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2007.06.22

宝塚記念 裸同然51キロのウオッカの取捨は?

並み居る牡馬を打ち破り、64年ぶりに牝馬として日本ダービーを制したウオッカ。それだけでも桁外れの偉業なのに、続けざまに宝塚記念で古馬まで斬って捨てようというのだから恐れ入る。私は正直、ウオッカの宝塚参戦を手放しに歓迎していたクチではない。秋に凱旋門賞という大きなレースをめざすつもりがあるのならば、ダービー激走の疲れを癒して海外遠征に備えてほしいと考えていたからだ。報道によれば(nikkan)、今回のローテーションを提案したのは谷水雄三オーナーだという。参戦の理由は春のグランプリを盛り上げることと、古馬との対戦を経験させておくことだそうだ。市井のファンとしては、どちらも決定的な要素には感じられない。

とはいえ、現実にウオッカが出走してくれたことで、宝塚記念が例年にない注目を集めているのも事実。春の天皇賞を制して名実とも古馬チャンプと認められたメイショウサムソンとの勝負は、果たしてどんな結末が待っているのか。ポイントは斤量になる。ウオッカとサムソンの斤量差は7キロ。ウオッカの51キロは裸同然だ。96年、同じく3歳牝馬ながら果敢に宝塚記念に挑んだヒシナタリーという馬がいた。フラワーCや若駒Sを勝ったものの外国産馬ということで、クラシック路線を歩むことはなかった。前走は白百合Sで7着に敗れていたものの、宝塚記念は52キロの恵量もあってマヤノトップガンとコンマ3秒差の4着と大健闘した。その後、ヒシナタリーは小倉記念、ローズSを連勝して実力を証明したが、ウオッカのようにダービーを勝つほどの力はとてもなかった。

一方、ダービーを勝った刀で宝塚に矛先を向けた馬としては、ネオユニヴァースが記憶に新しい。ヒシミラクルが勝った03年、2億円を同馬の単勝で儲けた"ミラクルおじさん"が話題をさらったレースだ。ネオユニヴァースはスタートで行き脚がつかず、後方からの競馬を余儀なくされて4着に敗れている。しかも、その秋はすっかり体調を崩してしまったから、3歳クラシックホースの宝塚挑戦にトラウマを残すことになってしまった。この年は36秒9とレースの上がりがかかる持久力勝負となった年。ウオッカの身上はダービーで見せたような閃光走る瞬発力にある。スタミナの求められる戦いになれば、一日の長のある古馬、とりわけ、そうしたレースが得意なサムソンに分が出てくる。今年はアドマイヤメイン、インティライミ、コスモバルク、シャドウゲイト、ローエングリンと脚の早い馬が揃った。かと言って、必ずしも厳しいペースにならないのが競馬。ペースをどう読むか、ウオッカの取捨は予想者の真価が問われる一手にもなりそうだ。

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コメント

牝馬は凱旋門賞勝ったところで種馬で大儲けはできませんものねえ。
オーナーの考えはある意味、正しいのかも知れません。
主催者の心情としてはウオッカにせよアサクサにせよそろそろ3歳馬に
頑張ってもらいたいんじゃないでしょうかね。ダービー好走馬がここで
勝ち負けするようになれば宝塚記念の価値がまた見直されることに
なるでしょうし。へそ曲がりな私はインティライミの複勝狙いだったり
しますが(汗)

投稿: ジュサブロー | 2007.06.23 03:52

>ジュサブローさま ダービーから宝塚へのローテは、これでまたスタンダードから遠のいた気がします。昔、イイデ軍団がやって、ぼろぼろになった悪いイメージもあるんですよね。あの頃は時期が違ったけど。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2007.06.29 03:20

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