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2008年6月の12件の記事

2008.06.26

競馬ファンドで63億円詐取 絶対に損しない方法は?

25日、馬券の共同購入で高配当をうたった「競馬ファンド」を設立し、違法に資金を集めた出資法違反の容疑で、投資会社「東山倶楽部」の元幹部ら3人が逮捕された。同社はサイトなどで「的中確率が72.5%と高いビクトリー方式を開発」と宣伝し、月間30%以上の利回り、元本保証といった甘い誘い文句で出資者を募り、 2年間で63億円もの金を騙し取った疑いが持たれている。いわゆる予想提供会社ではなく、ファンド形式にしたことで、ひとり数百万円といった大きな金を引っ張ってこれたのだろう。出資者は競馬に無知な市民だったと言う。 FNNニュースに出ていた被害者は「国、農林水産省でやっていることだから、『絶対大丈夫』って、そう言われて」と語っていたが、JRAが前もって勝ち馬を公開していると信じている人々が、レッドデータブック収録のタカモト主義者以外に生息していたとは驚きだ。

ところで、このビクトリー方式、中央競馬のレース結果を72.5%の確率で当てるシステムということなので、皐月賞以来、連敗の続くヴィクトリーに由来するものではないだろう。むしろ、ビリー隊長の決め台詞が元になったと考えるほうが自然だ。「国の事業だからつぶれない」と社会保険庁も口アングリーな口説き方で、「ワンモアセッ」と追加出資を求めたに違いない。ビクトリー方式は血統や過去のレース結果、騎手情報をもとに予想するシステムだったそうだが、それって普通じゃん…という突っ込みもありやなしや。警察が捜査したところ、独自のソフトは存在せず、市販のソフトで予想をしていたというから、さらにトホホだ。同社は63億円のうち8億5000万円で馬券購入。払戻金は6億3000万円というから、回収率は74%と意外に健闘。市販ソフトの名前が知りたい。

競馬ファンドを巡る事件では、5月に福岡のソフト販売会社社長が15億円の詐取で逮捕されている。また、スポーツ紙や雑誌に溢れる「有料競馬情報」の広告を見れば、ファンを含めた多くの人々が一攫千金の欲を掻いて、不確実な情報に手を伸ばしているかが分かろうと言うもの。著名評論家や元騎手が広告塔になっているもの、何とか軍団が極秘情報を提供してくれたり、馬券の女神とかいうオネエちゃんが天才予想を授けるものなどあるが、こうした状況は私が競馬を始めた17年前から少しも変わっていない。長年、それに見合うだけの会員が集まり続けているんだなと感心させられる。ネットでは田原成貴が「BigGet」という有料予想サイトを開いているが、料金は4週で1000円。過去の予想も公開しており、東山倶楽部の悪行と比べれば「シャバで真面目に更正してんな」と労いのひとつもかけたくなる。

ちなみに、最近はネットオークションで情報商材を売りつけてトラブルになる事例が増えている。これはモノではなく、情報を売買するものだが、100%騙されたと地団駄を踏むことになる。今月、様々な情報商材を購入した人の実体験が書かれた掲示板が話題を呼んだ(俺がヤフオクで騙されて買ってしまった情報を晒す:ハムスター速報 2ろぐ)。そのひとつに「競馬で絶対に損しない方法、損したら全額返済いたします」というものがある。値段は3000円。落札してワクワクしながら待っていると、「競馬を予想します。しかし馬券は買わずに貯金してください。これで競馬をして、損も絶対にしません」というメールが送られてきたそうだ。東山倶楽部の被害者も、この程度なら少し腹を立てるぐらいで済んだかもしれない。

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2008.06.21

POG回顧 期待の大駒リタイヤで直線失速

遅ればせながら、POGの回顧を。トータル2億円を超える賞金を獲得しながら、結果的には3年連続のマイナスポイントでの終了。シーズン前半こそ下位の早撃ち組が健闘を見せて首位に立つ場面もあったものの、大駒と期待していた馬たちはリタイヤ。もたついているうちに、他のメンバーの持つトールポピー、キャプテントゥーレ、ディープスカイらに次々とクラシックを勝たれて沈黙。ブラックシェルオディールといった指名し損ねた馬にも活躍され、息の根を止められたのであった。では、1頭ずつ振り返る。

1位・スパークキャンドル
なぜカジノドライヴほどの馬を日本でデビューさせたのかと、批判している方々に思い出してほしい。藤沢厩舎、マル外の第一候補はスパークキャンドルであったと。まさか未勝利を勝つのは精一杯で、挙句の果てにペースメーカーとして海外に持っていかれるとは、2000万POGファンの誰が想像できただろうか。せめてピーターパンSで入着してくれてたらなぁ。帯同馬を1位指名なんて、後々のネタにしかならん。

2位・ダイワカンパニー
ミンティエアーの弟で、松山厩舎のダービー候補と騒がれたノーザンの一番馬。確かに10月の府中デビュー戦は凄かった。まったく追うところなく、3馬身、突き放した競馬だったから。ところが、脚元の弱さは如何ともしがたく、水上学氏によるダイワカンパニー騒動事件まで起き、ひっそりと放牧に出されたまま戻ってこなかった。わが心のダービー馬である。

3位・アグネスエナジー
半兄ヒシアトラス、半姉アクロスザヘイブン、全姉ルミナスハーバー。手堅い兄弟ということで期待したが、ケガで唯一の未出走に終わった。 12頭中11頭はデビューしたんだから、そこだけは我ながら大したもの。

4位・サイレントフォース
馬体がでかく、当初から仕上がるのか疑問視する声も多かった馬。それでも、年明けのデビュー戦を快勝し、とうとう混迷のクラシックにも真打登場かと評判になった。だが、こちらはソエがひどく満足に鍛えられなかったようで、 500万条件、プリンシパルSと大敗。夢はみさせてもらった。

5位・カラメルマキアート
半兄にフサイチゼノン、リミットレスピッド。「サンデー系種牡馬は2年目が走る」というジンクスがあって指名したマンカフェ産駒。ジンクスは気づいたときになくなるものなのね。 4月のデビュー戦で2着したものの、2戦目はハ行で取り消し。まもなく挫石で放牧に出されてしまった。こんなもんです。

6位・アドマイヤスワット
ビーバップの仔。去年の暮れ、ダート替わりの2戦目を大差で圧勝。一息入れて臨んだ5月の500万条件も勝って連勝。実にクロフネ産駒らしい。順調だったら、もう少しダート路線で楽しめたかも。先週の1000万特別は人気で飛んでいたが、来年は古馬の重賞戦線で活躍しそうな感じ。

7位・ゴールデンプライズ
丈夫なホワイトマズル産駒!のはずが、ぜんぜん丈夫じゃなかった。 11月の新馬で3着に好走したものの、馬体の維持が叶わず放牧。 3月の復帰戦は12着と大敗し、また放牧に出された。素質はあったと思うけれど。。。ドラフトでこの馬を先に指名したために、オディールを逃したのは内緒。

8位・ヤマニンキングリー
札幌の新馬戦で穴をあけ、黄菊賞ではトールポピーを完封。しかし、重賞ではきさらぎ賞3着、毎日杯4着が精一杯だった。シーズンを通して活躍してくれ、わが厩舎の大黒柱になってくれた。ダービー前日には白百合Sを快勝。単勝も取らせてくれたペーパーオーナー孝行の馬だった。デビュー以来、朝日杯まで5戦連続5番人気の珍記録も持つ。

9位・アドマイヤサクラ
近藤利一がセレクトセールで3200万円の値をつけ、友道師が「桜花賞を狙う」と吹きまくったマーベラスサンデー産駒。各所で穴人気になったが、未勝利で5戦5敗。桜花賞候補なら、ひとつぐらいは勝ってほしかった。

10位・イイデケンシン
忘れないでいただきたい。G1馬である。ディラクエの追撃を振り切った全日本2歳優駿は感動したぞ! そして、神風的にドバイに特攻。サクラと散った。日本男児の鏡である。でも、帰ってきて転厩したのは、ぜんぜん勝負になんねーじゃねーかと馬主の逆鱗に触れたせい?いちばんの稼ぎ頭。それにしても、2頭が海外遠征に出て、両方とも着外とはトホホ。

11位・マイネルスターリー
岡田総帥が「ディープインパクト級だね」と宣言した幻の三冠馬。いけてなかった馬列伝に名を連ねる心配もあったが、共同通信杯3着、プリンシパルS5着など、オープンでそこそこ活躍してくれた。充分すぎる成績であった。

11位・ランチボックス
母はアローキャリー。早撃ち要員らしく、2歳戦で堅実に稼ぎ、3歳になっても500万を勝ったのだから◎。惜しむらくはエリカ賞で好走したために、短距離路線への転向が遅れたことかなぁ。本当に下位の馬に助けられたシーズンだった。

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2008.06.19

「競馬場を爆破」 ネット掲示板で犯行予告の男が逮捕

兵庫のエリザベスクィーンがハクホークインの記録を抜いて、 162連敗と最多連敗記録を16年ぶりに更新。川崎ではユキチャンが8馬身差の圧勝で関東オークスを制し、白毛馬として初の重賞制覇。ほのぼのとした話題が巷を包んだ今週、競馬界隈を震撼させる物騒なニュースも飛び込んできた。

インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に、東京競馬場の爆破予告を書き込んだとして、警視庁捜査1課は18日、威力業務妨害の疑いで、兵庫県宝塚市南ひばりガ丘、会社員、浅井崇容疑者(34)を逮捕した。「日本ダービーの発走時間に東京競馬場を爆破する。時限爆弾をすでに仕掛けた。死者はかなりの数に及ぶだろう」などと書き込んだ疑い。(産経)

犯行予告の舞台になったのは競馬の話題を扱う掲示板。書き込みを受けて、JRAは競馬場内の不審物を調べるなど対応に追われたと言う。浅井容疑者は「ここはネットカフェ」「身元を確認できない」とも記述していたが、実際には携帯を使ってスレを立てており、履歴からすぐに身元を特定された模様だ。ちなみに、この掲示板では携帯からの書き込みは、 IDの末尾に「O」が表示される。当該の書き込みにも表示されていたが、容疑者は知識がなかったのかもしれない。ダービーの馬券は購入していた。

秋葉原の無差別殺傷事件では、加藤容疑者が犯罪予告を携帯サイトで実況していた異常性がクローズアップされた。その後、事件を模倣するようにネットでの犯罪予告が相次いでいるが、いずれも書き込みをした者は警察に特定されている。防犯カメラのあるネットカフェでも同じだ。一見、匿名性の高いネットも、警察による捜査がなされれば裸同然である。現在、浅井容疑者が書き込んだ掲示板には、JRA理事長の殺害予告のスレも立っており、こちらも逮捕されるのは時間の問題だろう。「お馬で人生アウト」は馬券だけに留めたいものだ。

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2008.06.18

ドイツの競馬雑誌をパラパラとめくってみる

昨日までドイツ・ベルリンへ出張に出かけていた。現地でネットにつないで目を丸くさせられたのが、「メイクデビュー」のお知らせ。何か悪い夢ではないかと疑心暗鬼になりつつ、異国の空の下、JRAの施策とルー語の関係について思案するハメになった。さてさて、気を取り直して、街の書店に入ってみよう。当然、お目当てはお馬さんの本。すると、棚にズラリと馬を表紙にした雑誌が並んでいた。さすがは欧州、競馬人気は只ならぬものがあると関心して手に取ると、ほとんどが乗馬雑誌だった。そっちか。そんな中、異彩を放っていたのが、二輪車に乗った騎手を馬が引っ張っている表紙。繋駕競走の専門誌だ。名前は "Traber Welt" 、英語なら "Trotters world" か。2.5ユーロ。中身は馬柱が中心で、むしろ競馬新聞の様相。こちらでは平地より繋駕競走の方が人気があるそうだが、確かに伝わってくる迫力は満点。ぜひ観戦してみたいものだ。

Traber WeltとVollbut 美人ジョッキー特集

肝心の平地・ドイツ競馬だが、帰り際、ベルリン空港の書店で一冊、発見することができた。雑誌のタイトルは "Vollblut" 。意味はそのまま「サラブレッド」である。 2008年の夏号とあるから、季刊なのだろう。オールカラーの70ページは9.5ユーロ。写真をふんだんに使って、競走馬やホースマンをフューチャーした記事が掲載されている。この号ではドバイミーティングがリポートされていたり、人気女性ジョッキー、 Katharina Daniela が特集されていた。他にも障害レースや配合飼料など、内容は硬派かつ多岐に渡り、なかなか読み応えがありそうだ(読めないけど)。抜き取り式のリザルトにはフェブラリーS、高松宮記念の結果も載っていて、機内でパートⅠ入りを実感してみたり。さて、成田空港に到着後、日本が誇る週刊誌、ギャロップを買い求める。表紙のサブタイトルは「さあ、メイクデビュー」。ああ、やっぱり夢ではなかったか。

きみもメイクデビュー!

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2008.06.11

新馬戦は”メイクデビュー戦”へ 起源はルー語にあり?

今年も21日(土)からドキドキワクワク、待望の新馬戦がやってくる。 JRAでは「新馬」という堅苦しい響きを分かりやすくし、新たなファンを獲得するため「メイクデビュー」なる衝撃的な愛称をつけることを決定した。レーシングプログラムの出馬表、馬券、公式サイトの表記にも、メイクデビューが用いられる予定。新馬戦はメイクデビュー戦と呼ばれることになる。新規ファン開拓のためになされたこの名称変更は、JRAの英断だと言っていいだろう。「ケイバのシンバセン」なんて聞かされても、一般人には何の関心も呼び起こさない。それより「今週、メイクデビューが始まるんだぜ!」と言ったほうが、競馬を知らない友人も「え? メイクデビューって何?」と乗ってくるに違いないからだ。

想像してほしい。メイクデビュー、まるでメイクラブとか大学デビューとかイメクラデビューとか、何だか知らない世界が始まるような、胸のトキメキを感じないだろうか。つい去年も、退屈な会話をビビッドな英単語に置き換えることで、ハッピーなパラダイスにチェンジさせるスーパースターがいたことをリメンバーせねばなるまい。そう、「藪からスティック!」の名言で知られるルー大柴だ。「新馬戦」を「メイクデビュー」に置き換える発想はルー語を意識したものに他ならない。オールドヤングメンアンドウイメン(老若男女)にアズスーナズ、メイクデビューでトゥギャザーしてほしい。ソー、ナイスなワンデイになることプロミスするぜ! JRA企画部のナウなアイディアにチキンスキン(鳥肌)が立ってくる。

風のレターによれば、JRAは新馬戦以外にも積極的に取り組みを広げていくらしい。そうすれば、ノーテイストサースティ(無味乾燥)な告知も、ファニーなインフォメーションになる。

11R(オークス)における制裁
15番トールポピーナンバーの池添謙一は、ラストのストレートラインレーストラックでインサイドに斜ラインしたことについて、 5月31日(アース)から6月1日(サン)までマウントストップ。
※15番のインサイドへの斜ラインによるダメージは走行インターフェアには至らないが、継続的かつフィックスアクションの無いデンジャーなマウントであると認められたため、マウントストップの制裁となりました。

ファンをアングリーさせた判定も、「ストレートラインレーストラックでデンジャーなマウント」などと言われると、理解するのも面倒になって、わざわざJRAに抗議の電話をしようと思わなくなるのではないか。仮に電話したにせよ、「アポロジー。Youのオピニオンはボスにセイしておくよ」と返されれば、まあネクストウィークもホースレースパークでエンジョイするかな、という気分になってしまう。つまりは脱力感だ。メイクデビューと聞いて、体全身からパワーがラナウェイしてしまった諸君は、すでにJRAのハンドの中にあると言っていい。これから頑なに新馬戦と呼ぶか、レープロに従ってメイクデビューと呼ぶか、それはあなたの自由だー。メイクデビューイズフリーダム♪ メイクデビューイズフリーダム♪ でも、ルー大柴をCMキャラに起用すると、ハズレ馬券買うのMOTTAINAIって売り上げ下がるかもしれへんで。ジャカジャカジャカジャン♪ サンキュー! (完)

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2008.06.10

ウオッカ復権 賞賛すべき岩田康”独断先行”の大胆さ

ひさしぶりに溜飲の下がるレースだった。もちろん、一介のファンである私よりも、ウオッカの関係者の喜びは一方ならぬものだったに違いない。64年ぶりにダービーを制した女傑が一年ぶりの美酒。しかも混合G1である。この勝利はテン乗りだった岩田康誠の手綱さばきによるところが大きい。これまで折り合いを欠くことを恐れて、後ろからの競馬が続いていた。ダービーの残像が強く残っていたせいでもある。今回も陣営の指示は「控えて後ろから」。ところが、岩田は何度もウオッカのレースをビデオで見返し、前日にインコースの馬場状態を確かめた末、積極的に前に行くことを決めた。前走と正反対の戦法でだ。その結果が最内から早々と2頭を抜きさって先頭に立ち、そこから加速して後続を3馬身半突き放す圧勝劇だった。上がり3ハロンは11秒4、11秒4、12秒0。付け入る隙もない。

追い切りに乗った岩田が感じたのは、ウオッカのストライドの大きさだったと言う。その長所を活かすためには、窮屈な競馬を避けて、伸び伸びと走らせられるポジションを獲る必要がある。馬群で脚を溜めれば、持ち味が消える可能性も高い。ああ見えて、岩田はなかなかの頭脳派ジョッキーである。ウオッカの状態もかなり前走より良化していた。きっちり追いきり、輸送してのプラス8キロ。ダービーのディープスカイと重なる。私も含め、休ませたほうが良いのではという外野の声に臆することなく、安田記念へ向かった角居厩舎のファインプレーだ。岩田の独断先行策もそうだが、仮に敗れていれば大きな非難を浴びていたはず。しかし、リスクを恐れて8割の競馬をしたのでは G1は勝てない。通算の勝ち星は変わらないのに、大舞台でなかなか勝てない騎手との差は、リスクを取れるかとうかにあるのではないだろうか。計算し尽くした上での賭けが前提なのは言うまでもないが。

2着は香港のアルマダ。この馬も2番手につける積極策。やはり、ホワイトの手綱さばきは侮れない。伏兵を日本で好走させたのは何度目だろうか。3着はエイシンドーバー。ウオッカの後ろで福永が良い競馬をした。4着はエアシェイディ。すでに7歳になったが衰えはない。 G1では一歩足りないが。5着スズカフェニックス。いつもの後方待機で、いつものように脚を伸ばし、いつものようにマイルG1は入着。距離の壁があるのは理解できるが、武豊だからこそ違う競馬を見せてほしかった。騎手のコメントと同じく、観ているほうも「歯がゆい」。 1番人気に推されたスーパーホーネットは8着。出遅れて予定していた先行策が取れなかった。どこか人気の重圧もあったか。香港の総大将、グッドババは17着と惨敗。馬体は軽い調教でマイナス15キロと、調子を大きく落としていた。直前で下げたとはいえ、3番人気の5.1倍。持ち上げていた予想家の方々は、ファンから恨めしく思われても仕方があるまい。

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2008.06.08

安田記念予想 府中マイルで再びウオッカ

日米の競馬ファンが注視していたカジノドライヴは、ベルモントSを取り消し。藤沢師は馬優先主義を海外の大一番でも守り抜いた。アクシデントは残念だったが、前哨戦を圧勝して能力の高さと米ダート適性は証明できた。秋のBCで雪辱を果たしてほしい。さて、日本は安田記念。ヴィクトリアマイルで大幅に馬体を減らして惜敗したウオッカも参戦する。本調子を欠きながらも追い出しを最後まで我慢し、 2着を確保したのは前走でも指摘した府中コースとマイルへの適性の高さ。しばらく休養して一旦、立て直すべきではないかと私は感じたが、疲れは抜けたと陣営は安田記念への参戦を決めた。それが嘘でないように、中間は好時計を2本出して復調をアピール。馬体が戻っていることが前提だろうが、気楽に乗れる3番人気の利も考慮して、ダービー以来の勝利を期待したい。前走に続く◎。まだ、燃え尽きるには早い。

◎ウオッカ ○スズカフェニックス ▲グッドババ
△スーパーホーネット、エイシンドーバー、アルマダ

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2008.06.07

カジノドライヴ挫石 出走か回避か迫られる判断

米クラシック、ベルモントS(現地時間7日)に出走するカジノドライヴは6日朝、左後肢の挫石を発症していることが判明した。現在、冷却と加温を繰り返したり、塩に浸すなどの治療を行うなどして、患部は回復に向かっているという。ブラッドホース誌によれば、多田信尊マネージャーは「スクラッチはしていない。出走することを予定している」と話しているが、最終的な決定は当日まで持ち越される。5日、カジノドライヴは激しい降雨のため前日に中止した最終追い切りを行い、順調な仕上がりをアピールしていた。しかし、翌朝、歩様が硬いことから馬場での調教を控え、検査したところ挫石が見つかった。挫石は何か踏むなどして、ひづめの裏に血豆ができるもの。去年、ウオッカも血豆(蹄球炎)のため馬場入りを数日間、中止して凱旋門賞挑戦を見送っている。

今年のベルモントSは二冠馬ビッグブラウンによる、30年ぶりの三冠制覇なるか大きな注目が集まっている。一方、カジノドライヴも姉ラグストゥリッチズ、兄ジャジルに続くベルモントS兄弟三連覇の記録がかかっていて、ビッグブラウンの三冠を阻止するライバルとして2番人気に支持されている。そのため、アメリカのファンにとって外国の馬というより、日本人が所有している内国産馬というイメージの方が強いようだ。前哨戦のピーターパンSを圧勝した後、陣営は本番で騎乗を依頼していた武豊に断りを入れ、プラードへの乗り替わりを決めたのも、現地のファンへの配慮が皆無だったとは言えまい。藤沢師と山本英俊オーナーが「武豊降板」の経緯を丁寧に報道陣向けに説明した異例のリリースは、複雑な事情を感じさせた。

馬優先主義を標榜してきた藤沢師。かつて、ヤマトダマシイという素質馬を故障させてしたった経験から「一勝より一生」と、どんな大レースでも万全の状態でなければ出走させないポリシーを貫いてきた。最後のチャンスかもしれない米クラシックの大舞台。藤沢師はカジノドライヴの状態を見極めながら、ギリギリの選択を迫られることになる。なお、6日、同競馬場のヒルプリンスS(G3)に参戦した帯同馬、スパークキャンドルは 7頭立て7着に敗れている。

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2008.06.06

ディヴァインライトの大出世 娘ナタゴラは仏ダービー3着

去年、日本では64年ぶりのダービー制覇を成し遂げたウオッカが競馬界に衝撃をもたらしたが、海の向こう、フランスでも 91年ぶりの仏ダービー優勝をめざした牝馬が大きな話題を呼んだ。芦毛のナタゴラ。日本から輸出されたディヴァインライトを父に持つ。ナタゴラは去年10月、チェヴァリーパークS(6F)を勝って、欧州の最優秀2歳牝馬に選ばれた。今年は距離不安が囁かれながらも1番人気で英1000ギニー(8F)に挑戦。見事な逃げ切り勝ちを収めて、日本産種牡馬の産駒として初めて欧州クラシック優勝を果たした。そして、今月1日、敢えて牡馬に挑んだ仏ダービー(芝2100)。デットーリを背にしたナタゴラは3番手で先行。残り300で先頭に立つと、後続との激しい叩きあいに応戦。スタミナ切れを起こしながらも差し返す勝負根性を見せる。最後は無敗馬ヴィジョンデタらに交わされ 3着に敗れたものの、1番人気ハイロックに先着する大健闘だった。

>>イギリス1000ギニー(youtube)
>>フランスダービー(youtube)

ナタゴラはディヴァインライトの仏初年度産駒。日本で繁殖を集めることができなかった同馬は、 2004年にアグネスカミカゼとセットでまとめ売りされた。だが、サンデーサイレンスの直仔とはいえ、極東のスプリントG12着の実績しかないディヴァインライトを種付けしようというフランス人は奇特だった。初年度の種付け数は8頭。その中の 1勝馬のレーナミクサという無名馬との間からナタゴラが誕生したのだから、馬産は本当に不思議なものだ。実はディヴァインライトだが、去年の暮れ、トルコナショナルスタッドからオファーを受けて、今春から新天地で種牡馬生活を始めている。トルコ競馬の認知度は低いが、欧米から数々の名馬を買い入れている新興国。ディヴァインライトの種付け料は破格の7000ドル、交配相手も80頭を超えるという(異端血統最前線)。日本に置いておけば廃馬になっていたかもしれず、まるで夢のようなサクセスストーリーではないか。

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2008.06.05

東京ダービーはDスカイ 騎手も2連覇で325万馬券

南関東の祭典、第54回東京ダービーが4日行われ、JRAから武豊と内田博幸が参戦するなど、大井競馬場は1万9000人のファンで盛り上がった。 1番人気は1.4倍の圧倒的な支持を集めたディラクエ。北海2歳優駿や京浜盃を制し、一冠目の羽田盃でも2着に好走していた。2番人気は羽田盃でディラクエを破ったニックバニヤン。鞍上は東京ダービー優勝の悲願がかかる"大井の天皇"、的場文男(51)。リーディング21回、通算5500勝をあげた生ける伝説ながら、過去26回の騎乗がある東京ダービーでは【083 15】と未だ勝利がない。羽田盃馬を操る的場文が今年こそダービーを勝てるのか、ファンの注目はそこに集まっていた。その瞬間を見逃すわけにはいかないと、私も仕事を終えて、ギリギリに大井へと駆けつけた。

夜風の気持ちいいパドック。ノーズダンデーが落ち着きなく立ち上がったりしているものの、他馬は粛々と周回を続けている。一際よく見せていたディラクエだが、牝馬もいないのに突然、発情。すわ馬っ気で消しかと思いきや、次の周回では矛を収めていた。ディラクエの胸中に浮かんだものは不明である。騎手が跨ると、観客から「フミオ!フミオ!」の声が飛んだ。もはや、恒例の東京ダービー名物だが、今年は2番人気。「最後だぞ!」と、発破をかけるファンも。レースはディアヤマトがつくる息の入らない流れ。ニックバニヤンも果敢に先行。ディラクエは中団待機。3コーナー、ハナを奪ったモエレラッキーをニックバニヤンが並びかける。人気のディラクエも前を捕まえようと早めに動いた。直線、ニックバニヤンは手応えをなくして後退。ディラクエも伸びを欠く。後ろから飛んできたのは10番人気ドリームスカイ。粘るモエレラッキーをクビだけ差しきった。

ドリームスカイは出遅れて後方4番手からの競馬を強いられた。鞍上の戸崎圭は動じることなく、末脚勝負にかけることを決めて鮮やかな差し切り勝ち。人気を背負った同厩舎のディラクエらが早めに仕掛けたため、ドリームスカイをアシストする結果になった。戸崎は去年のアンパサンドに続く東京ダービー連覇。奇しくも中央のダービーを彷彿とさせる、「直線一気」「Dスカイ優勝」「騎手連覇」だった。このサインに気づいたファンは大きな魚を得たかもしれない。 3連単は325万920円のTCK重賞史上、最高配当で大波乱の結末。今年も大井の天皇の悲願は叶わなかったわけだが、ドリームスカイの前2走の手綱を取っていたのは、皮肉なことに的場文。大井競馬の神様は何故こうも意地悪なのか。来年の東京ダービーも、「フミオ!」の声援を聞きに行かねば。

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2008.06.04

常識覆す大外一気! ダービーを制した神がかり的騎乗

今年もダービーが終わった。戦国ダービーと言われたが、栄冠を勝ち取ったのは1番人気、四位洋文ディープスカイ。NHKマイルC馬が G1を連勝したことで、「日本ダービー」の威光が霞むことはなかった。距離不安が囁かれたディープスカイにとって、スローペースは望む展開だったかもしれない。強めの調教でプラス体重で出走できたのは、前走の反動もなく上り調子だった証拠。それにしても、最内枠を引きながら、直線は大外を回して追い込んでくるという、とても1番人気を背負った馬とは思えない手綱さばきには驚愕させられた。 4角は15番手。ダービーポジションもヘッタクレもあったものではない。それだけ、この世代では能力が抜きん出ていたということだし、常識を覆した騎乗は神がかり的だった。史上二人目となる四位のダービー連覇の前に、私の予想は完敗である。

2着は完璧なレース運びで、ようやく折り合いもついた小牧のスマイルジャック。皐月賞以外は複勝圏を外れたことはなく、12番人気は評価を落としすぎた。 この馬の祖母はカイウンテンシ。私が競馬を始めた頃、良く馬券を買っていた思い出深い馬だ。ぜひ、種牡馬になって、血統表に祖母の名も残してほしい。3着は武豊ブラックシェル。1コーナーで同厩舎の福永モンテクリスエスに進路をカットされ、序盤で馬が燃えてしまったことが響いた。武豊は2週続けての不利に怒り心頭。

「先週のオークスもそうだったが、騎手のマナーが最近は悪すぎる。厳しい競馬とラフプレーは違う。緊張感がない のか、これではファンが本当に離れてしまう。今まで積み重ねてきたことが、あの一瞬で終わってしまった」とぶ然とした表情だった。(ZAKZAK)

まったくの正論だと思うが、きちんと公の場で言い続けてほしい。別に福永に「福島に行け」と言う必要はないけれど。それにしても、怒りの対象が同厩舎の馬とは、多少はアドマイヤを見習うところもありやなしや。本命にしたマイネルチャールズ4着。成長力に欠けていた。仕上げの考え方にも拠るのだろうが、プラス体重にするために強めの調教を控えたのは、最高峰のレースを制するには物足りなかったのかもしれない。皐月賞と違って、今回は松岡の騎乗にも問題はなく、実力は出し切れたように思える。秋に期待しよう。

ディープスカイを除いて、5着レイボーペガサスまで皐月賞組が占めたわけだが、台風の目となった別路線組は厳しい結果が待っていた。青葉賞組はクリスタルウイング6着、アドマイヤコマンド7着、モンテクリスエス16着。アドマイヤコマンドは入れ込みも激しく、馬体も大幅に減った前走よりマイナス。青葉賞を激走した反動がありありだった。ゆっくり休養して再スタート、菊花賞は楽しみだ。京都新聞杯馬、メイショウクオリアはブービー。流れに乗れなかったが、現状はこの程度だろう。そして、3番人気に支持されたダート4連勝中のサクセスブロッケンは潔く18着。 4番手追走という正攻法の競馬ができたのだからスピードはある。先入観かもしれないが、パドックでは硬い芝を走らせるには怖い歩様に見えた。距離か芝適性か、敗因は分からないが、ダービーを盛り上げた陣営の挑戦には拍手を送りたい。

最後に触れておくべきか。場内の勝利インタビュー中、四位が観客に向けて「うるせえよ、おい」と発言したことが波紋を広げている。報道によれば、最前列にいた泥酔客が「しーい、しーい」とインタビューを遮るように大声を出し続けたことに、他のファンに迷惑になると四位がキレてしまったらしい。もちろん、公人として残念な行為であるし、テレビ中継で流れてしまったのは不幸だった。ダービーという特別なものを汚されたと憤るファンの気持ちも共感できる。ただ、擁護するつもりはないが、ダービーで1番人気馬に乗り、後方一気の大外ぶん回しという神業を繰り出した精神状態は、尋常なものではなかったのではと類推する。むしろ、インタビュアーの「みなさんのご迷惑になりますので少しお静かに願います」ぐらいの状況説明的フォローがあっても良かったのではと思う。

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2008.06.01

ダービーは皐月賞組 Mチャールズこそ威光に相応しい

群雄割拠、戦国ダービーとも称される2008年の東京優駿。皐月賞馬・キャプテントゥーレが戦線離脱しなかったとしても、この混迷度合いは変わらなかっただろう。今年のダービーの特徴は皐月賞ではなく、別路線組が人気を集めているところ。毎日杯→NHKマイルC連勝のディープスカイ、ダート4連勝のサクセスブロッケン、青葉賞快勝のアドマイヤコマンド。例年なら伏兵視扱いされかねない馬たちに厚い印がついたのは、ひとえに皐月賞の評価が低いことにつきる。タイムは1000万クラス並で、誰も逃げた勝ち馬を捕まえに行かず、終わってみれば能力の限界を引き出すには程遠い内容だった。皐月賞組より、上がり調子の別路線組が輝いて見えるのも当然だろう。だが、ギャンブルはこういう時こそ逆張りしたい。

本命はマイネルチャールズ。京成杯、弥生賞を連勝し、クラシックの王道を歩んできた。 1番人気だった皐月賞では松岡が動くに動けず、先行馬を捕らえられなかったのが敗因。中山専用のように見られているが、広い府中で伸び伸びとした走りができれば前走の二の轍は踏まない。勝てば、ラフィアン悲願のクラシック制覇となるわけだが、コスモバルクの時とは違って岡田総帥のはしゃぐ姿は影を潜めている。オッズも少し離された2番人気に甘んじており、余計なプレッシャーなしに騎乗できるのは好ましい。母系はスピード色が強いが、父は3頭のダービー馬を輩出しているブライアンズタイムで、スタミナは充分に補強されている。王道の競馬、王道のローテーションはダービーの威光に相応しい。

相手も皐月賞組を上位に取りたい。皐月賞4着のレインボーペガサス。上がり34秒3は出走馬のなかで最速だった。きさらぎ賞とダービーの相性は良く、安藤勝に導かれてスムーズな競馬ができれば距離も克服できるはずだ。単穴には皐月賞11着のフローテーション。前走の大敗はレース中の挫石が敗因なら、もう一度、スプリングSの剛脚を買ってみたい。スペシャルウィーク×リアルシャダイの血統も、底力の要求されるダービーに強そうだ。以下、連下は皐月賞2着、しぶといタケミカヅチも外せない。 穴ならタニノギムレット産駒のスマイルジャック。安定度と府中巧者ブラックシェル。話題の別路線組、ディープスカイ、アドマイヤコマンドは前走圧巻の疲れが長引いていないのが条件。オッズ次第で。

◎マイネルチャールズ ○レインボーペガサス ▲フローテーション
△タケミカヅチ、スマイルジャック、ブラックシェル、
ディープスカイ、
 モンテクリスエス、サクセスブロッケン

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