ぼくらのノモケン初出演 「酔いどれない競馬」レビュー
21日、フジテレビCS放送「酔いどれない競馬」に、競馬ネット界隈で絶大なカリスマ性を誇る?ぼくらのノモケンこと、日経新聞社の野元賢一記者がテレビでその姿を現した。野元記者は競馬に関しては初めてのテレビ出演だったそうで、この日は1時間50分に渡ってGⅠ回顧、地方競馬問題、ジャパンカップ予想などについて熱く語った。もう一人のゲストは須田鷹雄。司会は青嶋達也アナウンサー。野元記者は「気の弱そうな若手落語家」(失礼)といった風貌で、朴訥とした喋り方からは、相手をメッタ刺しにするネットでの鋭さは微塵も感じられなかった。
酔いどれない競馬の冒頭、野元記者は競馬マスコミの論客と紹介されていた。日経に連載を持つ須田鷹雄とは交友があり、ふたりは競馬界の課題に対しても非常に近いスタンスを取っているように見受けられる。今回は普段とは趣向が違って、野元記者らしい堅めのトピックで番組は進行した。野元記者がサラブnetで痛烈な批判をした名古屋JBCや、NAR解散と地方共同法人設立といったディープな話題も取り上げられた。青嶋アナの知識ではついて行けなかったほどだ(合いの手はトンチンカンだったが、やむを得まい)。
競馬ファンの間でも決して関心の高くない、地方競馬の再生問題を深くテレビで取り上げるのは希有なことだろう。ここでは、その地方競馬絡みのやり取りを引用させていただく。なお、以下の記述は私のメモを元に作成した要旨であり、実際の言葉やニュアンスは異なることをご承知おきいただきたい。
★名古屋JBCについて
野:入場者数は1万2000人を想定してマニュアルを組んでいたが、
実際は2万人を上回った。穴場は行列ができ、馬券を買えない状態だった。
4時15分という発走時刻の設定は正しかっただろうか?
須:GⅠをやったことのない競馬場にやらせるのは良い。
しかし、佐賀の主催者にやらせたらどうなっていたか分らない。
売り漏らしはどうにかしないといけない。
野:今回の2割は電話投票。
JNBを使ったシステムもできて大きなレースは電話投票の人が増えた。
WINS難波を園田が借りたが、かなり盛況だった。
採算ラインの19億7000万円にはちょうど1億円、売り上げが足りなかった。
3連単は売り上げの3分の1を占めた。フォーメーションが使えない
マークカードは中央になれている一見さんは買えない。
野:トラックに発券機を積むような移動式発券機をつくったらどうか。
JRAはスイカのような機械を導入して、キャッシュレスで席を離れずに
買える仕組みを試験的に始める。
須:現金に触れる部分にコストはかかっている。
アメリカのようにタッチパネル式にしたらどうか。★フサイチネットの協賛レースだったことについて
野:普通の企業は何のために協賛するのか。今回は微妙に違っていた。
1000万円の広告効果がどのくらいのものか企業はシビアに計算する。
須:冠レースが難しいのはJRAがマスコミに大盤振る舞いしてきたから。
今からメーカーがスポンサーについたら大きな額になる。
野:1着賞金の1割を出すのが冠レースのガイドライン。
日経がそのぐらい出しているかは分らない(出していないだろう)。
五輪もトップからローカルサプライヤーまで何段階もカテゴリーがある。
どの辺りで商売ができるのか研究すべき。
須:地方はガードが甘い。上山・高崎は個人レベルまで開放して、
レース名は無法地帯になった。
個人協賛レースをやったところから廃止されていく法則がある。
野:パチンコ、風俗産業がやりたいと言ったら、どうするのか。★地方共同法人について
野:JRAは国に3000億円を納めているので、下手にいじると財務省が困る。
須:国は地方を見殺しにしても3000億円をキープする方針。
野:NARも人減らし、組織改組をやっているがノウハウ、経験がない。
共同法人は競馬に関わる自治体が主体となって、
各地方から人が集まってくる形になるだろう。
須:番組に統一性を持たせるべき。岩手の人が金沢を見ても、
このぐらいの強さの馬なんだと分るようにするべき。
野:JRAがまともなビジネスパートナーは大井しか成立しないと判断した。
今以上に蜜月の関係になれば、その下の主催者はおいてけぼりになる。
須:競馬は番組が商品。地方は厩舎、馬主のためだけにクラス分けが
決められているが、馬券として成り立っている地区、いない地区がある。
末期の宇都宮・高崎はいくら競馬好きでも馬券を買う気になれなかった。
野元記者はネットでは「安普請」「JBC落選は良い結果だった」「迷走を続ける姿は見苦しい」など、JBCと地方競馬を挑発的な言葉で断罪していたが、テレビではそうした過激な発言は見られなかった。むしろ、抑制的な表現で、批判的な目線は維持しつつも、建設的な意見も述べていたと思う。また、地方共同法人については、政府は貴重な財政源のJRAは温存し、赤字の地方競馬は自治体に丸投げするという見方を示したのは興味深かった。一層、地方共同法人の動きは注視していかなくてはなるまい。
テレビの野元記者はネットの老獪なイメージとは大きく違っていた。だが、ネットの競馬ファンにとって、ノモケンの見解に最も触れる機会が多いのはサラブnetのコラムだと思う。ともすれば、ネットコラムはチラシの裏のように感情の赴くまま、推敲もなしに掲載しているように見受けられる。どうすれば、競馬界を発展させていくことができるのか。地方競馬は再生することができるのか。単なる一方的な批判で終わらせるのではなく、競馬マスコミの論客として、ネットでも一般メディアと同じく冷静、客観的で、的確な取材に基づいた記事を読ませていただけないだろうか。ノモケンフリークからのお願いである。
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コメント
こんにちは。
久々に「酔いどれない競馬」ちゃんと最後までみました。
確かに野元氏,文章と顔のギャップありますね〜
それにしても青○アナは,(まとめようとしてるのでしょうが)話しを拡散させたり変な方向に持っていったり。。。私から見て,折角の濃い良い会話が台無しでした。
投稿: nao | 2005.11.25 04:16
文章、特にネットだと、ついつい過激に書いちゃう傾向がありますよね。私も気をつけないと。
投稿: ガトー@馬耳東風 | 2005.11.27 02:21