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2007.05.17

武豊とアドマイヤの蜜月に終焉 屈辱のオーラ降板

「日本ダービー、タスカータソルテに武豊騎手」、こんな見出しのニュースがnetkeibaに掲載された。だが、本当のニュースバリューを重んじるなら見出しは逆だろう。「日本ダービー、武豊騎手がアドマイヤオーラから降板」。武豊が手綱を取って弥生賞を勝ち、1番人気で皐月賞に臨んだアドマイヤオーラは、オーナーサイドの意向によって、岩田康誠へ乗り替りとなった。長い間、トップジョッキーとして中央競馬に君臨してきた武豊にとって、自分の意思に反してG1直前に降板が通告されたことは初めての経験ではないだろうか。武豊を降ろして、鞍上強化など前代未聞の出来事に違いない。本人はオフィシャルサイトで15日に馬主サイドから連絡があったと述べている。

ダービーの1週前。皐月賞で1番人気の支持をいただいたアドマイヤオーラで、どうやって巻き返そうかと考えていたところでしたが、オーナーサイドから「岩田に代えるから」と連絡があり、あっけなく騎乗馬がいなくなってしまいました。昨日の出来事でした。ジョッキーというのは、あくまでも乗せていただく立場ですから、こういうことがあっても仕方がありません。(武豊日記 5/16)

乗り替りはジョッキーの常、仕方がないと冷静さを装うほど、ハラワタは煮えくり返っているのではないかと感じさせる。だが、その武豊に大恥を掻かせるほど、近藤利一オーナーと松田博師も怒髪天を衝く心境だったということか。皐月賞でアドマイヤオーラは後方3番手につけて追い込んだものの、行った行ったの展開になっては4着まで押し上げるのが精一杯だった。レース後、武豊は「結果的に位置取りが後ろすぎた」と反省のコメントを述べた。実は去年の皐月賞も同じトリオのアドマイヤムーンが、まったく同じような展開と競馬で1番人気4着に敗れている。先月末、そのムーンも香港のクイーンエリザベス2世カップでは、やはり追い込み届かず3着に負けたばかり。近藤としてみれば、またかという思いが甦ったのかもしれない。

武豊とアドマイヤの関係は深い。近藤が初めてG1を勝ったのはアドマイヤベガのダービーだし、ドン、グルーヴ、マックス、キッスなど、いつも有力馬の鞍上には武豊がいた。ムーンが登録していた昨秋の天皇賞では、ディープインパクトが出走しても武豊は譲らないと広言していたと言われるほどだ。実際、武豊だからこそ、勝てたビッグレースも少なくない。しかし、前述のレース結果に加えて、関西リーディングで大きく水を開けられた3位に低迷していることもあって、近藤はユタカ切りを決意したのだろう。何より岩田、アンカツ、内田博ら武豊に遜色ない地方出身騎手が、中央で台頭してきたことが大きい。武豊は日本を代表する、唯一無二の天才ジョッキーではなくなってしまったということか。そうだとすれば、今回の乗り替り劇はエポックメイキングな出来事になる。

武豊は9日付けの日記で、ダノンムローに騎乗したNHKマイルCのレース後、馬主に感謝されたエピソードをわざわざ記している。「レース後にはオーナーがわざわざ訪ねて来られ、『夢を見せてもらってありがとう』というお言葉。実は、ジョッキーというのは、オーナーに感謝されるのがなによりもうれしいもので、負けたというのに非常に爽やかな思いをさせてもらいました」。これに続けて16日付けのムーン降板の日記を読むと、今回の乗り替りを意識して書かれたものではないかと勘ぐってしまう。ともあれ、これでダービーが面白くなってきた。武豊は凡庸な乗り方はしてこないだろうし、地方出身者を快く思っていない他の騎手の動向も興味深い。今年のダービーは凄みのある一戦になるはずだ。

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コメント

ダービー前に乗り役でゴタゴタして勝ったのはシリウスシンボリ
くらいしか思い当たりませんね。大体はずっと乗っている騎手が
勝っているイメージがあります。ところで子分の福永まで一緒に
地盤沈下している気が・・・。

投稿: ジュサブロー | 2007.05.17 19:28

ダービーでの乗り替りって、過去はどうでしたか。シリウスシンボリは乗せ続けたことで筋が通った気がします。オーラは‥

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2007.05.20 03:50

地盤沈下っていったとたん福永にオークス勝たれました(笑)
あそこまでいったら秋山にG1勝たせてやりたかったものです。
しかし、武豊騎手はどこか悪くしてるんでしょうか。
ゴールまできっちり追えていませんね。

投稿: ジュサブロー | 2007.05.20 16:39

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» 何故、アドマイヤオーラが武豊から岩田康成に乗り替わったかをデータで検証 [RACING BOOK -競馬予想ブログ-]
 昨日(5月16日)はアドマイヤオーラが武豊から岩田康成に乗り替わるニュースが流れた。ダービーの有力馬でもあるアドマイヤオーラの乗り替わり、他の騎手ならともかく第一人者の武豊だから大きなニュースとなった。武豊といえども下手な騎乗をすれば降ろされる、そういう時代になってきたと言うことだ。これまでは大きなレースなればなるほど有力馬は武豊に集まった。他の騎手が乗っていた有力馬が武豊に乗り替わったというのはよくあった事で、これが今回は逆になっただけ。馬主としてはワンポイントで騎乗されるよりも主戦として乗り... [続きを読む]

受信: 2007.05.17 08:03

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