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2005年3月の12件の記事

2005.03.31

女イナリワン? 南半球最強牝馬が天皇賞参戦!

オーストラリアの最強牝馬、マカイビーディーヴァ(牝6)が来日した。 29日の早朝に成田空港に到着したマカイビーディーヴァは、 白井の競馬学校に滞在。4月10日のエイプリルSをステップに、 5月1日の春の天皇賞に出走する。 外国馬に開放されたのは今年が初めてとなる天皇賞だが、 ゼンノロブロイやタップダンススチー、コスモバルク、デルタブルースら古馬主力級が欠場して 盛り上がりも今ひとつと言われていた。 マカイビーディーヴァの参戦は、 淀3200メートルの伝統の一戦をヒートアップさせるのは間違いない。

マカイビーディーヴァは去年、一昨年と南半球 最高のレースであるメルボルンCを連覇している。 メルボルンCは3200メートルの長距離戦だ。 マカイビーディーヴァは同じく3200メートルのシドニーCを制するなど、 典型的なステイヤータイプの馬。 もちろん陣営は物見遊山ではなく、 選択肢にもあったドバイシーマクラシックをパスしての来日だけに、 盾は本気で狙ってきていると見て良い。 最低でも連に絡まなければ割は合わないだろう。

オーストラリアのサラブレッドはタフだ。 マカイビーディーヴァも今月12日のオーストラリアンC(2000メートル)を レコード勝ちすると、連闘で19日にはBMW杯(2400メートル)を制覇。 日本遠征の前哨戦となったこのレースでは、 中団から33秒9の差し脚で豪快に追い込んで、2分26秒9 のタイムを叩き出している。 マカイビーディーヴァはデザートキング×リヴァーマンという 日本でもお馴染みの配合。ステイヤーとはいえ鈍重なタイプではなく、 堅い芝のスピード決着にも対応することができそうだ。

一昨年以降にあげた5勝はすべて中長距離のGⅠで、 オープンやGⅡはあくまで叩き台にしている。 日本で言えば、中央での勝ち鞍が天皇賞春、宝塚記念、有馬記念の 3勝だったイナリワンに似た使われ方をしているのかもしれない。 そういう意味合いでいくと、 エイプリルSで多少、着差をつけられて負けるようなことがあっても、 本番の天皇賞を見限るようなことはできないということになる。 南半球の牝馬と言えば、2分22秒2のホーリックスショックが思い出されるが、 マカイビーディーヴァにも同じような衝撃を与えてくれることを期待したい。

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2005.03.29

高松宮記念回顧 外枠不利の定説はどこへ

春のGⅠ、一発目。電撃6ハロンの高松宮記念でしたが、 何とも鬱な気分になってしまいました。 データ解析の本命は1番人気プレシャスカフェ。 データ的にも死角はないし、閃光の差し脚で今回も行けそうな気がしました。 ところが、大一番での出遅れ。 中団に取り付くため脚を使って、直線は荒れた内をついたものの伸びず3着。 おいおい蛯名^^;。そのプレシャスカフェを外に出させないようフタをして、 GⅠ勝利をもぎ取ったのが武豊アドマイヤマックス。 不利と言われた大外枠について、武豊はレース前、こう言っていました。

勝負の世界に身を置く者にとって、 戦う前に胸の内を全て明かす必要はないと思います。 でも、僕はできるだけ正直に伝えておきたい。 アドマイヤマックスの大外18番枠を聞いたときには 「エッ!そんな…」と思わず絶句。 少しでも内枠が欲しい、と願っていただけに歓迎できる材料ではありません。 …なぜ内枠希望だったか、というと馬込みでジッと我慢させる競馬が適しているからです。 …ただ、競馬は展開によって外が有利になることもある。 終わってみれば「外枠でよかったネ」なんて結果も考えられ、 望みがないわけではありません。(スポニチ・武豊のサンデー物語)

で、結果的には「外枠でよかったネ」だったわけです。 この日は外のほうが伸びていましたから。ちなみに上位6頭の枠番は、 18、15、12、13、10、14、って、ここまで外枠有利なんかい。 2着にキーンランドスワン。スムーズに走ればこんなものか。 4着カルストンライトオ。左回りはやはり合わないのかな。 下も気にしていたらしいし。2番人気メイショウボーラーは16着。 疲れもあっただろうし、何よりダートに専念させたほうが良い。

土曜の注目レース、日経賞はコスモバルクが6着に敗れる波乱。 こうなることは予想していて、2着トウショウナイトから馬券は買ったものの、 勝ったユキノサンロイヤルは抜けてました。 コスモバルクはパドックの入れ込みもひどかったし、 無理に千葉津代士が番手で押さえようとして喧嘩してしまっては、どうしようもない。 この馬はハナに行かせるか、折り合いをつけられる超一流騎手を乗せるかが必要。 この敗戦で天皇賞は出走できず、宝塚記念を目指すことになります。 岡田総帥の話では武豊が「乗せてほしい」と言ったそうだけど、 この癖馬を御す自信があるが故なんでしょうねぇ。

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2005.03.27

速報・ドバイWC結果&映像 アジュディミツオー健闘6着

日本時間27日未明に行われたドバイワールドカップ(UAE・ナドアルシバ競馬場)で、日本から挑戦したアジュディミツオー(船橋・川島厩舎)は6着に入線した。内田博幸騎乗のアジュディミツオーは先行力を活かして積極的に 2番手グループでレースを進めたものの、直線では伸び脚を欠いて敗れた。

勝ったのはアメリカのローゼズインメイ。先頭でレースを進め、4コーナーでは1馬身のリードをつけて直線へ。後続馬が押し寄せたものの、ここから驚異的な二枚腰を使って圧勝した。 2着はダイネヴァー、 3着はチョクトーネーション。(レース内容はネット中継を見てのものです。不確かな部分もあるかもしれません)

2005 Race Results - Dubai World Cup (Group 1)
1 ROSES IN MAY (USA)
2 DYNEVER (Saudi Arabia)
3 CHOCTAW NATION (USA)
4 JACK SULLIVAN (United Kingdom)
5 CONGRATS (USA)
6 ADJUDI MITSUO (JPN)

>>ドバイWC-2005 レース映像(HKJC)

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2005.03.22

スプリングS回顧 消えた皐月賞候補

どうしちゃたんでしょうねぇー、 というのに尽きるのがスプリングSの感想です。 ここを勝って皐月賞に王手をかけるはずだった ヴァーミリアンが、よもやの大敗、しかも14着とは…。 デムーロの病気欠場で鞍上は北村宏になったけど、 乗り方云々の負け方ではありませんでした。 4角では既に手応えなく、直線では逆噴射。 北村宏も「何が何だか分からない」んだから、 見ている方はもっと分かりません。

勝ったのは上手に内を抜け出した蛯名ダンスインザモア。 蛯名は次の岡部引退記念でも同じような内に潜り込むレースで勝ちましたが、 関東で岡部の後継者たるべきは蛯名なのだと感じさせられる手綱さばきでした。 ダンスイザンモアは重で2勝をあげていましたが、 ダンスインザダーク×リヴリアの配合は良でこそ切れ味を発揮するのは明らかで、 データ解析でも▲評価にしていました。 2着はウインクルセイド。前走は本命にしてたな。。。 3着にユタカさまのトップガンジョー。 1~3着って父内国産ですな(ダンス-キングヘイロー-トップガン)。

1番人気ペールギュント は後方待機から外を回すいつもの競馬。 それほど速い流れにならなかったせいもあるけど、 押し上げて6着まで。中山1800でこういうレースしてたら、勝ちはない ですよ。 賞金に余裕があって臨むトライアルなんだから、 違ったレースをしてみないといけない んじゃないでしょうか。 「最後はフッと馬の気持ちがなくなってしまっていた」とは 柴田善の敗戦の弁ですが、そういうことじゃないだろと思います。 皐月賞はさらに先行有利になるだろうし、収穫のない敗戦でした。

これで来週の毎日杯を除いて、 皐月賞の出走メンバーが見えてきたわけですが、 ヴァーミリアンの思わぬ脱落でディープインパクトに印は集中することになりそうです。 但し、後ろから行くリスクは常につきまとうわけで、 どんな馬場状態で皐月賞当日を迎えるのか、注意を払う必要があります。 ビッグプラネットの逃げ切りや、 アドマイヤジャパンの逆転もありうるだろうし。 もちろん、まもともに走ればディープインパクトを負かせる馬はいないわけで、 そういう意味合いで言うとヴァーミリアンの敗戦は返す返すも残念ということになります。

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2005.03.16

"裁決は競馬を分かっていない" 大久保洋師が激怒!

13日に行われた3歳スプリント戦、クリスタルC。 レースは2番人気ディープサマーが押し切り勝ちを決め、 2着にも人気薄のコパノフウジンが粘って万馬券となった。 断然人気のアイルラヴァゲインは完全にリズムを崩した走りで3着に敗れた。 波乱を呼び起こしたのはスタート直後の郷原エイシンニュートンの 内側に切れ込む斜行。パトロールフィルムからは アイルやコパノ、メジロハンターら内枠の馬が大きな不利を受けているのが一目瞭然だ。 アイルは挟まれて馬体を弾かれ、口を割って後退している。

審議が長引いたのは メジロハンターの大久保洋吉師がエイシンニュートンの進路の取り方に走行妨害の 申し立てをしたため。しかし、申し立ては棄却され、郷原は過怠金7万円の処分を受けて 到達順位通り確定した。大久保洋師は「ウチの馬はあの不利が全て。 (ニュートンが)内に入って来るのはもう少し先に行ってからでもよかったはず。 裁決は競馬を何も分かっていない。走行妨害について厳しくしたのに何も変わっていない」 と激怒。制裁について2日、4日、6日と騎乗停止の段階を決めることで、 厳正なシステムに変えたはずなのに、何らこれまでと変わっていないと主張した。 メジロハンターは9着、エイシンニュートンは8着だった。

エイシンニュートンの斜行は、水紋のように 馬群を内へ内へと押しやっていき、前にいたディプサマー以外の内枠馬は影響を被っている。 それでも、降着処分にならなかったのはスタートでの出来事だったからだ。 ゴールに近い地点であればあるほど、 目に見えて不利がレース結果に影響しているのは明らかではある。 しかし、スプリント戦のスタートで大きな進路妨害があれば、レースを決定づけてしまうのは当然。 そこが大久保洋師には「ウチの馬はあの不利が全て」であり、 「裁決は競馬を分かっていない」という発言になったのだろう。 ちなみにアイルの手島師は「こんなチャンスはもうないかもしれない」と脱力感に襲われていたという。 何とも気の毒な競馬だった。進路妨害の判定はまだ考え直すべきところが多く残っている。

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2005.03.15

宇都宮競馬最後の日 その魂は消えることなく

56年の総決算となった宇都宮競馬。 最終日となった14日は天候にも恵まれ、6600人のファンが詰めかけた。 場内は別れを惜しむ人々で中央なみの賑わい。有料席は早々と完売だ。 この日は6レースから特別戦。「地方は騎手で買え」の鉄則を守ったわけではないが、 競馬場所在地名の西川田賞は内田利×平澤則×水野史×丸山候の4頭BOX。 高崎所属の水野、丸山にとっても移籍が叶わなければ、この日が最後の騎乗になるのだ。 ここは丸山が意地の差しきり勝ち。2着に平澤が粘って 馬連1060円的中。3番人気-5番人気の割にはつかず。 宇都宮では地方特有の先行絶対有利という先入観は捨てた方がよい。

別れを惜しむ人々で埋まったスタンド 6レースは高崎の丸山候が勝利

宇都宮競馬場はJR宇都宮駅からバスで30分ほど。 12時発が最終の無料バスを逃した私は、 一般路線の江曽島行きで終点下車。そこから10分歩く羽目になった。 入り口のゲートをくぐり、専門紙を売店が両脇に並ぶ小道を抜けるとスタンドだ。 売り子のおばちゃんが行き交う客に新聞を差し出して声をかける。 パドックは近代的な電光掲示板だが、ファンとの距離は近い。 騎手の応援幕が所狭しと張られていた。 中庭で列をなしているのは、名物の100円焼きそば を買い求める人々。 濃いソース味の昔ながらの焼きそばだ。 「おめでとー、はい、おめでとー」と予想屋の呼び込みがこだまする。

売り子のお姉さんもこの日が最後 電光掲示板もあるパドック

食堂は大忙し 名物100円焼きそば

7レースはベラミスキー特別。ベラミスキーは 北関東三冠ベラミロード、北関東ダービー馬のイヴニングスキーらを輩出した宇都宮、至宝の名牝だ。 ここも内田ファストハーブを中心に据えて買うが、2角では最後方にいた マイネルエフェクトが追い込み勝ち。内田は2着を確保したものの馬券は抜け。 8レースは生涯成績上位騎手によるスーパースターJCC。 5番人気、内田ガデス流し&単。ガデスは果敢な逃げを打つものの直線失速。 平澤デスピーナ1着、三上智ボストンコマンダー2着。 準メイン9レースは電撃800メートル戦、キングオブスパーク賞。 さすがにスタートダッシュを決めた2頭で決着。馬券は1着3着。

ミスターピンクこと内田利雄 白熱の4コーナー

そして迎えた10レース、とちぎ大賞典。 このレースが宇都宮に幕を引く。 大晦日に雪で中止されたナンバーワン決定戦が、 オオトリを飾ることになったのは運命のイタズラだろうか。 馬券は素直に北関東三冠に敬意を表して平澤フジエスミリオーネから4点流し。 南関東に移籍するこのエイシンサンディ産駒には、 ここで負けてもらうわけにはいかない。 パドックでは普段より多く周回した後、ジョッキーがそれぞれの馬の背に跨った。 これが最後のレース。関係者もファンも何も言葉にはしないが、 万感の思いで馬を見つめているのが伝わってくる。 競馬場全体が独特の一体感に包まれている。

1番人気フジエスミリオーネ 競馬場は一体感に包まれた

向こう正面からスタート。 ハナを切ったのは丸山トウショウゼウス。予想外に縦長の展開だ。 ペースは緩くない。一周目の直線、場内から歓声が沸き上がる。 フジエスミリオーネは後方。 そして2周目、3角から2番人気の鈴木正ハイコンプリートが早めスパートをかける。 乾坤一擲、勝ちにいく博打だ。 それを逃さなかったのが内田ヤマニンバリー。 絶妙のタイミングで追い出して先頭へ。 しかし、フジエスミリオーネが外から襲いかかる。 宇都宮最強の座は譲れない。ゴールでは1馬身半、ヤマニンバリーを切って捨てた。 馬連590円的中。

平澤と内田の叩き合い 優勝したのは平澤だった

表彰式、そして閉場セレモニー。主催者を代表して挨拶に立ったのは福田県知事。 「やむを得ない、やむを得ない廃止でした」知事の言葉に、 「何もやらなかったせいだろ」「明日から仕事を失う関係者に謝れ」との罵声が繰り返される。 それでも、野次を覚悟で壇上にあがった知事は、政治家として最低限の責任は果たした気がした。 高崎ではトップは姿すら現さなかったのだから。 騎手を代表して小野三夫がファンに謝辞を述べる。 感極まって大粒の涙をいくつも流したのは3000勝ジョッキー、内田利雄。 ベテランのクシャクシャにした顔に、ファンからも涙がこぼれる。 セレモニー後、馬場が開放され、コースのあちこちで騎手を取り囲んでミニ握手会、サイン会が続く。 スタートゲートによじ登って遊ぶ子どもたち。 もう二度と、このコースをサラブレッドが走ることはないのだ。 後ろ髪を引かれる思いで、私は競馬場を後にした。

レース後、馬場は開放された 騎手をファンが囲む

最後の勝ち馬が入った3番ゲート 陽は静かに暮れた

この日、宇都宮ではもう一つ、G1が行われることになっていた。 その名も「内田大賞典」。歌手としての顔も持つ、内田利雄のライブショーだ。 勝負服からミスターピンクと呼ばれる内田は北関東きってのエンタテイナー。 市内の小さなライブハウスはファンでいっぱいになり、 内田の歌声と爆笑トークで盛り上がった。 合間にはレースのVTRも上映され、 ベラミロードのサイン入りゼッケンなどお宝グッズの抽選会も行われた。 「宇都宮競馬は終わったけれど、ミスターピンクを胸の中にいつまでもしまっていてください」 そう言って内田が最後に歌ったのは宇都宮競馬の エンディングテーマ「We Never Say Good Bye」。 「いつかまたどこかで会いましょう。まだ新しい活躍の場は見つかっていないけれど、 騎手をあきらめるつもりはありません」。 競馬場はなくなっても、宇都宮の魂まで消えたわけではない。 内田のメッセージはファンの心に深く響いていた。

ライブハウスでは内田大賞典が開かれた 内田は競馬界最高のエンタテイナーだ

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2005.03.14

きょう宇都宮競馬廃止 政官に弄ばれた行く末

14日、栃木県営・宇都宮競馬場56年の歴史に幕を下ろす。 一般会計に390億円もの財政貢献を果たした宇都宮競馬だったが、 98年に単年度収支で赤字に転落。 以後、積立金で運営を行ってきたが、 来年度は一般収支からの補填を余儀なくさせられるとして廃止が決定された。 最終日は地元の3000勝ジョッキー、内田利雄らが参加する スーパースタージョッキーズカップ、 G1とちぎ大賞典など10レースが施行された後、 閉場セレモニーが行われる予定だ。 14日をもって、競馬の灯は北関東からひとたび消えることになる。

施設の老朽化著しい宇都宮競馬場だが、 30年以上前から新競馬場建設の話は進められていた。 しかし、移転場所選定や基本計画は遅々として進まず、 いざ用地の整備が始まったのは6年前のことだった。 工事には移転を主張してきた県議の関連する建設会社が大きく関わった。 この時、馬券の売り上げには陰りが見え、1年後、栃木県は 経営悪化を理由に移転計画を白紙撤回する。 すでに用地の取得などに費やされていた金額は98億4000万円。 今、80ヘクタールの広大な競馬場予定地は更地のまま寒風に晒されている。

もし、積立金から切り崩された98億円の予算があったら、 経営改善へ思い切った投資が可能だったかもしれない。 ジリ貧で賞金を切りつめ、馬の質を下げ続ける愚もなかったのではないか。 あまりに杜撰な移転計画露骨な利益誘導。 役人と政治家に弄ばれ続けた宇都宮競馬廃止も、 やはり「時代の流れ、やむを得ない措置」と片づけられていく。 職を失い路頭に迷うのは調教師、厩務員、騎手など現場の人間だけだ。 今も宇都宮に所属する500頭の馬の4割は移籍先が決まっていない。 行き場のない馬は殺処分されることになる。 誰がこんな状況をつくりだしたのか。宇都宮の最後の日をしっかりと目に焼き付けてくるつもりだ。

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2005.03.09

名手・岡部幸雄 38年の騎手生活に鞭を置く

>>最年長の岡部騎手が引退へ JRA最多勝記録保持者(共同通信)
長年、日本を代表するトップジョッキーとして、 また競馬界のオピニオンリーダーとして活躍してきた 岡部幸雄騎手(56)が引退することが決まりました。 岡部はJRA歴代最高の2943勝をあげていますが、前人未踏の3000勝を目前にしてのリタイヤとなります。 これまでシンボリルドルフ、トウカイテイオー、ビワハヤヒデ、シンコウラブリイなどに騎乗し、 グレード制導入後だけでGⅠは31勝。 意外にも鉄板と呼ばれた藤沢-岡部コンビでのGⅠ勝ちは45歳以降なんすね。 私が競馬を始めた頃は、関東では岡部、柴田政、郷原、増沢といった面々が鎬を削っ ていましたが、柴田善、田中勝、蛯名らを従えた岡部ラインは飛ぶ鳥を落とす勢いでした。 今の感覚で言うと、その絶対性は武豊に近いものだったなぁ。

岡部は海外にも積極的に挑戦した開拓者で、 その結実となったのがタイキシャトルのジャックルマロワ賞制覇だったのではないかと思います。 生涯現役にこだわってきた岡部でしたが、 一昨年、膝の手術などで戦線離脱。 休養は予想外に長引き引退説もささやかれましたが、 去年1月に399日ぶりに復帰しました。 その時のダンスインザムードで復活勝利を飾ったベテランの涙は感動的でした。 騎手としての未練はないのでしょうが、 ファンとして願わくば唯一、クラシックで制していない桜花賞を勝たせてあげたかった。 ダンスインザムードの乗り替わりは個人的には残念でした。

かねてから調教師には興味がないと公言していただけに、 今後は違う身の振り方をすると思います。 風の噂ではタイキレーシングの役員にとも聞いていますが、 希有の名手ですからメディア解説者などとして、 ファンの前で活動を続けてくれると嬉しいです。 通算1万8646回騎乗、重賞最多騎乗(1252回)、 28年連続重賞勝利、最年長GⅠ勝利(53歳11ヶ月)の記録はしばらく破られないでしょう。 しばらくはゆっくり静養して、お体を癒してください。お疲れ様でした。 Take it easy !

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笠松に続き岩手も存続 試される一年の始まり

>>競馬組合融資案を可決 県議会常任委(岩手日報)
7日、岩手県議会の総務、農林水産の両委員会は 県競馬組合への27億円の融資案を可決しました。 これで年度内の資金繰りの危機は回避され、 存続に向けて大きなハードルを越えました。 笠松に続き岩手も来年度存続となったことで、 地方競馬ドミノ倒しは ひとまず歯止め がかかったと見て良いのではないでしょうか。

かつて地方競馬のフロントランナーと高い評価を受けてきた岩手競馬は、 過剰な設備投資が負担となって140億円を越える累積赤字を抱えるようになりました。 今回、融資とはいえ、税金を注入しての存続になるわけで、 コストを下げて身の丈にあった競馬開催へ抜本的な改革が求められる ことは言うまでもありません。 「競馬は地域の文化だから残してくれ」といった感情論だけでは、 もはや通用する時代ではないのです。 単年度黒字に転換することができなければ、無駄な延命措置だったということにもなりかねません。ここからが本番。厳しい年になると思いますが、 目に見える具体的な改革を行ってほしいと願っています。

先月、赤字ゼロ予算案を前提に試験的存続が決定した笠松競馬は、 赤字解消への取り組みをスタートさせています。 大きな枠組みづくりでは、 公益法人設立ライブドアによる馬券発売ミニ場外開設企業協賛レースの実施などの準備が。 また、現場のレベルでは、 携帯メールでの情報配信来場者への抽選プレゼント応援ボランティア募集、 若手厩務員らがパフォーマンスを行う「笠松戦隊 マックル Ⅴ(ファイブ)」の結成など、 これまでのお役所競馬とは見違える施策が次々と打ち出されました。 今月20日には笠松競馬存続大感謝祭が開かれ、 パドックでの乗馬体験、馬場競走や馬場観戦ツアーといった工夫を凝らした催し物が予定されています。

さて、存続決定を受けて、運動の中心的サイトだった 「笠松競馬を未来へつなごう」さん が、その役割を終えて休止されることになりました。 現場関係者を後方から支援し、行政を動かした功績は特筆されるべき活動でした。 キャンペーンを張ったアメリカンマキさん と併せて、両サイトの方々には謝意を表したいと思います。 拙サイトでも微力ながら、存続署名と賛同記事のエントリーを呼びかけました。 ご署名いただいた読者のみなさま、記事を書いていただいた ブロガーのみなさま、ありがとうございました。 笠松愛馬会の方が署名を渡したとき、知事は「重たいなぁ」と述べたとか。 11日、第10競走で『笠松競馬存続署名ありがとう』レースが行われます。 「ネット署名ごとき」ではなかったと思っています。

2005年度は全国の地方競馬にとって試される一年になります。 厳しい経営状況は何も変わっていません。しかし、地方競馬、最後のチャンスの年です。 私には何もできませんが、観戦に行ったり、D-net で馬券を買ったり、記事を書くことでエールを贈ります。 もしかしたら、既存の地方競馬の再建だけでなく、新競馬場の誕生も見られるかもしれません。 2005年度が地方競馬に明るい年であらんことを。

※拙ブログでも区切りとして存続サイトのリンクを外します。 黄色の存続バーナーは馬耳東風のトップページに張り替えます。

再掲載・署名を呼びかける記事を書いて頂いたブログ
>>Aria on the G 「笠松競馬存続を」
>>気が向いたときとか 「笠松競馬廃止反対運動」
>>お馬の写真 「笠松競馬存続への署名活動への参加を」
>>Turf Watch 「'04 GI 第十二戦 秋華賞」
>>JRA攻略百年構想 「笠松競馬を未来につなごう」
>>競馬カリスマになりたい~OL日記 「笠松競馬廃止ストップ」
>>へたれ勝負師の純情馬券 「笠松競馬場の存続を願う」
>>↓しげしげ・・シゲシゲ↑ 「笠松競馬場をこよなく愛するKRNさんに」
>>E30.JP「STOP!笠松競馬廃止」
>>A votre sante ! 「きっかけは‥」
>>競馬ブログ 「ファンの力で笠松競馬廃止をストップしよう!に協賛」
>>打ちつづけるハズレ券散りつづける「笠松競馬関係者の叫び声」
>>That's 「笠松競馬を未来へつなごう」
>>from derby to derby「笠松競馬存続に向けて」
>>地方競馬に行こう! 「地方競馬の面白さ 笠松競馬存続にご協力を」
>>うまのぶろぐ 「宇都宮競馬廃止」
>>kimaroki's BLOG 「地方競馬をどうするつもりだ?」
>>そのまま、そのまま!! 「署名活動で競馬は救えるか?」
>>週刊競馬凹 「笠松競馬存続への署名活動」
>>アドレナリン「笠松競馬の存続を希望します!」
>>ガイチジャーナル 「笠松競馬の行方」
>>Jalan Straight View通信「私は笠松競馬廃止と聞いてやおら署名をする。」
>>(一口)馬主への道 ~Remember my memories~「こんな今だからこそ」
>>crossly T-JV Day's「笠松競馬存続に向けて 署名のお願い」
>>728ra's Blog「今さら『笠松競馬を未来へつなごう』」

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2005.03.08

弥生賞回顧 辛勝?完勝?ディープインパクト

「新たな歴史の証人となるかもしれない」 少頭数のGⅡに集まった5万人の観客は、 ディープインパクトがどんな衝撃的なレースを見せてくれるのか、 胸を高鳴らせていたに違いない。 だが、中山まで駆けつけたファンにとって、クビという着差は いささか物足りないものだったのも事実だ。 期待はずれだったという意見も多いし、 一方で完璧なレースだったという見方もある。 確かに見た目の派手さはなかったが、実際はどう評価すべきなのだろうか。

これまでゲートで後手を踏んでいた ディープは、今回は好スタート。 1000メートル62秒2のスローペースを後方外目に 位置取ると、3角すぎからマクって進出。 内で先行抜け出したアドマイヤジャパンを坂上で退けた。ひさびさで折り合いを欠いたマイネルレコルトは3着。 ロスのない競馬をしたアドマイヤジャパンと、 外を回した距離損がありながら 一度もムチを入れなかったディープの力の差は明らか。 少なくとも辛勝という表現は当たらない だろう。

それにディープは直線、手前を変えず に走っている。 変えられなかったのだろうが、変えていればさらに伸び脚は鋭くなっていたはずだ。 また、水分を含んだ馬場コンディションでは スパイク鉄(長さ2ミリまで使用可)を履かせるところ、 ケガを恐れて普段の蹄鉄を使っていた。 ディープがGⅠ級なのは間違いない。 レース前、「若駒Sは未勝利戦レベル。レコルトが出れば馬なりでぶっちぎれた」 などと煽っていたスポニチの万哲には反省してもらいたいものだ。

では、ディープはルドルフ、ブライアンらに比肩する 三冠馬たりうる能力は持ち合わせているだろうか。 結論から言えば、彼らほど三冠制覇を安心して見ていられる馬ではない。 もちろん、レース結果は相対的なものだから、 ダービーをハナ差負けしたエアシャカールも三冠馬になっていておかしくなかったわけで、 ディープにも小さくないチャンスはある。 しかし、外を回す競馬ばかりで揉まれた経験がないことは不安材料だし、 走りの綺麗な馬で道悪はマイナス、 フルゲートで同じ競馬なら届かないケースもあり得る。 ライバルだけでなく、実は主戦・武豊もそう感じたのではないか。

ディープインパクトが、期待通りの走りで弥生賞を快勝してくれました。 …次に繋がる競馬を、できれば勝利を、と思って臨んだレースでしたが、 それも完璧な形でクリア。皆さんが思っているように、相当な逸材であるのは間違いありません。 …ボクとコンビを組んでいたほかの有力馬たちが、 ボクの意思とは別のところで早い時期に離れて行ってしまう現象にあって、 少し戸惑い を感じてもいます。クラシックを勝つには、 ここからの1、2か月でどれだけ良くなることができるかというのが、 かなり重要な要素になりますから、 ジョッキーの立場でいえば候補は最後までたくさんいる方が有利なわけです。 (武豊日記)

早い時期に手を離れていった馬とは ヴァーミリアン(デムーロ)、ペールギュント(柴田善)、ビッグプラネットか。 もし、ディープがどんな位置取りからでもライバルを突き放すことができるタイプなら、 武豊も未練を抱くこともないのだろう。だが、そうでないから 「ひょっとすると乗り捨てた馬に泡を食わせられるかも」と 一抹の不安が渦巻いているのだ。 プライドの高い武豊は外国人騎手に恥をかかせられることなど耐えられないだろうが、 皐月賞では武豊の憂いは現実となる可能性も高い。 中山2000のフルゲートでは力のある先行馬に利が働くからだ。 逆に言えば、皐月賞を勝てればディープ三冠も具現性を帯びてくる。 現時点の私見は皐月はストーミーカフェかヴァーミリアン、ダービーはディープと予想するが、いかがだろうか。

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2005.03.06

女王候補ディアデラノビア大敗 吉沢宗一がアンカツ批判

桜花賞を占う大切な一戦となったチューリップ賞は、 伏兵エイシンテンダーが勝利。 1番人気のサンデー産駒、ディアデラノビアは7着に敗れる波乱の結果となった。 ディアデラノビアが勝てば、文句なしに牝馬クラシックの最有力候補になる見られていた。 エイシンテンダーが無傷の3連勝を飾ったとは言え、 牝馬戦線は混沌としたまま桜を迎えることになるだろう。 今年の桜花賞は賞金800万円での出走は厳しい抽選になりそうで、 権利すら獲得できなかったのは陣営にとって大きなショックに違いない。 ディアデラノビアは翌週のフィリーズレビュー、アネモネSに登録はあるが、 トライアルを二度も使うことは本番を捨てることを意味する。

ディアデラノビアの敗因はスムーズな競馬ができなかったところが大きい。 道中、馬群で揉まれまくったことに加え、 4角でも前方と両サイドの馬に挟まれて行き場を失った。 結果的に全く競馬ができないままレースを終えたのだが、 テレビ東京の解説者、吉沢宗一は番組内で安藤勝の騎乗を痛烈に批判。 「ほとんど騎手のせいで負けた」「馬を抑える技術がない」などとボロクソに。 天下のアンカツも形無し。 事実、もう少しどうにかならないかと素人目にも感じる騎乗だった。

吉沢宗一は元ジョッキー。 逃げ馬マイネルヨースとのコンビは今でも印象に残っている。 吉沢は時折、こうした歯に衣着せぬ批評をするが、 元ジョッキーを解説者に持ってきた制作者側の意図もそこにあるのだろう。 騎手をやめた吉沢が出演しはじめた当時、 解説はシドロモドロでとても商品として見れたものではなかった。 それでも我慢して使い続けた甲斐あって、今では番組内のクオリティを高める存在に育ったと思う。

吉沢の物の言い方は別にして、 批判めいた発言は許さない、許されない村社会では、 元騎手がこうしてストレートにコメントを述べることは歓迎すべきことだと考える。 スポーツのなかでも、競馬というジャンルは "元選手"が評論家になることが少ない。 岡部クラスの騎手が引退後、第三者として 解説をしてくれたら、ファンの競馬の見方も変わってくるはずだ。 武豊が自ら騎乗を解説するというCSの新番組も意義はあると思うが、 そうした試みはぜひ地上波にも広げてほしい。

ところで、非難の対象となった安藤勝だが、 アドマイヤドンの出遅れを含め、キングカメハメハを失った後、微妙な スランプに陥っているようだ。ディアデラノビアとのコンビが継続されるかは知らないが、 桜花賞に出走できるチャンスがあれば、巻き返しを期待したいところ。 本番はチューリップ賞で負けた実力馬が強い傾向が続いている。 ちなみにディアデラノビアとは、 アルゼンチンで4月1日に男性がガールフレンドに花を贈る「恋人の日」を意味している。 同馬の母ポトリザリスは、アルゼンチンのダービー&オークスを制した名馬。 この一戦だけで見限ることはできない。

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2005.03.01

絶好調コンビ! 武豊と池江泰厩舎がクラシック席巻?

今週は東西でクラシックの勢力図を決定づける トライアルが行われます。牡馬の弥生賞と牝馬のチューリップ賞です。 この両レースに優勝候補を送り込むの栗東・池江泰郎厩舎。 弥生賞にはディープインパクトを、チューリップ賞にはオリエントチャームを。 ともに武豊のサンデー産駒という黄金のシチュエーションなんですね。 去年は松田国厩舎がキングカメハメハとダイワエルシエーロで 3歳GⅠ3勝と大暴れしましたが、今年のトレンドは池江泰厩舎になりそうです。 今回は池江泰厩舎の2頭を軸にトライアルを展望してみたいと思います。

弥生賞の詳しいデータは週末までに「データ解析」のコーナーでご紹介しますが、 登録馬を消去データで絞ってみました。 その結果、アドマイヤジャパン、ディープインパクト、マイネルレコルト、マチカネオーラの 4頭がクリアしました。逃げ馬がおらず、スロー必至の今年のレースは 瞬発力勝負になることが予想されます。そうなると、 新馬戦で上がり33秒1を叩きだしたディープインパクトの優位は動きそうもありません。 フルゲートの皐月賞はともかく、弥生賞で連を外すことはないでしょう。 データ的にはキャリア3戦のアドマイヤジャパンが半歩リードしていますが、 出遅れグセのある両馬とも府中向きの感は否めません。隙が生まれるなら、 マイネルレコルトが早めの競馬をするケースではないでしょうか。

ちなみに2ヶ月で50勝と絶好調の武豊騎手ですが、 弥生賞は【3402】、連対率は7割7分7厘のハイアベレージを保っています。 連を外したのはザッツザプレンティ、グレイトジャーニーの2頭だけ。 毎年、武豊はスタートはソロっと出て後方につけ、 3コーナーあたりから好位に押し上げる競馬を繰り返しています。 皐月賞へ向けて脚を計っているのだと思います。 おそらくディープインパクトも同じ競馬になるのではないでしょうか。 試走をすることで、弥生賞で負けたナリタタイシンやエアシャカールを 本番では勝利に導いていることも忘れないようにしたいです。

オリエントチャームはフェブラリーSを勝ったゴールドアリュールの全妹です。 ここまで3戦2勝。負けたのは2戦目の紅梅Sですが、 この時は出遅れが響いてのクビ差。続くこぶし賞では3馬身半をつけて快勝しており、 ほぼパーフェクトの成績とみて良いでしょう。 ただ、最近はチューリップ賞は惜敗して桜花賞を勝つというのが流行になっているので、 よほど抜けた力がないのなら力を温存しておくほうがGⅠには近いのかもしれません。 ちなみに武豊はチューリップ賞は過去10年で2着が1度(ダンスパートナー)あるだけ。 1番人気もサンデー×アルゼンチンダービ馬のディアデラノビアに譲りそうで、 他の有力馬のエイシンテンダー、ハギノコマチらを含めて、 ライバルに対してどんなレースぶりを見せてくれるか、着順より内容に注目したいですね。

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