”テイオー復活” 田原成貴の涙は嘘かホントか?
有馬記念と言えば、復活がキーワードであることは良く知られる。オグリキャップ、シルクジャスティス、グラスワンダー、そしてトウカイテイオー。 93年、前年の有馬記念以来、364日ぶりに出走したテイオーは、長期休養明けが嫌われ4番人気まで支持を落としていた。しかし、レースでは3コーナーから徐々に進出すると、直線で先に抜け出したビワハヤヒデを鮮やかな差し脚で半馬身かわして優勝。「奇跡の復活」とアナウンスされた。レース中、鞍上の田原成貴は「がんばれ! がんばれ!」とテイオーを叱咤したとされる。
表彰式、田原は涙を見せながら「競馬の常識を覆す偉業を成し遂げたテイオーを誉めてやって下さい。彼自身が自分の手で歴史をつくったんです」と声を詰まらせて語った。再起不能と言われたアクシデントを乗り越えたテイオーの復活劇は、田原の男泣きによって伝説へと昇華させられ、多くのファンを感動させることになった。ところが今年、弟分の藤田伸二が著書 「特別模範男」のなかで涙は演技だったと内幕を明かし、ちょっとした話題になった。一方、田原は今月発売された競馬最強の法則で、涙はホンモノだったと反論した。
涙は全部演技。実はアレ、嘘泣きだったのだ。ファンを感動させるために、競馬を盛り上げるために、時には役者にもなる。 …あんなことができる人は成貴さんくらいしかいなかった。表彰式が終わり、検量室に戻ってきたとき小声で真っ先に俺に聞いてきた。「どやった? ファン、酔うてたやろ?」 (特別模範男)
。
「前の年の有馬記念で結果を出せなかったオレに先生がもう1度チャンスをくれたこと。…テイオーが常識を覆す走りをしてくれたこと。この2つのことで感極まって思わず泣けてきたんですよ」-でも、藤田騎手の著書には、あれは「全部演技」だったと…。「普段からヤツらの前で強がっていた手前、ああでも言うとかなカッコ悪いからね」(競馬最強の法則1月号)
最強の法則の記事は「伸二はやさしいヤツだから、オレには涙が似合わないと考えて、強がりをそのまま活字にしてくれたんだろう」という田原の言葉で結ばれているが、このコメントこそ田原の強がりではないだろうか。一読すれば分かるが、藤田の著書はつまらない気遣いが一切ない。有馬記念の涙も演技だと信じているから、そう書いたに違いない。演出家として過剰すぎるほどの意識を持つ田原にとって、「涙は演技」と舞台裏をバラされることの方が気恥ずかしかったのではないか。
以前から田原のキャラクター故か、演出だと指摘する声は聞かれていた。また、田原が競馬界を追放になったこともあって、ベタに田原の涙と絡めてテイオーのラストランが活字にされることは少なくなった。だが、例え演技と暴露されようとも、私たちファンの間では、オグリキャップのマイルCSが南井の涙とともに綴られるのが如く、テイオーの有馬記念も田原の涙なしに語り継がれることはないだろう。一度、焼き付けられた写真は誰も変えることなどできないように。
今週、往年の大調教師、松山吉三郎氏が89歳で亡くなった。60年に有馬記念を制したスターロッチも管理馬。同馬はオークス優勝後、不振に喘いでいたが有馬記念を9番人気で勝利した。”復活”は松山氏が元祖なのかもしれない。ご冥福をお祈りします。
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コメント
今さらながら田原の演出は臭かったですねえw
大した騎手でもないのに若い頃から周囲が天才天才言いすぎですよ。
あれが天才なら大井の内田にせよペリエにせよ神様を超えてしまいます。
投稿: ジュサブロー | 2006.12.28 02:34
>ジュサブローさま そういう才能は長けていたのは間違いないですね。使い方は誤りましたが。
投稿: ガトー@馬耳東風 | 2006.12.30 17:03