”タイキ”に行政処分 透けて見えるのは課税強化問題?
タイキシャトルやタイキブリザードなど数々の活躍馬を輩出している名門・大樹レーシングクラブと大樹ファームが金融庁と農林水産省から業務改善命令を受けたことが明らかになった。大樹レーシングクラブと同ファームはレース賞金を牧場運営費に充てるなど、適切な資金管理体制が整備されていなかったことが問題とされた。実際に会員への配当が支払われないといった被害は出ていなかった。同クラブは公式ホームページで「今回の処分を厳正に受け止め、全社を挙げて法令遵守を徹底し、再発防止と信頼回復に努めてまいります」と謝罪文を掲載した。金融庁は業務改善計画を13日までに提出、実施完了までの間、その実施状況を毎月報告するよう求めている。
大樹レーシングクラブが指摘を受けた資金管理の問題点は、クラブ馬主の仕組みに明るいファンでなければ、理解することはできなかっただろう。クラブ馬主制度は「競走馬に投資する現物ファンド(競走馬ファンド)」という形式で運営されている。まず、一口買いたいと考えたファンは、「愛馬会」と呼ばれる投資事業者に出資を行う。愛馬会は集めたお金で競走馬を購入し、馬主の資格を持つ「クラブ法人」に競走馬を現物出資する。レースで得た賞金はクラブ法人から愛馬会へと渡り、出資者へと分配される。タイキで言えば、愛馬会が「大樹レーシングクラブ」、クラブ法人が「大樹ファーム」である。両者は実質的に一体の事業者ではあるが、表向きは出資者と被出資者の関係であるため、法律に従って資金は分けて管理されねばらない。
ところが、大樹ファームはレース賞金を大樹レーシングクラブに渡さず、牧場の運営費として流用していた。一方、大樹レーシングクラブは出資者から預かった餌代などの維持会費を配当に回していた。もし、維持会費の回収が滞れば、他の会員の配当支払いに遅滞が起きることも理論的には考えられる。結局、財布は同じとはいえ、この混同した資金の扱われ方から、商品ファンド法に基づく適正な運営体制が整っていないと判断されたようだ。また、大樹ファームに投資販売業に関する担当者が置かれていないことも問題と指摘された。しかし、何故こうした資金流用が行われていたのか、いま処分が出された意図は何なのか、大樹レーシングクラブの財務状況と関連性はあるのか、他のクラブでは同様の問題は起きていないかなど、一般ファンには良く分からないことばかりだ。
1975年、クラブ馬主制度が、愛馬会、クラブ法人という二重構造になったのは、一口馬主である出資者は「馬主」として認められないという理由からだった。馬主資格を持つのはクラブ法人であり、そこにファンは間接的に出資しているに過ぎず、馬主としての権限は一切ない。一口馬主を疎ましく思う馬主会を納得させるための手段だった。昨年来、議論されている一口馬主への課税強化は、この二重の匿名組合を経由することに起因している。国税庁は一般の馬主と同様の処理を認めず、法律的には正しい匿名組合への出資として扱うよう方針転換を行ったのだ。穿った見方をするのなら、今回の件は改めてクラブ馬主は商品ファンドなのだという法的な解釈を世間に知らしめる官庁側の強いメッセージのようにも取れなくもない。事の真偽は分からないが、そろそろJRAもクラブ馬主への不当な扱いをやめ、競馬界での正当なポジションを与えるべく制度のあり方を議論しなければ、一口馬主制度はファンから見放されてしまうやもしれない。
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コメント
大樹頑張って
というわけで、10年ぐらいやってます。
農水省の嫌がらせで海外生産、調教がかなり難しくなった&裏配合に成りやすい繁殖牝馬が多いで暫く低迷なのは仕方ないと細々出資してますが、社台と農水省に完全にやられた感じになってきてちょとトホホです。
ホョョ
投稿: クマクマ | 2007.07.07 20:00
最近は以前ほどのはじっけっぷりがタイキにはないですね。振り返ると、昔はすごかった。
投稿: ガトー@馬耳東風 | 2007.07.13 11:05