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2007.03.16

融資案が1票差で否決 岩手競馬は今月で廃止へ

15日、岩手県議会は県競馬組合などへの297億円の融資案を1票差で否決、これを受けて増田寛也知事は盛岡市、奥州市と共同運営している岩手競馬今年度限りで廃止すると明言した。地方競馬の廃止は一昨年の宇都宮(栃木)以来で、最も大きな売り上げ規模を誇る競馬場の倒産となる。負債額の大きさからは、ばんえい競馬のような民間参入も難しく、今後、岩手競馬は盛岡、奥州両市による単独開催などに一縷の望みを託すが、起死回生策がなければ今月27日が岩手競馬最後の日になる。

かつて、岩手は競馬ブームに乗って売り上げを伸ばし、地方競馬の優等生と呼ばれていた。 91年度には売り上げは689億円に達し、民間的手法を取り入れた積極経営は高い評価を受けた。こうしたなか96年には盛岡競馬場を移転し、地方競馬としては初めて芝コースを持つOROパークを新設した。しかし、400億円を超えるOROパークの巨額な建設費が致命傷となった。この時、金融機関から借り入れた額は250億円。売り上げがピーク時の半分まで落ち込むなか、毎年6億円以上の利息に苦しめられ、経営改善の大きな足枷となってしまった。今となっては、なぜ身の丈にあった施設に留めなかったのか、悔やまれるばかりだ。

今回の融資案は、300億円まで膨らんだ負債を一括償還させることで、高額な利息の支払いから競馬組合を解放しようというものだった。今でも一日2億円を売り上げていること考えれば、リストラを進めて再建する道も決して非現実的なことではなかった。何より、廃止すれば400億円とも言われる処理費用が一気に発生することになる。だが、競馬廃止には同意しない議員も、統一地方選挙を目前に「赤字のギャンブルに金を貸すのか」といった有権者の反発を恐れて、融資案には反対票を投じざるを得なかった。賛否は22票ずつの同数、議長裁決は反対で議案は否決されることになったのだ。

交流のない時代に他地区へ殴り込みをかけたスイフトセイダイ、脚元に爆弾を抱えながらも41連対の日本記録を刻んだトウケイニセイ、地方馬として初めて中央GⅠを制したメイセイオペラ、 2年連続してNAR年度代表馬に選ばれたトーホウエンペラー…。中央ファンにも名前を轟かせる数々の名馬を生んできた地方競馬の巨人、岩手。今回の統一地方選では競馬存廃も大きな争点になるとされていたが、直接的な民意が問われる前に事実上の廃止が決まってしまうことは残念でならない。小さな競馬場で良いから、再出発の道が開かれることを祈りたい。

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» 岩手競馬廃止の危機! 事ここに至るまでの系譜と希望(3/16 14:04追記) [地方競馬に行こう!]
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