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2007.10.23

菊花賞回顧 クラシカルな正攻法、スタミナ勝負が決め手

強い馬が勝つ淀の三千メートル。今年の菊花賞を制したのはアサクサキングス。ダービー2着馬が菊の大輪を咲かすのは珍しいことではないが、順調なダービー馬が他のレースを選び、菊花賞不在となったのは史上初ではないか。レースはホクトスルタンが積極的にハナに立ち、上がり勝負には持ち込みたくない横山典がスローに落とさせない展開。折り合いを欠いたヴィクトリーらが先頭集団を形成するなか、アサクサキングスは離れた後続集団の先頭に。位置取りは理想的だったし、何より気分を害さずにレースを運べたのは良かった。直線入り口では寄れる場面もあったものの、アルナスラインの追撃をしぶとく振り切ってゴール。決してバテてはいなかった。菊花賞の伝統的な正攻法で挑み、持続的な脚を繰り出した馬が勝った昭和的なレースだったのではないだろうか。ダービーで武幸に、宝塚記念で福永に捨てられ、菊の鞍上はウオッカ主戦の四位とは不思議なもの。

アサクサキングスはホワイトマズル×サンデーという配合。母系から距離延長は歓迎できないのではないかとの見方もあったが、イングランディーレ、スマイルトゥモローを輩出したホワイトマズルのスタミナが十二分に伝わっていたようだ。来年の古馬路線を引っ張っていく存在に成長してくれるだろう。アサクサキングスの馬主は田原慶子氏。アサクサ軍団を長らく率いた夫の源一郎氏は今年1月に死去しており、最後の一冠で弔い合戦で勝利を果たしたことになる。すでに生産者である吉田照哉総帥が共同馬主になっていて、実質的には社台の馬ではあるが。アサクサキングスはクラシック二冠で3歳牡馬の頂点に立ったわけだが、牝馬のウオッカやダイワスカーレットを超えるパフォーマンスを見せなければ世代のトップとは認められない。ダービー2着馬が新興勢力を抑えたことは、ウオッカが依然として世代頂点にいることを意味し、次走のジャパンカップで文字通り雌雄を決することになる。

2着のアルナスラインはアタマ差の無念。春は骨折で戦線離脱したが、京都大賞典で3着に好走した力は本物だった。父はアドマイヤベガ、母の父はブルードメアサイアーとして優秀なエルグランセニョール。アサクサキングスと配合は逆だが、この馬もサンデーの瞬発力と欧州のスタミナを受け継いでいる。春の天皇賞で再びあっと言わせそうな予感がする。1番人気、南半球産のロックドゥカンブは後方から動いてきたものの3着まで。もう少し前に行ければ良かったのだろうが、マークされる立場では良くがんばったのではないか。上位2頭とは違って、明らかに距離は不向きだったことを考えると、先々が楽しみな結果になった。逃げたホクトスルタンは6着。マックの遺児ということで注目を集め続けるだろうし、何とか盾を取らせてあげたいというファンの思いが叶うと良いが。フサイチホウオーは8着と復活の兆し。適鞍で観てみたい。

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