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2006.12.26

さよならディープ 英雄去れども競馬は続く

ディープインパクトが自ら花道を切りひらいた有馬記念。 3コーナーから進出していく、あのゾクゾクする走りを堪能させてくれたレースだった。上がりは33秒8。不得意な中山コースで34秒を切ったのは初めてであり、最後は手綱を緩める余裕さえあったことを考えれば、歴史的な名馬のラストランに相応しい内容だったと言えるのではないか。今回、”飛んだ”かと聞かれれば、”飛んだ”のだろう。 レースレベルが高いものではなかったため、天皇賞春の驚異的なパフォーマンスには及ばないものではあった。だが、人々が望んでいたのは走破時計やラップではなかったのだから、誰が文句を言おう。

コアなファンに根強く批判されてきたJRAのディーププロモーションは、有馬記念優勝という予定調和的なフィナーレで無事に幕を下ろした。凱旋門賞失格のイメージを払拭するためには、ジャパンカップ、有馬記念とディープ勝利は成し遂げられなければならなかった。故に、どちらのレースも他陣営がどんな手を使っても負かしに行く、という状況が生まれず、凱旋門賞後に新たなストーリーが展開することにはならなかったのは少し残念ではある。好敵手ハーツクライが能力を喪失した不幸があったのも大きかった。そんな期待を終章にかけるのは贅沢すぎるという向きもあるには違いないが。

他馬に目をやると、2着はメルボルンCでも銀メダルだったポップロック。ペリエの巧さを再認識した。3着にダイワメジャー。内ラチで粘る自分の競馬ができたが、 1ハロン距離が長かった。この秋、見違える競馬を続けてくれた。4着ドリームパスポートは直線でのロスが響いたが、メイショウサムソンを抑えて3歳馬最先着。来年の主役だろう。デルタブルースは6着。早めの競馬をしなければ持ち味は活きない。岩田の乗り間違い。 7着トウショウナイトも同じことが言える。馬体も重め残りだった。ペースメーカー、アドマイヤメインは出走する必然性があったのか。スイープトウショウ、コスモバルクは体調が完全でなかった。

レース後、観客の半数にあたる5万人がディープの引退式を見届けたそうだ。金子オーナーの勝負服に身を包み、ディープコールに酔いしれた”新競馬ファン”たち。一世代前のファンには決して一体化できないノリではあったが、停滞していた競馬界への良い変化を与えるきっかけになったのではないか。 16年前、オグリキャップのラストランを中山で体感した私が今でも馬券を買い続けているように、彼らの少なくない数が競馬場に残ってくれるのではないか。ディープは去れども競馬は続く。ディープのライバルが、弟が、仔らが織りなす物語に今度は耳を傾けてほしい。

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