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2007.10.16

秋華賞回顧 勝負を分けた中盤 ”13秒6”の緩ペース

三強対決で盛り上がった秋華賞。だが、終わってみれば、桜花賞馬・ダイワスカーレットの横綱競馬だった。勝負は3コーナー過ぎで決していた。5~6ハロンのラップは超鈍足の13秒6。この時、ウォッカは後方12番手。ベッラレイアは17番手のポジションだった。どんな鬼脚を繰り出しても、京都内回りで2番手から楽にスパートをかけたダイワスカーレットを捕らえられるはずもない。ダイワスカーレットのゴールまでの 3ハロンは、11秒3、11秒1、11秒5。安藤勝の仕掛けのタイミングも完璧としか言いようがない。スタートしてヒシアスペンが強引にハナに行ったため、テンだけ速くなり、馬群が縦長になったのもダイワスカーレットに味方した。中盤でラップが緩んでも、後続は動けない。一団の展開で、上がりだけの勝負になるのは、ダイワスカーレットにとって最も忌むべきところ。自ら動いて競馬をつくることができる脚質と柔軟性が、優勝をもたらしたと言って良いだろう。もちろん、それを生かした安藤勝の頭脳があればこそ。ヒシアスペンの中盤でのスローダウンも、番手に控えた瞬間に計算済みか。

結果的に3着に敗れたウオッカだが、力負けではない。鞍上の四位は自分に競馬を任せてくれるよう陣営に伝えていたそうだが、四位が何よりも優先したのは宝塚記念の敗戦ショックを払拭することだった。宝塚記念ではスタートから折り合いを欠いて惨敗に至った。秋華賞では外枠で前に壁がつくれなかった分、同じように口を割る素振りも見られたが、程なく折り合いをつけて道中を進むことができた。それと引き換えに位置取りは後方になり、最後は大外を回って進出してきたものの、格下のレインダンスに先着を許すことになった。ウオッカの上がりは33秒2。休み明けで反応が鈍かったと陣営はコメントしていたが、同馬の能力は発揮できたと見ていいのではないか。敗因は折り合いを第一にして、勝負は二の次にした四位の考え方にある。それも一つの選択であるから、非難するものではあるまい。四位にしてみれば、凱旋門賞で離れる可能性が高かった手綱が戻ってきたのだから、先を見据えた乗り方で陣営にアピールしたかったのかもしれない。

戦前より、自分の競馬に徹すると武豊が広言していたベッラレイアは4着。こちらは4角最後方から32秒9の上がりを繰り出した。返し馬から入れ込み気味で、武豊としては勝つか負けるか、乾坤一擲の競馬をしてみたというところだろう。だが、勝算はあまりに薄い舞台だった。外回りに変わるエリザベス女王杯なら、大きな上積みがあるはず。ナリタトップロードの娘だけに、何とか大きなところを取ってほしい思いはあるが、父同様、大一番で勝ちきれない馬になってしまいそうだ。三強以外に言及すると、2着レインダンスは武幸四郎も巧く流れに乗せたし、何より夏を越して馬体に身が入った。血統通りか。オークス馬・ローブデコルテは10着。馬インフルエンザの入厩制限で久々になったのが全て。NHKマイルC馬・ピンクカメオは14着。距離もコースも合わない。気になる次走だが、ウオッカはジャパンカップが有力視されている。秋華賞をステップレースにした成果を、大舞台での勝利につなげてほしい。

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» 秋華賞終わる・・・最優秀3歳牝馬はまだ決まらない! [徒然なる司馬に@「馬論」]
[[img(http://horserace.blogmura.com/img/horserace88_31_femgreen.gif)]] [http://horserace.blogmura.com/ にほんブログ村 競馬ブログへ(文字をクリック)] 秋華賞 かなりのスローになったレースの流れがすべてダイワスカーレットに味方した。ヒシアスペンがハナを奪い、ダイワは番手の競馬に徹することが出来た。ダイワを追走しているメンバーは彼女を追いかけているが相手にはならない。本当の相手は..... [続きを読む]

受信: 2007.10.17 20:07

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