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2006.05.08

NHKマイルC回顧 ロジックのある騎手、ない騎手

すっかり勝負付けが終わったと思っていたロジック。調子は良かったのだろうが、決して馬が急に強くなったわけではない。重圧をはね除けた春の天皇賞の会心の騎乗とは裏腹に、今度は「嬉しい誤算」というほどの無欲の騎乗でユタカマジックが炸裂したのだ。勝負のポイントは4コーナー。小雨の府中の直線は排水溝の関係で、内側から乾いていくことは良く知られている。だから、武豊は内に馬を突っ込ませた。勝利のロジックを熟知しているが故の判断だった。

競り合いに負けた2着のファイングレインも内を回したクチ。ハイペースでも先行して粘れるだけの馬場差のアドバンテージがあった。横山典のGⅠでの天才的な2ゲッターぶりも、すっかり忘れていた。 3着キンシャサノキセキはパンパンの良馬場向きで、内外と離れていたため抜け出してソラを使ってしまったのも痛かった。 4着に府中向きの差し脚を持つアポロノサトリ、 5着にマイラーとしての資質が高いドラゴンウェルズが入線した。 終わってみれば、掲示板の1、2、4、5着がニュージーランドT組。今年は相対的にレベルが高かったということなのだろう。

ところが、NZTを楽勝したはずのマイネルスケルツィだけが10着と大敗してしまった。敗因は明らか。馬場のせいでも調子落ちでもない。出負けを焦って、もっとも流れが速くなる2ハロン目で慌てて先団に取り付いたのが決定的だった。お陰で馬は折り合いを欠いて脚をなくしてしまった。本来なら最内枠だったのだから、先行でも差しでもグリーンベルトで脚を溜めるべきではなかったか。鞍上の柴田善のリーディングジョッキーとは思えない騎乗ぶりだった。武豊と違って騎乗にロジックがない。だから、馬券を買ったファンは納得ができずに後味が悪くなる。

ところで気になる関東リーディングだが、内田博幸は日曜日には参戦しなかったため、柴田善がトップを守っている。しかし、土曜日には瞬間風速的に内田博が1位になる場面も見られた。ということは、中央の関東と地方の南関東で同時にトップに立ったことになる。武豊が天才といえど、真似のできない記録だ。日曜の最終レース、柴田善は完璧な騎乗で先に抜けていた武豊の馬を差しきった。あれぐらい落ち着いた乗り方を大レースでしなければ、関東リーディングの座は地方騎手の手に落ちるだろう。スケルツィの敗戦を柴田善は次に活かしてほしい。

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コメント

自分もロジックがまさか優勝するとは思っていませんでした。ロジックではずーっと三連複取らしてもらってて好きだったので2,3着はありえるかと思い軸にしましたがまさかの優勝。本当に武マジック&短期放牧のおかげですかね?でも最後の競り合いは強かった。

投稿: U-MA | 2006.05.09 16:59

いつも拝見しております。特に的確なレース回顧は興味をもってみております。その中でもNHKマイルCのマイネルスケルツィ(柴田騎手)の分析はまったくもってそのとおり、NZTその他のレースぶりから実力馬であることは衆目一致の意見だと思います。しかし、あの程度の出遅れであせって位置取りを上げますか?新人騎手が乗っているわけでもあるまいし、結果はご存知のとおり惨敗。上位入線騎手は武、横山、安藤、蛯名、藤田。混戦のときには騎手で買えなんてありましたか?しかし、混戦だったかなぁ、スケルツィは10着に負ける馬とはだれも思ってなかったはず。

投稿: 日高山脈 | 2006.05.12 22:52

>U-MAさん 最後の競り合いは強さを見せましたね。ダービーは距離が長いかな。。 >日高山脈さん お世話になっております。プレッシャーに弱いのかもしれませんね。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2006.05.13 04:24

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