« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »

2006年8月の18件の記事

2006.08.30

酷量62キロ コスモバルクが札幌参戦を敢行

ホッカイドウ競馬所属のコスモバルク札幌日経オープンに出走する。今回、バルク参戦が話題になっているのは、62キロという酷量を背負うことになるため。 62キロの平地勝利は平成2年・武蔵野Sのダイナレターまで遡らねばならない。 29日、バルクは門別競馬場で最終追い切りを行った。長め7ハロンから95.5-65.0-39.9-13.3でフィニッシュ。騎乗した田部師は「宝塚では淋しく見えた馬体も、トモの張りが良くなっているし、これなら復活なるでしょう」(サンスポ)と及第点を与えた。バルクは夏場もビッグレッドファームで乗り込まれており、相変わらずのハードトレーニングをこなしているようだ。

通常なら使う必要のないオープン特別に62キロで出走してきたのは、地元ファンへの顔見世興行的な意味合いが強い。当初、バルクは旭川でのブリーダーズゴールドカップやオープン戦を検討していたが、「不得手のダートでファンに迷惑はかけられない」との陣営の判断で回避した。一昨年、バルクがセントライト記念を前に北海優駿(旭川)に参戦した際には、当年の入場者数レコードを更新し、交流重賞と変わらない売り上げをあげている。今回はホッカイドウ競馬への経済的な貢献がないことを考えると、それほど無理をして地元に義理立てしなくてもと感じるところではある。

外厩馬のバルクは調教方法、ローテ、騎手への指示、乗り替わりなど、岡田繁幸総帥の意向を全面的に受けてきた。シンガポールでのGⅠ勝利まで成績が伴わなかったこともあり、岡田総帥の過剰な"介入"を批判する声も良く聞かれた。前走の宝塚記念も不十分な調整で臨んだが故の惨敗だった。市井の一ファンとしてはプロが組むローテにご意見を申し上げる立場にないが、まずは今回も無事にレースを終えてくれることを祈りたい。最後の国内GⅠ制覇のチャンスになりそうな天皇賞秋を狙うには、オールカマーで2着以内に入って権利を取ることが前提条件だ。札幌参戦が吉か凶かは、秋の成績次第ということになる。

もう一頭、岡田総帥が期待をかけているのがクローバー賞を圧勝したイクスキューズだ。こちらはバルクとは対照的に、中央リーディングトレーナーの藤沢和雄厩舎所属。岡田総帥は札幌2歳Sまで一気呵成に3連勝を狙いたかったようだが、藤沢師からにべもなく断られたという。「ほかの調教師なら口を出したくなるんだけど、あの人は不思議と出す気がしない。今後? う~ん、阪神JFぐらいは使うんじゃないかと思うんだけど…」(大スポ)と弱気の様子。レース前、藤沢師は「ビッグレッドファームでやらないでくれ」と進言していたそうで、こちらの馬は総帥も思うがままにはいかないようだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.08.27

夢の未勝利戦? 3頭のオークス馬の娘が激突

もし、これが1年前だったらPOGファンの注目を集めたであろう、良血馬が激突した夢のレースがひっそりと行われた。 26日の札幌5レースは牝馬限定の未勝利戦(芝二千)。姿を現したのはオークス馬の3頭の子どもたちメジロアレグレット(母メジロドーベル)、ダンスオールナイト(母ダンスパートナー)、ショウケイ(母アドラーブル)と、母は歴史に名を残した馬ばかりだ。当然、去年のドラフトでも人気だったが、未だに未勝利に甘んじている。

これまでの戦績はメジロアレグレットが【0220】、ダンスオールナイトが【0315】、ショウケイが【0133】。体質が弱くて全くレースに出れなかったわけではない。いずれの馬も2着、3着を繰り返しており、詰めが甘い、切れ味に欠けるということになるのかもしれない。レースぶりを見ていると、母の勝負根性が全く遺伝していないようにも思える。アドラーブルもエモシオンやサリーレ(父トニービン)の頃は勢いがあったが、ショウケイ(父サンデー)が最後の産駒だ。

レースは1番人気メジロアレグレットが4番手につけ、中団にダンスオールナイト、さらに後方からショウケイという隊列で進んだ。ゴール前は5頭による一団の叩き合いになったものの、メジロアレグレットはクビ差の2着、ダンスオールナイトは4着、ショウケイは遅れて9着に敗れた。相変わらずのレースをしてしまったわけであるが、当の本人からすれば「母親と私は別人格なのよ!」と、比較されて怒っているかもしれない。気持ちは分かるが、勝利はもう少し。ガンバレ、女王の娘たち!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.25

タジマセンチュリー引退 忘れ得ぬ燻し銀コンビ

ナリタセンチュリー(牡7)が登録を抹消、現役を引退することが発表された。センチュリーは京都大賞典(04)、京都記念(05)を制し、今年の宝塚記念ではディープインパクトの2着に食い込んでいた。主戦の田島騎手の公式サイトによれば、放馬先で重度のエビ(深屈腱炎)を発症したとのこと。もともと腰が甘く、長期休養を余儀なくされながらの現役生活だったが、今秋は鬼の居ぬ間のGⅠ奪取とも期待していただけに非常に残念な引退だ。

同馬がコアなファンの人気を集めていたのは、乗り鞍の少ない燻し銀ジョキー、田島裕和騎手とコンビを組んでいたことが大きい。全23戦のうち19戦は田島によるもので、タジマセンチュリーの愛称もあったほど。同馬の戦績には喜び、悲しみが詰まっている。田島が生き甲斐と広言するほど手塩にかけて育てていたセンチュリーだったが、初めてのGⅠ挑戦となった天皇賞春(04)は無念の乗り替わり。ショックのあまり、田島は更新を続けてきたサイトを休止してしまった。

その悔しさは秋の京都大賞典で晴らされる。田島の手に戻ったセンチュリーはゼンノロブロイを打ち負かしたのだ。センチュリーを知り尽くした田島の完璧な騎乗だった。だが、天皇賞秋の敗戦で再び降板。日経新春杯(05)は1番人気に推されたが鞍上は武豊。ここでセンチュリーは他馬の不利を受けて9着に負けてしまう。武豊は「馬に脚がなかった」と走路妨害を否定したが、田島は「勝負どころで気を抜く癖がある」と反論。しかし、トップジョッキーに楯突くとは生意気とバッシングを受ける結果になった。

それでヘコタレナイのがタジマセンチュリー。手綱を取り戻した田島は次走の京都記念で見事に勝利。自身の発言の正しさをレースで証明した。センチュリーを一番、上手く扱えるのは田島なんだと、うるさい周囲の雑音をシャットアウトさせた。ミホノブルボンと小島貞、メジロパーマーと山田泰、ホワイトストーンと田面木…。リーディング上位を賑わさなくても、これぞという個性派コンビがGⅠには必ずいたもの。タジマセンチュリーは一人の騎手と苦楽をともにした、今時、少なくなった名コンビだった。

幸いなことにナリタセンチュリーは日高町のベイシカルスクールトレーニングセンターで、種牡馬として繋養されることが決まっている。亡き父、トニービンの後継サイアーとして素晴らしい二世をターフに送り出してほしい。その時、子どもの鞍上には田島裕和がいることを願ってやまない。なお、今秋土曜日(26日)、札幌の新馬戦でセンチュリーの妹がデビューする。サクラバクシンオー産駒のダンツクラフト。仕上がりは万全だと聞く。兄の分まで頑張れ!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.23

競馬界のブログ女王? みのり姫☆彡御殿

現在、18人の地方競馬ジョッキーがオフィシャルブログを開いているj-jockey.com。五十嵐冬樹、岡部誠、渡辺壮といったビッグネームに交じって、ひときわ異彩を放っているのがホッカイドウ競馬所属の笹木美典(ささきみのり)騎手のブログだ。大阪出身の笹木騎手はデビュー5年目の24歳。通算12勝、今年もまだ1勝と成績は物足りないが、乗り鞍はあるので勝ち星もいずれ伴ってくるだろう。

笹木騎手の愛称は"みのり姫"。ブログタイトルも「みのり姫☆彡御殿」という。地方ジョッキーという先入観を持って、このブログを初めて訪れた人は戸惑うかもしれない。ギャル文字、顔文字、iモード絵文字が所狭しと幅を利かせ、「男は黙って着信音1」のオヤジファンの目をチカチカさせてしまうからだ。少し引用してみるが、拙ブログではiモード絵文字は表示不可能なため省略していることをお断りしておく。

「ゥィナ→ズサ→クルでゎ握手を求めたケド拒否されて周りでゎスゴくゥケてました(σ'∀`)σ」「カブトムシゎ大物らしぃ なか②ォスで大きぃのゎ居なぃらしくて」「まだ痛むケド痛み止めの薬で調教ゎデキルくらぃデス」「写真嫌ぃでなか②写メも撮らせてくんなぃ(--;)」「そぉぃぇばチョット前にァンケ→ト書ぃたな('-^*)/」

みのり姫にかかると、ブリーダーズゴールドカップは「ブリ→ダ→ズゴ→ルドカップ」となり、思い出の馬は「ォ→スミォ→ドリ」となる。助詞の「は」は何故「ゎ」なのか、「急でゎァリますが」と小文字とカタカナに変換するために一定の規則性があるのかなど、三十路の私にはよく分からない。ただ「⊇〃めωナょ±ぁレゝ*。:゚(´っω・*)゚・。+」や「才Ξ⊃゛㌧_〆(´(00)` )」など、高度な文字変換の使用は避けているところをみると、一般のファンにも配慮をしてくれている優しい一面を感じることができる。

ブログには競馬のみならず、プライベートな日々も多く綴られている。厩舎スタッフと飲みにいったり、焼肉を食べたり、同期の騎手とカラオケで歌ったり、温泉でコンパニォンを呼んで宴会したり、遊んでばっかりじゃねぇかと、お茶目な姫の素顔を知ることができる。巨大イグアナを抱きしめている写真も圧巻だ。厳しい経営が取りざたされる地方競馬だが、現場の騎手たちの日々の生活を垣間見るとイメージは変わるかもしれない。「楽しく盛り上げて行くので遊びに来て㊦さぃ( ^ー゜)b」とのことなので、ぜひ一度、訪れてみてはいかがだろうか。

>>みのり姫☆彡御殿

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.22

札幌記念回顧 切れ味比べでムーン完勝

先週は名牝ベガ、そして現役馬ラインクラフトと、相次いで桜花賞馬が亡くなった。何とも惜しまれる。冥福を祈りたい。ベガの主戦だった武豊は愛犬にベガと名付けるほど、お手馬のなかでも気に入っていたという。札幌記念はその武豊アドマイヤムーンがベガの応援もあってか鮮やかな勝利を収めた。切れ味が身上のムーンにとって、レースが上がりの勝負になったのは好都合だった。 1000メートル通過が61秒2、ムーンはラスト33秒5で上がっている。古馬相手の完勝だっただけに、もう少し厳しい競馬を見たかった気もする。

ハナを切ったのは、これまで逃げた経験のないタガノデンジャラス。「他が行かなかったので行った」(岩田)とのことだが、もともとペースをつくると見られていたブルートルネードが出走を取り消し、変わってハナに立つと思われていたシルクフェイマスは五十嵐が抑えた。この流れではジリ脚のマチカネキララはムーンには勝てない。それでもレクレドールあたりに遅れを取っていてはGⅠ参戦云々ではないが。去年のヘヴンリーロマンスに続いて牝馬が穴をあけた。来年はクイーンSからの連闘馬は忘れずにおきたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.20

アンケート結果ご報告

先日、実施させていただきました読者アンケートにご協力ありがとうございました。3年前、従来からの「馬耳東風 競馬データ予想」のテキストコーナー「馬券日記オケラセラ」をブログ化しました。今でもブログは馬耳東風の一部という位置づけは変わらないのですが、馬券日記オケラセラが独立したコンテンツのように見られることも多くなりました。今回のアンケートは読者の意向を調査し、コンテンツの全面的なブログへの移行も選択肢として、今後のサイト運営のあり方について方針を決めるのが狙いでした。簡単に結果をご報告申し上げます。回答総数は159。無記名にも関わらず、真摯なご回答ばかりでした。

「Qサイトを訪れる頻度」は毎日が34%、週に一、二度が64%と、回答者の98%がコンスタントに訪れていただいている方々でした。「Q最初に開くページ」は馬耳東風トップページが51%、オケラセラが35%、今週のデータ解析が12%。「Q定期的に見るページ」はオケラセラが79%、今週のデータ解析が64%、BBSは6%(複数回答)。馬耳東風トップから訪れている読者のほとんどがオケラセラとデータ解析を見ているのに対して、オケラセラをブックマークしている方の7割強はデータ解析を定期的に訪れず、存在自体を知らない方も半数にのぼることが分かりました。ブログ読者への宣伝、誘導が不十分だと認識しました。

「Qデータ解析を見る理由」は消去法などのデータが掲載されているが47%、制作者の予想が36%、西田式スピード指数が22%(複数回答)でした。「Q今後もデータ解析の継続を望むか」は継続派が74%、継続しなくてよい派が13%。コメントでも継続してほしいという声を多くいただきました。作業負荷がないと言えば嘘になりますが、データ解析は可能な範囲で今の形のまま継続していこうと思います。スクラップ対象はスピード指数の部分でしょうが、メインレースの指数を出すならば準メインなど他のレースの指数を掲載するのも同じ手間です。ご要望があれば試験的にやってみてもよいかなと考えています。

「Q印象に残った記事」はハルウララ関連が最多。レバノン競馬観戦記、さらば田原成貴、高崎関連、お台場に競馬場建設(m(__)m)なども複数の方から挙げていただきました。「馴染みの薄い地方、海外の記事も重宝している」といったお声もあり、今後も浅くではありますが幅広い分野に目を向けていこうと思います。結論としては皆様の暖かい言葉に力をいただいて、ほぼ同じようなスタンスで11年目も歩んでいければとなりました。いつまで続いていくのか分かりませんが、今後とも拙サイトをご贔屓いただき、お気が向いたときにコメントやメールなどでご感想賜れば幸いです。最後に読者の方々に感謝申し上げ、一部ですが頂戴したコメントにご返答申し上げます。

「初めてデータ解析を知りました」こちらもよろしく、「予想をもう少し早くupして」「記事に深い突っこみ希望」「クイズコーナーを更新してくださーい」はい^^;、「紹介されている書籍も読ませていただいております」Amazonリンク経由で購入してやってください、「重賞対談はもうやらないんですか?」「3匹のGⅠ予想がなくて寂しいですね」秋は必ず、「JRAに媚びない姿勢が好きです」ファンはお金を払ってる立場ですもんね、「ガトーさんは優しそう」コメント主が女性でしたら嬉しさ百倍、「広い視野で文章を書かれていると感じます」今後も独善的、近視眼的にならぬよう注意します、「夏本番、御身ご自愛の程を」、「今のような競馬への愛、情熱を持ち続けていただきたい」胸に刻みます。。。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.08.19

ばんえい競馬 来年度から岩見沢・帯広に集約か?

今月、ばんえい競馬を運営する北海道市営競馬組合は、来年度から開催地を現在の4ヶ所から2ヶ所に集約する方向で検討することを打ち出した。ばんえい競馬は旭川、帯広、北見、岩見沢の4つの競馬場で行われているが、開催地を集約化することで大幅に固定費を切り下げようというのが狙い。「経営再建5箇年計画」(05年度)を策定して黒字転換を図っているものの、昨年度、累積赤字は31億円に達して苦しい状況に追い込まれている。既に人件費を始めとする経費削減は手を尽くしており、集約化やむなしの結論に至った模様だ。

2場開催となれば、札幌に近い岩見沢と売り上げが好調な帯広が選ばれる可能性が高い。通年開催を実施しようとすれば、冬季にレースが行えるのは太平洋側で降雪が少ない帯広だけという理由もある。但し、集約化後、旭川市と北見市が運営主体から脱退するのか、その場合に負債の清算はどうするのかなど、議論しなければならない課題も多く残っている。さらに一部で開催期間の短縮も検討されているようだが、映画「雪に願うこと」の幻想的な風景をファンに堪能してもらうためにも、ぜひ12月以降の帯広開催は残してほしいものだ。

昨年度は11年ぶりに発売額が前年度を上回り、入場者数も上向いた。GyaOのネット配信も画期的な取り組みだ。賞金減が在籍数の減少につながり、少頭数の魅力のない番組で売り上げが落ちる、そんな負のスパイラルからも少しずつ抜け出しつつある。1トンの巨大馬がソリを引いて着順を競う"ばん馬"は北海道独自のもの。もともとは開拓時代に材木を切り出す作業が起源とされている。開拓遺産の魅力をアピールすることで、北海道を訪れる観光客にツアーのハイライトにしてもらえるようにするなど、他の地方競馬と異なる戦略で財政競馬としても再建を図っていってほしい。

なお、21日(月)には地方競馬を応援する個人サイト「WEEKEND DREAM」さんによる協賛レースが行われる。通常、個人協賛と言えば午前中など目立たない時間に施行されるが、今回はメインの第11レースに「第6回 WEEKEND DREAM記念 桂沢湖特別」(16時25分発走)として開催される。馬券は大井競馬場やD-net・オッズパークでも発売されるので、機会のある方はブログ対抗予想選手権も参考にして勝負してみてはいかがだろうか。

>>「WEEKEND DREAM」の告知ページ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.18

一等星、夜空へ還る 真の名牝ベガ安らかに

桜花賞、オークスを制した一等星、ベガが天へと舞い戻っていった。 16日、ベガはノーザンファーム早来牧場でくも膜下出血のため死亡した。夜間放牧中に転倒し、頭部を強打したものとみられている。名牝は名繁殖牝馬ならずと言われるが、アドマイヤベガ(日本ダービー)、アドマイヤドン(朝日杯FS)、アドマイヤボス(セントライト記念)と続けて 3頭のステークスウイナーを産んだ正真正銘の名牝だった。他の産駒には現役のキャプテンベガ、ファルブラウの牝馬がいる。

トニービンのファーストクロップだったベガは生まれつき左前脚が湾曲していた。そのため、売却されず吉田和子氏の所有となり、デビューも年明けまでずれ込んだ。その後の活躍は周知の通りだが、いつ壊れても不思議ないガラスの脚で二冠を獲らせたのは、社台Fと松田博師の高い技術ならではだろう。海外遠征も視野に入れていたものの、肩を痛めてプランは白紙に。秋のエリザベス女王杯もぶっつけになり、健闘したが3着に敗れた。この時の名実況が「ベガはベガでもホクトベガ!」。今頃は先に旅立ったライバルと夜空で邂逅を喜んでいるだろうか。

ベガが輝いた93年は今でも印象深いレースが記録された年だった。ホワイトストーン涙のAJCC、BWN三強の牡馬クラシック、ライスシャワーが力でねじ伏せた天皇賞春、大逃げツインターボの七夕賞&オールカマー、レコード2分22秒7を叩きだしたメジロマックイーンの京都大賞典、ヤマニンゼファーが距離の壁に挑んだ天皇賞秋、シンコウラブリイ雨中のマイルCS、戸山為夫の遺産・レガシーワールドのJC、ヒシアマゾンとナリタブライアンの3歳S、トウカイテイオー復活の有馬記念…。改めてベガは素晴らしい戦友に囲まれていたのだと感じる。安らかに。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.08.17

米・バーバロ 粉砕骨折と蹄葉炎から奇跡の快復

5月の米・プリークネスSのレース中に右後脚を骨折したバーバロ(Barbaro)が奇跡的な快復をみせている。バーバロはケンタッキーダービーを6馬身半差で圧勝。無傷の6連勝を飾って三冠確実と言われ、秋には凱旋門賞挑戦のプランも明らかにされたほどだった。しかし、プリークネスSでは発走後まもなく右後脚粉砕骨折を発症して競走中止。普通なら安楽死処分されるほどの重傷だったが、すぐにペンシルヴァニア州立大学ニューボルトンセンターに搬送され、長時間に及ぶ手術を受けて一命を取り留めた。27本のボルトと金属プレートを埋め込むオペだった。

だが、本当の闘いは術後から始まる。手術が成功すれば、馬は快方に向かうわけではない。最大の難敵は蹄葉炎だ。蹄は血液のポンプの役目を果たしている。骨折などで四肢の何れかの蹄に体重の負担がかかりすぎると、蹄内部の血液循環が悪化して壊死してしまう。かつて、術後のテンポイントは蹄葉炎を発症したため、苛酷な闘病生活の末、全身衰弱して死に至った。 7月、恐れていたことが起きた。バーバロは左後脚に重度の蹄葉炎を患い、生命の危機に陥ってしまった。しかし、懸命な加療と最新の獣医学、それに自身の強い精神力が、不治の病からバーバロを救った。バーバロは自らの脚で立ち上がり、蹄葉炎を克服したのだ。

現在、バーバロは順調に快復して、外に出て青草を食むまでになっている。もちろん、予断を許すことはできないが、一時と比べると未来は明るい。プリークネスS、プラド騎手は返し馬で後ろ脚の運びの不自然さをいぶかしがった。そして、バーバロはゲートでフライングをしたにも関わらず再スタートとなった。もし、という言葉は禁句だが、誰も予兆に対処しなかったのは残念なことだ。関係者は今後の教訓としてほしい。バーバロは経過が良好に推移しても、後ろ脚に負担のかかる種付けができるようになるまでには相当な時間が必要だろう。だが、いつかバーバロの子どもが父の果たせなかった三冠制覇に挑む姿を見てみたい。

>> "Barbaro walks outside, grazing on grass"(AP Sports)
>> 「バーバロ、右後脚骨折から順調に回復」(サンスポ)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.08.14

レコードV マンハッタンバーが鮮烈デビュー

日曜日(13日)、ハイレベルなメンバーが顔を揃えて注目を集めた札幌の新馬戦(芝千八)はマンハッタンバー衝撃のレコード勝ちで鮮烈デビューを飾った。マンハッタンバーは13頭中6番人気の単勝23.5倍。ノーマークに近い立場だったが、好スタートを切って果敢にハナへ。道中はリワードアルビオンに競られる形で、3番手ブライトロジックに7馬身差の大逃げ。 1000メートル61秒3で通過。直線入り口ではブライトロジックに一旦は交わされたものの、内ラチ沿いを二の脚を使ってゴールでは逆に1馬身半差をつけた。クラシック戦線を掻き回す快足馬が現れたと言ったら時期尚早だろうか。

勝ちタイム1分49秒5は、ジャングルポケットの札幌3歳Sをコンマ1秒更新するレコード。単純な時計の比較だけなら、逃げ切りだった同日の古馬500万条件もコンマ2秒上回っている。先行有利の馬場とはいえ優秀な内容には違いなく、直線の粘り腰は父マンハッタンカフェから良質のスタミナを受け継いでいる証。トウショウボーイ、レイズアボーイと重ねられた母系はハナを叩ける軽快なスピードを供給しているのだろう。兄に準オープンのカリスマサンキセキがいるが、生産は様似の小牧場(小田誠一) 。厩舎も地味な佐藤吉だが、カンファーベストの活躍などで運気が上昇しているのかもしれない。

2着に負けたものの、フサイチペガサス産駒のブライトロジックも将来性の高さを感じさせてくれるレースだった。追い上げる際に脚を使ってしまった分、勝ち馬には届かなかったが、見方によっては最も強い競馬をしたとも言える。3番手追走というスタイルもセンスの良さがある。次戦は確勝、必ず重賞に駒を進めてくる馬だ。一方、後方追走のまま大差負けしたスティンガーの弟、アーバニティはレース中に右第1指骨々折を発症した。復帰には時間を要するだろう。2頭のマンハッタンカフェ産駒は明暗を分けることになった。今週は再び芝千八で新馬戦が組まれている。こちらも要チェックだ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.08.13

読者の方々へ アンケートご協力のお願い

いつも「馬耳東風 競馬データ予想」をご訪問いただきありがとうございます。この度、拙サイトでは読者の方々の意向を知るため、アンケートを行うことにしました。馬耳東風は今秋で10周年を迎えるとともに、重賞予想を掲載している 「今週のデータ解析」も通算500回に到達しようとしています。そうした中、コーナーの統廃合や再編も視野に入れて、リニューアルの方向を探っていきたいと考えております。ぜひ、忌憚のないご意見を伺えればと願っておりますので、ご協力よろしくお願いします。

アンケートは終了しました。ありがとうございました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.11

札幌開幕 素質馬がズラリ揃った芝千八の新馬戦

今週から札幌開催が始まる。例年、クラシック戦線を担う好素質馬がデビューすることで知られるが、今年も開幕週からハイレベルの2歳馬たちを観ることができそうだ。注目は日曜(13日)4レースに行われる芝千八の新馬戦(14頭)。なかでも人気を集めるのがブライトロジック。父はケンタッキーダービー馬のフサイチペガサス、母はBCジュベナイルF3着のプライマリーⅢという良血馬。金子真人、松田国、安藤勝のトリオはキングカメハメハと同じだ。函館入厩後、順調に乗り込まれ、評判馬ブラックオリーブを子ども扱いする大物ぶり。ここを楽勝するようなら、一気にクラシック候補へと浮上する。

だが、ライバルも相当なもの。2歳戦で猛威をふるうスペシャルウィーク産駒、キングリーウィークはサンドロップ(英1000ギニー2着)の弟。調教も動いている。アーバニティは姉にスティンガーがいるマンハッタンカフェ産駒。新馬から能力を発揮できる母系だけに楽しみだ。タニノギムレット×サンデーの新配合はアドマイヤヒビキ。小島太厩舎の期待馬だ。女傑ダイナアクトレスの息子、ナンヨーヘブンも順調にデビューまで漕ぎ着けた。また、サンデーの全妹を祖母に持ち、メイショウサムソンと同じオペラハウス×ダンシングブレーヴという希有な血統のトーセンクラウンも留め置きたい。

なお、POGでも人気になっていた藤沢厩舎・ミスティックベルと宮本厩舎・ニシノプライドは除外となった。ミスティックベル(父ダイナフォーマー)は今年2月のコールダーセールで100万ドルで落札されて話題を呼んだマル外。もう1頭のミリオンホース、サムライタイガース(父インディアンチャーリー)より早い仕上がりだったが、出走できなかったのは残念だろう。来週の新馬千八は混合戦ではないため、陣営は戦略を練り直す必要がある。ニシノプライドはセイウンスカイ×ブランドアートの西山ブランドの配合。こちらは来週の千八に向かえば、グレインアート(父スペシャルウィーク)らと戦うことになる。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2006.08.09

佐藤隆騎手(船橋)が逝去 落馬事故で意識戻らず

8日夜、船橋競馬の佐藤隆騎手(佐々木清明厩舎)が亡くなった。享年49歳。佐藤騎手は今年4月25日、浦和競馬5レースでトーセンフォワードに騎乗したが、左前管骨を骨折した同馬から前のめりに落馬。頭蓋骨骨折、脳内出血と診断され開頭手術が行われた。しかし、意識不明の状態が続き、入院先の埼玉県川口市の病院で亡くなった。ネームヴァリューで03年帝王賞を、アジュディミツオーで04年東京ダービーを制すなど、重賞は47勝。1974年のデビュー以来、通算12912戦1910勝の成績だった。謹んでご冥福をお祈りします。

>>鞍上の勝負師・佐藤隆さんの応援ページ
 佐藤騎手の人柄を良く知ることができます。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006.08.08

大穴ジョッキー・江田照男 ヤンチャ盛りの34歳

先週の関屋記念、勝ったのは14番人気、老雄カンファーベスト。こういう買い材料のない馬を勝たせてしまう騎手っているよな。と、馬柱を確認したら、やっぱりアノ男だった。大穴ジョッキー、江田照男通称・エダテル。いつも存在感のないポジションにいるんだけれど、忘れていると天災のようにデカイ馬券を持ってくる。恐らくワザとに違いない。大穴で多くのファンに溜息をつかすのが至上の喜びなんだ!

レース後のフジテレビの勝利騎手インタビューでは、「7年ぶりの新潟重賞制覇、おめでとうございます!」とか、アナウンサーに思いっきり間違えられるのもエダテルらしい。勝つと思われてないから手元に資料なし。慌てたスタジオでも「いや、ロサードで勝ってますから」とか「初重賞制覇も新潟でしたね、サファリオリーブで」とかフォローされてるのに、誰も去年のヤマニンアラバスタ@新潟記念には触れてくれない。相手が中田英だったら一生、取材拒否だよ。

三つ子の魂百まで。サファリオリーブの新潟記念は14番人気。重賞2勝目のナイスパーワのダービー卿CTは8番人気だった。レオリュウホウ@セントライト記念は10番人気、アメリカンボス@エプソムCは11番人気。真骨頂ともいうべきテンジンショウグンの日経賞は最低12番人気。なんと単勝3万5570円。それもそのはず、前走は阪神障害Sで9着、平地は1年前のダート戦で11着。まともな予想をする人間なら、まずは買わない馬だった。唯一の買い材料は鞍上エダテルだけ。

テンジンショウグンは鮮やかな追い込み勝ちだったが、エダテルの得意戦法は先行抜けだし。っていうか出し抜け。ダイタクヤマトのスプリンターズSを思い出してほしい。テレビ馬のふりして2番手追走。みんなが後ろを気にしている隙に、直線先頭、セーフティーリード。気づいた時には「うわ、やられた!」 って、睾丸がキュッとなる得も言われぬ感覚。ああ、あれがエダテルの本質なのかもしれない。

それでも史上最年少の天皇賞ジョッキーの勲章は未だに彼のもの。しかも、降着で繰り上がり優勝という不滅の金字塔。あの時、インタビューで「嬉しくはありません」と答えざるを得なかったのが、素直になれなくさせてしまった原因かもしれない。入浴マナーで田中剛を怒らせてヘッドロックをかけられたり、大野のケツを蹴飛ばして騎乗停止になったり、今も30代半ばとは思えないヤンチャっぷり。今週も調整ルームの湯船に飛び込みながら、ファンを縮み上がらせる術を思案しているに違いない。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.08.07

書評『競走馬の科学』 "速い馬" の秘密を徹底分析

JRA競走馬総合研究所は競走馬のスポーツサイエンスを追求する世界でも珍しい研究機関だ。その研究員たちが優駿などに連載していた記事を加筆してまとめたのが、今春に出版された 『競走馬の科学』 。この本のなかで一貫してキーワードとして用いられているのが「速い馬」。速い馬とは? 速い走りとは? 速い馬の体は? 速く走らせる工夫とは? 根元的な問いを科学的に、明快に図解付きで紐解いてくれている。例えば、理想的なペース配分とは何を指標に考えるべきなのか見てみよう。

ペース配分とは、見方を変えると「レースにおけるエネルギーの使い方」である。エネルギーには、大きく分けてエネルギーをつくるときに酸素を用いない「無酸素性エネルギー」と酸素を用いる「有酸素性エネルギー」がある。有酸素性エネルギーは走りの持続力を維持し、無酸素エネルギーは瞬発力を発揮する。…競走馬では、ハロン十三~十四秒あたりで有酸素性エネルギーの生成能力が最大に達し、それよりも速いスピードでは無酸素エネルギーも動員されることになる。上手なペース配分をエネルギーの観点から結論づければ、限りある無酸素性エネルギーをレース終盤までいかに温存し、体内に乳酸をためすぎないように走るか、ということになる。

レースではゴールとともに無酸素性エネルギーを使い切るペースが、理論的には理想だという。無酸素性エネルギーを無駄遣いしてしまうと、直線で脚を伸ばすことができなくなってしまう。だから、道中で急加速や減速をすることは、それだけ勝つチャンスを捨てていることになる。 4コーナーをまわった時には勝負付けは済んでしまっているのだ。あるトップジョッキーが「騎手の役割は馬の上で何もしないこと」と語っていたが、つまり無酸素性エネルギーをなるべく消費させないのが勝利の極意ということなのだろう。

屈腱炎の発症メカニズムも興味深い。屈腱炎の原因は着地時のアクシデントなどより、トレーニングによって蓄積された腱線維の変性にあるとする。コラーゲンの腱線維は高速で走るときの熱によって、細くなって脆くなってしまう。だから、調教後に脚を冷やすことが大切なのだ。また、硬い馬場が事故を誘発する見方については「誤った認識」と結論づけ、コース内で硬かったり軟らかかったり、凹凸があるなど肢が予想と違う動きをするのが危険だと指摘する。競馬の新たな楽しみ方を教えてくれる一冊。ぜひ一読をお奨めしたい。

>>『競走馬の科学 速い馬とはこういう馬だ』(講談社 800円)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.05

岡潤一郎 北の大地を照らす夏の太陽のように

毎年、北海道で競馬が始まると、岡潤一郎がやってのけた離れ業を思い出す。 1989年6月16日、札幌競馬場で達成された5連続騎乗勝利。デビュー2年目の若葉マークのジョッキーが4レースから8レースまで5連勝したのだから、大きな話題とならないはずがない。前年に44勝をあげて新人賞も獲得していた"ジュンペー"の名は、広く競馬ファンに知れ渡ることになった。当時、若手ジョッキーの台頭はめざましかった。武豊を筆頭に松永幹、角田、横山典、田中勝、ジュンペーの同期、岸、千田…。空前の競馬ブームで若手騎手はさながらアイドルグループのように扱われてた。その中でもジュンペーの活躍はひときわ目を引いていた。

2年目も46勝をあげたジュンペーの騎手人生は順風満帆だった。翌年には師匠、安藤正敏の管理馬・ユートジョージで嬉しい重賞初勝利も収める。そして、若手ながらもジョッキーとしての技量を高く評価されたジュンペーにGⅠ制覇のチャンスがやってきた。その年の宝塚記念でオグリキャップの騎乗を依頼されたのだ。単勝1.2倍の楽勝ムード。だが、このレースでジュンペーは仕掛けのタイミングを誤り、先に抜け出したオサイチジョージを捕まえられずに2着に負けてしまった。「ジュンペーにはGⅠは荷が重い」それまでの期待が大きかっただけ、厳しい批判や中傷にも耐えなければならなかった。

名誉挽回の機会が巡ってきたのは翌年の秋。幸運のパートナーはまたもミルジョージ産駒だった。ローズSで騎乗することになったのは夏の上がり馬、リンデンリリー。それまで手綱を握ってきた武豊は良血スカーレットブーケを選択していた。優先出走権獲得が必須のローズSで、リリーは好位から差しきる競馬で圧勝。続くエリザベス女王杯もジュンペーは持ち味の末脚を引き出して、人馬ともに念願の初GⅠを手にすることができた。しかし、爆弾を抱えていたリリーの脚は限界に達していた。命こそ取り留めたものの、屈腱を断裂していたリリーは表彰式に出ることも叶わず、馬運車で競馬場を去っていった。すべての力を使い果たして。

騎手生活6年目の93年1月30日。ラストランは突然、訪れた。新馬戦でジュンペー鞍上のオギジーニアスはハナを切ってターフを軽快に飛ばしていた。直線入り口、同馬は故障を発生して転倒。馬場に投げ出された際、不幸にもジュンペーのヘルメットがずれてしまった。トップスピードに乗っていた後続馬はジュンペーを避けることができなかった。頭蓋骨骨折、脳挫傷。2月16日、懸命の治療も功を奏することなく、意識不明のまま生涯の幕を閉じた。享年24歳。あれから十数年。夏の競馬場で空を見上げると、私は不思議と岡潤一郎のことを思い出す。騎手だった5年間、ジュンペーは太陽のように輝いていた。短くも北の大地に燦々と降り注ぐ、あの夏の陽差しのように。

時代は流れ、岡潤一郎の名を知らないファンも多くなってきたと聞く。今月、故郷の北海道・様似町で追悼展が開かれる。馬産地を旅する計画がある方々は、予定に組み込まれてはいかがだろうか。

岡潤一郎を偲ぶ「追悼展」
 8月12日(土)~23日(水)まで(月曜日休館)
 様似町中央公民館・文化ホール
 様似町教育委員会 0146-36-2521

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006.08.03

八百長考 競馬とファロンとボクシング

日本の競馬で八百長をやることは難しい。100%、人の意思で駒(馬)が操れるわけでもないし、例え1頭や2頭のコントロールができたとしても、特定の馬を勝たせることは極めて不確実性の高いものだからだ。だから、きっこのブログで「競馬って、八百長が多過ぎる。… ある厩舎の調教師たちがやってる八百長の実態を聞いて、あたしは呆れ果てた。… こんなもんにお金を賭けるなんて、北朝鮮に送金するのよりもアホらしい」と言われても、じゃあ、その手法を教えてくれよと思うばかりだ。

ハリケーンランの主戦騎手だったキーレン・ファロンは、八百長に関わった容疑で起訴されたため、先日のキングジョージで騎乗することができなかった。一昨年、ファロンは逃げ馬で10馬身差をつけながら直線でスピードを落とし、後続の馬に差されて敗れた。レース後、ファンからは激しいブーイングが起きた。英警察はネットのブックメーカーが関係者に接触して、継続的に不正行為を働きかけていたとみている。現地紙によれば、ファロンはレース前に 同馬が負けるとの情報を提供していた。ファロンは同関係者から饗応を受けていたという。

なぜ、イギリスでは八百長が可能だったのだろうか?理由はベッティング・エクスチェンジ と呼ばれる個人対個人の賭けが認められていることにある。この方式では「馬が負ける」方に賭けることが可能になっている。オッズは自らが提示できるので、ファロンの馬が負けると知っている人は高い賭け率を示して、勝つ方に賭けたい人たちを集めて、多くの利益をせしめることができたわけだ。競馬は馬を勝たせることは難しいが、負けさせることは容易い。ベッティング・エクスチェンジは競馬の公正を根本から破壊する可能性を秘めている。

ところで昨夜(2日)、 「俺はディープインパクトや」と宣っていたボクサーがボコボコにやり込められながらも、ホームの利を活かして判定勝ちした。そのボクサーの世界防衛戦を大晦日に放送する予定だったテレビ局には抗議が殺到しているそうだ。思えば、公平性を害するとまで批判されても、主催者が肩入れしていたディープは有馬記念で敗れた。試合を観ながら、自分がボクシングファンでなく競馬ファンだったことに胸を撫で下ろした。次の防衛戦で競馬を引き合いに出すのならディープではなく「俺はファロンや」と宣言するほうをお奨めしたい。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2006.08.01

出資馬決定 アグネスデジタル&マイネルラヴ

今年もクラブ馬主の出資の季節がやってきてしまいました。一口への課税強化でクラブ法人は揺れていますが、深刻な影響が出るのは50万とか100万とか出資している大口会員の方々。 500分の1で一口数万円の貧乏馬主には関係のねぇことでござんす。というわけで、どうせ勝てないんだろうなと思いつつ、シルクホースクラブの1歳牡馬から2頭、会員優先期間に申し込みました。去年は満口馬が6頭いたのですが、今年は当歳の1頭だけ。売れ行きはどうだったのでしょうか。

では、値段が高い方から。5-16、アグネスデジタル×スニーカー(byアスワン)。総額1800万円、一口3万6000円です。父は芝、ダートを問わずGⅠで6勝をあげたオールラウンダー。1歳が初年度産駒になります。母は芝スプリントの1000万特別を連勝した馬。祖母の姉に桜花賞2着のコーセイがいる母系は少し古いのかな?でも、こういう血統にミスプロ系を重ねたら、良い塩梅で復活しそう。父がどんな産駒を出すのかは分からないが、本馬は短距離の差し馬っぽい。名門・千代田牧場産、母と同じ美浦・鈴木伸尋厩舎。

続いては5-48。マイネルラヴ×ピュアルージュ(byスキャン)。ぐっとお安く総額800万円、一口1万6000円。父はコンスタントにB級ホースを送り出してますね。本馬は初仔。母は4戦未勝利ですが、叔父に七夕賞を勝ったミデオンビット、中央3勝のシルクヒーロー(現役)がいます。その母系の勢いに賭けた1万6000円ですよ。ただ、スキャンの血からしても、ダートの方がよさそう。ナイスネイチャの主戦でお馴染み、栗東・松永昌博厩舎。んー、この世代は芝とダートの短距離の差し馬のコンビっつー感じか?とにかく無事で来年のデビューに漕ぎ着けてほしいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年7月 | トップページ | 2006年9月 »