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2008.06.10

ウオッカ復権 賞賛すべき岩田康”独断先行”の大胆さ

ひさしぶりに溜飲の下がるレースだった。もちろん、一介のファンである私よりも、ウオッカの関係者の喜びは一方ならぬものだったに違いない。64年ぶりにダービーを制した女傑が一年ぶりの美酒。しかも混合G1である。この勝利はテン乗りだった岩田康誠の手綱さばきによるところが大きい。これまで折り合いを欠くことを恐れて、後ろからの競馬が続いていた。ダービーの残像が強く残っていたせいでもある。今回も陣営の指示は「控えて後ろから」。ところが、岩田は何度もウオッカのレースをビデオで見返し、前日にインコースの馬場状態を確かめた末、積極的に前に行くことを決めた。前走と正反対の戦法でだ。その結果が最内から早々と2頭を抜きさって先頭に立ち、そこから加速して後続を3馬身半突き放す圧勝劇だった。上がり3ハロンは11秒4、11秒4、12秒0。付け入る隙もない。

追い切りに乗った岩田が感じたのは、ウオッカのストライドの大きさだったと言う。その長所を活かすためには、窮屈な競馬を避けて、伸び伸びと走らせられるポジションを獲る必要がある。馬群で脚を溜めれば、持ち味が消える可能性も高い。ああ見えて、岩田はなかなかの頭脳派ジョッキーである。ウオッカの状態もかなり前走より良化していた。きっちり追いきり、輸送してのプラス8キロ。ダービーのディープスカイと重なる。私も含め、休ませたほうが良いのではという外野の声に臆することなく、安田記念へ向かった角居厩舎のファインプレーだ。岩田の独断先行策もそうだが、仮に敗れていれば大きな非難を浴びていたはず。しかし、リスクを恐れて8割の競馬をしたのでは G1は勝てない。通算の勝ち星は変わらないのに、大舞台でなかなか勝てない騎手との差は、リスクを取れるかとうかにあるのではないだろうか。計算し尽くした上での賭けが前提なのは言うまでもないが。

2着は香港のアルマダ。この馬も2番手につける積極策。やはり、ホワイトの手綱さばきは侮れない。伏兵を日本で好走させたのは何度目だろうか。3着はエイシンドーバー。ウオッカの後ろで福永が良い競馬をした。4着はエアシェイディ。すでに7歳になったが衰えはない。 G1では一歩足りないが。5着スズカフェニックス。いつもの後方待機で、いつものように脚を伸ばし、いつものようにマイルG1は入着。距離の壁があるのは理解できるが、武豊だからこそ違う競馬を見せてほしかった。騎手のコメントと同じく、観ているほうも「歯がゆい」。 1番人気に推されたスーパーホーネットは8着。出遅れて予定していた先行策が取れなかった。どこか人気の重圧もあったか。香港の総大将、グッドババは17着と惨敗。馬体は軽い調教でマイナス15キロと、調子を大きく落としていた。直前で下げたとはいえ、3番人気の5.1倍。持ち上げていた予想家の方々は、ファンから恨めしく思われても仕方があるまい。

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コメント

武豊か四位が乗っていたらおそらくスズカやエアの
通ったところを走ったのではないでしょうか。
最後の直線で岩田が遊んでたくらいですから前走も
本当は勝ててたんだろうなーなんて思ったりなんかしてsad

投稿: ジュサブロー | 2008.06.11 00:45

>ジュサブローさん 乗り方次第でしょうけど、体調も悪かった。でも、相手も弱かった。どっちでしょう。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2008.06.13 03:25

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