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2007.03.02

ファンの寄付を重賞賞金に 高知競馬が禁断の一手

今月21日、高知競馬場で施行される交流重賞「黒船賞(G3)」。その賞金の一部をファンから募るという、前代未聞の呼びかけを高知競馬が行っている。黒船賞の優勝賞金は3000万円、総賞金は6000 万円にのぼる。このうち高知は3500万円を負担しなければならないが、ここ3年は赤字が続いており、今年も1000万円の不足が見込まれている。この不足分を全国のファンからの寄付金で穴埋めしようというのだ。去年ほど企業の協賛金も集まらなかったための苦渋の策だというが、レース賞金は競馬経営の本質に関わるものだけに今後への影響も少なくなかろう。

過去3年、黒船賞の赤字は1300万円、1800万円、2500万円。もともと高知は最下級の1着賞金が9万円と、全国でも最低レベルに設定されている。それだけ売り上げ規模が小さな競馬場ということだ。黒船賞当日は普段の倍以上のファンが押し寄せるものの、交流重賞のあまりの経費の高さに売り上げが追いついていない。ご存じのように、高知は新たな負債が発生した時点で即廃止という厳しい環境に置かれている。ハルウララ預金が底を突いた今年は、黒船賞で大幅な赤字が出れば致命傷になりかねない。

年末年始、やはり高知は「正月開催で750万円の利益が出なければ廃止になる」とアピールしたが、この時は南関東で売り上げを伸ばし、危機を脱することができた。私も場外やネットで高知の馬券を買わせてもらった。今回は馬券とは関係なく、寄付金を集めるというのだから、余程せっぱ詰まった状況とみるべきなのか。だが、こうしたことを繰り返せば、高知の訴えは狼少年の言葉に聞こえるようになってしまう。それに寄付金は廃止瀬戸際の禁断の一手。企業体として存続にも不可の烙印が押されてしまうことになりかねない。

本来なら、ファンには馬券を買ってもらうことで支援を請うべきだ。賞金が高すぎるのなら削減すべきだろうし、レースによって廃止に追い込まれる可能性があるのなら、笠松のように交流重賞を返上したらどうか。今回、存続を願う一ファンとして、私も志ばかり寄付をさせてもらおうと思う。しかし、心配なのは、こうした手段を用いることで、逆にファンや一般社会から信頼を失なってしまうことだ。最低限、高知競馬には寄付してくれたファンに向けて、収支改善の計画案と、来年度の黒船賞の取り扱いについて、改めて説明する責任が発生するのではないか。

>>高知けいば「黒船賞」へ緊急支援を!! ”かいばおけ支援金”

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コメント

これは相当な覚悟を持ってファンに救済を求めたとしか思えないので
安易に批判するのはちと可哀想ですね。募金したお金が現場で我慢して
働いている方たちの手に渡るのであればいいのですが趣旨からいくと
金持ちの中央馬主や騎手に渡ってしまうんでしょうか・・・。

それから、この手の企画をするのであれば振込み手数料のかからない
銀行口座と利便性を考えて郵便口座は用意した方がいいかも知れません。

投稿: ジュサブロー | 2007.03.07 11:20

相当な覚悟を持っての行動であれば全面的に応援したくなるのですが、安易な気持ちなら策を誤ったとしかいいようがないですね。ともかく、寄付金に関しては収支を透明化して、説明責任を果たさないと信頼が音を立てて崩れかねません。高知に存続してほしいから、こういう記事を書きました。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2007.03.11 12:04

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