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2007.03.18

岩手存廃は再び議会へ 身の丈にあった経営を

17日、岩手県競馬組合は組合議会を開き、岩手競馬廃止について協議を行った。その結果、廃止に反対する盛岡、奥州市長から、負債整理のために両市が10億円ずつ新たに負担する案が増田知事に提案された。知事は「両市の負担分が増えれば、県の財政調整基金の取り崩しも少なくなり、災害対応もできる」と述べ、岩手競馬は存続の可能性が出てきた。しかし、知事は15日の融資案否決を受けて、 19日の県議会に岩手競馬廃止の議案を提出する予定。県議会に本気で廃止するつもりかボールを投げる格好になるが、ここで廃止案が認められれば、その後の新融資案は討議にも行き着かないことになる。

15日に可否同数の上、否決された300億円の融資案は、反対した議員からも、存続そのものを否定しているわけではない、との戸惑いの声もあがっており、新たな融資案は可決される可能性が高い。議会には先の融資案が否決されても、これまで積極的に存続、再建を訴えてきた知事が、廃止へと舵を切るはずもないとの甘い認識あったのではないか。一方、知事にしてみれば、「融資案が可決されなければ廃止しかない」と訴え続けてきたわけで、おいそれと新たな修正案を出すわけにはいかない。少なくとも、頑ななポーズを取る必要はある。そして、 19日に県議会に廃止案を否決させれば、紛糾した存廃問題は政治的には知事の勝利にもなる。

政治の駆け引きには関心は低いが、結果的に新融資案で存続となれば、知事サイドの巧妙な政治手法が岩手競馬を救ったということになるのだろう。こうした楽観論は尚早だとしても、存続条件にはドラスティックな改革を伴わなければならないことを付帯すべきだと考える。年間300億円もの売り上げに恵まれながら、赤字を垂れ流し続けた高コスト体質は最大のガンだ。関連会社、指定業者へ市価を大幅に上回る額で発注を行う不透明な管理体制。無謀とも言える場外施設などへの過剰投資。OROパークが当初予算の倍の建設費に膨らんだのは何故か、官民もたれ合いの構図で利益を得ていたのは誰か、経営責任を再検証すべきだ。

私は市井のファンとして全国の地方競馬場の存続を強く望んでいるが、馬券を原資とする利益が、一部の人間の食い物にされている現状に強い憤りを覚える。かつて、宇都宮競馬の幕を引いたのは、有りもしない新競馬場の用地取得に100億円をつぎ込んだ癒着構造だった。高崎や中津を廃止に追い込んだのは行政と現場の危機感の薄弱さだった。もし、存続が許されるなら、岩手は二の轍を踏む愚は避けてほしい。委託業務や開催関係費の大幅な見直しから進めなければ、いずれ廃止は避けられない。今後、地方競馬が生き残る道は、身の丈にあった経営を行うことであり、ミニJRAを目指すことではない。主催者も現場も馬産地も、いつまでもお人好しのファンが馬券を買い続けてくれるとはゆめゆめ思わない方がいい。

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