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2005.11.09

追悼・ナリタトップロード "不器用なひたむきさ" を愛す

先週まで451レースを予想してきた「今週のデータ解析」だけど、不思議なことに同じ馬に本命を打ち続けたケースは少ない。ざっと見返すと、同じ馬に◎を打ったのは5回が最高だった。その1頭はゼンノロブロイ、もう1頭はナリタトップロード。テイエムオペラオーより、スペシャルウィークより、シンボリクリスエスより、グラスワンダーより、サイレンススズカより、自分はナリタトップロードに本命をつけてきたのか。彼が得意だった京都記念や京都大賞典は予想レースに入っていないのに。

初めてトップロードを本命にしたのは弥生賞だ。「大舞台に経験のない鞍上が不安だが、それを補うだけの可能性を秘めている。粗削りなコンビであることを承知で今回は◎を打つ」(データ解析) 弥生賞はアドマイヤベガを完封して、私に単勝馬券を的中させてくた。だが、その後、私は彼の単勝を当てた記憶がない。そう言えば、馬連だって記憶にない。以降、天皇賞春2回、天皇賞秋1回、ジャパンカップ1回、◎を打った。日記を見返すと、レースの度に鞍上の渡辺を辛辣に批判したり、トップロードの運の悪さを嘆いたりしている。

ライバル、オペラオーを負かすチャンスを逸して、陣営も鞍上も相当悔しがっているでしょうね…。と思ったら「検量室で笑っている輩がいる」じゃないですか。しかも山路さんの勝負服、紛れもなくトップロードの渡辺薫彦です。そりゃ、内心はどうだか分からないけど、 人前で、全国中継で笑顔見せる場面じゃないだろ。 君に賭けられた期待と数十億だかの金に対して失礼だよ。公営ギャンブルで働く人間として失格。

この展開では 「トップロードは座して負けを待っているようなもん」スローの上がり勝負じゃ、競り負けるのは分かってるじゃないですか。淀みのないラップを持続させないと…。しかし、渡辺は無策。…同一GⅠ3年連続3着って、ナイスネイチャの有馬記念と並ぶ偉業だとか。渡辺は「結果に悔いはない」とコメントしていたけど、ワタシにしてみりゃ悔いだらけのレースです。レース直後に馬上で笑ってんじゃねえよ。

「つくづく運に見放された男だな」天皇賞のレース前にそう思いました。ナリタトップロードの渡辺薫彦のことです。今回ほど打倒オペラオーのチャンスはないと予想していました。オペラオーも去年の完調時のデキにないのは確か。高速馬場の時計勝負ならトップロードがレコードで勝つはずでした。 …しかし、レース前にあんな雨が降ってくるとは思わなかったなぁ。跳びの大きいトップロードは馬場が渋るとダメ。

4角前からロングスパートするトップロード。なるほど、大跳びのトップロードを和田に気付かれないうちにトップスピードに乗せ、引き離したままゴールしようという作戦ですな。今まで一番、いい作戦じゃないですか、渡辺は。…後藤ステイは馬体を併せようとオペに寄ります。その瞬間、ステイとトップロードが接触。大きくバランスを崩したトップロードの背から渡辺が落馬しました。…トップロードは右肩跛行、渡辺は腰部打撲傷、右第5指打撲傷。

もう二度とトップロードから馬券なんか買わないと思うのに、また本命を打ってしまう。レースでは「勝てよ、勝てよ」と念じてしまう。いつか、こんな情けない奴らに古馬GⅠを勝たせてやりたい。あの憎たらしいほど強いオペラオーを打ち負かさせてやりたい。そんなコンビだった。トップロードと渡辺は。でも、ホントにダメだよなぁって、ため息をつきながら、実は気づいていた。彼らの情けなさは自分自身が抱えているものと同じものだってことを。だから、あきらめがつかなかったってことを。四位に乗り替わった引退直前のジャパンカップは、こんな予想を書いていた。

おそらく最後のトップロード◎。だが、ただ感傷的な餞別馬券にするつもりはない。…土曜日、トップロードとともに闘い続けてきた渡辺が京都4Rで勝利。その馬の名前はハッピートゥモロー(幸せな明日)だった。遠く関東で世界のGⅠ馬と雌雄を決するトップロードへ、戦友が贈る勝利へのエールと受け取りたい

トップロードは勝ったファルブラウから1秒も離されて10着で入線した。どんな気持ちでレースを観ていたのか、覚えてはいないけれど、渡辺のせいにすることができないのかぁって、少しだけ寂しい思いがあったのは確かだ。トップロードは次走の有馬記念で引退を迎えた。最後の手綱は沖調教師がオーナーにお願いして、渡辺が手綱を取ることになった。ラストランは4着だったけれど、素直に「君たちの不器用なひたむきさが好きだった」と思えた気がした。トップロードが残した産駒は3世代。同じ馬柱にトップロードと渡辺の名前が印刷されるのを心待ちにしている。ありがとう、安らかに眠れ。

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コメント

こんにちは。

「ガラスの競馬場」の治郎丸敬之です。

私もナリタトップロードの不器用なひたむきさを愛していました。

アドマイヤベガ、テイエムオペラオーと共に、3強と呼ばれていましたが、その中でも一番走る能力は高かったと思っています。

個人的には、ナリタトップロードはタメれば切れる馬だと思います。

陣営もマスコミも、最後まで強かった弥生賞の幻影を見ていましたが。

ロングスパートではなく、もっとギリギリまで仕掛けを遅らせるような騎乗が理想ではなかったのでしょうか。

武豊騎手が乗ったら、そのような騎乗をしたのではと残念に思います。

それにしても、もどかしいながらも素晴らしい馬でした。

私もナリタトップロードの単勝を取ったのは、弥生賞だけです(笑)。

投稿: 治郎丸敬之 | 2005.11.09 21:04

ギリギリまで仕掛けるレースも良かったかもしれませんね。あれだけ出走数はこなしたのですから、いろんな乗り方を試すのも良かったんでしょうけど。

投稿: ガトー@馬耳東風 | 2005.11.12 19:28

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受信: 2005.11.10 03:52

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