競馬ファンドで63億円詐取 絶対に損しない方法は?
25日、馬券の共同購入で高配当をうたった「競馬ファンド」を設立し、違法に資金を集めた出資法違反の容疑で、投資会社「東山倶楽部」の元幹部ら3人が逮捕された。同社はサイトなどで「的中確率が72.5%と高いビクトリー方式を開発」と宣伝し、月間30%以上の利回り、元本保証といった甘い誘い文句で出資者を募り、 2年間で63億円もの金を騙し取った疑いが持たれている。いわゆる予想提供会社ではなく、ファンド形式にしたことで、ひとり数百万円といった大きな金を引っ張ってこれたのだろう。出資者は競馬に無知な市民だったと言う。 FNNニュースに出ていた被害者は「国、農林水産省でやっていることだから、『絶対大丈夫』って、そう言われて」と語っていたが、JRAが前もって勝ち馬を公開していると信じている人々が、レッドデータブック収録のタカモト主義者以外に生息していたとは驚きだ。
ところで、このビクトリー方式、中央競馬のレース結果を72.5%の確率で当てるシステムということなので、皐月賞以来、連敗の続くヴィクトリーに由来するものではないだろう。むしろ、ビリー隊長の決め台詞が元になったと考えるほうが自然だ。「国の事業だからつぶれない」と社会保険庁も口アングリーな口説き方で、「ワンモアセッ」と追加出資を求めたに違いない。ビクトリー方式は血統や過去のレース結果、騎手情報をもとに予想するシステムだったそうだが、それって普通じゃん…という突っ込みもありやなしや。警察が捜査したところ、独自のソフトは存在せず、市販のソフトで予想をしていたというから、さらにトホホだ。同社は63億円のうち8億5000万円で馬券購入。払戻金は6億3000万円というから、回収率は74%と意外に健闘。市販ソフトの名前が知りたい。
競馬ファンドを巡る事件では、5月に福岡のソフト販売会社社長が15億円の詐取で逮捕されている。また、スポーツ紙や雑誌に溢れる「有料競馬情報」の広告を見れば、ファンを含めた多くの人々が一攫千金の欲を掻いて、不確実な情報に手を伸ばしているかが分かろうと言うもの。著名評論家や元騎手が広告塔になっているもの、何とか軍団が極秘情報を提供してくれたり、馬券の女神とかいうオネエちゃんが天才予想を授けるものなどあるが、こうした状況は私が競馬を始めた17年前から少しも変わっていない。長年、それに見合うだけの会員が集まり続けているんだなと感心させられる。ネットでは田原成貴が「BigGet」という有料予想サイトを開いているが、料金は4週で1000円。過去の予想も公開しており、東山倶楽部の悪行と比べれば「シャバで真面目に更正してんな」と労いのひとつもかけたくなる。
ちなみに、最近はネットオークションで情報商材を売りつけてトラブルになる事例が増えている。これはモノではなく、情報を売買するものだが、100%騙されたと地団駄を踏むことになる。今月、様々な情報商材を購入した人の実体験が書かれた掲示板が話題を呼んだ(俺がヤフオクで騙されて買ってしまった情報を晒す:ハムスター速報 2ろぐ)。そのひとつに「競馬で絶対に損しない方法、損したら全額返済いたします」というものがある。値段は3000円。落札してワクワクしながら待っていると、「競馬を予想します。しかし馬券は買わずに貯金してください。これで競馬をして、損も絶対にしません」というメールが送られてきたそうだ。東山倶楽部の被害者も、この程度なら少し腹を立てるぐらいで済んだかもしれない。
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