、3着のブエナビスタは未勝利を持ったまま大楽勝。気の早い評論家は3頭が逢い見えたレースを“伝説の新馬戦”と名づけて、ファンにも広く知られるようになった。阪神JFの前日最終オッズで 1番人気の2.9倍に支持されたのは、伝説の新馬戦メンバーのブエナビスタだ。抽選を潜り抜けた強運と、ビワハイジとの母子制覇の話題性の高さもあって、注目を集めているようだ。

それでも阪神JFは別の馬から入ってみたい。ブエナビスタも、人気の一角であるダノンベルベールも発馬に難があり、フルゲートの阪神1600ではリスクを抱えることは間違いない。力通りなら、あっさりだろうが、オッズと相談して穴狙いで行ってみよう。新種牡馬・ネオユニヴァースの仔、ミクロコスモスに本命を打つ。まだ1戦1勝だが、番手にすっとつけて断然、有利だった逃げ馬を素晴らしい瞬発力で差しきった前走は、センスの良さを感じさせるものだった。武豊から鮫島良への乗り替わりはマイナス材料だが、気負わずに競馬ができれば好勝負だ。穴に1戦1勝、メイショウボナール。この馬のラップも“伝説の新馬戦”と遜色ないものだった。

◎ミクロコスモス ○ブエナビスタ ▲メイショウボナール
△ダノンベルベール、ジェルミナル、アディアフォーン、デグラーティア

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2008.12.09

JCダート回顧 またもやルメールの魔術が炸裂!

またもやルメールの魔術か。そう思わされたジャパンカップダート。ハナを叩いたサクセスブロッケン、番手ティンカップチャリスフリオーソらを見ながら、好位につけたルメールのカネヒキリ。向こう正面で内に潜り込むと、 4角ではティンカップ外に逃げると予測し、その通りにガラリと開いた最内に飛び込んだ。最後方につけていたメイショウトウコンが猛然と追い込んだが、カネヒキリがアタマだけ先着していた。ハーツクライ、リトルアマポーラに続く計算しつくされたルメール・マジック。あまりに芸術的な騎乗である。カネヒキリは3年前、JCDを勝ったものの、右前脚の屈腱炎で長期休養を余儀なくされた。前走の武蔵野Sで一叩きして状態が上向いていることは分かったが、JCDを勝ちきるまで復調しているとは思わなかった。ルメールの手綱さばきとともに、角居陣営の粘り強い仕上げを賞賛したい。

断然人気の岩田・ヴァーミリアンは3着。国内では一昨年のJCD以来の敗戦となった。 1角でフロストジャイアントと接触し、好位のポジションを取れなかった。道中は12番手まで下がり、折り合いにも苦労していたように見えた。外を回って伸びてきたが、スムーズな競馬をしたカネヒキリ、自分の競馬に徹したメイショウトウコンより脚色が劣ったのはやむを得まい。岩田は落馬負傷中の武豊に代わって手綱を任されたが、ジャパンカップのウオッカ同様、結果を残すことができなかった。注目のカジノドライヴは6着まで。好位から競馬ができたし、G1でも充分にやっていける力があることを証明した。逃げたサクセスブロッケンは失速して8着。息の入らない流れはきつかった。外国馬は12、13着、それにハ行で1頭取り消し。ジャパンカップもそうだが、国際招待の意義を考え直す時期が来ているのだろう。

また、今回のJCDでは前哨戦の武蔵野Sを勝ったキクノサリーレが除外されたことが一部で話題になっていた。現在、中央ではクラシックやNHKマイルCなどの3歳G1以外、トライアルレースの上位馬に優先出走権を与えていない(外国馬や地方馬に対する規定を除く)。中央では二つしかないダートG1には他の古馬G1よりも多くのメンバーが殺到し、交流重賞などで賞金を積み重ねてきた古豪がいることもあり、今後も前哨戦の勝ち馬が除外されるケースは出てくるだろう。前哨戦の位置づけをどう考えるかによるが、上がり馬がG1へ挑むチャンスを掴むトライアルレース的な性格が含まれているならば、JCD、フェブラリーSについては優勝馬ぐらいには優先出走権を与えても良いのではないかと考える。そちらの方が前哨戦も面白い。私見への批判は甘んじて受けるが、レーティング上位馬を出走可にしたように、あまりに原理原則に捕らわれるより発想は柔軟であって良いと思う。

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2008.12.07

JCダート予想 ヴァーミリアン連覇へ曇りなし

阪神へ移行して初めての開催となるジャパンカップダート。同時にワールドスーパージョッキーズシリーズも行われていることもあって、本家・国際招待であるジャパンカップよりも、ずっと国際色の強いイベントに生まれ変わった。外国馬3頭、カク地1頭が参戦。本賞金の足りないはずの米国帰りカジノドライヴは、レーティングで出走可能となるウルトラC。一方で前哨戦・武蔵野Sを勝ったキクノサリーレは除外されてしまった。ステップレースの勝ち馬は優先出走権を与えられるようすべきではないか。予想は人気でもヴァーミリアンを中心に据えたい。春のドバイではアクシデントと見紛うほどの大敗を喫したが、前走のJBCクラシックを見れば完全復活を遂げたのは瞭然。速い流れを好位で追走できる脚質、枠順も文句なし。相手はJBCで2着に食い下がったサクセスブロッケン。来年は王位を継ぐ器だ。3番手もJBC組、メイショウトウコン。切れ味活きる展開になれば。

◎ヴァーミリアン ○サクセスブロッケン ▲メイショウトウコン
△カジノドライヴ、カネヒキリ、サンライズバッカス、マストトラック

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2008.12.02

JC回顧 勝負を決めた超スローG1での能力差

関係者には申し訳ないが、レースが終わった瞬間は、何とも言えない脱力感に覆われたというのが正直なところ。三世代のダービー馬、2頭の菊花賞馬、去年の有馬記念馬、欧州からやってきた外国馬…。彼らを倒してジャパンカップを制したのは、つい前の月まで条件戦を走っていた馬だったのだから。ハナを切ったのは横山典・ネヴァプション。先手を取ると思われていたルメール・アサクサキングスは中団に控えて、道中では12秒台後半が4ハロン続けて刻まれる緩いラップ。1000メートル通過は60秒8でジャパンカップには珍しい超スローペースの競馬になった。好スタートのウオッカは掛かってしまい、岩田がなだめるだけで精一杯に。不気味なほど静かな流れが、波乱を予感させた。そんな中、デムーロ・スクリーンヒーローは蛯名・マツリダゴッホの後ろ、5番手で完璧に折り合っていた。直線を向くと、スクリーンヒーローは長い脚を使って内のウオッカやマツリダを交わし、外から33秒8の脚で猛追してきた四位・ディープスカイを封じ込めた。勝ちタイムは2分25秒5。

道中は我慢比べ、直線は瞬発力の求められる勝負に。ディープスカイを除いて先行勢が上位を占める結果となり、それだけにディープ陣営にとっては悔しい展開だったかもしれない。オグリキャップのラストランとなった有馬記念も似たようなタイプの競馬だったと思うが、こうした流れの中で我慢する、あるいは前につけられる、というのも競走馬に問われる強さの一つである。ウオッカになくて勝ち馬にあったもの、ディープスカイになくて勝ち馬にあったもの、それが2008年11月30日の東京10レースでは必要だったということだろう。競馬は強い馬が勝つのではない、勝った馬が強いのだ。だから、スクリーンヒーローの強さを称えねばならない。それにしても、予断を持たずにレースができる外国人騎手は恐ろしい。同馬の祖母はダイナアクトレス。サンデー産駒の母ランニングヒロインは2戦0勝だったが、ペーパーで指名してデビュー戦を応援に行ったことを思い出した。そんなこともあり、同馬にはステージチャンプの切れ味強化タイプというイメージを持っていた。前走のア共和国杯は締め切られて当たり馬券を逃したのだが、この大一番で来るとは予測していなかった。

母ランニングヒロインのデビュー戦は8着

スクリーンヒーローの父はグラスワンダー。グランプリホースの印象が強烈なだけに、次走の有馬記念は人気の一角に支持されるだろう。また手綱はデムーロで、同馬がどんな展開でもG1級の力を備えているのか、試金石の一戦になる。ディープスカイは最速の上がりを披露したが、届かず2着まで。しかし、他のライバルに先着したのは大きな成果で、日本代表として胸を張って海外に挑むことができるのではないか。ウオッカは自滅気味になりながら3着に踏みとどまった。前走がハイペースだったので折り合いをつけられなかったのかもしれないが、今後は2000メートル以下に専念したほうが良さそうだ。 4着にマツリダゴッホ。東京でも走れるところを見せたというか、やはり走らなかったというべきか。いずれにしろ、有馬記念ではダイワスカーレットとの勝負が非常に楽しみだ。オウケンブルースリは望まない展開で5着。現状ではディープスカイには敵わないことも明らかになったが、古馬になっての成長力に期待したい。メイショウサムソンは伸び脚を欠いた。外国馬はパープルムーンの9着が最高。国際招待の意義に疑問を感じる残念な結果だった。

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